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72 静かにこれからも続く
その夜の葡萄棚の下には、秋の匂いがしていた。
昼のあいだに切った葉の乾いた匂い。井戸の石が夜気を吸った匂い。それに、もう夏ではない風の匂い。
どれも強くはない。けれど、旅籠の裏手へ立つと、季節が一つきちんと進んだのだと分かる。
食堂の片づけが終わる頃、セリーヌは小さな茶器を二つ持って裏庭へ出た。
灯りは低く、葡萄棚の影が石の上へやわらかく落ちている。井戸の脇の椅子へ、ジュリアンがもう腰を下ろしていた。
昼の仕事の泥はきちんと落とされ、袖も整っている。けれどそれが特別に気取った支度ではないことくらい、今のセリーヌには分かる。
「待たせた?」
「いいえ」
「嘘」
「少しだけ」
「そうでしょうね」
そう言いながら、茶器を一つ渡す。
湯気はもう昼ほど高く上がらない。夜気のほうが少し勝ち始めている。
二人で椅子へ座る。
並んではいない。けれど向かい合いすぎてもいない。
葡萄棚と井戸を間に置いた、その曖昧な座り方が、今の二人にはちょうどよかった。
しばらく、何も言わずに茶を飲む。
旅籠の表はもう静かだ。たまに上の部屋で床がきしみ、遅く着いた客が咳を一つする。そのくらいの音しかない。
町の夜も、夏の盛りよりぐっと薄くなっていた。
「今日」
ジュリアンが先に言う。
「ベッポの話、気になってた」
「ええ」
「顔がそうだったから」
「そんなに出てた?」
「少しだけ」
「少しなら、ましね」
セリーヌはカップを両手で包んだ。
「うちのことは、だいたい想像していた通り」
「そう」
「持ち直すことはないけど、潰れるほどでもない」
「ええ」
「ただ、前みたいに上手くは回らない」
「そうでしょうね」
「それを聞いて、前ならもっと心が引っ張られたのかもしれない」
「今は?」
「今は」
セリーヌは少しだけ考えた。
痛みが無いわけではない。あの家のことを完全にどうでもいいとは思えない。
妹の顔も、母の手つきも、父の短い声も、時々はちゃんと思い出す。けれど、もうその思い出に自分の足を取られない。
「今は、遠いの」
そう言う。
「遠い?」
「ええ。ちゃんと現実にあるけれど、もう私の一日を決めるものではない」
その言葉は、静かに胸へ落ちた。自分で口にしたから、なおさらそうなのだと分かる。
実家は遠い。あの家の都合も、外聞も、婚約も、妹の熱も。
全部、現実には存在する。でも、今の自分の一日を決めるのは、旅籠の帳場と、明朝の便と、昼の荷と、こうして夜に飲む茶なのだ。
ジュリアンは、それを聞いて目を細めた。
「よかった」
と言う。
その一言が、今夜は前よりずっと深く響いた。
よかった。たしかに、よかったのだ。
家を出た朝には、そんなふうに思える日が来るとは想像もしていなかった。怒りと痛みのほうがずっと濃くて、先のことなどほとんど霧の向こうだった。
今は違う。霧が完全に晴れたわけではない。でも、足元にはちゃんと石の道がある。
「あなたは」
セリーヌが訊く。
「戻ってきて、どう?」
「教会町ですか」
「ええ」
「思ったより、静かです」
「そう」
「でもその静けさが、前とは違う」
「どんなふうに?」
「前は、いずれまた屋敷へ戻る途中の静けさでした」
「……」
「今は、ここにいる、という静けさです」
その言い方が、とても彼らしかった。
いずれまた屋敷へ戻る途中。たしかに、春の頃までの彼はそういう人だったのかもしれない。
用事が終われば、またどこかで屋敷の庭へ戻る。そんな前提をどこかに持ったまま。
今は違う。ここにいる静けさ。
それは、セリーヌの感じているものにとても近い。
「同じね」
と言うと、ジュリアンは頷いた。
「たぶん」
「ええ」
「春の頃には、こうなるとは思っていませんでした」
「私もよ」
「舟のことを話した時も?」
「まさか」
セリーヌは少し笑う。
「あなたも、こんな旅籠の裏で葡萄の蔓を見てるなんて思ってなかったでしょう」
「ええ。帳場の娘と同じ茶を飲んでいるとも」
「その“帳場の娘”は、いま少し機嫌がいいわ」
「そうみたいですね」
そのやり取りが、自然に笑いになった。
前なら、笑ったあとでどこか恥ずかしさが残っただろう。今は残らない。
残るのは、静かな親しさだった。
風が一度だけ吹き、葡萄の残り葉を鳴らした。その音を聞きながら、セリーヌはふと思う。
実家では、今ごろどうしているだろう。秋の客に追われ、氷ではなく今度は火の支度の順番で少しもめているかもしれない。
マドレーヌ夫人は客間の色を考え、ベルナール会頭は帳面の小さなずれに眉をひそめ、エレオノールはたぶん前より静かな顔でそれらを見ているのだろう。
そうした想像が頭をよぎっても、今はもう全部が、遠い。遠いまま、きっとそれぞれに続いていく。
そしてそれでいいのだと、今は思える。
「ねえ」
セリーヌが言う。
「うん」
「もう決して戻らないわ」
「……」
「うちに」
「ええ」
その返事にも、驚きはなかった。前から分かっていたことだ。
けれど、自分の口で、こんなふうに穏やかに言える日が来たのは、今夜が初めてだった。
「戻らない」
セリーヌはもう一度、小さく言った。
「戻らなくていい」
そして、その言葉のあとに続く沈黙が、とても静かだった。
葡萄棚の影。井戸の石。旅籠の灯り。
机のある部屋。裏手の鍵。帳場で呼ばれる名。
そういうものが、もうちゃんと自分の側にある。
ジュリアンがカップを置いた。
「セリーヌ」
と呼ぶ。
それだけで、彼女は顔を上げた。
「何」
「これから先」
「ええ」
「急がなくていいと思う」
「……」
「でも、たぶん、同じほうを見てる」
それは告白ではない。約束というにも少し静かすぎる。
けれど、今の二人にはそのくらいがちょうどよかった。
セリーヌはしばらく彼の顔を見て、それから小さく頷いた。
「ええ」
と言う。
「私もそう思う」
それで十分だった。
言葉を増やせば、たぶん今の静けさが少し違うものになる。だから増やさない。
増やさなくても、もう分かる。
夜は深く、でも冷たすぎなかった。旅籠の上の部屋で、誰かが寝返りを打つ音がした。
町は静かで、空は高いまま暗い。秋の夜というのは、たぶんこういうものなのだろう。
セリーヌは、空になりかけた茶のカップを見下ろした。
長い夏だった。怒りと、痛みと、逃げるための朝。
その全部を越えて、今、自分はここにいる。
帳場の机を持ち、働く場所を持ち、戻らないと穏やかに言える夜を持っている。
――もう、あの家の都合のいい娘ではない。
――もう、誰かの静かな犠牲として立っているわけでもない。
――ここで、自分の手で回る一日を持つ人だ。
その実感が、夜の底で静かに灯った。
セリーヌは顔を上げ、旅籠の灯りを見る。大きな屋敷の燭台みたいに眩しくはない。
けれど、それでいい。この小さな灯りのほうが、今の自分にはずっとよく似合う。
葡萄の葉がもう一度だけ鳴った。セリーヌはその音を聞きながら、ゆっくりと息を吸った。
冷えはじめた秋の空気が胸へ入る。
そして今夜は、それが少しも苦しくなかった。
END
※ここまで読んでいただきありがとうございました。
また、本日この12時・22時枠で新作
「死んだはずの令嬢は鉱山女王となって戻る~奪われたもの、消された名前を取り戻すために」
をはじめました。
装い変わって復讐ものですが、よろしくお願いします。
昼のあいだに切った葉の乾いた匂い。井戸の石が夜気を吸った匂い。それに、もう夏ではない風の匂い。
どれも強くはない。けれど、旅籠の裏手へ立つと、季節が一つきちんと進んだのだと分かる。
食堂の片づけが終わる頃、セリーヌは小さな茶器を二つ持って裏庭へ出た。
灯りは低く、葡萄棚の影が石の上へやわらかく落ちている。井戸の脇の椅子へ、ジュリアンがもう腰を下ろしていた。
昼の仕事の泥はきちんと落とされ、袖も整っている。けれどそれが特別に気取った支度ではないことくらい、今のセリーヌには分かる。
「待たせた?」
「いいえ」
「嘘」
「少しだけ」
「そうでしょうね」
そう言いながら、茶器を一つ渡す。
湯気はもう昼ほど高く上がらない。夜気のほうが少し勝ち始めている。
二人で椅子へ座る。
並んではいない。けれど向かい合いすぎてもいない。
葡萄棚と井戸を間に置いた、その曖昧な座り方が、今の二人にはちょうどよかった。
しばらく、何も言わずに茶を飲む。
旅籠の表はもう静かだ。たまに上の部屋で床がきしみ、遅く着いた客が咳を一つする。そのくらいの音しかない。
町の夜も、夏の盛りよりぐっと薄くなっていた。
「今日」
ジュリアンが先に言う。
「ベッポの話、気になってた」
「ええ」
「顔がそうだったから」
「そんなに出てた?」
「少しだけ」
「少しなら、ましね」
セリーヌはカップを両手で包んだ。
「うちのことは、だいたい想像していた通り」
「そう」
「持ち直すことはないけど、潰れるほどでもない」
「ええ」
「ただ、前みたいに上手くは回らない」
「そうでしょうね」
「それを聞いて、前ならもっと心が引っ張られたのかもしれない」
「今は?」
「今は」
セリーヌは少しだけ考えた。
痛みが無いわけではない。あの家のことを完全にどうでもいいとは思えない。
妹の顔も、母の手つきも、父の短い声も、時々はちゃんと思い出す。けれど、もうその思い出に自分の足を取られない。
「今は、遠いの」
そう言う。
「遠い?」
「ええ。ちゃんと現実にあるけれど、もう私の一日を決めるものではない」
その言葉は、静かに胸へ落ちた。自分で口にしたから、なおさらそうなのだと分かる。
実家は遠い。あの家の都合も、外聞も、婚約も、妹の熱も。
全部、現実には存在する。でも、今の自分の一日を決めるのは、旅籠の帳場と、明朝の便と、昼の荷と、こうして夜に飲む茶なのだ。
ジュリアンは、それを聞いて目を細めた。
「よかった」
と言う。
その一言が、今夜は前よりずっと深く響いた。
よかった。たしかに、よかったのだ。
家を出た朝には、そんなふうに思える日が来るとは想像もしていなかった。怒りと痛みのほうがずっと濃くて、先のことなどほとんど霧の向こうだった。
今は違う。霧が完全に晴れたわけではない。でも、足元にはちゃんと石の道がある。
「あなたは」
セリーヌが訊く。
「戻ってきて、どう?」
「教会町ですか」
「ええ」
「思ったより、静かです」
「そう」
「でもその静けさが、前とは違う」
「どんなふうに?」
「前は、いずれまた屋敷へ戻る途中の静けさでした」
「……」
「今は、ここにいる、という静けさです」
その言い方が、とても彼らしかった。
いずれまた屋敷へ戻る途中。たしかに、春の頃までの彼はそういう人だったのかもしれない。
用事が終われば、またどこかで屋敷の庭へ戻る。そんな前提をどこかに持ったまま。
今は違う。ここにいる静けさ。
それは、セリーヌの感じているものにとても近い。
「同じね」
と言うと、ジュリアンは頷いた。
「たぶん」
「ええ」
「春の頃には、こうなるとは思っていませんでした」
「私もよ」
「舟のことを話した時も?」
「まさか」
セリーヌは少し笑う。
「あなたも、こんな旅籠の裏で葡萄の蔓を見てるなんて思ってなかったでしょう」
「ええ。帳場の娘と同じ茶を飲んでいるとも」
「その“帳場の娘”は、いま少し機嫌がいいわ」
「そうみたいですね」
そのやり取りが、自然に笑いになった。
前なら、笑ったあとでどこか恥ずかしさが残っただろう。今は残らない。
残るのは、静かな親しさだった。
風が一度だけ吹き、葡萄の残り葉を鳴らした。その音を聞きながら、セリーヌはふと思う。
実家では、今ごろどうしているだろう。秋の客に追われ、氷ではなく今度は火の支度の順番で少しもめているかもしれない。
マドレーヌ夫人は客間の色を考え、ベルナール会頭は帳面の小さなずれに眉をひそめ、エレオノールはたぶん前より静かな顔でそれらを見ているのだろう。
そうした想像が頭をよぎっても、今はもう全部が、遠い。遠いまま、きっとそれぞれに続いていく。
そしてそれでいいのだと、今は思える。
「ねえ」
セリーヌが言う。
「うん」
「もう決して戻らないわ」
「……」
「うちに」
「ええ」
その返事にも、驚きはなかった。前から分かっていたことだ。
けれど、自分の口で、こんなふうに穏やかに言える日が来たのは、今夜が初めてだった。
「戻らない」
セリーヌはもう一度、小さく言った。
「戻らなくていい」
そして、その言葉のあとに続く沈黙が、とても静かだった。
葡萄棚の影。井戸の石。旅籠の灯り。
机のある部屋。裏手の鍵。帳場で呼ばれる名。
そういうものが、もうちゃんと自分の側にある。
ジュリアンがカップを置いた。
「セリーヌ」
と呼ぶ。
それだけで、彼女は顔を上げた。
「何」
「これから先」
「ええ」
「急がなくていいと思う」
「……」
「でも、たぶん、同じほうを見てる」
それは告白ではない。約束というにも少し静かすぎる。
けれど、今の二人にはそのくらいがちょうどよかった。
セリーヌはしばらく彼の顔を見て、それから小さく頷いた。
「ええ」
と言う。
「私もそう思う」
それで十分だった。
言葉を増やせば、たぶん今の静けさが少し違うものになる。だから増やさない。
増やさなくても、もう分かる。
夜は深く、でも冷たすぎなかった。旅籠の上の部屋で、誰かが寝返りを打つ音がした。
町は静かで、空は高いまま暗い。秋の夜というのは、たぶんこういうものなのだろう。
セリーヌは、空になりかけた茶のカップを見下ろした。
長い夏だった。怒りと、痛みと、逃げるための朝。
その全部を越えて、今、自分はここにいる。
帳場の机を持ち、働く場所を持ち、戻らないと穏やかに言える夜を持っている。
――もう、あの家の都合のいい娘ではない。
――もう、誰かの静かな犠牲として立っているわけでもない。
――ここで、自分の手で回る一日を持つ人だ。
その実感が、夜の底で静かに灯った。
セリーヌは顔を上げ、旅籠の灯りを見る。大きな屋敷の燭台みたいに眩しくはない。
けれど、それでいい。この小さな灯りのほうが、今の自分にはずっとよく似合う。
葡萄の葉がもう一度だけ鳴った。セリーヌはその音を聞きながら、ゆっくりと息を吸った。
冷えはじめた秋の空気が胸へ入る。
そして今夜は、それが少しも苦しくなかった。
END
※ここまで読んでいただきありがとうございました。
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