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262:天敵
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月が昇る前に、砂漠の様子を見ようと扉にてを掛けると、全く動きませんでした。
あれ、内開きだっけ?いや、ちがう。
「扉が開きません。」
「砂に埋まったか?」
「廻りを膜で覆たんだけどね。ダメだったか。
移動でそとに出る?」
「考える場所がずれると困るから、私が抱えよう。」
「ん、お願いします。」
そとはまだ明るい。
月が昇る前も一瞬薄暗くなる。寒い。
砂丘の上に出たので空中でキープ。
空だって飛べるさー、と扉君を探す。
「ないね。
『おーい!扉君どこー?』
あ、真下だ。いま砂が動いた。」
扉君の必殺技、扉の開け閉めは砂が入るから駄目だ。
近くに降り、扉君と膜を回収。
かなり砂が動いたようだ。次は、砂丘の側面ではなく、素直に上に立てよう。
「愛しい人!」
マティスがまたわたしを抱えて飛び上がる。
「なに?」
「落ちつけよ。蜘蛛だ。見たくないなら下を見なければいい。」
「あ、いた?やっぱり?1匹?」
「いや、数匹?ああ、たくさんだ。」
わたしはマティスの胸元に顔をうずめている。
「大きい?」
「大きいな。捕まえた蜘蛛は小さいほうだったんだな。」
「うーあー。なにしてるの?」
「砂漠石を取っているのか?潜っては砂上で食べている。
ワイプの話では虫と砂漠石を食べると言っていたが、この砂漠に虫はいない。
砂トカゲと同じで砂漠石が主食か。」
「砂漠石が枯渇したってのが本当だったんなら蜘蛛が食べつくしたからかな?
じゃ、なんで蜘蛛が増えたかって考えないと。蜘蛛を食べるものが減ったからか。
蜘蛛を食べるものってなに?」
「わからんな。そもそも砂漠に蜘蛛がいること自体知らなかったしな。」
「そうか。操り糸は海蜘蛛だけど、その海蜘蛛の天敵は知ってる?」
「それも知らんな。すまない。知らないことだらけだ。」
「いいよ、知らなくていいことだもの。で、まだいる?」
「ああ、いや、月が昇る。潜っていくようだ。いなくなったぞ。」
下を見ると、孔がポコポコ開いている。その周りは小さな石の山。
それも、すぐに砂が流れて消えていった。
あの孔1つ、蜘蛛が一匹いると考えると鳥肌が立つ。露天風呂なんぞ却下だ。
じゃ、昨日の家の周りの土は蜘蛛だらけ?
うわー。3重くらいの膜を張った中にがばちょしよう。
かなり奥に潜っているのか気配は探れない。マティスもわからないという。
「月が昇る前がご飯タイムなのかな?」
「コットワッツの砂漠では、月が沈んだ後に爆裂が起き、
表面にでてきた。それを取らずに砂漠石がこの時に食べるのは、
月が沈んだ後は寒いからか、その間にそれこそ天敵がいるからか?」
「じゃ、今日は寝ずに進んでみよう。知らなくてもいいけど、
起きとくだけでなにかわかるんなら知りたいしね。
さ、また、砂漠をサクサク進んでいこう。
今日も月が2つに、影は2つ。あ、黒衣と薄衣も見ないとね。」
今日は鍛錬しながら進むことになった。
重さ2倍、低酸素。
マティスは槍でわたしは棒。
砂が舞うからゴーグルはつける。
進む方向は影が出る方向。そちらに走りながら打合う。
これが難しい。立ち止まるのはなしで、必ず進みながらという縛り。
景色も変わらないから、影がなければ方向もわからない。
砂地では飛びにくい。
マティスの攻撃をわたしが受ける避ける、そして打つ。
これが躱される。
槍と棒の違い。切りつけることのない打という攻撃。
力がいる。長めの棒で振り下ろす間にマティスが打って来る。
短くしても同じ。師匠は入って攻撃。
外からの連打。自在だった。
息は続く。体力はある。
演武にはならない。なのに、当たらない。
これがニバーセル一だと言われた実力か?
いや、本来は剣の方だ。それでこの差。ちきしょー!!!
「せぃ!」
「参った!」
ちょっと思考が脱線しただけで、鼻先に刃先が付きつけれた。
それに真上まで月が昇っている。
かなりの時間が経っていた。
「はーーー、休憩。甘いもの食べたい!」
「そうだな、休憩しよう。甘いものもいいが、少し腹に入れよう。
おにぎりと、肉巻きにしようか?そのあとはアイスだ。 」
「やったー♪」
砂で椅子を作ってもいいが、
その中に何かいると思うとぞわぞわするので、
砂をウッドデッキ状に固め、テーブルと椅子を出す。
砂漠の中、月明かりの下でランチ。夜中だけど。
「かなり上達したな。10本中3本は大丈夫だ。
このまま続けよう。砂漠を出るときにはワイプから5本はとれる。」
「はい、マティス師匠。」
「10本中10本とったら、ワイプは師匠ではないな?」
「?なんで?師匠は強いから師匠でもあるけど、考え方が師なんだよ?」
「・・・」
「あははは!でも、早く槍術も習いたいな。」
「そうだ。最初の手ほどきはニックにしてもらえればいいいな。
お前の言う理論も解いてくれるだろう。それを理解できれば、私と鍛錬しても問題ない。」
「そうなると、ニック師匠になるね。」
「!!駄目だ!」
「あはははは!手ほどきはしてもらう。
師はマティスとワイプ師匠だけでいいよ。」
「そうしておくれ。」
「うん。」
あと6回で合わずの月になる。だから1日が長い。
月が沈んだ砂漠も進むことになったので、今日はこれで家に戻ることにした。
少し寝て、朝ごはんを食べて、きっちり暖かい格好をして、出発だ。
また、扉君が埋まると嫌なので、一番高い砂丘に置き、
3重の膜で気配を消し、家の周りも3重の膜。これで一応安心。
もし、誰かが通っても気付きはしないだろう。
「ここまでだれか来る?」
「わからんな。だが、一応な。」
「うん、油断大敵!」
やはり夜なので、お風呂に入ると、体をいっぱい動かしたからか
すぐに眠くなった。ちょっといちゃいちゃして違う体力も使ったのが
原因かもしれない。
朝は焼うどんでお願いします。
あれ、内開きだっけ?いや、ちがう。
「扉が開きません。」
「砂に埋まったか?」
「廻りを膜で覆たんだけどね。ダメだったか。
移動でそとに出る?」
「考える場所がずれると困るから、私が抱えよう。」
「ん、お願いします。」
そとはまだ明るい。
月が昇る前も一瞬薄暗くなる。寒い。
砂丘の上に出たので空中でキープ。
空だって飛べるさー、と扉君を探す。
「ないね。
『おーい!扉君どこー?』
あ、真下だ。いま砂が動いた。」
扉君の必殺技、扉の開け閉めは砂が入るから駄目だ。
近くに降り、扉君と膜を回収。
かなり砂が動いたようだ。次は、砂丘の側面ではなく、素直に上に立てよう。
「愛しい人!」
マティスがまたわたしを抱えて飛び上がる。
「なに?」
「落ちつけよ。蜘蛛だ。見たくないなら下を見なければいい。」
「あ、いた?やっぱり?1匹?」
「いや、数匹?ああ、たくさんだ。」
わたしはマティスの胸元に顔をうずめている。
「大きい?」
「大きいな。捕まえた蜘蛛は小さいほうだったんだな。」
「うーあー。なにしてるの?」
「砂漠石を取っているのか?潜っては砂上で食べている。
ワイプの話では虫と砂漠石を食べると言っていたが、この砂漠に虫はいない。
砂トカゲと同じで砂漠石が主食か。」
「砂漠石が枯渇したってのが本当だったんなら蜘蛛が食べつくしたからかな?
じゃ、なんで蜘蛛が増えたかって考えないと。蜘蛛を食べるものが減ったからか。
蜘蛛を食べるものってなに?」
「わからんな。そもそも砂漠に蜘蛛がいること自体知らなかったしな。」
「そうか。操り糸は海蜘蛛だけど、その海蜘蛛の天敵は知ってる?」
「それも知らんな。すまない。知らないことだらけだ。」
「いいよ、知らなくていいことだもの。で、まだいる?」
「ああ、いや、月が昇る。潜っていくようだ。いなくなったぞ。」
下を見ると、孔がポコポコ開いている。その周りは小さな石の山。
それも、すぐに砂が流れて消えていった。
あの孔1つ、蜘蛛が一匹いると考えると鳥肌が立つ。露天風呂なんぞ却下だ。
じゃ、昨日の家の周りの土は蜘蛛だらけ?
うわー。3重くらいの膜を張った中にがばちょしよう。
かなり奥に潜っているのか気配は探れない。マティスもわからないという。
「月が昇る前がご飯タイムなのかな?」
「コットワッツの砂漠では、月が沈んだ後に爆裂が起き、
表面にでてきた。それを取らずに砂漠石がこの時に食べるのは、
月が沈んだ後は寒いからか、その間にそれこそ天敵がいるからか?」
「じゃ、今日は寝ずに進んでみよう。知らなくてもいいけど、
起きとくだけでなにかわかるんなら知りたいしね。
さ、また、砂漠をサクサク進んでいこう。
今日も月が2つに、影は2つ。あ、黒衣と薄衣も見ないとね。」
今日は鍛錬しながら進むことになった。
重さ2倍、低酸素。
マティスは槍でわたしは棒。
砂が舞うからゴーグルはつける。
進む方向は影が出る方向。そちらに走りながら打合う。
これが難しい。立ち止まるのはなしで、必ず進みながらという縛り。
景色も変わらないから、影がなければ方向もわからない。
砂地では飛びにくい。
マティスの攻撃をわたしが受ける避ける、そして打つ。
これが躱される。
槍と棒の違い。切りつけることのない打という攻撃。
力がいる。長めの棒で振り下ろす間にマティスが打って来る。
短くしても同じ。師匠は入って攻撃。
外からの連打。自在だった。
息は続く。体力はある。
演武にはならない。なのに、当たらない。
これがニバーセル一だと言われた実力か?
いや、本来は剣の方だ。それでこの差。ちきしょー!!!
「せぃ!」
「参った!」
ちょっと思考が脱線しただけで、鼻先に刃先が付きつけれた。
それに真上まで月が昇っている。
かなりの時間が経っていた。
「はーーー、休憩。甘いもの食べたい!」
「そうだな、休憩しよう。甘いものもいいが、少し腹に入れよう。
おにぎりと、肉巻きにしようか?そのあとはアイスだ。 」
「やったー♪」
砂で椅子を作ってもいいが、
その中に何かいると思うとぞわぞわするので、
砂をウッドデッキ状に固め、テーブルと椅子を出す。
砂漠の中、月明かりの下でランチ。夜中だけど。
「かなり上達したな。10本中3本は大丈夫だ。
このまま続けよう。砂漠を出るときにはワイプから5本はとれる。」
「はい、マティス師匠。」
「10本中10本とったら、ワイプは師匠ではないな?」
「?なんで?師匠は強いから師匠でもあるけど、考え方が師なんだよ?」
「・・・」
「あははは!でも、早く槍術も習いたいな。」
「そうだ。最初の手ほどきはニックにしてもらえればいいいな。
お前の言う理論も解いてくれるだろう。それを理解できれば、私と鍛錬しても問題ない。」
「そうなると、ニック師匠になるね。」
「!!駄目だ!」
「あはははは!手ほどきはしてもらう。
師はマティスとワイプ師匠だけでいいよ。」
「そうしておくれ。」
「うん。」
あと6回で合わずの月になる。だから1日が長い。
月が沈んだ砂漠も進むことになったので、今日はこれで家に戻ることにした。
少し寝て、朝ごはんを食べて、きっちり暖かい格好をして、出発だ。
また、扉君が埋まると嫌なので、一番高い砂丘に置き、
3重の膜で気配を消し、家の周りも3重の膜。これで一応安心。
もし、誰かが通っても気付きはしないだろう。
「ここまでだれか来る?」
「わからんな。だが、一応な。」
「うん、油断大敵!」
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朝は焼うどんでお願いします。
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