あいつに無理矢理連れてこられた異世界生活

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五章 学園生活 1‐1

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「アーネ、落ち着いたら少し話さないか?」

 突然の申し出に少しぽかん、としてしまうがひとまずはい、と言った。

 自室へ入ると、すぐにベンネがやってきて、着替えを手伝ってくれる。
 制服を着るのは一人でできるのだが、家で着ているラフなものも含め、ドレスは構造からして一人では着れなかった。
 
「あ、ベンネ。
 これが終わったら、お茶を用意してもらってもいいかしら?
 お兄様がいらっしゃるの」

「かしこまりました」

 素早く着替えを終え、紅茶を準備すると言ってベンネは部屋を出ていく。
 兄様は一体どんな用事だろうか。

「アーネ、入っていいかい?」

 兄様の声に扉を開けると、同じくラフな格好になった兄様がいた。
 部屋へ入れて、ベンネがお茶を持ってくるのを待つ。

「アーネ様、お茶をお持ちしました」

 さすが、ベンネ。
 準備が早い。

 手際よく入れられていく紅茶から香りから、これがフルーツティーだとわかる。
 一番好きな紅茶で、とても嬉しい。
 隣に置いたバスケットからは、お茶請けと思われるクッキーが。
 こちらもおいしそうだ。
 ベンネが下がると、さっそく兄様が話し掛けた。

「アーネ、入学おめでとう。
 その、これをこの間町に行ったときに買ったんだ。
 よかったら、使ってくれ」

 渡されたのは綺麗に包装された何か。
 
「いいのですか?  
 ありがとうございます!
 開けてもよろしいですか?」

 兄様がうなずいたのを確認して、包みをなるべく丁寧に開ける。
 包装紙も可愛いから、ぜひ再利用したい。

 中に入っていたのは髪飾りが二つ。
 普段使えそうな少しシンプルな髪留めには、蝶がついていて可愛い。
 ガラスで作られた大きめの華がついているのは、恐らくパーティーなどで使うものだろう。
 こちらもとても可愛いのだが、私には少し早い気がする。
 でも、ありがたくもらうことにした。

「ありがとうございます!
 とても可愛らしくて……。
 よかったのですか、いただいて?」

「もちろん。
 アーネのために買ったものだからね。
 喜んでもらえてよかった」

 一通り楽しんだら、髪飾りを丁寧にしまう。
 汚れたり、壊したりしたら嫌だからね。
 思えば、このようなものを贈られたのは初めてかもしれない。
 今世はまだおさないし、前世では男の子ぽかったから誰かにもらったことはない。
 改めて、嬉しくなった。
 
「これから、学園で困ったことがあったらなんでも相談してくれ。
 科は違うが、一応先輩だからね」

 そう言って微笑む兄様はとても頼もしかった。

「はい!
 よろしくお願いします」
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