いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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829:とっておき

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ここで大問題発生だ。


「俺は小さくない!!」
「「え?」」

謙遜というか慎みというか、
粗茶とか粗品とか?そういう言葉を理解できないみたい。

「小さいだろ?モウ様と比べたら。」


んー、ルグも若干できていない。
わたしと比べてはいけない。
全てのものが小さいのだ。
世界と比べると。

ん?


「移動してみ?呼び寄せでもいいから。」
「「?」」


はい、できませんでした。



「あははははははは!!!」

フンフンと鼻息荒く叫んでるけどダメだ。
ああ、世界はわたしを認めてくれている。
ありがとう。
まさしく、感謝します。

「モ、モウ様!!」
「いや、できるから。
焦らないで?小さいっていうのはね?
ん?」

本当にあの言葉を理解しないといけないってこと?
あれ?みんなも?

(聞いて!
今、移動と呼び寄せの縛り、理を決めた)

皆にも聞こえていたようだ。

(小さいものっていうのは身体のことじゃない
わたしと比べて小さいこととかじゃない
ん?だれ?重さ?って言ったの!!
違うから!!
体重じゃないから!!物理的な大きさじゃない!
わたしも小さいものなんだ
この世界をみて?
世界は常に変化し進化している
月が昇り、重いものは落ちる
風が吹き、火が燃え上がり、水が流れる
その仕組みは理解できることはあるけど、できないことが大半だ
それを運営しているのは世界だ
この世界の理だ
我らが王を畏怖するように、世界に畏怖する、自然に畏怖する
わたしたちは恩恵を受けている
多少は還元できるけど、些細なことだ
感謝することしかできない
それはなんて小さいことだろう
我らはなんて小さいものなんだろう
だけど、感謝はできる
それしかできないんだ
畏怖するものを大きいもの
それに感謝するものを小さいものってわかりやすくいっただけだ!
実際の大きさじゃないからね!
これ理解して!
でないと移動と呼び寄せできないから!
それでもダメなら勉強会開きます!
後で連絡して!)

これで大丈夫かな?

(愛しい人は偉大だぞ?)
(ああ、マティス!いらんこと言わなくていい!
わたしはマティスの可愛い愛しい人に過ぎないんだから!)
(そうだな!今から戻るがかまわないか?)
(広間の方に。鍛練場にいるから。すぐに終わるよ)
(わかった)

「言っていることわかった?」
「大きさじゃないってこと?」
「そうだね。それと、こう、んー、謙遜というか、んー。」
「?」
「ルグ?」
「わかりました。ええ。理解できました。
できます。よかった。」
「オーロラに説明できる?」
「ええ、従者の考えでいいと思います。」
「お願い。」
「オーロラ?己ができることを声高に自慢するものではないんだ。」

いろいろ従者としての説明をしている。
まー、現代社会においてはどうなの?と思うところもあるが、
主従があるのならそうだろう。
わたしでは説明できないな。
理解できていないから。

「ああ!ドーガーも似たようなこと言ってたな。
うん、わかるな。」

できた。
よかった。

皆もできたようだ。
広間に移動して、オーロラのファッションショーを、
帰ってきたルーたちと鑑賞、絶賛した。
そして2人相手にも商売をした。
だって、お揃いでほしいっていうから!


モモンガスーツはオーロラのとっておきのようだ。
見せなかったから、内緒なのね。
でも、クリスピーチョコはあげるんだ。
やさしいね。
じゃ、ポッケに補充しておこうか。

「!」

抱えた袋が少し膨らんだのを感じたのか、
こちらを見たオーロラ。

(今回だけね?チョコ、補充したよ)
(ありがとう!!)
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