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大胆不敵な挑戦状
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中等部の寮内に入り、部屋のドアをノックする。
周囲の視線はもう気にはならない。
「どうぞ」と可愛らしい女子の声にドアを開け中に入る。
ピンクで統一された、ありえないほど豪華な室内。
女子の部屋に入ったのは人生初だ。
「あっ、あなたは!」
椅子から飛び上がり驚いた表情を浮かべる、くるくると巻かれたブロンドヘアーの女の子。
見るからにお嬢様。お嬢様以外の何者でもない。
「はじめまして。愛染武です。勝手に厩舎を使わせてもらってたから、挨拶しとこうと思って」
一体何が起こっているのか理解できず、ぽかんと口を開けている。
僕の隣で俯いた馬子に視線を移すと、眉間にシワを寄せて言った。
「へぇ。しくじったのねアンタ。ほんっと使えない」
冷たく、吐き捨てるように言い放った言葉に、馬子は黙って俯いたまま。
「で、一体何の用ですか? ああ、厩舎の事でしたっけ。別にあんなとこどうでもいいし、勝手に使って頂いて結構です。一人でお寂しいのならそこの役立たずを連れて行っても構わないわ」
「へぇ、それは身に余る光栄。そうだ、これはお近づきのしるしなんですが――」
――パチン! と乾いた音が鳴り響いた。
制服の内ポケットから取り出した手袋で、彼女の頬を思い切りはたいたから。
「受け取ってもらえるかな?」
この日、初めて女の子に手を上げた。
「なっ!? なっ、なっ!?」
頬を押さえ、激しく動揺する少女。
僕の怒りは治まらず、少女の胸倉を掴む。
「彼女は、君の事を友達だと言ったよ。自分は何でもするから、君の事は許してくれって」
「豪華な部屋に住んで、綺麗な服を着て、それが当たり前の人生なんだろう。金で買えるものは何でも買えて、欲しい物は何でも手に入るんだろうな。僕には想像も付かない、恵まれた人生だ」
「だけど、金で買えない物だってある。それが彼女の気持ちだ。自分を犠牲にしても君を守ろうとしたその想いは、いくら金を積んだって買えるものじゃない。一番大切で、一番光り輝いているソレが見えなくなってしまう程、くだらない物に囲まれた君の人生を全て変えてやる。全校生徒の前で、君を丸裸にして、絶望のどん底に叩き落とす」
「ま、丸裸……? ぜ、絶望の……?」
「それでも、多分彼女だけは君の為に泣いてくれる。その涙は、どんな宝石より綺麗で尊いモノだって事に気付くはずだ」
手を離すと、少女は力なくへたりこんだ。
「決闘の約定は君が馬の世話をする事。明日の朝七時、君が厩舎にこなかったら立会人を立てて正式に申し込む。僕の闘いを知ってるとは思うけど――本気でヤるからね」
ガラステーブルの上に手袋を置いて、少女に背を向ける。
呆然とした馬子の頭をポンと叩いて、部屋を後にした。
中等部の寮をでたその足で教室に向かい、待っていた四人に事情を説明した。
「理事長の娘に……? それ本当なのか…?」
「ちょ……マジありえないんだけど~。自殺行為っていうか、詰んでる系~?」
「ダメだと思うのですよ~。絶対退学ですよ~」
反応は想像通り。これほど驚かれると、ちょっと不安になる。
「ついつい……ノリで? みたいな~……」
「おい! ふざけてる場合じゃないぞ!」
「はい……すいません……」
本気で怒られてる。結構へこむ。
「まぁ……でもさ、あんまり後悔はしてないんだ。どんな結果になろうと、多分やれるだけの事はやったんだと思うから。これで全てが終わってしまうのだとしても、僕は満足だよ。そもそも僕なんかが居る場所じゃなかった。それでも、皆と過ごせた一ヶ月は、僕の人生でも大切な、忘れられない一ヶ月になったよ。感謝してる」
「そんな……」
その時、ポスっと脇腹に拳が当たった。
それは何度も何度も、繰り返し振り下ろされる。
「行っちゃやだ……行っちゃやだよ……」
力なく僕を叩く山棟蛇の身体は、震えていた。
「山棟蛇……」
「折角仲良くなれたのに……一人にしないで……」
口数少ない蛇香の、切ない本心が胸を締めつける。
「もう一人じゃないだろ。皆がいるじゃないか。かけがえの無い、大切な友達が」
「友達――か。私達は友達になれたのか……?」
「なれたと思うのですよ~。私、おおかみさんずっとずっと怖い人だと思ってたけど~。優しくて、頼もしくて~。メ~ちゃんは大好きになったのですよ~」
「こうやってさ~。お互いの事を知っていくのって、何かいいよね~。十年も同じ場所にいて、今まで話したこともなかったのにさ~」
ほんの些細なきっかけで、人は変わっていく。
誰かを想う心があれば、人は繋がっていく。
人は一人でも生きていけるけど、独りじゃ乗り越えられない困難は必ずある。
そんな時、大切な友人と、声を掛け合い、手を伸ばし合い、諦めたり逃げたりする事無く、いくつもの夜を越えるんだ。
それは何よりも純粋で、尊いもの。
その事を、僕はこの学園で学んだ。
「神崎ん居なくなったら寂しくなるな~。あ、そうだ~。おっぱい揉んどく~?」
牛追の唐突な発言にむせつつも、そう何度も喰いつくほど、僕も馬鹿ではない。
「いや……遠慮しておくよ」
「え~? 最後かもしれないし~。こんなおっぱいもう一生揉めないかもしれないよ~」
――確かに。
これほど立派なお乳は人生でそうそう出会うものじゃない。
一期一会という言葉があるくらいだし……。
「そんなだらしない乳を揉みたいわけがあるか。でかけりゃいいってもんじゃないんだ」
「じゃ~メ~ちゃんのはどうですかね~。そこそこ悪くないと思いますよ~」
有川が両手できゅっと寄せる。
マシュマロを彷彿とさせる膨らみに思わず息を飲む。
「大きくないけど……吸ってもいい……」
ズン、と山棟蛇が胸を突き出した。
自己主張は控えめなバストだが……吸引可だと……?
「お、おいお前達! 一体何を言っているんだ! おかしいだろ!」
狼牙の言葉に、ハッと我に返る。
うむ。よくよく考えてみたらおかしい話だ。
「え~? おかしくないでしょ~? 友達が喜ぶ事してあげようとしてるんじゃない~」
「む……。そう……なのか? 愛染はそれで嬉しい……のか?」
「えっ? いや……まぁ嬉しいと言えば嬉しいけど……」
触れるものなら触りたい。
単純明快。一目瞭然。
「よっ、よし! じゃ、じゃあ私も特別に――」
「マジっすか!?」
あ、あれ? どうしてそんな目をするんだい?
「いや~。なんかそれは引くわ~」
「ちょっといやらしいですよね~」
「……変態」
「どうしてそうなるんだよおおおおおおおおおおおおおおおお!」
世の中の理不尽を――憎んだ。
周囲の視線はもう気にはならない。
「どうぞ」と可愛らしい女子の声にドアを開け中に入る。
ピンクで統一された、ありえないほど豪華な室内。
女子の部屋に入ったのは人生初だ。
「あっ、あなたは!」
椅子から飛び上がり驚いた表情を浮かべる、くるくると巻かれたブロンドヘアーの女の子。
見るからにお嬢様。お嬢様以外の何者でもない。
「はじめまして。愛染武です。勝手に厩舎を使わせてもらってたから、挨拶しとこうと思って」
一体何が起こっているのか理解できず、ぽかんと口を開けている。
僕の隣で俯いた馬子に視線を移すと、眉間にシワを寄せて言った。
「へぇ。しくじったのねアンタ。ほんっと使えない」
冷たく、吐き捨てるように言い放った言葉に、馬子は黙って俯いたまま。
「で、一体何の用ですか? ああ、厩舎の事でしたっけ。別にあんなとこどうでもいいし、勝手に使って頂いて結構です。一人でお寂しいのならそこの役立たずを連れて行っても構わないわ」
「へぇ、それは身に余る光栄。そうだ、これはお近づきのしるしなんですが――」
――パチン! と乾いた音が鳴り響いた。
制服の内ポケットから取り出した手袋で、彼女の頬を思い切りはたいたから。
「受け取ってもらえるかな?」
この日、初めて女の子に手を上げた。
「なっ!? なっ、なっ!?」
頬を押さえ、激しく動揺する少女。
僕の怒りは治まらず、少女の胸倉を掴む。
「彼女は、君の事を友達だと言ったよ。自分は何でもするから、君の事は許してくれって」
「豪華な部屋に住んで、綺麗な服を着て、それが当たり前の人生なんだろう。金で買えるものは何でも買えて、欲しい物は何でも手に入るんだろうな。僕には想像も付かない、恵まれた人生だ」
「だけど、金で買えない物だってある。それが彼女の気持ちだ。自分を犠牲にしても君を守ろうとしたその想いは、いくら金を積んだって買えるものじゃない。一番大切で、一番光り輝いているソレが見えなくなってしまう程、くだらない物に囲まれた君の人生を全て変えてやる。全校生徒の前で、君を丸裸にして、絶望のどん底に叩き落とす」
「ま、丸裸……? ぜ、絶望の……?」
「それでも、多分彼女だけは君の為に泣いてくれる。その涙は、どんな宝石より綺麗で尊いモノだって事に気付くはずだ」
手を離すと、少女は力なくへたりこんだ。
「決闘の約定は君が馬の世話をする事。明日の朝七時、君が厩舎にこなかったら立会人を立てて正式に申し込む。僕の闘いを知ってるとは思うけど――本気でヤるからね」
ガラステーブルの上に手袋を置いて、少女に背を向ける。
呆然とした馬子の頭をポンと叩いて、部屋を後にした。
中等部の寮をでたその足で教室に向かい、待っていた四人に事情を説明した。
「理事長の娘に……? それ本当なのか…?」
「ちょ……マジありえないんだけど~。自殺行為っていうか、詰んでる系~?」
「ダメだと思うのですよ~。絶対退学ですよ~」
反応は想像通り。これほど驚かれると、ちょっと不安になる。
「ついつい……ノリで? みたいな~……」
「おい! ふざけてる場合じゃないぞ!」
「はい……すいません……」
本気で怒られてる。結構へこむ。
「まぁ……でもさ、あんまり後悔はしてないんだ。どんな結果になろうと、多分やれるだけの事はやったんだと思うから。これで全てが終わってしまうのだとしても、僕は満足だよ。そもそも僕なんかが居る場所じゃなかった。それでも、皆と過ごせた一ヶ月は、僕の人生でも大切な、忘れられない一ヶ月になったよ。感謝してる」
「そんな……」
その時、ポスっと脇腹に拳が当たった。
それは何度も何度も、繰り返し振り下ろされる。
「行っちゃやだ……行っちゃやだよ……」
力なく僕を叩く山棟蛇の身体は、震えていた。
「山棟蛇……」
「折角仲良くなれたのに……一人にしないで……」
口数少ない蛇香の、切ない本心が胸を締めつける。
「もう一人じゃないだろ。皆がいるじゃないか。かけがえの無い、大切な友達が」
「友達――か。私達は友達になれたのか……?」
「なれたと思うのですよ~。私、おおかみさんずっとずっと怖い人だと思ってたけど~。優しくて、頼もしくて~。メ~ちゃんは大好きになったのですよ~」
「こうやってさ~。お互いの事を知っていくのって、何かいいよね~。十年も同じ場所にいて、今まで話したこともなかったのにさ~」
ほんの些細なきっかけで、人は変わっていく。
誰かを想う心があれば、人は繋がっていく。
人は一人でも生きていけるけど、独りじゃ乗り越えられない困難は必ずある。
そんな時、大切な友人と、声を掛け合い、手を伸ばし合い、諦めたり逃げたりする事無く、いくつもの夜を越えるんだ。
それは何よりも純粋で、尊いもの。
その事を、僕はこの学園で学んだ。
「神崎ん居なくなったら寂しくなるな~。あ、そうだ~。おっぱい揉んどく~?」
牛追の唐突な発言にむせつつも、そう何度も喰いつくほど、僕も馬鹿ではない。
「いや……遠慮しておくよ」
「え~? 最後かもしれないし~。こんなおっぱいもう一生揉めないかもしれないよ~」
――確かに。
これほど立派なお乳は人生でそうそう出会うものじゃない。
一期一会という言葉があるくらいだし……。
「そんなだらしない乳を揉みたいわけがあるか。でかけりゃいいってもんじゃないんだ」
「じゃ~メ~ちゃんのはどうですかね~。そこそこ悪くないと思いますよ~」
有川が両手できゅっと寄せる。
マシュマロを彷彿とさせる膨らみに思わず息を飲む。
「大きくないけど……吸ってもいい……」
ズン、と山棟蛇が胸を突き出した。
自己主張は控えめなバストだが……吸引可だと……?
「お、おいお前達! 一体何を言っているんだ! おかしいだろ!」
狼牙の言葉に、ハッと我に返る。
うむ。よくよく考えてみたらおかしい話だ。
「え~? おかしくないでしょ~? 友達が喜ぶ事してあげようとしてるんじゃない~」
「む……。そう……なのか? 愛染はそれで嬉しい……のか?」
「えっ? いや……まぁ嬉しいと言えば嬉しいけど……」
触れるものなら触りたい。
単純明快。一目瞭然。
「よっ、よし! じゃ、じゃあ私も特別に――」
「マジっすか!?」
あ、あれ? どうしてそんな目をするんだい?
「いや~。なんかそれは引くわ~」
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