姉に代わって立派に息子を育てます! 前日譚

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2章 学園生活

155話 新学期(2)

 新学期が始まると、また魔法の授業が始まることになる。いまだセイットは帰ってきていないらしく、しばらく光魔法の訓練はお預け、かと思ったんだけど。
 どうしてこうなったのだろう……。

「ウェルカ嬢!
 次は、こちらを!」

 神殿に伝わるといわれている魔法書のとある文言を指さしながら興奮気味に神官が求めてくる。そう、なぜかこの授業をほかの神官が担当することになったのだ。どうやら今年の一年生で光魔法の適正をもっていたのは私だけだったようで、先生がいないと知ると待ってましたとばかりに5人ほどで押しかけてきたのだ。
 そのうえ、私にはもう一般の授業がないと知るとこれでもかと詰め込んできたし、治癒魔法が教える必要がないと知ると嬉々として結界魔法を教え込んできたのだ。

 そして、自分たちで教えられる部分を終えて、やっと解放されるかと思いきや今度は(おそらく持ち出し禁止の)魔法書を持ち込んで、あれをやってこれをやってと、まるで実験動物にでもなったような気持ちだ。確かに思っていはいた。早く完璧に使えるようになりたいと。でも、これはなんか違う気がする。

 若干遠い目になりながらも私は今日もひたすらに光魔法の訓練を重ねていっていた。


 そして他属性の魔法について。
 これはオクトバック先生が復帰してくださったので、もちろん先生に教えてもらっている。それでも少し気になるのはマンセルトさんのことだ。どこか焦ったように授業中魔法を繰り出していて、倒れてしまったこともある。前はもっと楽しそうに魔法を使っていたはずなのに……。

「あの、マンセルトさん」

 どうして、そんなにも焦っているのか聞きたくて声をかけると、すぐに立ち去ってしまう。結局私は理由を聞くこともできないままもどかしい気持ちを抱えることになってしまった。

「オクトバック先生、少しいいですか?」

 授業後、マンセルトさんが次の授業に向かったのを確認してからオクトバック先生に声をかける。すると先生は特に驚いた様子もなく、大丈夫ですよ、と返してくれた。

「せっかくですし、少し場所を移動しましょうか。
 こちらからもウェルカ嬢に話したいことがあったのです」

 先生が私に話したいこと? 不思議に思いながらも、外部講師に与えられているという部屋に向かうことになった。

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