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前編
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「何処に行きやがった?!」
「探せ!探せ!!」
月を隠した夜の森、ザァザァと雨の音に紛れて遠くから脱走者を探す城の兵士達の声が聞こえる。それを黒猫はゆっくり聞いている暇がない。
黒猫はただひたすら走るのをやめない。
雨で濡れた身体でたどり着いた場所は、古びた遺跡だった。そのまま入ると目の前には石で出来た固く閉ざされた扉があった。
その扉の先には別の世界に通じると言われていた。黒猫はその世界がどんな所なのかは知っていた。
「おい!この先に居るようだぞ?!」
自分を追っていた兵士達の声が近づいてきた。黒猫は慌ててその扉を開く。
もうとっくに覚悟は決めていた。二度とこの世界には帰らないつもりだ。
黒猫はその扉の先に脚を踏み入れた。
ーーー
「あのっ…!やめてください!!」
ビルが建ち並ぶ都会の街に運が悪い1人の女性が男に腕を掴まれていた。
「えぇ良いじゃん!俺と遊ぼうよ。」
どうやら自分の欲望を満たしたいが為に、女性を無理矢理追っているようだった。素通りする人、女性を助けたいが勇気が出ない人、警察に電話をかけている人、SNSにアップしようと動画を撮っている人達が周りに溢れていた。
女性は涙を浮かべていた。怖くて怖くて仕方がないのだろう。
「おい、困ってるだろ。」
そんな状況をほっとけなかった俺は女性の腕を掴んでいた男の手首を無理矢理掴んで女性から離した。
「おいテメェなん、ひぃぃっ!」
邪魔されて喧嘩を吹っかけようとした男が俺の顔を見た瞬間、情けない悲鳴をあげた。
ジッと睨み付けると男は一旦腰を抜かした後、そのままバタバタとどこかに走り出していった。
男が消えたのを確認した後、俺は困っていた女性の方に視線をずらした。
「あの、大丈夫です、」
「あ、あ、ありがとうございました!」
俺と目が合った瞬間に女性はさっきよりも真っ青な顔をして頭を下げた後、ヒールにも関わらず走って消えてしまった。そんな早く走れたのなら、男に追われていた時に発動してくれれば良かったのに。
何とも言えない空気が流れた。チラッと周りを見回した瞬間、それまで囲んでいた人達はそのままいつもの日常に切り替えるかのように去って行ってしまった。
「……はぁ……」
また、だ。また俺の目付きの悪さのせいで相手を怖がらせてしまった。
俺【色野士郎】は生まれ付き目付きが悪かった。どれくらい悪いかというと、殺し屋とか明らかにカタギではないと言われる程だ。
生まれた時から俺はこの目付きの悪さに悩まされていた。目が合っただけで相手は泣くか、びびって近寄って来なくなる。運が悪ければガンを飛ばしていると誤解され喧嘩をふっかけられたこともあった。
これでも改善しようと色々やってきた。今だって視力は良いのに少しでも緩和させようと伊達メガネをかけている。出来るだけ目元を出さないように前髪だって伸ばしている。
けど焼け石に水。ただでさえ目付き悪いから怖がられているのに思春期入ったら平均より背が高くなって余計に怖さを倍増させていった。
そんなんだから学生時代はろくに人付き合いが出来なかったし、友達という友達なんかいなかった。
動物も俺を見ると逃げ出したり威嚇してきたりするのだ。昔動物園でライオンに怖がられたエピソードがある。俺自身は動物好きなのに…
輪廻というのが本当に存在したというのならば俺は前世で何か罪を犯したのだろうか。
とりあえずこのまま突っ立っているとそれはそれで目立つからさっさとこの場から離れよう、と俺は逃げるかのように早歩きした。
「雨か…」
しばらく歩いていくとポツリポツリと雨が降ってきた。俺は慌てて鞄から折りたたみ傘を取り出して家に帰る為歩き出した。
騒がしい町並みから静かな住宅地に入る。ザァザァと雨の降る音だけが響き渡る。
「みゃ……」
その時、雨音に紛れてか弱い猫の鳴き声が聞こえた。野生の猫が近くにいるのかと周囲を見回すと、電灯の下に黒い毛玉が見えた。
まさかと思い近づくと、そこには雨に打たれて身体を震わせている黒猫が丸まっていた。
「だ、大丈夫か?!」
俺は慌てて黒猫に触れようとする。すると黒猫はそれを悟ったのか爪を出して俺の手を振り払った。
「いてっ!」
手には軽い引っ掻き傷が付いた。黒猫はただひたすらオッドアイの目で俺を睨んでいた。
俺の目付きが怖いのか、それとも警戒心が強いのかわからないがこのままほっとけなかった。
「大丈夫だ。俺は何もしない。」
俺は傘を地面に置いて両手を広げる。出来るだけ怖がらせないように柔らかい笑みを浮かべた。必死に柔らかい笑みを作ろうとするたびに顔の筋肉がヒリヒリしていく。
黒猫はしばらく俺の顔をジッと見た後、ゆっくりと立ち上がりそのまま俺に近づいてきた。
「!!」
正直このまま逃げられるんじゃないかと思っていたから俺は驚いた。けれども俺を信用してくれたことに感動して俺はそのまま黒猫を抱き上げた。暴れることなくそのまますんなり黒猫は俺の腕の中を受け入れていた。
ジーンと俺は涙が出そうになった。このまま俺は黒猫を抱えながら家に帰った。
6畳のワンルームに帰って真っ先に俺は黒猫を連れて風呂場に向かった。このままでは風邪をひいてしまう。
ネットで猫にお風呂を入れる方法を調べ、その記事に従う。
嫌がるかと思ったが黒猫は大人しく俺に洗われていた。洗っている最中にオスかメスか確認した。
「お、オスか。」
立派なモノが付いていた。
洗い終わって昔景品で当たったドライヤーで毛を乾かしていく。
「おぉ…!お前美人だな!いやイケメンって言った方がいいか?」
綺麗になった黒猫はとても可愛らしかった。柔らかい毛に丸々とした目。青と黄緑色のオッドアイがより魅力的だった。
そして何より煌めく黒い毛並み。何色にも染まらないその黒は目を惹かれるものがあった。
「さて、と。お腹空いてるか?」
「にゃー」
そう尋ねると黒猫は鳴いたあと頭を縦に振った。
「そうか!じゃあ何か用意しないとな。確かささみがあったはず。それを出すから待ってくれよな!」
俺は冷蔵庫からささみを取り出す。そして鍋を用意してささみを茹でる。茹で終わったら食べやすいように千切って皿に乗せて黒猫の前に置く。
黒猫はちょんとささみに鼻を近づかせて匂いを嗅いだあと、一口食べた。そしてそのままささみを食べ始めた。
そんな黒猫を俺は微笑ましく見ていた。ふと俺は黒猫の頭を撫でようと手をかざした。けど急にそんなことされたら嫌がると思わず寸止めした。
すると黒猫はそれに気付いたのか、じっと俺の手を見た後、自分から頭を当ててきたのだ。
「!!」
可愛い!!
俺は思わず胸を掴んだ。人って尊さを感じると胸が締め付けられるんだなと実感した。
猫特有の毛の柔らかさが手の平から伝わる。
「温かいな。」
俺は黒猫の頭を撫でながらそう呟いた。
「さて、と。こんなもんか。」
黒猫がご飯を食べ終わったあと、黒猫用の寝床を作った。ダンボールにタオルを敷き詰めたものだけども。
「今日はこれで我慢してくれよな。」
黒猫はじっと俺が作った寝床を見た後、ヒョイっと俺のベッドの上に移動して身体を丸めた。
「えぇ、嫌だったか?」
せっかく作ったのに、まぁ別にいいのだが。
その後、自分のご飯を用意して食べた後、洗濯物を済ませ、寝ようとした。
「…ちょっとそこ横いいかぁ?」
上手い具合に黒猫を避けてベッドに横たわる。黒猫は特に逃げたり俺から距離を置こうとせずそのままベッドで丸まっていた。
「可愛いなぁ…」
俺はもう一度黒猫の頭を撫でる。やっぱり温かい。
すると黒猫はビクッと目を開いた。さ、さすがに2回目は許容範囲外だったのか、と俺はすかさず手を離した。
黒猫は立ち上がる。あぁやっぱり近くに居られると嫌か。ましてこんな目つき悪い奴なんか尚更だ。と軽くショックを受けていたら、黒猫は俺の顔の胸元辺りに近づいて、そしてゴロリンと横たわった。
「!!!?」
まさかここまで俺に心を開いてくれているとは。あまりの感動に俺は涙が出そうになった。
「おやすみ…」
俺はもう一度黒猫の頭を撫でて、そう言った。
「探せ!探せ!!」
月を隠した夜の森、ザァザァと雨の音に紛れて遠くから脱走者を探す城の兵士達の声が聞こえる。それを黒猫はゆっくり聞いている暇がない。
黒猫はただひたすら走るのをやめない。
雨で濡れた身体でたどり着いた場所は、古びた遺跡だった。そのまま入ると目の前には石で出来た固く閉ざされた扉があった。
その扉の先には別の世界に通じると言われていた。黒猫はその世界がどんな所なのかは知っていた。
「おい!この先に居るようだぞ?!」
自分を追っていた兵士達の声が近づいてきた。黒猫は慌ててその扉を開く。
もうとっくに覚悟は決めていた。二度とこの世界には帰らないつもりだ。
黒猫はその扉の先に脚を踏み入れた。
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「あのっ…!やめてください!!」
ビルが建ち並ぶ都会の街に運が悪い1人の女性が男に腕を掴まれていた。
「えぇ良いじゃん!俺と遊ぼうよ。」
どうやら自分の欲望を満たしたいが為に、女性を無理矢理追っているようだった。素通りする人、女性を助けたいが勇気が出ない人、警察に電話をかけている人、SNSにアップしようと動画を撮っている人達が周りに溢れていた。
女性は涙を浮かべていた。怖くて怖くて仕方がないのだろう。
「おい、困ってるだろ。」
そんな状況をほっとけなかった俺は女性の腕を掴んでいた男の手首を無理矢理掴んで女性から離した。
「おいテメェなん、ひぃぃっ!」
邪魔されて喧嘩を吹っかけようとした男が俺の顔を見た瞬間、情けない悲鳴をあげた。
ジッと睨み付けると男は一旦腰を抜かした後、そのままバタバタとどこかに走り出していった。
男が消えたのを確認した後、俺は困っていた女性の方に視線をずらした。
「あの、大丈夫です、」
「あ、あ、ありがとうございました!」
俺と目が合った瞬間に女性はさっきよりも真っ青な顔をして頭を下げた後、ヒールにも関わらず走って消えてしまった。そんな早く走れたのなら、男に追われていた時に発動してくれれば良かったのに。
何とも言えない空気が流れた。チラッと周りを見回した瞬間、それまで囲んでいた人達はそのままいつもの日常に切り替えるかのように去って行ってしまった。
「……はぁ……」
また、だ。また俺の目付きの悪さのせいで相手を怖がらせてしまった。
俺【色野士郎】は生まれ付き目付きが悪かった。どれくらい悪いかというと、殺し屋とか明らかにカタギではないと言われる程だ。
生まれた時から俺はこの目付きの悪さに悩まされていた。目が合っただけで相手は泣くか、びびって近寄って来なくなる。運が悪ければガンを飛ばしていると誤解され喧嘩をふっかけられたこともあった。
これでも改善しようと色々やってきた。今だって視力は良いのに少しでも緩和させようと伊達メガネをかけている。出来るだけ目元を出さないように前髪だって伸ばしている。
けど焼け石に水。ただでさえ目付き悪いから怖がられているのに思春期入ったら平均より背が高くなって余計に怖さを倍増させていった。
そんなんだから学生時代はろくに人付き合いが出来なかったし、友達という友達なんかいなかった。
動物も俺を見ると逃げ出したり威嚇してきたりするのだ。昔動物園でライオンに怖がられたエピソードがある。俺自身は動物好きなのに…
輪廻というのが本当に存在したというのならば俺は前世で何か罪を犯したのだろうか。
とりあえずこのまま突っ立っているとそれはそれで目立つからさっさとこの場から離れよう、と俺は逃げるかのように早歩きした。
「雨か…」
しばらく歩いていくとポツリポツリと雨が降ってきた。俺は慌てて鞄から折りたたみ傘を取り出して家に帰る為歩き出した。
騒がしい町並みから静かな住宅地に入る。ザァザァと雨の降る音だけが響き渡る。
「みゃ……」
その時、雨音に紛れてか弱い猫の鳴き声が聞こえた。野生の猫が近くにいるのかと周囲を見回すと、電灯の下に黒い毛玉が見えた。
まさかと思い近づくと、そこには雨に打たれて身体を震わせている黒猫が丸まっていた。
「だ、大丈夫か?!」
俺は慌てて黒猫に触れようとする。すると黒猫はそれを悟ったのか爪を出して俺の手を振り払った。
「いてっ!」
手には軽い引っ掻き傷が付いた。黒猫はただひたすらオッドアイの目で俺を睨んでいた。
俺の目付きが怖いのか、それとも警戒心が強いのかわからないがこのままほっとけなかった。
「大丈夫だ。俺は何もしない。」
俺は傘を地面に置いて両手を広げる。出来るだけ怖がらせないように柔らかい笑みを浮かべた。必死に柔らかい笑みを作ろうとするたびに顔の筋肉がヒリヒリしていく。
黒猫はしばらく俺の顔をジッと見た後、ゆっくりと立ち上がりそのまま俺に近づいてきた。
「!!」
正直このまま逃げられるんじゃないかと思っていたから俺は驚いた。けれども俺を信用してくれたことに感動して俺はそのまま黒猫を抱き上げた。暴れることなくそのまますんなり黒猫は俺の腕の中を受け入れていた。
ジーンと俺は涙が出そうになった。このまま俺は黒猫を抱えながら家に帰った。
6畳のワンルームに帰って真っ先に俺は黒猫を連れて風呂場に向かった。このままでは風邪をひいてしまう。
ネットで猫にお風呂を入れる方法を調べ、その記事に従う。
嫌がるかと思ったが黒猫は大人しく俺に洗われていた。洗っている最中にオスかメスか確認した。
「お、オスか。」
立派なモノが付いていた。
洗い終わって昔景品で当たったドライヤーで毛を乾かしていく。
「おぉ…!お前美人だな!いやイケメンって言った方がいいか?」
綺麗になった黒猫はとても可愛らしかった。柔らかい毛に丸々とした目。青と黄緑色のオッドアイがより魅力的だった。
そして何より煌めく黒い毛並み。何色にも染まらないその黒は目を惹かれるものがあった。
「さて、と。お腹空いてるか?」
「にゃー」
そう尋ねると黒猫は鳴いたあと頭を縦に振った。
「そうか!じゃあ何か用意しないとな。確かささみがあったはず。それを出すから待ってくれよな!」
俺は冷蔵庫からささみを取り出す。そして鍋を用意してささみを茹でる。茹で終わったら食べやすいように千切って皿に乗せて黒猫の前に置く。
黒猫はちょんとささみに鼻を近づかせて匂いを嗅いだあと、一口食べた。そしてそのままささみを食べ始めた。
そんな黒猫を俺は微笑ましく見ていた。ふと俺は黒猫の頭を撫でようと手をかざした。けど急にそんなことされたら嫌がると思わず寸止めした。
すると黒猫はそれに気付いたのか、じっと俺の手を見た後、自分から頭を当ててきたのだ。
「!!」
可愛い!!
俺は思わず胸を掴んだ。人って尊さを感じると胸が締め付けられるんだなと実感した。
猫特有の毛の柔らかさが手の平から伝わる。
「温かいな。」
俺は黒猫の頭を撫でながらそう呟いた。
「さて、と。こんなもんか。」
黒猫がご飯を食べ終わったあと、黒猫用の寝床を作った。ダンボールにタオルを敷き詰めたものだけども。
「今日はこれで我慢してくれよな。」
黒猫はじっと俺が作った寝床を見た後、ヒョイっと俺のベッドの上に移動して身体を丸めた。
「えぇ、嫌だったか?」
せっかく作ったのに、まぁ別にいいのだが。
その後、自分のご飯を用意して食べた後、洗濯物を済ませ、寝ようとした。
「…ちょっとそこ横いいかぁ?」
上手い具合に黒猫を避けてベッドに横たわる。黒猫は特に逃げたり俺から距離を置こうとせずそのままベッドで丸まっていた。
「可愛いなぁ…」
俺はもう一度黒猫の頭を撫でる。やっぱり温かい。
すると黒猫はビクッと目を開いた。さ、さすがに2回目は許容範囲外だったのか、と俺はすかさず手を離した。
黒猫は立ち上がる。あぁやっぱり近くに居られると嫌か。ましてこんな目つき悪い奴なんか尚更だ。と軽くショックを受けていたら、黒猫は俺の顔の胸元辺りに近づいて、そしてゴロリンと横たわった。
「!!!?」
まさかここまで俺に心を開いてくれているとは。あまりの感動に俺は涙が出そうになった。
「おやすみ…」
俺はもう一度黒猫の頭を撫でて、そう言った。
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