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三学期編
学園長からの呼び出し
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翌日の学園はやっぱり大騒ぎでした。
先生方・・・本当に申し訳ないです・・・
クラスメイトたちからも
『なぜ、王宮の騎士団訓練場に変更になったのか?』
『なぜ騎士科の生徒のみ見学可能にしたのか?』
と、ジェリク様ではなく私に皆様聞いてきます。
仕方がないので説明させていただきましょう!!
「王宮の騎士団訓練場に変更になったのは、私がジェリク様にお願いしました。ロベリア様が今回の決闘の見学をなさりたいと仰っておりました。学園の警備見直し等でこれ以上先生方の負担を増やすのが憚られたからですわ。それに、陛下も王妃様もロベリア様が学園での見学については反対されておりましたので、騎士団の訓練場の利用申請をジェリク様から陛下と騎士団長に提出していただきました」
ロベリア様が見学したがったというところでクラスメイトたちの間にザワメキが広がりました。
「それに、訓練場の利用許可が下りず、ロベリア様が学園での見学が出来ない場合、ルピリア様へのお手紙で学園への同行をお願いするとも言われました。王宮の騎士団訓練場で行うのは苦肉の策だったのですわ」
ルピリア様の名前が出るとさらにドヨメキが広がります。
そうでしょう。そうでしょう。暴走王女2人が学園に来ることによって起こるかもしれない騒動を考えると・・・
「関係者と騎士科の生徒のみ見学可能にしたのは、そうしなければ話しを聞きつけた親たちが王宮に殺到する可能性が高いからです。建前としては、騎士科を卒業した先輩方の職場見学といったところです」
そこまで話すと皆様、納得いただけました。
ですが、ナゼ憐れみの目で私が見られるのでしょうね?
入学後から起こっている騒動の中心に常に私がいるからでしょうか?
私だって好きで騒動の中心にいるわけではないのに・・・
静かな学園生活を送りたいのに・・・
まぁ・・・この3学期を乗り切れば乙女ゲームの期間は終了するはず。
それまでエリカ嬢が静かにしててくれれば良いのですがね・・・
その日の放課後、お兄様と私は学園長室に呼び出されました。
何だろう・・・私とお兄様だけっていうのが・・・
「急に呼び出してすまなかったね。まずは座ってくれないか?」
「「失礼します」」
お兄様と並んでソファに座ると、学園長はいきなり頭を下げました。
えっ?えっ??何事?
「まずは、礼を言わせてくれ。ロベリア様が学園に決闘の見学にくることを阻止してくれてありがとう。それに会場が王宮の騎士団訓練場に変更になったことにより、教師たちの負担が減った。本当にありがとう」
・・・あぁ~その事かぁ。会場変更については、早々に王宮から書簡が届いたみたいですね。
まぁ。学園で開催となると、生徒たちの親も押しかけてきそうだしね。
会場が王宮内であれば、入れる人間を規制することも可能でしょう。
「変更になったのは、妹がジェリク様に利用申請を出して頂くようにお願いし、陛下と騎士団長が許可したからで、お礼を言われることではないかと・・・」
「そうですわ。ロベリア様が学園に見学に来ることを陛下も王妃様も反対なさっておりました。見学できなければ、ルピリア様にお手紙で同行をお願いすると仰っておりました。お二人が学園にくることになればどのような騒動になったか・・・どうぞ、お礼は許可を出して下さった陛下と騎士団長にお願いいたします」
本当に陛下たちにお礼を言って欲しいよなぁ・・・
私が代案を出したのは、ひとえにルピリア様襲撃を避けたかったからでしかないし(笑)
もっとも?見学できないことを知った普通科生徒たちが大騒ぎしてしまってて先生方にはめっちゃ迷惑かけちゃってるけどね(笑)
「それに先生方には、見学できない生徒たちの対応をして頂いております。その事については大変申し訳ないと思っております」
しおらしくお詫びします(笑)
一応、変更になるまでは先生方は授業終了後から色々と準備・対応して下さってましたし。
それが、一日にしてそれまでの苦労が水の泡になってしまいましたからね(汗)
「マリア嬢。学園で行うための準備に比べれば、生徒たちの対応の方が楽なのだよ。それに騎士団の訓練場利用をジェリク殿下に提案したのはマリア嬢だと聞いている。許可してくれた陛下や騎士団長にも感謝しているが、マリア嬢がその提案をしてくれなければ教師たちのオーバーワークは今も続いていただろう」
学園長・・・めっちゃ良い人だなぁ~
きっと、お父様たちが在学中に起こした騒動の対応を思い出しているんだろうなぁ・・・
めっちゃ涙目だし、
【あの問題ばかり起こしていたギルフォードの子供とは思えん】
なんて呟いてましたし。
その呟きを聞いてしまった私とお兄様が遠い目をしたのは間違いじゃない・・・はず?
先生方・・・本当に申し訳ないです・・・
クラスメイトたちからも
『なぜ、王宮の騎士団訓練場に変更になったのか?』
『なぜ騎士科の生徒のみ見学可能にしたのか?』
と、ジェリク様ではなく私に皆様聞いてきます。
仕方がないので説明させていただきましょう!!
「王宮の騎士団訓練場に変更になったのは、私がジェリク様にお願いしました。ロベリア様が今回の決闘の見学をなさりたいと仰っておりました。学園の警備見直し等でこれ以上先生方の負担を増やすのが憚られたからですわ。それに、陛下も王妃様もロベリア様が学園での見学については反対されておりましたので、騎士団の訓練場の利用申請をジェリク様から陛下と騎士団長に提出していただきました」
ロベリア様が見学したがったというところでクラスメイトたちの間にザワメキが広がりました。
「それに、訓練場の利用許可が下りず、ロベリア様が学園での見学が出来ない場合、ルピリア様へのお手紙で学園への同行をお願いするとも言われました。王宮の騎士団訓練場で行うのは苦肉の策だったのですわ」
ルピリア様の名前が出るとさらにドヨメキが広がります。
そうでしょう。そうでしょう。暴走王女2人が学園に来ることによって起こるかもしれない騒動を考えると・・・
「関係者と騎士科の生徒のみ見学可能にしたのは、そうしなければ話しを聞きつけた親たちが王宮に殺到する可能性が高いからです。建前としては、騎士科を卒業した先輩方の職場見学といったところです」
そこまで話すと皆様、納得いただけました。
ですが、ナゼ憐れみの目で私が見られるのでしょうね?
入学後から起こっている騒動の中心に常に私がいるからでしょうか?
私だって好きで騒動の中心にいるわけではないのに・・・
静かな学園生活を送りたいのに・・・
まぁ・・・この3学期を乗り切れば乙女ゲームの期間は終了するはず。
それまでエリカ嬢が静かにしててくれれば良いのですがね・・・
その日の放課後、お兄様と私は学園長室に呼び出されました。
何だろう・・・私とお兄様だけっていうのが・・・
「急に呼び出してすまなかったね。まずは座ってくれないか?」
「「失礼します」」
お兄様と並んでソファに座ると、学園長はいきなり頭を下げました。
えっ?えっ??何事?
「まずは、礼を言わせてくれ。ロベリア様が学園に決闘の見学にくることを阻止してくれてありがとう。それに会場が王宮の騎士団訓練場に変更になったことにより、教師たちの負担が減った。本当にありがとう」
・・・あぁ~その事かぁ。会場変更については、早々に王宮から書簡が届いたみたいですね。
まぁ。学園で開催となると、生徒たちの親も押しかけてきそうだしね。
会場が王宮内であれば、入れる人間を規制することも可能でしょう。
「変更になったのは、妹がジェリク様に利用申請を出して頂くようにお願いし、陛下と騎士団長が許可したからで、お礼を言われることではないかと・・・」
「そうですわ。ロベリア様が学園に見学に来ることを陛下も王妃様も反対なさっておりました。見学できなければ、ルピリア様にお手紙で同行をお願いすると仰っておりました。お二人が学園にくることになればどのような騒動になったか・・・どうぞ、お礼は許可を出して下さった陛下と騎士団長にお願いいたします」
本当に陛下たちにお礼を言って欲しいよなぁ・・・
私が代案を出したのは、ひとえにルピリア様襲撃を避けたかったからでしかないし(笑)
もっとも?見学できないことを知った普通科生徒たちが大騒ぎしてしまってて先生方にはめっちゃ迷惑かけちゃってるけどね(笑)
「それに先生方には、見学できない生徒たちの対応をして頂いております。その事については大変申し訳ないと思っております」
しおらしくお詫びします(笑)
一応、変更になるまでは先生方は授業終了後から色々と準備・対応して下さってましたし。
それが、一日にしてそれまでの苦労が水の泡になってしまいましたからね(汗)
「マリア嬢。学園で行うための準備に比べれば、生徒たちの対応の方が楽なのだよ。それに騎士団の訓練場利用をジェリク殿下に提案したのはマリア嬢だと聞いている。許可してくれた陛下や騎士団長にも感謝しているが、マリア嬢がその提案をしてくれなければ教師たちのオーバーワークは今も続いていただろう」
学園長・・・めっちゃ良い人だなぁ~
きっと、お父様たちが在学中に起こした騒動の対応を思い出しているんだろうなぁ・・・
めっちゃ涙目だし、
【あの問題ばかり起こしていたギルフォードの子供とは思えん】
なんて呟いてましたし。
その呟きを聞いてしまった私とお兄様が遠い目をしたのは間違いじゃない・・・はず?
応援ありがとうございます!
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