6人歌い手が頂点を目指す物語

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サクラのお話

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これは、6人組の歌い手グループが頂点を目指す物語。

僕は、本当の自分を隠している。

僕はサクラ。とある歌い手グループに所属しているただの歌い手。ちなみにピンク担当。
「サクラー」
「はい!」
「機材セット手伝って貰っていい?」
機材を触りながら僕に声をかける派手髪の男。1つ年上で、背が僕より軽く20センチ以上高くて、大人っぽさ全開の僕らの頼れるリーダー、白色担当の壮馬。男らしい大きな手と、細くて長い指につい見とれてしまう。
「えちょっと待って。サクラは俺と遊びに行くねん。雑用は他に頼んで」
そう言って僕と壮馬の間に入ってくる関西弁の男。水色担当の瑞希。バチバチのピアスとほんのり香るシトラス系の香水。髪に軽くパーマがかかっていてふわふわしている。僕と同い年なんだけどすごく人懐こい犬みたいな印象。
「まーた瑞希はサクラのこと困らせてんの? 嫌われるぞー」
瑞希の肩を軽く叩き、声をかける落ち着いた雰囲気の男。青色担当の蒼。瑞希とはまるで対照的感じ。黒髪ストレートで僕より1歳年下なのにいかにもエリートって感じ。
「サクラが困ってるじゃん! ほら、離れて離れてー」
僕の後ろからバックハグする形で解散を促すのは、黄色担当のライト。1つ年上で優しくてイケメンでいい匂いで、理想の男性の条件を兼ね備えた圧倒的王子様系男子。いつも困っているところを助けてくれる。
「は? お前が密着する方が困るやろ!」
「いいからいいから......」
「喧嘩すんなって」
瑞希がライトに反抗するのを、壮馬と蒼がなだめる。
「おまえら全員うるせぇよ」
そんなわちゃわちゃする空間に水を差したのは唯。黒色担当で、同い年なんだけどあまり笑わないイメージ。ちょっと僕は苦手なタイプ。
「そんな冷たいこと言うなってー」
瑞希が絡みに行くが、
「うざい」
いつもそう言って済ましてしまう。メンバーが本気で嫌いなわけでは無さそうだし、壮馬とかとは仲良さそうにしてるから、仲良くなりたいなぁとは思ってるんだけどな。
「いいから! サクラ、機材手伝って。こっちはお前らと違って大事な用事なの」
壮馬が僕の手を軽く握って連れていく。
「あっ、」
僕は何も言えずに引きずられていった。

僕らはネットで知り合い、相馬を中心に結成された歌い手グループ。うるさくて、個性豊かな6人。僕はこの6人が大好きだ。毎日飽きない。家族みたいな大切な存在。でも僕は。

そんな人達に嘘をついている。
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