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前編
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「クロ、お前にこれ渡しておく。」
ある日、俺は数年前まで使っていた古いスマホをクロに渡した。
「なんで?」
「いやこれから先、仕事で遅くなったり出かけた先で離れた時、連絡取れた方が色々便利だろ。」
「そっか、わかった。ありがとう。」
「古い機種だからあんまり動作良くないかもだが。」
とはいえ新しいスマホを買う余裕はない。連絡取るぐらいなら充分だろう。
クロは確認の為にスマホを操作しているようだったが、突然スマホを俺の方に向けたと思ったら、パシャッと写真を取られた。
「あは、面白い顔♪」
「ちょ!いきなり撮るやつがいるか!?」
「だってシロウ写真撮らせてくれなさそうだもん。」
だからっていきなり撮るやつが居るか!
まぁ、クロに振り回されるのも慣れてきた。写真撮られてびっくりしたが、撮られたところで支障はない。
「待ち受けにしよーと♪」
「それはやめろ!!」
「なんで?シロウの待ち受け僕にしてるの知ってるからね?」
ゔっ!バレてた。
正確には黒猫の時のクロの写真をスマホの待ち受けにしていた。可愛く撮れてしばらくはそれを見て癒されていた。正体発覚してからも可愛いからそのままにしていた。
「だいたい俺なんか待ち受けしたって怖いだけだろ…」
「そんなことないよー。あ、じゃあさ。」
するとクロは俺の首に腕を回してきた。そしてそのままグイッと俺の身体がクロの方に寄せられた。
「は?!きゅ、急に何を!?」
次は何してくるのかと動揺していると、クロの顔が目の前に来た。本当に何をしてくるのか分からず、ドキドキッと心臓の音を鳴らしていく。
「はい、ちーず♪」
パシャッ
いつのまにかクロは腕を伸ばして写真を撮っていた。
「うん、これなら可愛い僕も写ってるから大丈夫だね♪」
「……あ、うん…」
流れ的に分かっていたことなのに、呆気ないというか、やるせないというか。複雑な気持ちになった。
「……いや待て、俺の顔がやだ。どうせ待ち受けにするならもっとマシなやつがいい。」
そう言って俺は自分のスマホを取り出し、今度は俺がクロの身体を自分の方に引き寄せて写真を撮った。
クロはまさか俺が乗るとは思っていなかったようで唖然としていた。そんなクロに撮った写真を見せた。
「ブフッ!ちょ、シロウ、めちゃくちゃ変な感じになってるじゃん!!」
写真を見たクロは思わず吹き出していた。それはそうだろう、加工アプリで撮ったので、俺とクロの顔が面白く加工されてるのだ。
「これならいいぞ。」
「いやいや、むしろ良いのこれで?他にはないのー?」
「そうだなぁ、これとかどうだ?」
しばらく俺達は加工アプリで遊んだ。赤ちゃんみたいな顔、少女漫画みたいなキラキラ目、おじさん化等、とにかく顔の形が変わるものばかり加工していた。
加工するたびに俺達は大笑い。腹の底から笑ったのだ。
「もう、無理、お腹痛ーい。」
「これはどうだ?」
「ブハッ!それもやばいって!」
何よりクロの反応が良い。加工をするたびに歯を見せながら笑ってくる。いつもはどこか底が見えない笑顔だからこそ、親近感が沸いてくるのだ。
「じゃあ次は……」
「……」
次はどんな加工しようかと悩んでいると、パシャッとまたしても写真を撮られた。
「おいおい、そのスマホじゃ加工出来ないだろ。」
「良いの、今のシロウの顔、良かったから♪」
「なんじゃそれ。」
気づけば、ソシャゲ内のスクリーンショットばかりだった写真ファイルに、クロと俺の加工されたツーショットばかり入っていた。
ある日、俺は数年前まで使っていた古いスマホをクロに渡した。
「なんで?」
「いやこれから先、仕事で遅くなったり出かけた先で離れた時、連絡取れた方が色々便利だろ。」
「そっか、わかった。ありがとう。」
「古い機種だからあんまり動作良くないかもだが。」
とはいえ新しいスマホを買う余裕はない。連絡取るぐらいなら充分だろう。
クロは確認の為にスマホを操作しているようだったが、突然スマホを俺の方に向けたと思ったら、パシャッと写真を取られた。
「あは、面白い顔♪」
「ちょ!いきなり撮るやつがいるか!?」
「だってシロウ写真撮らせてくれなさそうだもん。」
だからっていきなり撮るやつが居るか!
まぁ、クロに振り回されるのも慣れてきた。写真撮られてびっくりしたが、撮られたところで支障はない。
「待ち受けにしよーと♪」
「それはやめろ!!」
「なんで?シロウの待ち受け僕にしてるの知ってるからね?」
ゔっ!バレてた。
正確には黒猫の時のクロの写真をスマホの待ち受けにしていた。可愛く撮れてしばらくはそれを見て癒されていた。正体発覚してからも可愛いからそのままにしていた。
「だいたい俺なんか待ち受けしたって怖いだけだろ…」
「そんなことないよー。あ、じゃあさ。」
するとクロは俺の首に腕を回してきた。そしてそのままグイッと俺の身体がクロの方に寄せられた。
「は?!きゅ、急に何を!?」
次は何してくるのかと動揺していると、クロの顔が目の前に来た。本当に何をしてくるのか分からず、ドキドキッと心臓の音を鳴らしていく。
「はい、ちーず♪」
パシャッ
いつのまにかクロは腕を伸ばして写真を撮っていた。
「うん、これなら可愛い僕も写ってるから大丈夫だね♪」
「……あ、うん…」
流れ的に分かっていたことなのに、呆気ないというか、やるせないというか。複雑な気持ちになった。
「……いや待て、俺の顔がやだ。どうせ待ち受けにするならもっとマシなやつがいい。」
そう言って俺は自分のスマホを取り出し、今度は俺がクロの身体を自分の方に引き寄せて写真を撮った。
クロはまさか俺が乗るとは思っていなかったようで唖然としていた。そんなクロに撮った写真を見せた。
「ブフッ!ちょ、シロウ、めちゃくちゃ変な感じになってるじゃん!!」
写真を見たクロは思わず吹き出していた。それはそうだろう、加工アプリで撮ったので、俺とクロの顔が面白く加工されてるのだ。
「これならいいぞ。」
「いやいや、むしろ良いのこれで?他にはないのー?」
「そうだなぁ、これとかどうだ?」
しばらく俺達は加工アプリで遊んだ。赤ちゃんみたいな顔、少女漫画みたいなキラキラ目、おじさん化等、とにかく顔の形が変わるものばかり加工していた。
加工するたびに俺達は大笑い。腹の底から笑ったのだ。
「もう、無理、お腹痛ーい。」
「これはどうだ?」
「ブハッ!それもやばいって!」
何よりクロの反応が良い。加工をするたびに歯を見せながら笑ってくる。いつもはどこか底が見えない笑顔だからこそ、親近感が沸いてくるのだ。
「じゃあ次は……」
「……」
次はどんな加工しようかと悩んでいると、パシャッとまたしても写真を撮られた。
「おいおい、そのスマホじゃ加工出来ないだろ。」
「良いの、今のシロウの顔、良かったから♪」
「なんじゃそれ。」
気づけば、ソシャゲ内のスクリーンショットばかりだった写真ファイルに、クロと俺の加工されたツーショットばかり入っていた。
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