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「ろ、ロバートくん…今日はどうだった…?」
彼に対する誤解が解けたあの時からしばらく経った。私達はいつも通り夕飯を共にしていた。
そして私は少し緊張しながら彼に今日の出来事について尋ねた。
「いつもと変わらず普通でした。」
「そ、そっか…」
「…すいません、本当にいつもと変わりない1日だったので、他に良い言い方が思い付かなくて…アルロ様のこともいつもと変わらず想い続けていましたし…」
「そこは真面目に仕事しなさいな!?」
でも前と比べて随分と親しく会話するようになった。ロバートくんも相変わらず私に対して緊張しているようではある。けど少しずつ砕けた感じになってきている。
「もうロバートくんは…」
「あはは、そうだアルロ様。前ご紹介したカフェ新作が出たんです。良かったら今度の休みご一緒にいきませんか。」
「うん良いよ、もう一回あのカフェには行きたかったんだ。」
気付けば休みの日は一緒に過ごすことが多くなった。どこかに遊びに出かけたり家でゆっくり過ごしたり。
そして変化は夕飯時だけではない。
「ではアルロ様、おやすみなさい。」
いつのまにか一緒に寝るようになっていた。そしてロバートくんは寝る前に私の頬にキスされた。
あぁ、今日はシない日か。というのも口にキスを落とされた時は行為したい合図である。そうじゃなければ頬にする。
ちょっぴり残念だと思いつつも、ロバートくんは私の身体を気を遣ってくれている。なんやかんやでロバートくんは紳士なのだ。
「うん、おやすみ。」
私もロバートくんの頬にキスをする。
しつこいようだけど、本当にこんな日が来るとは思わなかった。
今、私は幸せだ。愛する人と共にこうして過ごせることを。けど油断はならない。これから先もしかしたら私が何かやらかして嫌われる可能性だってあるのだ。
嫌われたくないから、もうロバートくん無しでは生きていけないぐらいに。
まぁ、流石に自分でも重すぎるとはわかっている。
だからこそ、積極的に勝手に思い込まないように、相手を見ていくことが大切なのだ。
「愛してます。これからも。」
「私もだよ、ロバートくん。」
彼に対する誤解が解けたあの時からしばらく経った。私達はいつも通り夕飯を共にしていた。
そして私は少し緊張しながら彼に今日の出来事について尋ねた。
「いつもと変わらず普通でした。」
「そ、そっか…」
「…すいません、本当にいつもと変わりない1日だったので、他に良い言い方が思い付かなくて…アルロ様のこともいつもと変わらず想い続けていましたし…」
「そこは真面目に仕事しなさいな!?」
でも前と比べて随分と親しく会話するようになった。ロバートくんも相変わらず私に対して緊張しているようではある。けど少しずつ砕けた感じになってきている。
「もうロバートくんは…」
「あはは、そうだアルロ様。前ご紹介したカフェ新作が出たんです。良かったら今度の休みご一緒にいきませんか。」
「うん良いよ、もう一回あのカフェには行きたかったんだ。」
気付けば休みの日は一緒に過ごすことが多くなった。どこかに遊びに出かけたり家でゆっくり過ごしたり。
そして変化は夕飯時だけではない。
「ではアルロ様、おやすみなさい。」
いつのまにか一緒に寝るようになっていた。そしてロバートくんは寝る前に私の頬にキスされた。
あぁ、今日はシない日か。というのも口にキスを落とされた時は行為したい合図である。そうじゃなければ頬にする。
ちょっぴり残念だと思いつつも、ロバートくんは私の身体を気を遣ってくれている。なんやかんやでロバートくんは紳士なのだ。
「うん、おやすみ。」
私もロバートくんの頬にキスをする。
しつこいようだけど、本当にこんな日が来るとは思わなかった。
今、私は幸せだ。愛する人と共にこうして過ごせることを。けど油断はならない。これから先もしかしたら私が何かやらかして嫌われる可能性だってあるのだ。
嫌われたくないから、もうロバートくん無しでは生きていけないぐらいに。
まぁ、流石に自分でも重すぎるとはわかっている。
だからこそ、積極的に勝手に思い込まないように、相手を見ていくことが大切なのだ。
「愛してます。これからも。」
「私もだよ、ロバートくん。」
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アルロもロバートくんも初々しくて可愛い♡♡♡
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