いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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323:所有物

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柵を超えて、遠くを見ると
スーに乗った師匠がいた。後ろはホーだ。

「師匠!!」
「おや!ここに来ていたんですか?それは赤い塊?」
『そうだ。赤い塊一族として、この姿、この声だ。』
「ぶふっ!マティス君ですね。」

師匠もなかなかに沸点は低い。

かいまき布団を脱いで、魚の皮から降りる。

「スーとホーも来てたんだね?あ!ホーきれいだ!
銀の鬣によく似合っている。スーから?
そうなんだ、愛されてるね。うん、素敵だよ。」

ホーは飾りをつけてきてくれている。
気に入ってくれているようだ。


「スーとホーはどうやって?呼び寄せ?」
「ええ。いろいろ試したんですよ。
生き物といえども、スーとホーはわたしの所有物。
ま、そう考えるのは抵抗はありますが、便宜上仕方がありません。
彼らもそれを理解して、やっと移動ができました。」
「そうなんだね。え?はいはい、お水ね。どっち?両方?」

さっそく水のリクエストをもらったので、
水桶に出す。

「あなたたちは?どうしてここに?」
「ええ、柵の点検です。これ、作ったのはわたしなんで。」
「なるほど。しかし、いいところに。今日から3日ほどの予定は?
無ければ、メジャートとナソニールに同行しませんか?
弟子として。」
「ワイプ!お前は飯を目当てにそんなことをいってるな!」
「いえいえ、旅の間は現地に食事を楽しむものですよ?
どうしますか?モウ?」
「いいですか!ご一緒させてください!!」
「愛しい人!どうして!」
「え?だって、メジャートとナソニールの料理って知らないでしょ?
2人で廻るよりも師匠と一緒の方が煩わしい対応はしなくていんだよ?
師匠は保護者でもあるからね。甘えちゃおう!
それに、ふふふ。奢ってもらえるよ?」
「そうか!それはいいな!!良し!同行しよう!」
「ええ、好きなものを好きなだけ食べればいいですよ。」
「やった!」


ワイプ師匠の弟子、ティスとモウだ。もちろん夫婦。
セサミンに3日ほど師匠に同行すると連絡した。
タロスさんの家に来ていなかったら悪いから。
同行中はなんでも、まず師匠に確認をと念を押された。
砂漠の出入りの門も念のためわたしたちが戻るまで閉鎖するそうだ。

師匠にはざっとこれまでのいきさつを説明する。

「ゴミ処理場と、樹石ね。なるほどね。それ今ありますか?」
「ええ、懐炉です。この袋はトックス製。
これは師匠にあげますよ。」
「いいですね、これ。」


わたしたちは今ホーに乗っている。
もちろん、マティスと2人でだ。
ホーに積んでいた荷物はスーが。
蜘蛛ちゃんは籠に入っていた。

メジャート領、ワンカ州。アバサネ君の父上が管理している土地だ。
メジャートでは州を置き、管理をそれぞれに任せている。
コットワッツはセサミンが一括だ。どっちがいいんだろうね。

管理者が住んでいる街には行かずに、
ゴミ処理場にされていた場所の近くの村によることになった。



「王都、資産院の者です。
今回、境界線が変更になったため確認と調査に回っています。
代表の方に面会できますか?」

さすが、師匠だ。警戒のけのじも与えていない。

「王都!資産院!お待ちください!
だれか!村長に連絡しろ!!」

(集まっていた連中もいるな。顔に覚えがある)
(お、そうなんだ。まったく覚えがない!)

話を聞くだけだといったが、そうおっしゃらずに、と、
村長さんの家にお邪魔することになった。

「ああ、この二人はわたしの弟子です。なに、何事も勉強なので。」

そういうことで、わたしたちも後ろに控えることになった。
お茶はでない。


「確認ですが、
境界線が移動したことにより、なにか困ったことはないですか?」

「その、ここがゴミ捨て場だったことは?
ああ、ご存じで。最初は良かったんですよ。
湿地はどんどんゴミを呑込んでいく。
捨てに来た者たちが、ここの村で休憩や泊まって、
金を落としていく。村もその者たちに対して商売をするようになった。
しかし、ここ1年はゴミは沈むことなく、臭いもひどい。
それでも、この領内のゴミがここに集まる。
捨てに来た者も足早にここを去り、金を落としていかない。
ここに住む人間も減る一方だ。」
「ん?それは境界線が移動したから困ったことではないですよね?」
「そ、そうなんだが、
あんたは王都の人間、この先どうすればいいか教えてほしい!」
「んー、困りましたね。いままでなにを産業にしていたんですか?
それをもう一度頑張っていけばいいのでは?」
「・・・やはり、そうなるのか。」
「そうですね。ちなみにここはなにが名物、だったんですか?」
「湧き水がうまい。その水で酒を造っていた。今はもうでない。」
「湧き水。よくゴミ捨て場を引き受けましたね。
水は目に見えないところでつながっている。
浄化はコットワッツ領主が行ったと聞きましたよ?
いずれうまい湧き水が出るんじゃないですか?」
「いつ?」
「それはわかりませんよ。
一方的にゴミ捨て場になって不合理な扱いをされてきたというのなら、
王都から警告もできますが、それで儲けも出てたんですよね?
それ、逆に追加で州に税を納めました?いえ、王都はこの場合関係はない。
王都は領に決められた税を納めてもらうだけです。
しかし、領や州は違う。儲けの割合だ。
いい目をみたと地道に頑張ってください。」



「うまい湧き水!残念だったね!スー!ホー!
ここでも名水あるところに銘酒ありなんだねー、残念だ!」
今は、わたしだけがホーに乗って乗馬の練習。
マティスが引いてくれている。
村をでて、領主館に向かう途中だ。もう少ししたら、移動する。
場所は知らないから、先に師匠が移動。
弟子というものは師匠のものという考えの元、呼び寄せてもらう。
これはマティスがどうしても受け入れられないという。
わたしは大丈夫。
なので、師匠が移動、わたしを呼び寄せ、
わたしの気配をもとにマティスが移動、となった。

「スー、ホー、お前たちはよく納得したな。
私には無理だ。」
マティスがスーとホーと話している。
「ああ、そうか。それは仕方がないな。」
「スー達の話わかるの?」
「愛しい人ほど鮮明にはわからないがな、
今回の仕事の最終地がコットワッツで
お前に会えるとおもったから我慢したそうだ。
それなら納得だ。」
「なんだ!スーとホーはわたしに会いたかったの!ふふふ!うれしい!」
スーとホーがすりすりしてくれる。
やはりわたしは馬には常にモテ期だ。


「さ、人の気配はなくなりましたよ。
メジャートの領主館がある街、ソーバルに移動しますよ。」
「はーい。マティス、遅れちゃいやだよ?」
「もちろん。」

師匠が消え、スーが消え、ホーが消える。
気付けば、師匠の腕の中。マティスのように呼びかけはない。
で、その瞬間、師匠が飛んでいって、わたしはマティスの腕の中。
師匠はスタンと着地している。

「なぜ抱きしめる必要がある!!」
「?いえ、スーとホーも呼び寄せ後は腕の中ですよ。こう、抱えた状態です。」
「へたくそ!!立っている状態で呼び寄せればいいだろうが!!」
「そうなんですか?いやいや、これでもいろいろ試行錯誤したんですよ?
蜘蛛を抱えて移動することに成功したんでね。
てっきり、生き物は抱えるというのを考えればいいのかと。」

この話を聞いてスーとホーも怒っていた。よほど嫌だったんだ。
でも、逆に、それを我慢してでもわたしに会いたかったということだ。
うれしいね。


「では、行きましょうかね。
メジャートは陶磁器が有名なんですよ。特に白磁は有名ですね。
あとは料理に合わせた器もありますよ。
料理を器に詰め込んで、窯で焼く料理がうまいですね。」

楽しみだ。


門に近づくと、ここはお約束の問答だ。

「止まれ!!お前たちはどこのだれで、どこからきてどこに行く?」
「わたしは王都、資産院のワイプ。後ろの2人はわたしの弟子、ティスとモウ。
今回の境界線移動に伴う税の確定通知をお持ちしました。
領主ワーサ殿に取次ぎを。」
「!お待ちください。」


詰所の待合室に通された。

「今思い出したけど、ここの人たちって、わたしたちのこと覚えてるかな?
赤い塊としてだけど。マティスは途中で顔出ししたしね。」
「大丈夫だろう?」
「モウは大丈夫でしょうが、マティス君は気付く人は気付きますよ。
ただ、わたしの弟子と名乗った以上、それを否定はしません。
逆に否定して、あのマティスだと指摘してもなんら利益はない。
粗相があってもワイプの弟子だということなら謝れば済みますが、
剣のマティスに対してはそうもいかないでしょ。」
「剣のマティスで?セサミンの兄というよりも?」
「領主の兄弟というのはそう高い地位というものでもないんですよ。
ここのようにどこかの州を任されているとかなら別ですが。」
「じゃ、マティスは上の兄さんたちよりも地位は低いと?」
「剣のマティスははるか上ですよ?
二つ名があるというのはそれだけ地位があるということです。
領国を超えてね。」
「・・・愛しい人は地位があるほうがいいのか?」
「ん?マティスは、わたしのマティスだから他のは別にいらないな。」
「そうか。あなたも私の愛しい人だけでいい。ワイプの弟子はいらない。」
「ふふふふ。そうもいかないよ?ここまで、ものすごく順調だもの。
利用できるものは利用するのが赤い塊一族だ!
あ、鍛練のワイプも有名でしたよ?
ジットカーフ、デイの守衛さんが言ってました!」
「ま、そうでしょうね。わたしもそれなりにね。」
「さすが師匠です!
その鍛錬のワイプの弟子だと名乗ったらすごいってなりました。」
「モウ、剣のマティスと名乗るほうがすごいのですよ?あなたもね、
赤い塊のモウと名乗れば、大騒ぎですよ?」
「そうなの?よかった、今回は師匠の弟子で。ね?マティス?」
「そうだな、面倒なことはワイプ師匠がする。なるほど、便利だ。」
「はいはい。気は落としておきなさい。」
「はーい。」



「お待たせしました。どうぞ、案内させていただきます。」
「ええ、お願いします。」

師匠の後ろにわたしとマティスと並んで進んでいく。
ここの女護衛と対戦した時は銃だったかな?
最初に撃った子で顎を砕かれた子か、明後日の方向に撃って、腹を突かれたか、
同士討ちになった子か。
大会で誰も死んではいないと言っていたから、
石使いに治してもらってるのかな?

「お連れしました。」
「ワイプ殿、よくいらしてくれました。
ライールの事、改めてお礼申しあげます。
どうぞ、おかけください。」
「ええ、失礼しますよ。ああ、ワーサ殿、
この2人はわたしの弟子ですので、お気遣いなく。
勉強の為同行させています。」
「ほう、鍛錬のワイプの弟子ですか。素晴らしいですね。
ん?ひとりは女性ですよね?」
「ええ、この2人は夫婦で弟子なのですよ。ま、それはさておき、
ライール殿のその後は?」
「ええ、なにも問題はありません。傷も残らず、撃たれたなぞ、
あの場にいたものしか信じてもらえぬぐらいですよ。」
「うまく抜けましたからね、弾は体に残ると後遺症がでる。
たしか、ここの女性2人も大会に出ていましたね?」
「ええ、2人で同士討ちでしたよ。情けない。」
「治療の方は?」
「一応はね、無駄な石を使いました。ま、回収はしましたがね。
ライールは石はいらなかったんで、助かりました。」
「なるほど。
さて、今回は通知でも良かったんですが、3領国が関係してますので、
直接報告に来ました。この書類にある額が減額です。
これは、移動したその日から、日割りで計算されます。よろしいですね。」
「ええ、もちろん。わずかな額とはいえ、不要な湿地を手放すことが出来て
こちらはかなり得をしました。それに、現地は?
ああ、当然ですね。あの柵!
わたしは少し離れたところから見ていたんですが。湿地からコットワッツの
セサミナ殿が表れましてね、あの湿地に浮く船のようなもので、ええ、
初めて見ます。それで、そこの赤い服を来た男が2人乗っていました。
一人が声をあげると、瞬く間に柵ができたのです。
どれだけの石を使ったことか。タダで国境の柵ができたんですよ。
あの湿地に樹石が取れるということで買い取りを勧めたそうですがね。
砂漠石の代わりに樹石で産業を興すつもりなのでしょうか、ははは!
あれは燃えるだけだ。燃えるだけなら木材でいい。
採取する手間はかかる分、使い勝手が悪い。木材が取れない北の地だからこそ
燃料に使っているんですよ。そのことを知らなかったんでしょうね、
コットワッツの若き領主は。」
「そうですね、わざわざ、湿地を買い取るというのが不思議ですが、
なにかしら考えがあってのことでしょう。
近隣住民は浄化が行われて助かったと言ってましたが?
あの場所、ゴミ捨て場で、ここ数年浄化はされていなかったとか?
浄化は領主の仕事、これ、王都、中央院に報告しなければいけませんか?」
「い、いえいえ。それは不要です。
あの土地、ワンカ州は我が弟の管理地です。
浄化の力も譲渡しています。
ただ、ここ数年、湿地に沈めて処理をしていただけですよ。
浄化の力は体力を奪う。
弟ながらなかなかうまい方法を考えたと思いましたがね。
ナソニールのスホーム殿も感心していましたよ。」
「そうですか。では新たにゴミ捨て場を?」
「ははは、そうでしょうな。それがワンカ州の仕事ですから。」
「なるほど。それではこれで失礼いたしましょう。」
「この後のご予定は?」
「ここで一泊泊まりまして、ナソニール、コットワッツと廻っていきます。」
「そうですか、コットワッツ、セサミナ殿に感謝しているとお伝えください。」
「ええ、必ず。」

「手当した師匠に感謝してんじゃなくて
石を使わなくてよかったってことで感謝したんだね。」
「ここの領主はケチで有名ですよ?撃たれた後すぐに引き上げたでしょ?
石を使ったのか?どうなったのかと詮索されるのが嫌だったんですよ。
聞かれれば、石を使って治療すると言わざるを得ないですから。」
「うわ、そうだったんだ。女の子、2人にも使ったけど回収って?」
「石の代金を請求したか、給金から引くか、いろいろですね。」
「あー、なんか、そうか。」


ソバールの街は瀬戸物市のような街並みだった。
ここの一番の宿に泊まる。
一番いい部屋だ。主人の部屋と従者の部屋があるタイプ。
「別に宿をとらなくてもいいぞ?家に帰れるんだから。」
「こういうときは泊まって、その街に金を落としていくもんなんですよ。
泊まらず帰れば、あとで不審に思われる。」
「面倒な仕事だな。」
「ゼムさんにもらったコーヒーカップはここのだね。
部屋の装飾にも磁器が使われてる。
あ、どんぶり鉢はあるけど、ラーメン鉢がほしいな。
こう、口が結構広がってるもの。」
「らあめん?」
「うはははは!それが私が言ったうまいものだ。
愛しい人?その器の方がいいのか?」
「なければないでいいけど、あればそのほうがいいかな?
よりおいしく食べることが出来る。」
「よし、探しに行こう!」
「おお!こだわるところはこだわらないとね!
師匠!行きましょう!そしておいしいもの食べましょう!」
「はいはい。」


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