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245:自身の話
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きゃいのきゃいのやっていたが、
コットワッツ組は明日の用意もあるし、
師匠とトックスさんは糸のことで話をまとめるそうだ。
残ったのはガイライとマティスとわたし。
「さ、待たしたね。
ガイライの質問に答えるよ。
ガイライを守ると約束したからね。わからないままでは不安だからね。
いいよね?マティス。」
「ああ、かまわない。」
「ありがとう。では、、、、」
異国の事、ここではないどこか。
気付いたらここにいたこと。マティスが受け入れてくれたこと。
砂漠石の事。言霊の事。妖精のお酒の事。
呼び寄せ、移動の事。
「妖精の酒。あるのですか?」
「うん。あるよ。
これの検証もしないとね。そんときは協力してね。」
「ええ、もちろん。妖精の酒を飲むことが出来るとは、、」
「ん?さっき食べたのにもはいってるよ?」
「え!!」
どうしてそうなったかも話す。皆で眠ってしまった話も。
「なんと。妖精の言葉もわかり、妖精の酒が何かを知り、
酒もあると。」
「うん、でも、妖精とはかかわりあいになりたくないな。
匂いもダメなんだ。
わたしたち、気をまとって、ここの匂いを遮断してるの。
師匠も今はそうしてる。いやな臭いなんだ。
ここはしないでしょ?」
「ええ。ここの敷地にはいるとすがすがしい気になります。
出ると違和感がありますね。すぐになくなるのですが。」
「うん、とりあえず、ガムかんでみる?
ガイライならすぐに気をまとえると思うけど。」
「その、呼び寄せと移動はわたしにもできるでしょうか?」
「んー、先にさ、砂漠石のことはどう思ってる?真名こととか?
夜は明るいけど、月が沈んだ後はなにが光って明るいのとか?
どう思う?」
「え?え?え?」
「不思議だよね。じゃ、わたしのことは?砂漠石がなくても
大体のことはできる。人殺しも。ただしないだけ。
あー、一度わたしの気を受けてみる?
試合で受けたのは施主殺し。で、話に出てくる、Gってのは
師匠かマティスの許可がいる。
でもま、スポット的に出せるかな?いい?マティス?」
「さきにワイプに知らせておく。そうでないと飛んでくるぞ?
いつのまにか、愛しい人のことのモウと呼び捨てしているしな。」
「ふふ、師匠だもの。いい?」
「・・・、・・・。ああ、いいぞ。」
「じゃ、行くよ?」
「ええ。」
『受けよ、ガイライ!』
上から押さえつける感じ。こんな軽い感じでできる。
受け入れられる?
グぅ、、、、、、、、、
握りこぶしをテーブルに押してけ耐えている。
うわ、きつかったか?
マティスを見ると、大丈夫だと頷いてくれた。
「ふー、ふー。」
「お茶のんで。緑茶。少し冷ましてるから。」
「い、いただきます。」
お茶請けはスイートポテト。1つだけにしておこう。
寒天ってないのかな?羊羹たべたい。
「はー。震えが、まだ、止まりません。」
「さすがだね。気を失ってないもの。息も苦しかったでしょ?
廻りの空気も飛ばしたからね。でだ、これくらいならすぐにできる。
剣を槍を、拳を出さなくても、一発だ。
これに自分の中で殺してもいいって気持ちを混ぜると、たぶん皆死ぬよ?
移動もさ、口と鼻に水の塊をぶつければ窒息させられる。
小石を心臓に打ち抜けば、今日の銃どころの騒ぎじゃない。
あとここ、首に鋭利な風を起こせば切れて死ぬ。
こんな知識はわたしの世界ではみんな知ってる。どんだけ殺伐としてるんだ?
って思うかもしれないけど、
実際にそういうところで生きてる人は沢山いる。
幸いわたしの住んでいた国は平和だ。物語として知ってるだけ。
でもね、ここでは思う通りにことが進む。
それを長年、砂漠石が使っているからという、それこそ教育がなされている。
だから、石が出来なくてもできるよっていってもダメなんだ。
マティスはわたしの半身。すべてを受け入れてくれてる。わたしもね。
だからわたしができることは疑問を思わなければ大抵できる。
わたしの言霊を上書きができるくらいだ。緑の目だしね。
セサミンたちはわたしを受け入れてくれてるから、
姉さん、一番弟子、赤い塊が言うんだからできるんだ、って思ってるからできる。
この縛りがあるからできるんだ。
わたし自身にもいろいろ縛りをかけてるよ。声を出すとか、声色を変えるとかね。
でないと気がくるってしまう。
いつでも心の平穏は必要なのよ。
ちょっと違うかもしれないけど、
酸っぱい葡萄っていう話があってね。ああ、ここの葡萄は土の中か。
ま、木の上にね、おいしいってしってる果物がなっているのよ。
それをね、一生懸命とろうと動物が、ぴょんぴょん飛び跳ねて取ろうと頑張るの。
でも、頑張っても、頑張っても、取れない。
だから動物はね、こう思うの。
”あれは酸っぱい果物だ。だれが食べてやるものか”って。
努力しても、頑張っても手に入らないかったら、そうやって
言い訳じゃないけども、理由をつけて心の平穏を保つのよ。
今回の銃のことはね、聞こえてたでしょ?
良いこともあるだろうけど、悪いことの方が記憶に残る。
わたしの力なら、無かったことにもできそうでしょ?
でもしない。きっと知ってる人が銃で殺されても、
嘆き悲しむだろうけど、それ以上はなにもしない。
心の平穏はね、
”わたしは神様じゃない、神様でもなにもしない”だ。
ふふ、それがわたし。」
「・・・マティスがもし、もし、マティスが銃で倒れることがあれば?」
「んー、もしもの話はよくないんだけど、その時点でわたしはつとめを辞めるよ?
生きるということは権利ではなくつとめだ、っていうのがあってね。
この言葉が好きなんだ。
つとめを果たして死にたい。
でも、マティスと、っていうのがある。
マティスがいなければつとめはそこで終わり。
マティスもだ。報復とかもない。その時点で終了。
わたしも見えないけど緑の目なんだ。
けがとかはまた別の話よ?
たとえば、なんか戦争があって、わたしたちが参加していて、
どっちかが、死んだとする。でも、セサミンたちは頑張ってる。
どっちかがもうすこし頑張れば勝てる、セサミンたちが死ななくてもいい、
そういう状況でも、どっちかが死ねば終わりだ。
片方が片方を見送ることはない。」
「そんな・・・」
「セサミンたちは理解してくれている、と思っている。
人がどう思うかは別にかまわないけどね。」
「子が、子供が出来れば?」
「ああ、そうか。んー。」
「愛しい人、セサミナには話した。それを憂いてお前を悲しませるなといわれた。」
「そうか。あのね、ガイライ。異国は理解したよね?ああ、お便所いったの?そう。
ま、それでだ。ああ、ちなみにガイライはいくつ?へ?102?ははは。
ここの平均寿命は170だっけ?わたしの世界は80だ。で、わたしの年齢は48歳。
1年は12か月で1か月だいたい30日で365日。ここは18か月で1か月40日、1年が720日。
時間の長さが違う。1年は長いし、寿命も長い。
単純にわたしの年齢はここでは120歳。あら、ガイライより上だね。
子供を産む年齢ではないの。故郷でも、少ない。余程のことだ。
わたしは子供を持つことはないと思っていたよ。
それは想像できない。だからここではありえない。
だからね、ガイライ、あなたに母さんと呼ばれてうれしかった。
あなたがなにを思ってわたしを支えようと思ってくれたかは、
わからないし聞かないよ?
わたしが理解する必要もない。
あなたを守りたいと思ったのはわたしの気持ち。
セサミンたちもね。
でも、大前提はマティスがいるから。マティスがあなたを認めているから。
ふふふ、惚気話になっちゃうね。んー、だいたいこんな感じだね。
セサミンたちよりかはくわしく話したつもりなんだけど?
あとはなにが聞きたい?」
「・・・。」
「いっぱい、話したから喉かわいたね。
芋系のものは水分を取られるから。今度はなにが飲みたい?
ああ、水もおいしいのがあるよ?それでいい?」
目の前で砂漠石をコップに加工して、
また、冷たい水を出す。おいしい水。
ガイライから少し離したところに置いた。
「砂漠石は大賢者。感謝の言葉と共に願えば英知を与えてくれる。
でもね、ここの世界そのものが砂漠石なんだ。願えば叶う。
ただ、皆知らないだけ。
できないことはないといってもいい。
ただ、知らないだけ。お願いしてごらん?
水が飲みたい。ここに来て。」
「水が飲みたい。ここに来て。」
水の入ったコップが移動する。ガイライの手の中に。
縛りを掛けないと。
「できたね。
じゃ、自分も移動できる。
声を出して、やってみよう。緊急時は仕方がないけどね。
生きた人間から血だけを抜くのができないように、それはできない。
できないって思うことはできない。
じゃ、できるとおもえば?それは無理だ、人としての倫理がある。
人のものは取れない、盗めない、知らないものは、ないも同じ。
倫理がないような殺人狂ならそもそもわたしを受け入れないし、
『わたしが受け入れない』」
「それが縛り?」
「そう。セサミンたちは
人の移動と呼び寄せはできないみたいだけどね。
どこかで抵抗があるのかな?
自分自身はできるよ。先に自分の姿かたちを鏡で見るほうがいいかな?」
「鏡があるのですか?」
「うん。大きいの。マティス?持ってこれる?。」
「後ろに。」
マティスが移動してくれたみたいだ。
「これは、すごい。」
「うん、自分の姿ってあんまり把握しないからね。
一度じっくり認識すればいい。
それで、物を移動させる感じで、自分を移動。
向こうに行きたいってね。そのときはやっぱり初めての場所やあいまいなところはダメ。
ガイライは気配は消せるよね?
急に現れても、気配を消していたんだっておもってくれるよ。」
「はい。」
「ふふふ。受け入れてくれてよかった。
ガイライ、今日はもうお帰り。軍部のこともあるでしょ?
また、月が沈めばここに来ればいい。
朝ごはん、ああ、月が沈んだら食べるご飯があるの。
半分のときは昼ごはん、で月が昇ったら夜ご飯。
3度のご飯を食べるんだ。
明日はボルタオネの人たちが来るからお昼はちょっと豪勢にしようかな?
よかったらおいで。ああ、仕事を3番さんに押し付けちゃだめだよ。」
「ええ、わかりました。」
「わたしのためになにかをしようとか思っちゃだめだよ?
自分のするべきことは自分で決めればいいけどね。
軍部の弱体化は師匠もびっくりしてたよ?
軍部がきちんとしていればニバーセルは安泰だ。
そうなると領国コットワッツも安泰。
セサミンも安泰。そうなるとわたしもうれしい。」
「ええ、もちろん。では、わたしはこれで。
モウ殿とこれから呼んでも?」
「ああ、中央院の人ね。ちょっとあれだったね。
悪気がない分たちが悪い。あの人も無意識に言霊を使ってると考えればいい。
おかしいなっておもったらまじないね。
何もかも拒否することはないけどね。
呼び名はモウと、モウとだけ。」
「ありがとう。モウ。軍部まで移動してみます。
明日また。」
「うん、明日は時間が取れるならお風呂入っていって。
下のジャングル風呂は好評だよ?」
「風呂ですか。それは贅沢ですね。向こうで湯気と泡が出ているのも?」
「あれはジャグジー。下にもあるから。風呂上がりのビールは格別だよ。」
「ああ、それはいいですね。ぜひ。」
「うん、じゃ、おいで?ガイライ」
「はい。」
きゅっとハグをする。
「おやすみ、ガイライ。」
「ええ、母さん、おやすみなさい。」
離れると、マティスに一礼してから消えた。
すごいな、移動も問題ないようだ。
「マティスありがと。」
「いや。疲れただろう?今日はもう寝るか?」
「うん。寝よう。」
「おいで。」
「ん。ベットまで連れてって?」
「もちろん。」
きゅっと抱きしめてもらえば、わたしはそのまま寝てしまった。
「ワイプ、もういいぞ?」
「ええ。彼女は寝ましたか?」
「ああ、体力のあるなしではなく、精神的に疲れたのだろう。
自身の話をするということは、疲れるものだ。」
「寿命の話は?」
「聞いた通りだ。」
「そうですか。ま、寿命が200だとしても死ぬときは死にますしね。」
「そういうことだな。」
「しかし、あの気によく耐えましたよね、ガイライ殿は。さすがだ。」
「そりゃそうだろ。ニバーセルの実質1番なんだ。
そこに移動ができるようになったんだ。さらに上に行くぞ?」
「ああ、鍛錬せねば。
わたしも一度資産院にもどって蜘蛛の様子を見てきます。
あさごはんとひるごはんはこちらで食べるので、頭数に入れておいてください。
もちろん夜も。では。」
入れるも入れないもいつも食べてるくせに。
また食い扶持が増えた。
食料を買い足さないと。
彼女を抱きしめ寝床に入った。
コットワッツ組は明日の用意もあるし、
師匠とトックスさんは糸のことで話をまとめるそうだ。
残ったのはガイライとマティスとわたし。
「さ、待たしたね。
ガイライの質問に答えるよ。
ガイライを守ると約束したからね。わからないままでは不安だからね。
いいよね?マティス。」
「ああ、かまわない。」
「ありがとう。では、、、、」
異国の事、ここではないどこか。
気付いたらここにいたこと。マティスが受け入れてくれたこと。
砂漠石の事。言霊の事。妖精のお酒の事。
呼び寄せ、移動の事。
「妖精の酒。あるのですか?」
「うん。あるよ。
これの検証もしないとね。そんときは協力してね。」
「ええ、もちろん。妖精の酒を飲むことが出来るとは、、」
「ん?さっき食べたのにもはいってるよ?」
「え!!」
どうしてそうなったかも話す。皆で眠ってしまった話も。
「なんと。妖精の言葉もわかり、妖精の酒が何かを知り、
酒もあると。」
「うん、でも、妖精とはかかわりあいになりたくないな。
匂いもダメなんだ。
わたしたち、気をまとって、ここの匂いを遮断してるの。
師匠も今はそうしてる。いやな臭いなんだ。
ここはしないでしょ?」
「ええ。ここの敷地にはいるとすがすがしい気になります。
出ると違和感がありますね。すぐになくなるのですが。」
「うん、とりあえず、ガムかんでみる?
ガイライならすぐに気をまとえると思うけど。」
「その、呼び寄せと移動はわたしにもできるでしょうか?」
「んー、先にさ、砂漠石のことはどう思ってる?真名こととか?
夜は明るいけど、月が沈んだ後はなにが光って明るいのとか?
どう思う?」
「え?え?え?」
「不思議だよね。じゃ、わたしのことは?砂漠石がなくても
大体のことはできる。人殺しも。ただしないだけ。
あー、一度わたしの気を受けてみる?
試合で受けたのは施主殺し。で、話に出てくる、Gってのは
師匠かマティスの許可がいる。
でもま、スポット的に出せるかな?いい?マティス?」
「さきにワイプに知らせておく。そうでないと飛んでくるぞ?
いつのまにか、愛しい人のことのモウと呼び捨てしているしな。」
「ふふ、師匠だもの。いい?」
「・・・、・・・。ああ、いいぞ。」
「じゃ、行くよ?」
「ええ。」
『受けよ、ガイライ!』
上から押さえつける感じ。こんな軽い感じでできる。
受け入れられる?
グぅ、、、、、、、、、
握りこぶしをテーブルに押してけ耐えている。
うわ、きつかったか?
マティスを見ると、大丈夫だと頷いてくれた。
「ふー、ふー。」
「お茶のんで。緑茶。少し冷ましてるから。」
「い、いただきます。」
お茶請けはスイートポテト。1つだけにしておこう。
寒天ってないのかな?羊羹たべたい。
「はー。震えが、まだ、止まりません。」
「さすがだね。気を失ってないもの。息も苦しかったでしょ?
廻りの空気も飛ばしたからね。でだ、これくらいならすぐにできる。
剣を槍を、拳を出さなくても、一発だ。
これに自分の中で殺してもいいって気持ちを混ぜると、たぶん皆死ぬよ?
移動もさ、口と鼻に水の塊をぶつければ窒息させられる。
小石を心臓に打ち抜けば、今日の銃どころの騒ぎじゃない。
あとここ、首に鋭利な風を起こせば切れて死ぬ。
こんな知識はわたしの世界ではみんな知ってる。どんだけ殺伐としてるんだ?
って思うかもしれないけど、
実際にそういうところで生きてる人は沢山いる。
幸いわたしの住んでいた国は平和だ。物語として知ってるだけ。
でもね、ここでは思う通りにことが進む。
それを長年、砂漠石が使っているからという、それこそ教育がなされている。
だから、石が出来なくてもできるよっていってもダメなんだ。
マティスはわたしの半身。すべてを受け入れてくれてる。わたしもね。
だからわたしができることは疑問を思わなければ大抵できる。
わたしの言霊を上書きができるくらいだ。緑の目だしね。
セサミンたちはわたしを受け入れてくれてるから、
姉さん、一番弟子、赤い塊が言うんだからできるんだ、って思ってるからできる。
この縛りがあるからできるんだ。
わたし自身にもいろいろ縛りをかけてるよ。声を出すとか、声色を変えるとかね。
でないと気がくるってしまう。
いつでも心の平穏は必要なのよ。
ちょっと違うかもしれないけど、
酸っぱい葡萄っていう話があってね。ああ、ここの葡萄は土の中か。
ま、木の上にね、おいしいってしってる果物がなっているのよ。
それをね、一生懸命とろうと動物が、ぴょんぴょん飛び跳ねて取ろうと頑張るの。
でも、頑張っても、頑張っても、取れない。
だから動物はね、こう思うの。
”あれは酸っぱい果物だ。だれが食べてやるものか”って。
努力しても、頑張っても手に入らないかったら、そうやって
言い訳じゃないけども、理由をつけて心の平穏を保つのよ。
今回の銃のことはね、聞こえてたでしょ?
良いこともあるだろうけど、悪いことの方が記憶に残る。
わたしの力なら、無かったことにもできそうでしょ?
でもしない。きっと知ってる人が銃で殺されても、
嘆き悲しむだろうけど、それ以上はなにもしない。
心の平穏はね、
”わたしは神様じゃない、神様でもなにもしない”だ。
ふふ、それがわたし。」
「・・・マティスがもし、もし、マティスが銃で倒れることがあれば?」
「んー、もしもの話はよくないんだけど、その時点でわたしはつとめを辞めるよ?
生きるということは権利ではなくつとめだ、っていうのがあってね。
この言葉が好きなんだ。
つとめを果たして死にたい。
でも、マティスと、っていうのがある。
マティスがいなければつとめはそこで終わり。
マティスもだ。報復とかもない。その時点で終了。
わたしも見えないけど緑の目なんだ。
けがとかはまた別の話よ?
たとえば、なんか戦争があって、わたしたちが参加していて、
どっちかが、死んだとする。でも、セサミンたちは頑張ってる。
どっちかがもうすこし頑張れば勝てる、セサミンたちが死ななくてもいい、
そういう状況でも、どっちかが死ねば終わりだ。
片方が片方を見送ることはない。」
「そんな・・・」
「セサミンたちは理解してくれている、と思っている。
人がどう思うかは別にかまわないけどね。」
「子が、子供が出来れば?」
「ああ、そうか。んー。」
「愛しい人、セサミナには話した。それを憂いてお前を悲しませるなといわれた。」
「そうか。あのね、ガイライ。異国は理解したよね?ああ、お便所いったの?そう。
ま、それでだ。ああ、ちなみにガイライはいくつ?へ?102?ははは。
ここの平均寿命は170だっけ?わたしの世界は80だ。で、わたしの年齢は48歳。
1年は12か月で1か月だいたい30日で365日。ここは18か月で1か月40日、1年が720日。
時間の長さが違う。1年は長いし、寿命も長い。
単純にわたしの年齢はここでは120歳。あら、ガイライより上だね。
子供を産む年齢ではないの。故郷でも、少ない。余程のことだ。
わたしは子供を持つことはないと思っていたよ。
それは想像できない。だからここではありえない。
だからね、ガイライ、あなたに母さんと呼ばれてうれしかった。
あなたがなにを思ってわたしを支えようと思ってくれたかは、
わからないし聞かないよ?
わたしが理解する必要もない。
あなたを守りたいと思ったのはわたしの気持ち。
セサミンたちもね。
でも、大前提はマティスがいるから。マティスがあなたを認めているから。
ふふふ、惚気話になっちゃうね。んー、だいたいこんな感じだね。
セサミンたちよりかはくわしく話したつもりなんだけど?
あとはなにが聞きたい?」
「・・・。」
「いっぱい、話したから喉かわいたね。
芋系のものは水分を取られるから。今度はなにが飲みたい?
ああ、水もおいしいのがあるよ?それでいい?」
目の前で砂漠石をコップに加工して、
また、冷たい水を出す。おいしい水。
ガイライから少し離したところに置いた。
「砂漠石は大賢者。感謝の言葉と共に願えば英知を与えてくれる。
でもね、ここの世界そのものが砂漠石なんだ。願えば叶う。
ただ、皆知らないだけ。
できないことはないといってもいい。
ただ、知らないだけ。お願いしてごらん?
水が飲みたい。ここに来て。」
「水が飲みたい。ここに来て。」
水の入ったコップが移動する。ガイライの手の中に。
縛りを掛けないと。
「できたね。
じゃ、自分も移動できる。
声を出して、やってみよう。緊急時は仕方がないけどね。
生きた人間から血だけを抜くのができないように、それはできない。
できないって思うことはできない。
じゃ、できるとおもえば?それは無理だ、人としての倫理がある。
人のものは取れない、盗めない、知らないものは、ないも同じ。
倫理がないような殺人狂ならそもそもわたしを受け入れないし、
『わたしが受け入れない』」
「それが縛り?」
「そう。セサミンたちは
人の移動と呼び寄せはできないみたいだけどね。
どこかで抵抗があるのかな?
自分自身はできるよ。先に自分の姿かたちを鏡で見るほうがいいかな?」
「鏡があるのですか?」
「うん。大きいの。マティス?持ってこれる?。」
「後ろに。」
マティスが移動してくれたみたいだ。
「これは、すごい。」
「うん、自分の姿ってあんまり把握しないからね。
一度じっくり認識すればいい。
それで、物を移動させる感じで、自分を移動。
向こうに行きたいってね。そのときはやっぱり初めての場所やあいまいなところはダメ。
ガイライは気配は消せるよね?
急に現れても、気配を消していたんだっておもってくれるよ。」
「はい。」
「ふふふ。受け入れてくれてよかった。
ガイライ、今日はもうお帰り。軍部のこともあるでしょ?
また、月が沈めばここに来ればいい。
朝ごはん、ああ、月が沈んだら食べるご飯があるの。
半分のときは昼ごはん、で月が昇ったら夜ご飯。
3度のご飯を食べるんだ。
明日はボルタオネの人たちが来るからお昼はちょっと豪勢にしようかな?
よかったらおいで。ああ、仕事を3番さんに押し付けちゃだめだよ。」
「ええ、わかりました。」
「わたしのためになにかをしようとか思っちゃだめだよ?
自分のするべきことは自分で決めればいいけどね。
軍部の弱体化は師匠もびっくりしてたよ?
軍部がきちんとしていればニバーセルは安泰だ。
そうなると領国コットワッツも安泰。
セサミンも安泰。そうなるとわたしもうれしい。」
「ええ、もちろん。では、わたしはこれで。
モウ殿とこれから呼んでも?」
「ああ、中央院の人ね。ちょっとあれだったね。
悪気がない分たちが悪い。あの人も無意識に言霊を使ってると考えればいい。
おかしいなっておもったらまじないね。
何もかも拒否することはないけどね。
呼び名はモウと、モウとだけ。」
「ありがとう。モウ。軍部まで移動してみます。
明日また。」
「うん、明日は時間が取れるならお風呂入っていって。
下のジャングル風呂は好評だよ?」
「風呂ですか。それは贅沢ですね。向こうで湯気と泡が出ているのも?」
「あれはジャグジー。下にもあるから。風呂上がりのビールは格別だよ。」
「ああ、それはいいですね。ぜひ。」
「うん、じゃ、おいで?ガイライ」
「はい。」
きゅっとハグをする。
「おやすみ、ガイライ。」
「ええ、母さん、おやすみなさい。」
離れると、マティスに一礼してから消えた。
すごいな、移動も問題ないようだ。
「マティスありがと。」
「いや。疲れただろう?今日はもう寝るか?」
「うん。寝よう。」
「おいで。」
「ん。ベットまで連れてって?」
「もちろん。」
きゅっと抱きしめてもらえば、わたしはそのまま寝てしまった。
「ワイプ、もういいぞ?」
「ええ。彼女は寝ましたか?」
「ああ、体力のあるなしではなく、精神的に疲れたのだろう。
自身の話をするということは、疲れるものだ。」
「寿命の話は?」
「聞いた通りだ。」
「そうですか。ま、寿命が200だとしても死ぬときは死にますしね。」
「そういうことだな。」
「しかし、あの気によく耐えましたよね、ガイライ殿は。さすがだ。」
「そりゃそうだろ。ニバーセルの実質1番なんだ。
そこに移動ができるようになったんだ。さらに上に行くぞ?」
「ああ、鍛錬せねば。
わたしも一度資産院にもどって蜘蛛の様子を見てきます。
あさごはんとひるごはんはこちらで食べるので、頭数に入れておいてください。
もちろん夜も。では。」
入れるも入れないもいつも食べてるくせに。
また食い扶持が増えた。
食料を買い足さないと。
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いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。
「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」
離婚する気持ちが固まっていく。
夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています
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