アホホスト借金地獄の末に漁船か臓器か性奴隷か、もちろん性奴隷です

犬っころ

文字の大きさ
18 / 366
一章

17













真城は、しばらくの間、蓮の瞳を無言で見つめ続けていた。
その視線には、愉悦と満足、そして完全な支配の色が滲んでいる。
まるで「もうお前は俺のものだ」と言葉にせずとも伝えているようだった。

「……いい子だ。」

ぽつりと、吐息のように呟く。
その声は柔らかいが、ぞっとするほど冷たかった。

真城は掴んでいた蓮の髪から手を離した。
解放された髪がぱさりと肩に落ち、蓮はわずかに前のめりになる。
頭皮に残る鈍い痛みと、首の筋肉の張りがじんじんと現実を突きつけ、ようやく呼吸を整えようとするが、胸はまだ苦しく早鐘を打っていた。

真城は何事もなかったかのように立ち上がると、堂々とした足取りでソファへと歩いた。
一歩、また一歩――革靴の硬質な音が「コツ、コツ」と静かなフロアに響く。
その音だけで空気が震え、周囲の誰もが息を呑んで動けなくなる。

ソファの前に辿り着くと、真城はまるで自分の家に帰ってきたかのように、自然な仕草で腰を下ろした。
背もたれに肘をかけ、脚をゆったりと組む。
動作一つにまで余裕が漂い、まるで「この場を完全に支配している」と見せつけるようだった。

「……さて。」

真城は胸ポケットからタバコを取り出す。
すかさず護衛が動き、火を差し出す。
その一連の動作があまりにも滑らかで、慣れた主従関係を思わせた。

真城はタバコをくわえ、火を受け取ると深く一吸いする。
紫煙が吐き出され、重く濁った空気がさらに沈殿するようにフロアに広がった。
ホストたちも黒服たちも、一言も発せず、ただ硬直したまま息を潜めている。

そして――真城はグラスを指先で軽く転がしながら、何気ない口調で言った。

「舐めろ。」

その一言に、空気が揺れた。
耳を疑うような命令だったが、誰ひとりとして異を唱える者はいない。
むしろ、息をする音すら憚られるほどの沈黙が落ちた。

蓮は床に座り込んだまま、顔をわずかに上げる。
目の奥には恐怖が宿っていたが、それでも真城の目を睨み返そうとしている。

「歯、立てたら――全部引っこ抜く。」

真城の声は、先ほどまでの柔らかさを失い、低く鋭い響きを帯びていた。
その言葉に、蓮の心臓が跳ね上がる。
背中に冷たい汗が伝い、手が震える。

「……やだ、っ……こんな大勢の目の前で……」

蓮の声はかすれて震えていた。
しかし、その姿にはどこか反抗心が滲んでいる。
震えていながらも、完全に怯え切ったわけではない――その態度が、逆に周囲の空気をさらに凍らせた。

周囲のホストや黒服たちは、誰もが目を逸らした。
目の前で起きていることが現実だと認めたくない――そんな空気が支配していた。

仁は膝の上で拳を握りしめ、唇を噛みしめていた。
怒りと焦り、そして恐怖が入り混じり、頭が真っ白になる。
しかし、何もできなかった。
今ここで声を上げれば、真城の機嫌を逆撫でし、状況がさらに悪化する――それが分かりすぎるほど分かっていたからだ。

蓮は唇を噛み、苦しげに呼吸を整える。
恐怖は確かにあった。それでも、視線は決して逸らさない。

まるで捕食される寸前の獲物のような姿。
だが、その瞳には「屈服だけはしない」という僅かな光が宿っていた。

その気配に、周囲のホストたちは心の底から震えた。
――この状況で、まだ睨み返せるのか。
恐怖と畏怖、そして不安がない交ぜになった視線が、蓮へと集まっていた。

真城は、タバコをくわえたまま、薄く笑みを浮かべた。
その目には、完全な支配の光が宿っている。

「あれ、レント君――嫌とか言える立場だっけ?」

声は柔らかく、しかしその響きには圧倒的な威圧が混じっていた。
次の言葉は、まるで当然のことを告げるように淡々としている。

「大人しく――ちんこしゃぶってな。」

その瞬間、真城の足が軽く振り上げられ、蓮の顔を蹴り飛ばした。

ドンッ、と鈍い音が響く。

当たり所が悪かったのか、蓮は鼻を押さえた瞬間、鮮やかな赤い血が指の間から溢れた。
鼻血がぽたぽたと床に滴り落ち、緊張に支配されたフロアに小さな音を立てる。

――痛みよりも、屈辱が鋭く突き刺さる。

蓮は唇を震わせ、乱れた呼吸を整えようとした。
それでも視線だけは逸らさず、真城を睨み返そうとする。

だが、真城は微動だにせず、タバコを指先で弾き、煙を吐き出すだけだった。
その態度は「お前の反抗なんてどうでもいい」と言わんばかりに余裕に満ちていた。

やがて――蓮は渋々といった様子で、肩を震わせながら手を伸ばした。
血で汚れた指が、真城のスーツのファスナーへとゆっくりと掛かる。

その手つきには、迷いや恐怖が色濃く滲んでいた。
しかし同時に、完全な屈服ではなく、「この場を凌ぐための選択」という諦めの意思も見え隠れしていた。

周囲のホストや黒服たちは、一切声を出せない。
仁は膝の上で拳を握りしめ、唇を噛み切りそうなほど強く噛みしめていた。

「ここにいる全員、レント君がどういう顔でちんこしゃぶるかちゃんと見ててね。」

――これ以上、どうすることもできない。










感想 50

あなたにおすすめの小説

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

人気アイドルの俺、なぜかメンバー全員に好かれてます

七瀬
BL
デビュー4年目の人気アイドルグループ「ECLIPSE(エクリプス)」に所属する芹沢 美澄(せりざわみすみ)は、昔からどこか抜けていてマイペースな性格。 歌もダンスも決して一番ではないはずなのに、なぜかファンからもメンバーからも目を離されない存在だった。 世話焼きな幼なじみ、明るく距離の近い同い年、しっかり者で面倒見のいい年上、掴みどころのない自由人、そして無言で隣にいるリーダー——。 気づけば、美澄の周りにはいつも誰かがいて、当たり前のように甘やかされていく。

【BL】捨てられたSubが甘やかされる話

橘スミレ
BL
 渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。  もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。  オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。  ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。  特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。  でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。  理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。  そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!  アルファポリス限定で連載中

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。

俺は夜、社長の猫になる

衣草 薫
BL
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。 ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。 言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。 タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。 けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。

飼われる側って案外良いらしい。

なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。 向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。 「まあ何も変わらない、はず…」 ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。 ほんとに。ほんとうに。 紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22) ブラック企業で働く最下層の男。顔立ちは悪くないが、不摂生で見る影もない。 変化を嫌い、現状維持を好む。 タルア=ミース(347) 職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。 最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…? 2025/09/12 ★1000 Thank_You!!

帝に囲われていることなど知らない俺は今日も一人草を刈る。

志子
BL
ノリと勢いで書いたBL転生中華ファンタジー。 美形×平凡。 乱文失礼します。誤字脱字あったらすみません。 崖から落ちて顔に大傷を負い高熱で三日三晩魘された俺は前世を思い出した。どうやら農村の子どもに転生したようだ。 転生小説のようにチート能力で無双したり、前世の知識を使ってバンバン改革を起こしたり……なんてことはない。 そんな平々凡々の俺は今、帝の花園と呼ばれる後宮で下っ端として働いてる。 え? 男の俺が後宮に? って思ったろ? 実はこの後宮、ちょーーと変わっていて…‥。