2 / 3
私の決意
しおりを挟む
「さあ、これを飲みなさい」
幼年学校卒業日、私達は一人一人部屋へと呼び出されて行った。そして自分の番が来るとすぐに部屋に入る。そこに居たのはカラベリエート先生と、見知らぬおじさん。
空いていた席に座るように言われて指示に従うとさっそくぼよぽよとした水色の謎の物体を渡された。大きさは爪より少し大きいくらいだろうか。そしてこれを一口で飲み込むように、と言われる。これ、本当に飲むの? うへぇ、と思いながら先生たちの方を見るとこちらの動向をじっと見ていた。
こうなったらいっそどうにでもなれ!
ゴクリ、と喉を滑っていくのはなんとも言えないものだった。液体でも固体でもないそれをすぐに吐き出したい思いに駆られたが、それを必死に我慢する。
そして1つ深呼吸をすると脳裏にはまたどこともしれぬ光景が巡っていた。それをなんでもない事のように必死に無視する。そしてこれで何がわかるの? と何も起きていないことをアピールしておく。
「はい、よろしいです。
あなたは魔力持ちではないようですね!!」
ああ、やっぱり。きっとこれは魔力の強制発現を促すものであったのだ。にこにこと嬉しそうな顔でカラベリエート先生は言葉を続けていく。
「あなたは優秀な成績を収めています。
ぜひ上級学校に進んでみてはいかがでしょう」
「まあ、本当ですか!
ぜひお願い致します」
表面上は嬉しさを出す。でも、これで第1歩である上級学校進学は叶いそうだ。後は、イクト……。
「ねえ、母さん!
先生に上級学校を勧められたの!」
ただいま、と言うより早く。今日の結果を顔を青くさせながら待っていた両親に伝えると最初はぽかん、とした顔をしていた。ふふ、そんな顔見たこと無かった。
「ああ、ああ……。
良かった、よかったわ……」
そう繰り返す母さんの目からは涙が零れている。姉が連れていかれて、もの言わぬ状態で帰ってきた時1番嘆いていたのはこの母であると知っている。だからこそ、こんなにも喜んでくれたのだろう。本当は私も魔力持ちだけど、その言葉はそっと胸にしまっておく。
そして、上級学校への道が開けたことを両親と喜びあっていると、急に外が騒がしくなってきた。しん、と両親との間の会話が途切れる。そんな中、聞こえてきたのはおばさん、イクトの母親の叫び声だった。
ああ、やっぱりイクトはバレてしまったのだ。風の魔力持ちだということが。ぎゅっと、母さんが私を抱きしめたのがわかる。そんな母さんに私は何も言えなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「それじゃあ、行ってきます!」
上級学校の真新しい制服を着て、母さん達に笑顔を向ける。上級学校は国の幹部を養成するための機関だ。1度入ってしまうと卒業までは親にも会えない。それでもこれが大切な第1歩なのだ。笑顔で踏み出そうと決めていた。
「ええ、行ってらっしゃい。
……、ねえ、本当にその本を持っていくの?」
母さんの視線の先にあるのは、あの日おばさんから受け取った一冊の本。ランカさんの形見としてイクトがずっと持っていた、もしかしたらこれからイクトの形見になるかもしれない本。もしも、自分がもう戻ってこなかったら私に渡してほしいと、そう伝えていたそうだ。
「うん。
だって、イクトがわざわざ私にって残してくれたんだもの」
そう言うと、母さんはそれ以上何も言わなかった。それにしても、どうしてこうも大切な人の形見が私に集まってくるのか。この旅たちの日に両親は私に姉の形見だと、生前ずっと大切にしていたブレスレットをくれたのだ。そっと手首に触れるとたしかに感じる。これを付けるのは私の決意だ。決して忘れないというその決意。
「馬車、乗り遅れるぞ」
「うん、それじゃあね」
こうして私はたった1人で故郷をでることになったのだ。無事に馬車に乗り込んだあと、ぎゅっと思わず力が入ったのは本を持っている手。この本の間に一通の手紙が挟まっているのは受け取って直ぐに気がついた。でもまだ見る勇気ががでないのだ。
いつか、いつか見るから。そう言い訳をしつつ私はそっと本を開いた。
そうして始まった王都での生活は想像以上に厳しく、毎日が課題をこなすだけで過ぎていく。そうこうしていく間に季節は巡っていき、1年はあっという間に過ぎていった。
私の魔力はというと、なぜか王都に来てから力が強くなっているようで毎日のようにどこかの景色を見ていた。そうするうちに自然とその力の使い方が身に付いていった。他人に影響を与えないことが幸いして、こんな状況でも私の魔力が周りにバレることはなかった。
そして使い方がわかるとこれはとても便利な力だった。幸いなことに部屋は1人部屋。私は夜課題が終わりベッドに潜り込むと毎日のように力を使ってい精度を高めていく。それでも1度もイクトのことを見ることはなかった。
「ライナ、最近なんだか顔色が悪くないか?」
「あ、カルスター。
そうね、夜寝つきが悪くって」
寝不足なのは正しいから否定はできない。ならば寝つきが悪いと言うしかないだろう。そう言うと、カルスターは眉根を寄せる。
この学校に来てから知り合ったカルスターは人当たりがよく、孤立しがちな私にもよく話しかけてきてくれるのだ。そしてこんなふうに心配してくれる。こんなに優しくて大丈夫なのだろうか?
「なら、よく眠れる薬を貰うといいよ。
ほら、医務室に行こう」
「え、ちょ、ちょっと!?
カルスター、もう授業が!!」
止める言葉も聞かずにカルスターは私の手を取り、すたすたと歩き始めてしまう。そうして彼に連れられて歩いていると、抵抗するまもなく医務室へと着いてしまった。
「こんにちは、お邪魔致します。
彼女が寝つきが悪いと……」
初めてはいった医務室。ふわりと香ってきたのはアルコールの香りだった。
「おや、人を連れてとは珍しい。
どうぞこちらへ」
ひょこっと奥から顔を出したのは大きな丸メガネをかけた小柄な男性。少しだぶっとした白衣を着ているから、おそらくこの人が医務の先生なのだろう。
「ああ、たしかに少し顔色が悪いね。
これを飲んで少し休んでいくといいですよ」
柔らかな笑みを浮かべて差し出されたカップを自然と受け取ってしまう。そのくらいこの先生が纏う空気は柔らかかった。
「それでは、私はもう戻るね」
「あ、ありがとう、カルスター」
ひらっと手を振って去っていくカルスターの背を見送ると、さっそくカップの中身を飲む。微かな甘さがありとても美味しい。ありがとうございます、そう言おうとしてふと名前を知らないことに気がついた。
「あの、お名前を教えていただけませんか?」
「ああ、これは失礼致しました。
ステルステッド、周りからはステルと呼ばれています」
「ステル、先生……。
よろしく……」
お願いします、そう言おうとした私はそのまま眠りの世界へといざなわれたいった。
なんの憂いもなく寝るのは久しぶりで、ふわふわするのが心地いい。だが、そんな時間はすぐに終わりを告げた。
いつのまにか魔力が発動していたようで景色ががらり変わる。ここは戦場……? たまに見てしまう。姉の、最期もこうして見てしまったのだ。嫌な予感がする。心臓がばくばくと嫌な音を立てる。
その時にぶわっと強い風が吹き抜けた。
「おい、早くこっちに来い!!」
「助かった、イクト!」
いくと、イクト!? ああ、やっぱり、これは……。涙で視界が霞んでいく、それでも私しっかり前を見る。これは、きっと彼の最期だ。
「おい!
油断するな、敵はまだいるぞ」
「くっ!」
ごうごうとなる風の音。それでもなぜかイクトの声はしっかり聞こえた。会わなかった時間で背は伸びて、声変わりも終わっている。でも少しやつれいてるみたいだ。ああ、これが今のイクトなんだね。
しばらく敵とイクトたちの攻防を見守る。わたしには何もできないのだ。そうして、その時はとうとうやってきた。敵が放った刃が、イクトに届いてしまったのだ。もう相棒と思われる人も倒れ込んでいる。
「らい、な……」
そう呟いたのを最後にイクトは動かなくなってしまった。
「ライナさん!
大丈夫ですか!?」
急に映像がぶつりと途切れる。はっと目を開けると目の前にはステル先生が。そうだ、私は今医務室にいたんだ。
「大丈夫ですか?
大分うなされていたようですが」
「すみません、大丈夫です」
「……この薬を渡します。
今日はもう自室に戻り休みなさい」
ここで1日分の遅れを取り戻すのがどれほど大変か。でも、あんなものを見た後で授業を受けられるわけがなかった。
そしてそのまま自室に戻ると、やはりイクトの形見となってしまった本を手に取る。こんなときでも私は手紙を見る勇気はわかなかった。
『死者がその身に起きた不幸を自覚した時、胸に浮かぶのが慈しみであったなら救いが訪れるだろう
自覚がなくとも死者を心から慈しむものがいればまたその者にも救いは訪れる
死者よ、己の肉体に固執するなかれ
その肉塊はすでにそなたではない
他者が愛おしければなお救いは受け入れるべきなのだ』
イクトがどんな感情を抱いているのかわからない。だから、私がイクトの分まで慈しもう。人生を共にすごした大切な人。あなたが大切だった。だけれど安心して。あなたの意思は引き継ぐ。
私の元にイクトの両親からイクトの死を告げる手紙が届いたのは、涼やかな季節が終わり、吐き出す息が白く色づく頃であった。
――――――――――――――――――――
幼年学校卒業日、私達は一人一人部屋へと呼び出されて行った。そして自分の番が来るとすぐに部屋に入る。そこに居たのはカラベリエート先生と、見知らぬおじさん。
空いていた席に座るように言われて指示に従うとさっそくぼよぽよとした水色の謎の物体を渡された。大きさは爪より少し大きいくらいだろうか。そしてこれを一口で飲み込むように、と言われる。これ、本当に飲むの? うへぇ、と思いながら先生たちの方を見るとこちらの動向をじっと見ていた。
こうなったらいっそどうにでもなれ!
ゴクリ、と喉を滑っていくのはなんとも言えないものだった。液体でも固体でもないそれをすぐに吐き出したい思いに駆られたが、それを必死に我慢する。
そして1つ深呼吸をすると脳裏にはまたどこともしれぬ光景が巡っていた。それをなんでもない事のように必死に無視する。そしてこれで何がわかるの? と何も起きていないことをアピールしておく。
「はい、よろしいです。
あなたは魔力持ちではないようですね!!」
ああ、やっぱり。きっとこれは魔力の強制発現を促すものであったのだ。にこにこと嬉しそうな顔でカラベリエート先生は言葉を続けていく。
「あなたは優秀な成績を収めています。
ぜひ上級学校に進んでみてはいかがでしょう」
「まあ、本当ですか!
ぜひお願い致します」
表面上は嬉しさを出す。でも、これで第1歩である上級学校進学は叶いそうだ。後は、イクト……。
「ねえ、母さん!
先生に上級学校を勧められたの!」
ただいま、と言うより早く。今日の結果を顔を青くさせながら待っていた両親に伝えると最初はぽかん、とした顔をしていた。ふふ、そんな顔見たこと無かった。
「ああ、ああ……。
良かった、よかったわ……」
そう繰り返す母さんの目からは涙が零れている。姉が連れていかれて、もの言わぬ状態で帰ってきた時1番嘆いていたのはこの母であると知っている。だからこそ、こんなにも喜んでくれたのだろう。本当は私も魔力持ちだけど、その言葉はそっと胸にしまっておく。
そして、上級学校への道が開けたことを両親と喜びあっていると、急に外が騒がしくなってきた。しん、と両親との間の会話が途切れる。そんな中、聞こえてきたのはおばさん、イクトの母親の叫び声だった。
ああ、やっぱりイクトはバレてしまったのだ。風の魔力持ちだということが。ぎゅっと、母さんが私を抱きしめたのがわかる。そんな母さんに私は何も言えなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「それじゃあ、行ってきます!」
上級学校の真新しい制服を着て、母さん達に笑顔を向ける。上級学校は国の幹部を養成するための機関だ。1度入ってしまうと卒業までは親にも会えない。それでもこれが大切な第1歩なのだ。笑顔で踏み出そうと決めていた。
「ええ、行ってらっしゃい。
……、ねえ、本当にその本を持っていくの?」
母さんの視線の先にあるのは、あの日おばさんから受け取った一冊の本。ランカさんの形見としてイクトがずっと持っていた、もしかしたらこれからイクトの形見になるかもしれない本。もしも、自分がもう戻ってこなかったら私に渡してほしいと、そう伝えていたそうだ。
「うん。
だって、イクトがわざわざ私にって残してくれたんだもの」
そう言うと、母さんはそれ以上何も言わなかった。それにしても、どうしてこうも大切な人の形見が私に集まってくるのか。この旅たちの日に両親は私に姉の形見だと、生前ずっと大切にしていたブレスレットをくれたのだ。そっと手首に触れるとたしかに感じる。これを付けるのは私の決意だ。決して忘れないというその決意。
「馬車、乗り遅れるぞ」
「うん、それじゃあね」
こうして私はたった1人で故郷をでることになったのだ。無事に馬車に乗り込んだあと、ぎゅっと思わず力が入ったのは本を持っている手。この本の間に一通の手紙が挟まっているのは受け取って直ぐに気がついた。でもまだ見る勇気ががでないのだ。
いつか、いつか見るから。そう言い訳をしつつ私はそっと本を開いた。
そうして始まった王都での生活は想像以上に厳しく、毎日が課題をこなすだけで過ぎていく。そうこうしていく間に季節は巡っていき、1年はあっという間に過ぎていった。
私の魔力はというと、なぜか王都に来てから力が強くなっているようで毎日のようにどこかの景色を見ていた。そうするうちに自然とその力の使い方が身に付いていった。他人に影響を与えないことが幸いして、こんな状況でも私の魔力が周りにバレることはなかった。
そして使い方がわかるとこれはとても便利な力だった。幸いなことに部屋は1人部屋。私は夜課題が終わりベッドに潜り込むと毎日のように力を使ってい精度を高めていく。それでも1度もイクトのことを見ることはなかった。
「ライナ、最近なんだか顔色が悪くないか?」
「あ、カルスター。
そうね、夜寝つきが悪くって」
寝不足なのは正しいから否定はできない。ならば寝つきが悪いと言うしかないだろう。そう言うと、カルスターは眉根を寄せる。
この学校に来てから知り合ったカルスターは人当たりがよく、孤立しがちな私にもよく話しかけてきてくれるのだ。そしてこんなふうに心配してくれる。こんなに優しくて大丈夫なのだろうか?
「なら、よく眠れる薬を貰うといいよ。
ほら、医務室に行こう」
「え、ちょ、ちょっと!?
カルスター、もう授業が!!」
止める言葉も聞かずにカルスターは私の手を取り、すたすたと歩き始めてしまう。そうして彼に連れられて歩いていると、抵抗するまもなく医務室へと着いてしまった。
「こんにちは、お邪魔致します。
彼女が寝つきが悪いと……」
初めてはいった医務室。ふわりと香ってきたのはアルコールの香りだった。
「おや、人を連れてとは珍しい。
どうぞこちらへ」
ひょこっと奥から顔を出したのは大きな丸メガネをかけた小柄な男性。少しだぶっとした白衣を着ているから、おそらくこの人が医務の先生なのだろう。
「ああ、たしかに少し顔色が悪いね。
これを飲んで少し休んでいくといいですよ」
柔らかな笑みを浮かべて差し出されたカップを自然と受け取ってしまう。そのくらいこの先生が纏う空気は柔らかかった。
「それでは、私はもう戻るね」
「あ、ありがとう、カルスター」
ひらっと手を振って去っていくカルスターの背を見送ると、さっそくカップの中身を飲む。微かな甘さがありとても美味しい。ありがとうございます、そう言おうとしてふと名前を知らないことに気がついた。
「あの、お名前を教えていただけませんか?」
「ああ、これは失礼致しました。
ステルステッド、周りからはステルと呼ばれています」
「ステル、先生……。
よろしく……」
お願いします、そう言おうとした私はそのまま眠りの世界へといざなわれたいった。
なんの憂いもなく寝るのは久しぶりで、ふわふわするのが心地いい。だが、そんな時間はすぐに終わりを告げた。
いつのまにか魔力が発動していたようで景色ががらり変わる。ここは戦場……? たまに見てしまう。姉の、最期もこうして見てしまったのだ。嫌な予感がする。心臓がばくばくと嫌な音を立てる。
その時にぶわっと強い風が吹き抜けた。
「おい、早くこっちに来い!!」
「助かった、イクト!」
いくと、イクト!? ああ、やっぱり、これは……。涙で視界が霞んでいく、それでも私しっかり前を見る。これは、きっと彼の最期だ。
「おい!
油断するな、敵はまだいるぞ」
「くっ!」
ごうごうとなる風の音。それでもなぜかイクトの声はしっかり聞こえた。会わなかった時間で背は伸びて、声変わりも終わっている。でも少しやつれいてるみたいだ。ああ、これが今のイクトなんだね。
しばらく敵とイクトたちの攻防を見守る。わたしには何もできないのだ。そうして、その時はとうとうやってきた。敵が放った刃が、イクトに届いてしまったのだ。もう相棒と思われる人も倒れ込んでいる。
「らい、な……」
そう呟いたのを最後にイクトは動かなくなってしまった。
「ライナさん!
大丈夫ですか!?」
急に映像がぶつりと途切れる。はっと目を開けると目の前にはステル先生が。そうだ、私は今医務室にいたんだ。
「大丈夫ですか?
大分うなされていたようですが」
「すみません、大丈夫です」
「……この薬を渡します。
今日はもう自室に戻り休みなさい」
ここで1日分の遅れを取り戻すのがどれほど大変か。でも、あんなものを見た後で授業を受けられるわけがなかった。
そしてそのまま自室に戻ると、やはりイクトの形見となってしまった本を手に取る。こんなときでも私は手紙を見る勇気はわかなかった。
『死者がその身に起きた不幸を自覚した時、胸に浮かぶのが慈しみであったなら救いが訪れるだろう
自覚がなくとも死者を心から慈しむものがいればまたその者にも救いは訪れる
死者よ、己の肉体に固執するなかれ
その肉塊はすでにそなたではない
他者が愛おしければなお救いは受け入れるべきなのだ』
イクトがどんな感情を抱いているのかわからない。だから、私がイクトの分まで慈しもう。人生を共にすごした大切な人。あなたが大切だった。だけれど安心して。あなたの意思は引き継ぐ。
私の元にイクトの両親からイクトの死を告げる手紙が届いたのは、涼やかな季節が終わり、吐き出す息が白く色づく頃であった。
――――――――――――――――――――
14
あなたにおすすめの小説
わんこ系婚約者の大誤算
甘寧
恋愛
女にだらしないワンコ系婚約者と、そんな婚約者を傍で優しく見守る主人公のディアナ。
そんなある日…
「婚約破棄して他の男と婚約!?」
そんな噂が飛び交い、優男の婚約者が豹変。冷たい眼差しで愛する人を見つめ、嫉妬し執着する。
その姿にディアナはゾクゾクしながら頬を染める。
小型犬から猛犬へ矯正完了!?
【完結】少年の懺悔、少女の願い
干野ワニ
恋愛
伯爵家の嫡男に生まれたフェルナンには、ロズリーヌという幼い頃からの『親友』がいた。「気取ったご令嬢なんかと結婚するくらいならロズがいい」というフェルナンの希望で、二人は一年後に婚約することになったのだが……伯爵夫人となるべく王都での行儀見習いを終えた『親友』は、すっかり別人の『ご令嬢』となっていた。
そんな彼女に置いて行かれたと感じたフェルナンは、思わず「奔放な義妹の方が良い」などと言ってしまい――
なぜあの時、本当の気持ちを伝えておかなかったのか。
後悔しても、もう遅いのだ。
※本編が全7話で悲恋、後日談が全2話でハッピーエンド予定です。
※長編のスピンオフですが、単体で読めます。
うっかり結婚を承諾したら……。
翠月るるな
恋愛
「結婚しようよ」
なんて軽い言葉で誘われて、承諾することに。
相手は女避けにちょうどいいみたいだし、私は煩わしいことからの解放される。
白い結婚になるなら、思う存分魔導の勉強ができると喜んだものの……。
実際は思った感じではなくて──?
【短編版】番の身代わり婚約者を辞めることにしたら、冷酷な龍神王太子の様子がおかしくなりました
降魔 鬼灯
恋愛
コミカライズ化進行中。
連載版もあります。
ユリアンナは王太子ルードヴィッヒの婚約者。
幼い頃は仲良しの2人だったのに、最近では全く会話がない。
月一度の砂時計で時間を計られた義務の様なお茶会もルードヴィッヒはこちらを睨みつけるだけで、なんの会話もない。
義務的に続けられるお茶会。義務的に届く手紙や花束、ルートヴィッヒの色のドレスやアクセサリー。
でも、実は彼女はルートヴィッヒの番で。
彼女はルートヴィッヒの気持ちに気づくのか?ジレジレの二人のお茶会
三話完結
コミカライズ化に伴いタイトルを『憂鬱なお茶会〜殿下、お茶会を止めて番探しをされては?え?義務?彼女は自分が殿下の番であることを知らない。溺愛まであと半年〜』から
『番の身代わり婚約者を辞めることにしたら、冷酷な龍神王太子の様子がおかしくなりました』に変更させていただきます。
【完結】大好きなあなたのために…?
月樹《つき》
恋愛
私には子供の頃から仲の良い大好きな幼馴染がいた。
2人でよく読んだ冒険のお話の中では、最後に魔物を倒し立派な騎士となった男の子と、それを支えてきた聖女の女の子が結ばれる。
『俺もこの物語の主人公みたいに立派な騎士になるから』と言って、真っ赤な顔で花畑で摘んだ花束をくれた彼。あの時から彼を信じて支えてきたのに…
いつの間にか彼の隣には、お姫様のように可憐な女の子がいた…。
狼隊長さんは、私のやわはだのトリコになりました。
汐瀬うに
恋愛
目が覚めたら、そこは獣人たちの国だった。
元看護師の百合は、この世界では珍しい“ヒト”として、狐の婆さんが仕切る風呂屋で働くことになる。
与えられた仕事は、獣人のお客を湯に通し、その体を洗ってもてなすこと。
本来ならこの先にあるはずの行為まで求められてもおかしくないのに、百合の素肌で背中を撫でられた獣人たちは、皆ふわふわの毛皮を揺らして眠りに落ちてしまうのだった。
人間の肌は、獣人にとって子犬の毛並みのようなもの――そう気づいた時には、百合は「眠りを売る“やわはだ嬢”」として静かな人気者になっていた。
そんな百合の元へある日、一つの依頼が舞い込む。
「眠れない狼隊長を、あんたの手で眠らせてやってほしい」
戦場の静けさに怯え、目を閉じれば仲間の最期がよみがえる狼隊長ライガ。
誰よりも強くあろうとする男の震えに触れた百合は、自分もまた失った人を忘れられずにいることを思い出す。
やわらかな人肌と、眠れない心。
静けさを怖がるふたりが、湯気の向こうで少しずつ寄り添っていく、獣人×ヒトの異世界恋愛譚。
[こちらは以前あげていた「やわはだの、お風呂やさん」の改稿ver.になります]
【完結】小さなマリーは僕の物
miniko
恋愛
マリーは小柄で胸元も寂しい自分の容姿にコンプレックスを抱いていた。
彼女の子供の頃からの婚約者は、容姿端麗、性格も良く、とても大事にしてくれる完璧な人。
しかし、周囲からの圧力もあり、自分は彼に不釣り合いだと感じて、婚約解消を目指す。
※マリー視点とアラン視点、同じ内容を交互に書く予定です。(最終話はマリー視点のみ)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる