4 / 7
4
しおりを挟む
あの出来事から数日後、彼らは変わりなく仕事をしていた。ということはなく…
「ちょっと!!ちゃんと振り付け通りにできてないわよ!!」
「ちょ、それ罰ゲーム用の苦いジュースだよ!?ああ!大丈夫か?!!」
「カーーート!!!またセリフ間違えてる!!」
と、いうわけでダンスの先生やスタッフさんに注意されまくっているヘイロー・プリズム。
ダンスの振り付けが間違っていたり、差し入れと勘違いしてエグい色のジュースを飲んでしまったり、ドラマでは何度もNGを出してしまっていた。
普段の彼らは多少ミスはすることもあったが、ここまで酷くなかった。むしろ完璧にこなしていた。そして彼らの表情は明らかに悪かった。なんとか必死に誤魔化しているようだったが誰から見ても彼らが調子が悪いことは明確だった。
まさか、俺の告白に振られたからってここまで影響出るとは思っていなかった。
けどだからといって俺にもどうしようもないのではないか?3人の中から選んでも確実に他の2人はメンタル悪化するだろうし、じゃあ3人とも付き合うとか世間的に良くない。だからもう、3人には早く傷を癒やしてほしい。
とはいえ、その原因でもある為、俺は頭を悩ましていた。
「それでなんだけど…この日は番組に急遽出てもらうことになっちゃったんだけど大丈夫かな?」
「……うん、大丈夫だよ。」
俺は光留とスケジュールを確認していた。光留はいつもと変わらず笑みを浮かべてはいたが、明らかに顔に曇りがあった。
普段の彼は常に冷静だった。表情だって他の2人よりも変わることなく常に笑顔であった。
「……あの、光留くん…その……ごめんね…まさかここまでだとは思ってなくて…」
「気にしないで、灯也さんは何にも悪くないよ。安心して、輝も照真もすぐに冷静になれるよ。」
そう言って光留が階段を降りようとした瞬間、階段を踏み外したようでぐらりと光留の身体が傾いた。
「光留くん!!!!」
俺は咄嗟に彼の腕を掴んだ。そのまま階段で転げ落ちることはなかったのでひとまず安心した。
「ごめん、灯也さん…」
「よ、良かった…光留くん…」
一歩間違えれば光留は怪我をしていた。俺はバクバクとなる心臓を押さえ込もうとした。
このままでは、いずれ輝も照真も怪我してしまうかもしれない。ならマネージャーとして俺が出来ることは……
――――――――
「無理だ、今ヘイロー・プリズムの仕事の量を減らすことは出来ない。」
俺は、事務所の社長と直接ヘイロー・プリズムのことで相談していた。
「な、なんでですか!!彼らは今、精神的に不安定なんです!怪我してからじゃ遅いんですよ!」
「なんで3人同時に精神病んでるのか知らないが、今仕事を減らせば確実に人気が下がっていくだろ。今が売りときなんだ。」
「そんな!!」
確かに今人気絶頂であるこの時期に仕事を減らせば人気も落ち着いてしまうかもしれない。ただこないだ光留が怪我しそうになってしまった今、マネージャーとしては見過ごせない。
「というか、マネージャーとして彼らのメンタルケアを疎かにしてどうする。メンタルケアもマネージャーの大事な仕事だろ。」
うっ、少なくとも彼らが精神的に不安定になっている原因であるのは間違いない。けどだからこそ彼らの精神が安定するまでは仕事を減らしてあげたいのだ。
ガチャ、すると突然ノックもなしにドアが開いた。
「…灯也さんを責めないでください。悪いのはオレ達なんです。」
「光留くん!それに輝くんも照真くんも!?」
なんとヘイロー・プリズムの3人だった。ノックもしないで勝手に入ったことを咎めなければいけないのだが、今はそんな雰囲気ではない。
「おれ達が未熟なばかりに沢山の人に迷惑をかけて申し訳ないとは思っている。」
「それでもなんとか必死にやったけど、上手くいかなくて…」
「……はぁ。上の者として確認するが、何が原因でメンタルが悪化してるんだ?」
「……それは…」
輝と照真は言葉を濁していた。
「灯也さんに振られてショック受けたからです。」
「ひ、光留くん!?」
だが光留はズバッと言い放った。光留の告白の時もそうだけど堂々としすぎでは!?
「……は?灯也さんって、きみらのマネージャーの?」
「はい。俺達はそこの彼に告白して振られたんです。」
社長は目を丸くして俺の顔を見て、光留達に視線をずらし、また俺の方に顔を向けた。
「……つまり、3人とも失恋したショックで仕事に身が入らないということか…?」
「はい、そうです。」
「………………はぁ……」
事実確認をした後、社長は大きいため息をついて項を垂れていた。
「…ちょっとマネージャーくん。ヘイロー・プリズムと話がしたいから少し席を離してくれないか…?」
「は、はい……わ、わかりました…じゃ、じゃあ3人とも後でね…」
俺はひとまずこのなんとも言えない空気から逃げられて安堵しながらも、彼らがこの後社長になんと言われるのか心配しながら社長室を飛び出した。
そこから30分以上経ったのだろうか。もう一回社長室に入ると、渋い顔をした社長にこう言われた。
「きみ、今から3人の彼氏になりなさい。」
「ちょっと!!ちゃんと振り付け通りにできてないわよ!!」
「ちょ、それ罰ゲーム用の苦いジュースだよ!?ああ!大丈夫か?!!」
「カーーート!!!またセリフ間違えてる!!」
と、いうわけでダンスの先生やスタッフさんに注意されまくっているヘイロー・プリズム。
ダンスの振り付けが間違っていたり、差し入れと勘違いしてエグい色のジュースを飲んでしまったり、ドラマでは何度もNGを出してしまっていた。
普段の彼らは多少ミスはすることもあったが、ここまで酷くなかった。むしろ完璧にこなしていた。そして彼らの表情は明らかに悪かった。なんとか必死に誤魔化しているようだったが誰から見ても彼らが調子が悪いことは明確だった。
まさか、俺の告白に振られたからってここまで影響出るとは思っていなかった。
けどだからといって俺にもどうしようもないのではないか?3人の中から選んでも確実に他の2人はメンタル悪化するだろうし、じゃあ3人とも付き合うとか世間的に良くない。だからもう、3人には早く傷を癒やしてほしい。
とはいえ、その原因でもある為、俺は頭を悩ましていた。
「それでなんだけど…この日は番組に急遽出てもらうことになっちゃったんだけど大丈夫かな?」
「……うん、大丈夫だよ。」
俺は光留とスケジュールを確認していた。光留はいつもと変わらず笑みを浮かべてはいたが、明らかに顔に曇りがあった。
普段の彼は常に冷静だった。表情だって他の2人よりも変わることなく常に笑顔であった。
「……あの、光留くん…その……ごめんね…まさかここまでだとは思ってなくて…」
「気にしないで、灯也さんは何にも悪くないよ。安心して、輝も照真もすぐに冷静になれるよ。」
そう言って光留が階段を降りようとした瞬間、階段を踏み外したようでぐらりと光留の身体が傾いた。
「光留くん!!!!」
俺は咄嗟に彼の腕を掴んだ。そのまま階段で転げ落ちることはなかったのでひとまず安心した。
「ごめん、灯也さん…」
「よ、良かった…光留くん…」
一歩間違えれば光留は怪我をしていた。俺はバクバクとなる心臓を押さえ込もうとした。
このままでは、いずれ輝も照真も怪我してしまうかもしれない。ならマネージャーとして俺が出来ることは……
――――――――
「無理だ、今ヘイロー・プリズムの仕事の量を減らすことは出来ない。」
俺は、事務所の社長と直接ヘイロー・プリズムのことで相談していた。
「な、なんでですか!!彼らは今、精神的に不安定なんです!怪我してからじゃ遅いんですよ!」
「なんで3人同時に精神病んでるのか知らないが、今仕事を減らせば確実に人気が下がっていくだろ。今が売りときなんだ。」
「そんな!!」
確かに今人気絶頂であるこの時期に仕事を減らせば人気も落ち着いてしまうかもしれない。ただこないだ光留が怪我しそうになってしまった今、マネージャーとしては見過ごせない。
「というか、マネージャーとして彼らのメンタルケアを疎かにしてどうする。メンタルケアもマネージャーの大事な仕事だろ。」
うっ、少なくとも彼らが精神的に不安定になっている原因であるのは間違いない。けどだからこそ彼らの精神が安定するまでは仕事を減らしてあげたいのだ。
ガチャ、すると突然ノックもなしにドアが開いた。
「…灯也さんを責めないでください。悪いのはオレ達なんです。」
「光留くん!それに輝くんも照真くんも!?」
なんとヘイロー・プリズムの3人だった。ノックもしないで勝手に入ったことを咎めなければいけないのだが、今はそんな雰囲気ではない。
「おれ達が未熟なばかりに沢山の人に迷惑をかけて申し訳ないとは思っている。」
「それでもなんとか必死にやったけど、上手くいかなくて…」
「……はぁ。上の者として確認するが、何が原因でメンタルが悪化してるんだ?」
「……それは…」
輝と照真は言葉を濁していた。
「灯也さんに振られてショック受けたからです。」
「ひ、光留くん!?」
だが光留はズバッと言い放った。光留の告白の時もそうだけど堂々としすぎでは!?
「……は?灯也さんって、きみらのマネージャーの?」
「はい。俺達はそこの彼に告白して振られたんです。」
社長は目を丸くして俺の顔を見て、光留達に視線をずらし、また俺の方に顔を向けた。
「……つまり、3人とも失恋したショックで仕事に身が入らないということか…?」
「はい、そうです。」
「………………はぁ……」
事実確認をした後、社長は大きいため息をついて項を垂れていた。
「…ちょっとマネージャーくん。ヘイロー・プリズムと話がしたいから少し席を離してくれないか…?」
「は、はい……わ、わかりました…じゃ、じゃあ3人とも後でね…」
俺はひとまずこのなんとも言えない空気から逃げられて安堵しながらも、彼らがこの後社長になんと言われるのか心配しながら社長室を飛び出した。
そこから30分以上経ったのだろうか。もう一回社長室に入ると、渋い顔をした社長にこう言われた。
「きみ、今から3人の彼氏になりなさい。」
1
あなたにおすすめの小説
上手に啼いて
紺色橙
BL
■聡は10歳の初めての発情期の際、大輝に噛まれ番となった。それ以来関係を継続しているが、愛ではなく都合と情で続いている現状はそろそろ終わりが見えていた。
■注意*独自オメガバース設定。■『それは愛か本能か』と同じ世界設定です。関係は一切なし。
美澄の顔には抗えない。
米奏よぞら
BL
スパダリ美形攻め×流され面食い受け
高校時代に一目惚れした相手と勢いで付き合ったはいいものの、徐々に相手の熱が冷めていっていることに限界を感じた主人公のお話です。
※なろう、カクヨムでも掲載中です。
運命の番は僕に振り向かない
ゆうに
BL
大好きだったアルファの恋人が旅先で運命の番と出会ってしまい、泣く泣く別れた経験があるオメガの千遥。
それ以来、ずっと自分の前にも運命の番があらわれることを切に願っていた。
オメガひとりの生活は苦しく、千遥は仕方なく身体を売って稼ぐことを決心する。
ネットで知り合った相手と待ち合わせ、雑踏の中を歩いている時、千遥は自分の運命の番を見つけた。
ところが視線が確かに合ったのに運命の番は千遥を避けるように去っていく。彼の隣には美しいオメガがいた。
ベータのような平凡な見た目のオメガが主人公です。
ふんわり現代、ふんわりオメガバース、設定がふんわりしてます。
藤崎さんに告白したら藤崎くんに告白してた件
三宅スズ
BL
大学3年生の鈴原純(すずはらじゅん)は、同じ学部内ではアイドル的存在でかつ憧れの藤崎葵(ふじさきあおい)に、酒に酔った勢いに任せてLINEで告白をするが、同じ名字の藤崎遥人(ふじさきはると)に告白のメッセージを誤爆してしまう。
誤爆から始まるBL物語。
幼馴染がいじめるのは俺だ!
むすめっすめ
BL
幼馴染が俺の事いじめてたのは、好きな子いじめちゃうやつだと思ってたのに...
「好きな奴に言われたんだ...幼馴染いじめるのとかガキみてーだって...」
「はっ...ぁ??」
好きな奴って俺じゃないの___!?
ただのいじめっ子×勘違いいじめられっ子
ーーーーーー
主人公 いじめられっ子
小鳥遊洸人
タカナシ ヒロト
小学生の頃から幼馴染の神宮寺 千透星にいじめられている。
姉の助言(?)から千透星が自分のこといじめるのは小学生特有の“好きな子いじめちゃうヤツ“だと思い込むようになり、そんな千透星を、可愛いじゃん...?と思っていた。
高校で初めて千透星に好きな人が出来たことを知ったことから、
脳破壊。
千透星への恋心を自覚する。
幼馴染 いじめっ子
神宮寺 千透星
ジングウジ チトセ
小学生の頃から幼馴染の小鳥遊 洸人をいじめている。
美形であり、陰キャの洸人とは違い周りに人が集まりやすい。(洸人は千透星がわざと自分の周りに集まらないように牽制していると勘違いしている)
転校生の須藤千尋が初恋である
罰ゲームって楽しいね♪
あああ
BL
「好きだ…付き合ってくれ。」
おれ七海 直也(ななみ なおや)は
告白された。
クールでかっこいいと言われている
鈴木 海(すずき かい)に、告白、
さ、れ、た。さ、れ、た!のだ。
なのにブスッと不機嫌な顔をしておれの
告白の答えを待つ…。
おれは、わかっていた────これは
罰ゲームだ。
きっと罰ゲームで『男に告白しろ』
とでも言われたのだろう…。
いいよ、なら──楽しんでやろう!!
てめぇの嫌そうなゴミを見ている顔が
こっちは好みなんだよ!どーだ、キモイだろ!
ひょんなことで海とつき合ったおれ…。
だが、それが…とんでもないことになる。
────あぁ、罰ゲームって楽しいね♪
この作品はpixivにも記載されています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる