元カレに囲まれて

一条咲穂(花宮守から改名)

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第2章 元カレ、また元カレ

第22話

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 午前の終わり頃になって、榊さんとの面談の順番がやってきた。所用で入社式に間に合わなかったことのお詫びのあと、いくつかの確認事項。涼やかな声を聞いているうちに、真ショックが和らいできた。
「どうかな、一日目は。なかなか慌しいだろう?」
「はい。でも覚悟してた範囲です」
 一部を除いては!
「頼もしいな。でも、あまり気を張りすぎないようにね」
「ありがとうございます」
「南條とは、うまくやれそうかな」
「はい」
「教育係というのは研修担当の意味合いが強いんだけど、何か困ったら僕かあいつに何でも相談してほしい」
 あ、外部の人以外と話す時は「僕」なんだ。
「はい、分かりました」
「念のため聞くけど、高校時代にあいつと変な関係は?」
「関係……ですか」
「うん。つまり、険悪だったということはないかい? 都合が悪ければ変更するからね」
「あ、そういうのはないです、全然!」
「南條は君のことを高く評価しているし、よく知っているからと請け合ってくれたんだが、双方の意見を聞くことが大切だと思っているんだ」
「ありがとうございます。彼とは話が合って、双子みたいだね、なんて周りから言われていたぐらいなんです。久しぶりに会ったので、驚いてはいるんですけど」
「ああ、彼は海外をまわっていたからね。幸運な出会いだったよ」
 その表情は、真との出会いを思い出しながら、本当に信頼していることが伝わってきて、私まで嬉しくなった。よかった、真は探していたものを見つけることができたんだ。
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