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第三章 再会と復活と
第九話
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貞光はミケを追って走っている途中で鬼の気配を感じた。
気配を殺してはいるが強力過ぎて消し切れていないのだ。
貞光は気配の方に向きを転じた。
そちらへ向かうと六花が少年に化けた鬼と一緒に走っていた。
「六花ちゃん! 其奴から離れろ!」
貞光は大太刀を抜くと六花に駆け寄った。
六花は貞光の声に振り返った。
貞光が鎧姿で刀を手に駆け寄ってくる。
少し後ろを走っていた綱と金時も鬼の気配に気付いた。
綱は大鎧姿になると腰から髭切の太刀を抜いた。
金時も大鎧になると背中に担いでいた鉞を抜いた。
「頼光四天王!」
野太い声に少年の方を見ると巨大な鬼が立っていた。
六花は恐怖で身体が凍り付いた。
鬼が六花に手を伸ばしてくる。
貞光が六花を飛び越えて大太刀を振り下ろした。
鬼が後ろに跳んだ。
貞光が追い掛けて大太刀を横に薙いだ。
鬼が更に後退して六花との距離が開く。
動けずに居る六花の脇を綱と金時が駆け抜けていった。
「季武! 六花ちゃんは任せた!」
綱の言葉が終わる前に六花の前に胴着姿の季武が目の前に飛び降りてきた。
「間違いありません、茨木童子です」
季武はスマホで話していた。
茨木童子!?
季武が話している相手は頼光だろう。
報告を終えてスマホを懐に仕舞うと弓を構えて鬼――茨木童子――に向けて矢を放ち始めた。
綱の気配を背後に感じた貞光は大きく跳んで上から茨木童子に斬り掛かった。
茨木童子が腕で大太刀の鎬を払う。
貞光はその反動を利用して茨木童子を飛び越えて背後に立った。
狭い道で両側は高いビルが建っている。
前後を塞いでしまえば逃げられない。
季武は突然背後に複数の鬼の気配が沸いたのを感じて振り返った。
何体もの鬼がこちらに向かってくる。
季武は六花を抱えると側のビルの屋上へ跳んだ。
屋上に降り立ち、六花から手を放すと弓を構えた。
上から次々と鬼達を射貫いていく。
綱達も増援に気付いた。
金時が背後から来る鬼達に向かっていく。
「茨木童子! 覚悟!」
綱が髭切で斬り掛かった。
茨木童子が薙刀で受ける。
互いに弾き合って後ろへ跳んだ。
茨木童子は空中で後ろを向くと、着地の瞬間を狙っていた貞光に薙刀を横に払った。
貞光が薙刀を弾きながら後方に跳んだ。
茨木童子は着地と同時に反転すると綱に向かって行った。
茨木童子の薙刀を綱が髭切で弾く。
貞光が後ろから茨木童子に斬り掛かろうとした。
茨木童子は回転するように薙刀を薙ぎ払った。
綱と貞光が後ろに飛び退く。
「貞光! 退け!」
頼光の声に貞光が斜め後ろに跳んだ。
頼光が貞光の脇を駆け抜け茨木童子に向かっていく。
茨木童子が頼光に気付いて視線を向けた隙に綱が斬り掛かった。
茨木童子は咄嗟に避けたが僅かに届いた切っ先が胴を掠めて長い切り傷を作った。
頼光が背後から膝丸を振り下ろした。
茨木童子が綱の懐に飛び込んだ。
膝丸が空を切った。
茨木童子が綱を蹴りを放った。
綱が飛び退く。
茨木童子は反転すると路上に止めてあったバイクを掴み頼光に投げ付けた。
頼光はあっさり避けると茨木童子に斬り付けた。
茨木童子が斜め後ろに跳んだが、頼光と綱の刃先が左肩と右脇腹を切り裂いた。
茨木童子が吠えて大きく薙刀を横に薙ぎ払う。
頼光と綱が後方に跳んで避けた。
茨木童子は周囲に視線を走らせた。
他の鬼は遣られてしまっていた。
形勢不利と見た茨木童子は季武が居るビルの壁を突き破って中に逃げ込んだ。
「逃がすか!」
「待て!」
頼光が追い掛けようとした綱を止めた。
綱が足を止めると頼光がビルに向かって膝丸を一閃させた。
季武が六花を抱えて向かいのビルに飛び移るのと、茨木童子が逃げ込んだビルが崩れ落ちるのは同時だった。
粉塵が高く舞い上がり視界が覆われた。
「ーーーーー!」
絶叫を上げたのは綱達だった。
頼光と季武だけが平然としている。
「都会の真ん中で何すんですか!」
「真っ昼間ですよ!」
「中には人間が……!」
「全員退避済みだ」
頼光は泰然と答えた。
言われてみれば季武が飛び移ったビルからも人の気配がしない。
前後と上を塞がれたらビルに逃げ込むと予想していたから事前に暗示を掛けて人払いしてあったのだ。
季武も人の気配が無くなったのに気付いて頼光が何か仕掛けると踏んでいたのだろう。
だから茨木童子が逃げ込むのと同時に向かいのビルに移ったのだ。
「気配は消えたが若し出てきたら止めを刺しとけ」
頼光はそう言うと異界に戻っていった。
金時がふと見ると顔を引き攣らせている異界の者が居た。
頼光が連れてきた小吏だろう。
〝小吏〟とは異界の末端の役人で人間界での工作担当者の総称である。
暗示を掛けたのはあの者に違いない。
そしてこの後始末をするのも。
恐らく避難させるのは鬼から守る為だと思っていたのだ。
よもやビルをぶっ潰してしまうとは思ってもみなかったに違いない。
突然のビル崩壊にどんな理由を付けて処理をするのか分からないが相当な手間と費用が掛かるだろう。
金時は密かに同情の視線を向けた。
「あーーー! 又油断した! 真っ昼間だから遣らかさねぇと思ったのに!」
「人払いしてあったならビルの中で戦えば良いだけじゃん! 何で壊すんだよ!」
「ビルの中で戦ったら周りの建物に居る人間まで退避させないといけないからだろ」
スマホから季武の冷静な声が聞こえてきた。
「此の辺一帯の人間避難させんのとビル一棟丸ごとぶっ潰すの、何方が被害少ねぇかくらい分かんだろ!」
貞光がキレ気味に怒鳴った。
「何方にしろ此のビルは壊れてただろ」
「潰すのと修理すんの、何方がマシだと思ってんだよ!」
「そんな事より茨木童子が出てくるかもしれないんだ。警戒を解くな」
金時が上に目を向けると季武はいつでも弓を構えられる体勢で瓦礫の山を見据えていた。
その隣で六花が呆気に取られた顔で崩れたビルを凝視している。
綱達も渋々ビルの残骸に目を向けたが茨木童子が出てくる様子は無い。
崩れた直後は微かにしていた気配も感じられなくなった。
「此の下、地下街は無いよな」
「地下鉄もな」
六花を抱いて飛び降りてきた季武が道路に目を向けながら言った。
「見えるの!?」
六花が驚いたように季武を見上げた。
「まさか」
金時が笑って手を振った。
「流石に其は無理だよ。唯地下鉄が通ってるなら通過する時に人の気配がするからね」
「けど茨木童子の気配はしねぇな」
「死んだにしろ逃げたにしろ、もう此処には居ないな」
「他の鬼の気配も無いな」
綱が辺りを見回しながら言った。
「六花、家まで送っていく」
「じゃ、オレ達はミケでも探すとすっか」
「あ!」
六花の声に四人の視線が集まった。
「如何した?」
「男の子! 大丈夫だったかな」
「男?」
六花が「男」と言ったのを聞いた季武がムッとした表情を浮かべ掛けたが、貞光達から嫉妬深い男は嫌われると言われたのを思い出して平静を装った。
貞光達がそれを見て笑いを堪えるように顔を背けた。
「お母さんが倒れたって言うから一緒に行く途中だったの」
「六花ちゃんと一緒に居た餓鬼の事なら彼が茨木童子だぜ」
「え!?」
「一緒に居たのに知らなかったの?」
「六花ちゃんが此方向いた時に変化したから見てなかったんだな」
「じゃあ、お母さんが倒れたって言うのは……」
「六花ちゃん、壺とか印鑑とか買うなよ」
「サプリとか水とかも駄目だよ」
「土地もね」
「今時原野商法は無ぇだろ」
貞光達の言葉に六花は赤くなった。
もしかして、前世で騙された事あったのかな……。
六花は貞光達に礼を言って別れを告げると季武と歩き出した。
気配を殺してはいるが強力過ぎて消し切れていないのだ。
貞光は気配の方に向きを転じた。
そちらへ向かうと六花が少年に化けた鬼と一緒に走っていた。
「六花ちゃん! 其奴から離れろ!」
貞光は大太刀を抜くと六花に駆け寄った。
六花は貞光の声に振り返った。
貞光が鎧姿で刀を手に駆け寄ってくる。
少し後ろを走っていた綱と金時も鬼の気配に気付いた。
綱は大鎧姿になると腰から髭切の太刀を抜いた。
金時も大鎧になると背中に担いでいた鉞を抜いた。
「頼光四天王!」
野太い声に少年の方を見ると巨大な鬼が立っていた。
六花は恐怖で身体が凍り付いた。
鬼が六花に手を伸ばしてくる。
貞光が六花を飛び越えて大太刀を振り下ろした。
鬼が後ろに跳んだ。
貞光が追い掛けて大太刀を横に薙いだ。
鬼が更に後退して六花との距離が開く。
動けずに居る六花の脇を綱と金時が駆け抜けていった。
「季武! 六花ちゃんは任せた!」
綱の言葉が終わる前に六花の前に胴着姿の季武が目の前に飛び降りてきた。
「間違いありません、茨木童子です」
季武はスマホで話していた。
茨木童子!?
季武が話している相手は頼光だろう。
報告を終えてスマホを懐に仕舞うと弓を構えて鬼――茨木童子――に向けて矢を放ち始めた。
綱の気配を背後に感じた貞光は大きく跳んで上から茨木童子に斬り掛かった。
茨木童子が腕で大太刀の鎬を払う。
貞光はその反動を利用して茨木童子を飛び越えて背後に立った。
狭い道で両側は高いビルが建っている。
前後を塞いでしまえば逃げられない。
季武は突然背後に複数の鬼の気配が沸いたのを感じて振り返った。
何体もの鬼がこちらに向かってくる。
季武は六花を抱えると側のビルの屋上へ跳んだ。
屋上に降り立ち、六花から手を放すと弓を構えた。
上から次々と鬼達を射貫いていく。
綱達も増援に気付いた。
金時が背後から来る鬼達に向かっていく。
「茨木童子! 覚悟!」
綱が髭切で斬り掛かった。
茨木童子が薙刀で受ける。
互いに弾き合って後ろへ跳んだ。
茨木童子は空中で後ろを向くと、着地の瞬間を狙っていた貞光に薙刀を横に払った。
貞光が薙刀を弾きながら後方に跳んだ。
茨木童子は着地と同時に反転すると綱に向かって行った。
茨木童子の薙刀を綱が髭切で弾く。
貞光が後ろから茨木童子に斬り掛かろうとした。
茨木童子は回転するように薙刀を薙ぎ払った。
綱と貞光が後ろに飛び退く。
「貞光! 退け!」
頼光の声に貞光が斜め後ろに跳んだ。
頼光が貞光の脇を駆け抜け茨木童子に向かっていく。
茨木童子が頼光に気付いて視線を向けた隙に綱が斬り掛かった。
茨木童子は咄嗟に避けたが僅かに届いた切っ先が胴を掠めて長い切り傷を作った。
頼光が背後から膝丸を振り下ろした。
茨木童子が綱の懐に飛び込んだ。
膝丸が空を切った。
茨木童子が綱を蹴りを放った。
綱が飛び退く。
茨木童子は反転すると路上に止めてあったバイクを掴み頼光に投げ付けた。
頼光はあっさり避けると茨木童子に斬り付けた。
茨木童子が斜め後ろに跳んだが、頼光と綱の刃先が左肩と右脇腹を切り裂いた。
茨木童子が吠えて大きく薙刀を横に薙ぎ払う。
頼光と綱が後方に跳んで避けた。
茨木童子は周囲に視線を走らせた。
他の鬼は遣られてしまっていた。
形勢不利と見た茨木童子は季武が居るビルの壁を突き破って中に逃げ込んだ。
「逃がすか!」
「待て!」
頼光が追い掛けようとした綱を止めた。
綱が足を止めると頼光がビルに向かって膝丸を一閃させた。
季武が六花を抱えて向かいのビルに飛び移るのと、茨木童子が逃げ込んだビルが崩れ落ちるのは同時だった。
粉塵が高く舞い上がり視界が覆われた。
「ーーーーー!」
絶叫を上げたのは綱達だった。
頼光と季武だけが平然としている。
「都会の真ん中で何すんですか!」
「真っ昼間ですよ!」
「中には人間が……!」
「全員退避済みだ」
頼光は泰然と答えた。
言われてみれば季武が飛び移ったビルからも人の気配がしない。
前後と上を塞がれたらビルに逃げ込むと予想していたから事前に暗示を掛けて人払いしてあったのだ。
季武も人の気配が無くなったのに気付いて頼光が何か仕掛けると踏んでいたのだろう。
だから茨木童子が逃げ込むのと同時に向かいのビルに移ったのだ。
「気配は消えたが若し出てきたら止めを刺しとけ」
頼光はそう言うと異界に戻っていった。
金時がふと見ると顔を引き攣らせている異界の者が居た。
頼光が連れてきた小吏だろう。
〝小吏〟とは異界の末端の役人で人間界での工作担当者の総称である。
暗示を掛けたのはあの者に違いない。
そしてこの後始末をするのも。
恐らく避難させるのは鬼から守る為だと思っていたのだ。
よもやビルをぶっ潰してしまうとは思ってもみなかったに違いない。
突然のビル崩壊にどんな理由を付けて処理をするのか分からないが相当な手間と費用が掛かるだろう。
金時は密かに同情の視線を向けた。
「あーーー! 又油断した! 真っ昼間だから遣らかさねぇと思ったのに!」
「人払いしてあったならビルの中で戦えば良いだけじゃん! 何で壊すんだよ!」
「ビルの中で戦ったら周りの建物に居る人間まで退避させないといけないからだろ」
スマホから季武の冷静な声が聞こえてきた。
「此の辺一帯の人間避難させんのとビル一棟丸ごとぶっ潰すの、何方が被害少ねぇかくらい分かんだろ!」
貞光がキレ気味に怒鳴った。
「何方にしろ此のビルは壊れてただろ」
「潰すのと修理すんの、何方がマシだと思ってんだよ!」
「そんな事より茨木童子が出てくるかもしれないんだ。警戒を解くな」
金時が上に目を向けると季武はいつでも弓を構えられる体勢で瓦礫の山を見据えていた。
その隣で六花が呆気に取られた顔で崩れたビルを凝視している。
綱達も渋々ビルの残骸に目を向けたが茨木童子が出てくる様子は無い。
崩れた直後は微かにしていた気配も感じられなくなった。
「此の下、地下街は無いよな」
「地下鉄もな」
六花を抱いて飛び降りてきた季武が道路に目を向けながら言った。
「見えるの!?」
六花が驚いたように季武を見上げた。
「まさか」
金時が笑って手を振った。
「流石に其は無理だよ。唯地下鉄が通ってるなら通過する時に人の気配がするからね」
「けど茨木童子の気配はしねぇな」
「死んだにしろ逃げたにしろ、もう此処には居ないな」
「他の鬼の気配も無いな」
綱が辺りを見回しながら言った。
「六花、家まで送っていく」
「じゃ、オレ達はミケでも探すとすっか」
「あ!」
六花の声に四人の視線が集まった。
「如何した?」
「男の子! 大丈夫だったかな」
「男?」
六花が「男」と言ったのを聞いた季武がムッとした表情を浮かべ掛けたが、貞光達から嫉妬深い男は嫌われると言われたのを思い出して平静を装った。
貞光達がそれを見て笑いを堪えるように顔を背けた。
「お母さんが倒れたって言うから一緒に行く途中だったの」
「六花ちゃんと一緒に居た餓鬼の事なら彼が茨木童子だぜ」
「え!?」
「一緒に居たのに知らなかったの?」
「六花ちゃんが此方向いた時に変化したから見てなかったんだな」
「じゃあ、お母さんが倒れたって言うのは……」
「六花ちゃん、壺とか印鑑とか買うなよ」
「サプリとか水とかも駄目だよ」
「土地もね」
「今時原野商法は無ぇだろ」
貞光達の言葉に六花は赤くなった。
もしかして、前世で騙された事あったのかな……。
六花は貞光達に礼を言って別れを告げると季武と歩き出した。
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