元カレに囲まれてVer.2 あの頃確かにあなたを感じていた

一条咲穂(花宮守から改名)

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第1章 新生活

第1章 新生活 第7話*

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 あの夜のことは、体に刻み付けられている。夢でも、どんな小さな仕草も思い出せる。

 いつものように、頬を手のひらが包む。顎に指が添えられた。目を閉じると、唇が重ねられ、舌が入ってきた。
「ンッ……」
 熱い舌が、教えるように口内を這い回る。キスがこんなにエッチなものだなんて知らなかった。舌や歯が性感帯だなんて聞いてない……もう、濡れてきてる。
「ん、ぅ……はぁあ、ん」
「衣純……」
 恭一郎さんは、泣きそうな声で私を呼ぶ。押し倒され、指が絡み合う。はらりと床に落ちたのは、先生が腰に巻いていたタオルだ。私はバスタオルの上から胸を優しく揉まれ、お腹やお尻も撫でられて……自然と、タオルが外れた。
「綺麗だ……この世のどんなものより」
「あ……んっ」
 乳首に舌が触れた。肩も、腕も、足も、怖くないよ、大丈夫だよって言うみたいに擦ってくれる。恭一郎さんの体温を、体中で覚えていく。好きな人。私の心も体も、全部あげられる人。
「痛かったら、必ず言えよ」
 太腿に伝うくらい濡れそぼったところに、そっと指が触れた。私の体は、喜んで迎え入れていく。自分でたまにする時、怖くて指を入れたことはなかった。先生のは私のより長くて、関節のごつごつした感じが好きで……見えないところでの快感を、教え込まれていく。
「ん、あんっ……そ、こ」
「かわいい、衣純……」
 そこ、って言うとちゃんと、もっと触ってくれる。もっと気持ちよくなってくる。ああ、あそこが熱い――。
 現実の中にいるのか幻の世界なのか、分からなくなってくる。確かなのは、私に深く口づける彼の唇、私が縋っている腕、背中……恭一郎さんの存在だけ。
「この先に進んでも大丈夫か?」
「うん。教えて、何もかも……」
 この世界のこと。先生のこと。愛するっていうこと。
「こいつ……」
 困ったやつって言いながら、私の足を抱えた。
「痛かったら、俺を殴ってでも止めろ。返事」
「分かった……」
 痛いとは聞いているから、少しくらいなら我慢、って思ってた。指とは比べ物にならないモノが入ってくる。体に力が入らないように、大好き、っていう気持ちで頭も心もいっぱいにした。私の中、ほんとに今、恭一郎さんしかいない。私自身さえも飲み込まれていく。繋がってる。ひとつになれた。嬉しい、嬉しい――。
「恭一郎……」
「痛みは?」
 私は首を横に振った。
「優しくしてくれてるから、大丈夫」
「ったり前だろ……世界で一番大事なやつを抱いてるんだからな」
「私のこと? ……あ、んっ」
「あのな……お前以外に誰がいるって……ちゃんと、教えてやるから……」
「あっ、あんっ、あぁっ……」
 揺さぶられ、気持ちいいところを激しく突かれ、何度も絶頂に達した。恭一郎も、何度もイってくれた。
 幸せ。恭一郎さん……恭一郎……ずっと一緒にいて――。
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