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翌日。
授業初日ということで、そのほとんどの科目で教師の自己紹介と簡単な1年の流れ、長期休暇前には試験があることを強調された。
特に魔法に関しては、魔力操作と、魔法実技が試験範囲に含まれていることを知り、私は少し不安を覚えた。
魔力操作は大丈夫だが、魔法実技に関しては、系統によってはからっきしなのだ。
正確には、攻撃系の魔法が一切使えない。
逆に、ちょっと扉を開けたり、髪を結ったり、身体を温めたりするなどの生活魔法や、傷を癒したりする治癒魔法は大の得意だ。
この魔法の得意不得意はお姉様と真逆になってしまった。
まあ、そもそも、お姉様と真逆なことは多く有る。
例えば、とあるお茶会での雑談で言われたこんなこととか…
「そういえば、クリスはお姉様が起きていらっしゃる時ってちょっと言動がふわっとしてますわね。」
「…え?」
「そう、その顔。めったにそんな顔見ないですわ。」
「何処かおかしいかしら?」
「普段なら、もう少しキリッとしてらっしゃいますわ!」
「…んー、よくわかりません。」
そんなことは気にしたことがなかった。
などなど。
まあ、それはさておき。
今はお昼休憩。
生徒は食堂や中庭で昼食を取る時間。
私はお姉様と、そしてステフ、さらにもう一人、クラスメイトのミシェルと一緒に私達姉妹の席で昼食を食べている。
お姉様は昨夜少々寝るのが遅く、サンドイッチ1つ食べて眠ってしまった。
「よく眠っていますわね~。」
「夜ずっと本を読んでらっしゃいましたから。」
「夜ふかしですの?珍しい。」
「何の本を読んでたの?」
「魔王勇者伝説ですわ。」
「うへ、めっちゃ活字ばっかの本じゃない!アタシにはむりだわぁ。」
「ミシェル様、猫が逃げてらっしゃいますわよ?」
「良いの!必要な時に捕まえるもの!」
…そう。ミシェルは落差が激しい。素はこんな感じに話すのだが、授業中は完全に令嬢をしている。
休憩時間に初めて声をかけられた時は驚いた。
「てか、二人ともアタシのことは気楽にシェルとかエルって読んで!アタシもクリスとステフって呼ぶから!」
「ふふ、わかりましたわ。エル。」
「わたくしもエルと呼ぼうかしら。」
お姉様と被るのは頂けないもの。…といっても、お姉様のことをシアと呼ぶのはお母様くらいですが。
「それにしても、このソファめちゃくちゃ座り心地良い!」
「特注ですもの。」
「アタシもベッドソファに替えようかしら。」
エルがそう呟いた時、横から突っ込みが入る。
「お前がそんなものに座ったら寝るばっかりだろ。」
「寝ないもん!」
「いいや、寝る!確実に爆睡する!」
「アンタこそ、今日ほとんど寝てたじゃない!」
「…っアレは!睡眠学習って奴だ!」
「アンタのは学習じゃなくてただの居眠りよ!」
横槍を入れてきたのは、これまたクラスメイトのフェデリ。エルとは幼馴染みだそうだ。
「二人は随分と仲良しですわね~。」
「「仲良く無い!!」」
完全にハモって居るのだが、少々大きいのが玉に瑕。
ヨシヨシ、お姉様。大丈夫ですよ。
授業初日ということで、そのほとんどの科目で教師の自己紹介と簡単な1年の流れ、長期休暇前には試験があることを強調された。
特に魔法に関しては、魔力操作と、魔法実技が試験範囲に含まれていることを知り、私は少し不安を覚えた。
魔力操作は大丈夫だが、魔法実技に関しては、系統によってはからっきしなのだ。
正確には、攻撃系の魔法が一切使えない。
逆に、ちょっと扉を開けたり、髪を結ったり、身体を温めたりするなどの生活魔法や、傷を癒したりする治癒魔法は大の得意だ。
この魔法の得意不得意はお姉様と真逆になってしまった。
まあ、そもそも、お姉様と真逆なことは多く有る。
例えば、とあるお茶会での雑談で言われたこんなこととか…
「そういえば、クリスはお姉様が起きていらっしゃる時ってちょっと言動がふわっとしてますわね。」
「…え?」
「そう、その顔。めったにそんな顔見ないですわ。」
「何処かおかしいかしら?」
「普段なら、もう少しキリッとしてらっしゃいますわ!」
「…んー、よくわかりません。」
そんなことは気にしたことがなかった。
などなど。
まあ、それはさておき。
今はお昼休憩。
生徒は食堂や中庭で昼食を取る時間。
私はお姉様と、そしてステフ、さらにもう一人、クラスメイトのミシェルと一緒に私達姉妹の席で昼食を食べている。
お姉様は昨夜少々寝るのが遅く、サンドイッチ1つ食べて眠ってしまった。
「よく眠っていますわね~。」
「夜ずっと本を読んでらっしゃいましたから。」
「夜ふかしですの?珍しい。」
「何の本を読んでたの?」
「魔王勇者伝説ですわ。」
「うへ、めっちゃ活字ばっかの本じゃない!アタシにはむりだわぁ。」
「ミシェル様、猫が逃げてらっしゃいますわよ?」
「良いの!必要な時に捕まえるもの!」
…そう。ミシェルは落差が激しい。素はこんな感じに話すのだが、授業中は完全に令嬢をしている。
休憩時間に初めて声をかけられた時は驚いた。
「てか、二人ともアタシのことは気楽にシェルとかエルって読んで!アタシもクリスとステフって呼ぶから!」
「ふふ、わかりましたわ。エル。」
「わたくしもエルと呼ぼうかしら。」
お姉様と被るのは頂けないもの。…といっても、お姉様のことをシアと呼ぶのはお母様くらいですが。
「それにしても、このソファめちゃくちゃ座り心地良い!」
「特注ですもの。」
「アタシもベッドソファに替えようかしら。」
エルがそう呟いた時、横から突っ込みが入る。
「お前がそんなものに座ったら寝るばっかりだろ。」
「寝ないもん!」
「いいや、寝る!確実に爆睡する!」
「アンタこそ、今日ほとんど寝てたじゃない!」
「…っアレは!睡眠学習って奴だ!」
「アンタのは学習じゃなくてただの居眠りよ!」
横槍を入れてきたのは、これまたクラスメイトのフェデリ。エルとは幼馴染みだそうだ。
「二人は随分と仲良しですわね~。」
「「仲良く無い!!」」
完全にハモって居るのだが、少々大きいのが玉に瑕。
ヨシヨシ、お姉様。大丈夫ですよ。
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