ハルとアキ

花町 シュガー

文字の大きさ
509 / 536
中編: ハル編

5 ※

しおりを挟む




「それって、咥えたいってことじゃ……ひっ」

亀頭へチュッと口づけ、なんの躊躇もなく根元まで飲み込まれた。
「いい?」って聞いたくせに、結局自分から。なんだそれは。
…けど、確かにひとこと言われたからさっきみたいに驚くことはない。多少びくついても予想の範疇。
と、いうか。

「あ…ぁ、はぁ、んっ」

いやらしく舐められたり、吸われたり。
的確に気持ちいところを狙いながら頬張られる。
わざと音を立ててるのか、ジュブジュブという唾液音がいたたまれなくて体温もカァッと上がっていく。

そんな大きな音でしゃぶられてるなんて、やだ。
恥ずかしくて気持ちよくてどうにかなりそう。

「ん、ほら元通り勃ち上がったよ。
さっきから出せなくて辛かったね。健気に震えて……もう出してもいいからね」

「ひあっ!」

チュパッと離されたソコを、再度咥えられる。
今度はもっと激しく。射精を促すような動きに、目がチカチカして足がピンと伸びる。

「あ、ぁ、ぁ、あつ、い……っあぁ!?」

尿道へグリッと舌を入れられ、思わず仰け反った。
大きな快感が一気にきてビクンと震える。

「わ、いっぱい先走り出てきた。嬉しいな。
イッちゃいそう?」

溢れたものを全て吸い上げながら、先生がより強く口を動かしていく。

だめだ、もう限界で迎える。溜め込んだモノが出ていく。
出したかった、早く解放されたかった、なのに…

(ゃ、だ、こわ……っ)

怖い。こんな感覚初めてで、この快感を超えるのが怖い。
これを超えたらどうなるの? 僕はまた過呼吸になる? 心臓はちゃんと落ち着いてくれる? 手や足の感覚は元通りになる? 体はーー


「大丈夫」


温かい手が、シーツを握りしめる僕の手を掴んだ。

「安心して。
僕がいるんだから、もう過呼吸にはならないよ」

「ん…ぁ、でも……っ」

「うん、ちょっと不安だね。
それなら0になったらイこうか。5からカウントしていくから、0になったときに出してみて。
大丈夫、ゆっくりカウントするから。ね?」

「っ、は、ぃ……」

「よし。じゃあいくよ。ーー5」

僕のモノを飲み込みながら、器用に話す先生。
両手を僕の手や腰に添え、カウントと共にポンッと優しく叩いてくる。

(ぁ、これ……っ)

不思議だ。
さっきまで怖さで我慢していた熱が、迫り上がってる。
グッグッと少しずつ。先生の口の動きに合わせて。

「ぁ、あぁぁっ、う」

「4」

「はっ、せん、せぇ…っ」

「3」

「ひぅ!ぁ、ぁ、あっ!」

「2」

カウントと共に、ガクガク震えが止まらなくなる体。
貯めきった熱がもう今にも飛び出してしまいそう。
気づけば、知らず知らずに腰を浮かせ自ら先生の口に押し当てていて。

「1」

「あ、せんせっ!」

汗と涙でぐちゃぐちゃになった僕を深い笑みで見つめながら、ジュルッ!と一気に吸い上げるよう動いた先生に、声が出なくて


「0」


「ひ、ぁ、~~~~っ!!」


ビュクビュクビュク!と弾ける熱を、熱い口内へ思いっきり打ちつけた。







「はぁ……っ、は…は……」

吐き出したモノを一滴も残さず吸い取った先生に、再び抱きしめられる。

ひとりでするのとは全然違う射精に、しばらく体のびくつきが治らなくて、息もきつくて。
けど先生の呼吸へ合わせるうちに、ようやく落ち着いてきた。

(す、ご……)

身体中が重い。イクってこんなに体力使うのか。
出したかった熱がようやく出せて、ほぉ…っと体の力が抜けていく。
やっと終わった…最後までしなくても長く感じた。この人の変態からも解放された。

ちょっと、休憩……


「んっ」


股間に、ヌルリとした感触。

「ハルちゃんもっかいだけしよう?
今度は僕と一緒にイッてほしいな」

「は……もう、体力ないんですが」

「何もしなくていいよ。僕が全部するから。
また気持ちくなって」

「や、ちょっ、ゃだって」

「次は我慢させないから。
僕ももうイキそうだし、すぐ終わるよ、ね?

ハルちゃんのモノ握るね」


「あっ!」


ぎゅっとまた掴まれる。
ヌルヌルした熱いモノと一緒だ。これって、先生の……?

「ひゃぅ、ぅ、ぁ、あ!」

先生の先走りのおかげで滑りよく動かされる手。
出しきって萎んだ僕のはまた一気に立ち上がって、気持ちよさに震えて。

(はや、ぃ!)

早い。さっきとは比べものにならないくらい早く熱が溜まっていく。
こんなのすぐだめになる。イッちゃう。

「っ、は、ハルちゃんイきそう?
いいよ。次はせーのでイこうか」

すぐ目の前で、熱い息を吐きながら言う先生。
汗が伝っていて、どこまでも甘くとろけた瞳は僕を食べたそうにギラついていて、想像以上にエロくて……

「あ、もぅっ!」

「クスッ、かわいい。いくよ?

せーのっ」


「ぅ、あぁぁ!ぁ!ぁ……っ!」


「ーーっ、く!」


先生の手に吐き出したモノは、さっきよりも少ない。
けどこれまでずっと我慢してた先生の射精は長くて、量も多くて。


「ぁ……あ…つ……」


僕の腹や胸・顔にまで飛び散り、その熱さに思わず喘いで

そのまま、パタリと意識を飛ばしたーー


しおりを挟む
感想 19

あなたにおすすめの小説

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

鈴木さんちの家政夫

ユキヤナギ
BL
「もし家事全般を請け負ってくれるなら、家賃はいらないよ」そう言われて鈴木家の住み込み家政夫になった智樹は、雇い主の彩葉に心惹かれていく。だが彼には、一途に想い続けている相手がいた。彩葉の恋を見守るうちに、智樹は心に芽生えた大切な気持ちに気付いていく。

【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている

キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。 今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。 魔法と剣が支配するリオセルト大陸。 平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。 過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。 すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。 ――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。 切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。 全8話 お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

僕の幸せは

春夏
BL
【完結しました】 【エールいただきました。ありがとうございます】 【たくさんの“いいね”ありがとうございます】 【たくさんの方々に読んでいただけて本当に嬉しいです。ありがとうございます!】 恋人に捨てられた悠の心情。 話は別れから始まります。全編が悠の視点です。

見ぃつけた。

茉莉花 香乃
BL
小学生の時、意地悪されて転校した。高校一年生の途中までは穏やかな生活だったのに、全寮制の学校に転入しなければならなくなった。そこで、出会ったのは… 他サイトにも公開しています

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

【完結】言えない言葉

未希かずは(Miki)
BL
 双子の弟・水瀬碧依は、明るい兄・翼と比べられ、自信がない引っ込み思案な大学生。  同じゼミの気さくで眩しい如月大和に密かに恋するが、話しかける勇気はない。  ある日、碧依は兄になりすまし、本屋のバイトで大和に近づく大胆な計画を立てる。  兄の笑顔で大和と心を通わせる碧依だが、嘘の自分に葛藤し……。  すれ違いを経て本当の想いを伝える、切なく甘い青春BLストーリー。 第1回青春BLカップ参加作品です。 1章 「出会い」が長くなってしまったので、前後編に分けました。 2章、3章も長くなってしまって、分けました。碧依の恋心を丁寧に書き直しました。(2025/9/2 18:40)

処理中です...