あいつに無理矢理連れてこられた異世界生活

mio

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五章 学園生活 1‐1

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 今日は待ちに待った、というわけでは無い入学式の日だ。
 制服は無事に手に入ったし、必要なものも兄様のおかげで揃えることができた。
 父様はこの時期お忙しいようで、今日は行けないとおっしゃっていた。
 母様は着いてきてくださるようだけど。
 兄様はなにやら学園の方で今日の準備があるらしく、早くから出かけている。
 リュラは先生とお留守番だ。
 支度をし、真新しい制服に身を包むと、だんだんと緊張してきた。
 まともな入学式など、何年ぶりに参加するかもよくわからない。
 なにせ、中学は持ち上がりだったのだ。
 なによりも、あの王子が気がかり。
 変に突っかかってこなければいいのだが……。

「アーネ、そろそろ行きましょう。
 遅れてしまっては大変だわ」

「今行きます!」


 馬車に揺られている間も思わずそわそわしていると、母様に苦笑されてしまった。
 どの科でも、特進科は一クラスしか無いらしくクラス分け自体にどきどきはしないのだが、誰が魔法特進科にいるのか自体がわからない。
 どうか、あの王子はいませんように、と祈るしかなかった。

「新入生はこちらで自分のクラスを見てから奥に進むように!」

 誰かが叫ぶ声が聞こえてくるが、姿は見えない。
 新入生自体も通っていた学校に比べると多いのだが、自分の子供の晴れ姿を見守ろうと来た保護者たちの数がすごかった。
 迷子になってしまいそうだ。

「アーネ、私はこのまま入学式の会場に向かってしまいます。
 また、後で会いましょう」

 うなずくと、すぐに母様の手を離して人並みの間をぬっていく。
 これでも、身体能力はそんなに悪くないのだ。
 母様と一緒に、となるとゆっくり進むしか無いのだが、一人だとやりようはある。

 はるか彼方に見えていた掲示板の前に思っていたより早くつくことができた。
 そこで、自分の向かう先を確認するとすぐに掲示板の横をぬける。
 まだ式も始まっていないと言うのにもう疲れてしまった。

「アーネ!
 よかった、無事にあの人混みを抜けられたんだね」

 生徒だけのエリアになり、人混みがなくなってきたころ現れたのは兄様だった。
 あれ、準備があると言っていたような……。

「準備はあらかた終わったし、アーネが心配だったからこっちに来たんだ。
 毎年ほんとすごい混みようだよね。
 ああ、アーネの教室まで案内するよ」

 学内の地理が不安だったため、兄様の申し出をありがたく受けることにした。
 こういうとき、上がいてよかったなと感じてしまう。

 兄様とちょっとした会話をしながら進むこと数分、ようやく目的地に着くことができた。
 わかってはいたが、この学園広すぎません!? 
 兄様と別れると、一つ深呼吸をして、ゆっくりと教室の扉を開けた。
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