あいつに無理矢理連れてこられた異世界生活

mio

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六章 フルトの誕生祭

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 会場へと入ると、今までざわついていた人たちが一瞬しん、となった。
 ……私何かしましたか?
 
 そういえば、会場に行けと言われたから来てみたけど、ここからどうすればいいんだろう?
 困りながらも会場を進んでみると、何とか母様を見つけることができた。
 リュラはもう母様と一緒にいた。
 母様のもとへと向かう間にも視線は結構感じるんだけどね、もう気にしない!

「あの、母様……」

「あら、来ていたのね、アーネ!
 ちょうどよかったわ、こちらクリケリア公爵夫人ですわ」

 そう言って母様が指さしたのは、見るからに上品なご婦人。
 これはきっとあいさつを、という意味なのかな。

「はじめまして、アーネミリア・オリベルトと申します。
 お見知り置きくださいませ」

「あら、初めまして。
 シフォン・クリケリアですわ」

 えっと、この後はどうすればいいのかな?

「ずいぶんとお可愛らしいお嬢様ですわね。
 今は、おいくつですの?」

「この子は今八歳ですの」

 これは、私はもう会話に入らなくて大丈夫かな? 
 私に代わって母様が話初めてくれたしね。
 リュラもなんだかつらなさそうにしている。

「あら、ではもう学園に通ってらしているのね。
 どちらに?」

「中央ミズリア学園ですの」

 まぁ! と明らかに一人以上の声が聞こえた。
 何事!?と周りを見てみると、いつの間にか人が集まってきていた。
 基本的にはご夫人が多いのだけれど、いろんな人がいる。
 
「さすがですわね!」

「あら、でも。
 娘も同じ学園ですけれど、お見掛けしなかったような……」

「何科ですの?」

 ああ、母様に質問が集中している。
 本人前にして母様に聞いているのはなぜ、と思わなくもないけどこればかりは助かった。
 ええと、と母様が誰の質問から答えれば、と困っていると父様の声が会場に響いた。

「リュラ、少し向こうに行っていましょう?」
 
 会場がしん、となった隙に私はリュラを連れてそこからそっと離れた。

「本日は我が息子、フルトの誕生会にようこそいらっしゃいました。
 どうぞ、心行くまでお楽しみください。
 さて、フルト」

 父様が呼びかけると、兄様がそっと姿を現した。

  
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