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観月脩編
第四話 愛を知る③
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先生のネクタイを手荒に緩めると、先生は自分のジャケットを脱ぎ捨て、そして俺のジャケットを荒っぽく取り去った。
俺と先生は、何度も唇を重ねながら玄関からベッドに辿り着くまでにネクタイ、シャツと服を脱ぎ捨てていった。
ベッドに押し倒され、スラックスを引き下ろされた時、胸の前で腕を構え、下半身を隠すように足を曲げた。この人は、女しか抱いたことのない人だ。見られるのが、怖い。ここで止まられたら、立ち直れない。
「脩君……」
先生が俺の腕を掴んだ。そしてそのまま、自分の胸に寄せる。掌に、先生の激しく高鳴る鼓動が伝わってくる。
「君を抱きたいと思う。駄目ですか」
手をゆっくりと先生の頬に伸ばす。いつからだろう、俺の手は震えていた。先生は優しくその手の上に手を重ね、微笑んだ。
ああ、この人の前で俺は、完全に雌だ。何もかもすべて許して、受け入れてしまいたくなる。愛されたい、身体の隅から隅まで。
「……俺が芳慈さんとデートする時、わざわざ後ろ綺麗にして行ってんのに、いっつも綺麗なまま帰されんのが、どんだけ虚しかったか知らんでしょ」
芳慈さんは目を瞬かせると、ふっと息を吐くように笑って「すみませんでした」と言ってから、俺のボクサーパンツに手を掛けた。俺は少し腰を浮かせ、ゆっくりと下着が下ろされるのを、そして俺の露わになったところ見る、芳慈さんを見ていた。
「綺麗だ」
どこが。俺が今までどれだけの男のケツに突っ込んできたか、好きでもない奴に抱かれてきたか知らないくせに、と悪言を吐きそうになる。けれど、今は嘘でも何でも、その言葉を甘んじて受け入れよう。目の前に横たわる男の恋人の裸を「綺麗」と言ってくれるその優しさと愛を、信じたいから。
「芳慈さん、手、貸してください」
俺は差し出された先生の手を両手で掴むと、先生の骨ばった指を口に含んだ。熱っぽい視線を真っ直ぐに先生に向けながら、唾液を指に絡めていく。それを見ている先生が、熱い息を吐き、もう一方の手で俺の胸を撫でた。
「っ……」
指先が俺の乳頭を掠めて、びくっと身体が反応する。先生はその反応を見逃してはくれなかった。もう一度、今度は突起を摘むようにして触れる。
「ふ……っ、ん……」
固くなった突起を捏ね回される。その度に身体が敏感に反応して、腹の下辺りがむず痒く、熱くなっていくのを感じた。
「指、入れて……もっ、やだ……」
口から唾液で湿った指を離す。先生は片手で俺の片脚を持ち、後ろの孔が見えるように開かせた。一応俺とセックスするために、調べたりしてくれたんだろうか。濡れた指でそこに触れるのを見て、思う。
「んっ……」
指がゆっくりと中に挿入ってくる。ある程度準備してきたとはいえ、長く使っていないそこは、自分が思っているよりも拡がらないようで窮屈だった。
「……ぅ、ん……ぁ……」
異常だった。こんなこと今まで無かった。指を挿入されただけで感じたことなんて無かったし、寧ろ竿を突っ込まれても痛いだけで、前は完全に萎えてしまっていた。それなのに、指で中を弄られる度に身体が敏感に反応して、喘ぎ声が口から勝手に漏れ出すのだ。
「っ、あ……芳慈、さ……や、だ……」
先生が中を掻き混ぜる指を増やし、更に胸に顔を寄せ、突起を舌で撫ぜ始めると、身体は何度も小刻みに震えた。本来排泄する場所で快感を覚え嬌声を上げる様は、先生にどれほど醜く映っているのだろう。
「は、ぁ……熱、い……もぉ……助け、て……っ」
今、何本入っているのだろう。指が中を押し拡げるように蠢く。
身体中の血が沸騰しているような熱さに耐えかねて、先生の後ろ頭に力なく腕を伸ばした。自分の身体をこんな風にしているのは、助けを求めている人間なのに、混乱して訳が分からなくなっている。
先生が上体を起こし、唐突に指を引き抜いた。あれほどやめて欲しいと思っていたのに名残り惜しくさえあって、身体の奥に燻ったままの火は消えないで、もっと刺激を欲しがっている。一度も刺激を与えられてはいないのに、硬くなっている俺の中心は、期待するように尖端から涎を垂らしていた。
ベルトを外す時の金属音と、チャックを下ろす音がして、先生の下半身に視線を向けた。これで萎えていたらどうしようと不安が一瞬過る。が、そこは下着の上からでも分かる状態で、それが杞憂だったと直ぐに分かった。
下着が脱ぎ捨てられ、露わになったそれに、思わず身震いする。先生のそれが、想像以上のものだったから。
俺と先生は、何度も唇を重ねながら玄関からベッドに辿り着くまでにネクタイ、シャツと服を脱ぎ捨てていった。
ベッドに押し倒され、スラックスを引き下ろされた時、胸の前で腕を構え、下半身を隠すように足を曲げた。この人は、女しか抱いたことのない人だ。見られるのが、怖い。ここで止まられたら、立ち直れない。
「脩君……」
先生が俺の腕を掴んだ。そしてそのまま、自分の胸に寄せる。掌に、先生の激しく高鳴る鼓動が伝わってくる。
「君を抱きたいと思う。駄目ですか」
手をゆっくりと先生の頬に伸ばす。いつからだろう、俺の手は震えていた。先生は優しくその手の上に手を重ね、微笑んだ。
ああ、この人の前で俺は、完全に雌だ。何もかもすべて許して、受け入れてしまいたくなる。愛されたい、身体の隅から隅まで。
「……俺が芳慈さんとデートする時、わざわざ後ろ綺麗にして行ってんのに、いっつも綺麗なまま帰されんのが、どんだけ虚しかったか知らんでしょ」
芳慈さんは目を瞬かせると、ふっと息を吐くように笑って「すみませんでした」と言ってから、俺のボクサーパンツに手を掛けた。俺は少し腰を浮かせ、ゆっくりと下着が下ろされるのを、そして俺の露わになったところ見る、芳慈さんを見ていた。
「綺麗だ」
どこが。俺が今までどれだけの男のケツに突っ込んできたか、好きでもない奴に抱かれてきたか知らないくせに、と悪言を吐きそうになる。けれど、今は嘘でも何でも、その言葉を甘んじて受け入れよう。目の前に横たわる男の恋人の裸を「綺麗」と言ってくれるその優しさと愛を、信じたいから。
「芳慈さん、手、貸してください」
俺は差し出された先生の手を両手で掴むと、先生の骨ばった指を口に含んだ。熱っぽい視線を真っ直ぐに先生に向けながら、唾液を指に絡めていく。それを見ている先生が、熱い息を吐き、もう一方の手で俺の胸を撫でた。
「っ……」
指先が俺の乳頭を掠めて、びくっと身体が反応する。先生はその反応を見逃してはくれなかった。もう一度、今度は突起を摘むようにして触れる。
「ふ……っ、ん……」
固くなった突起を捏ね回される。その度に身体が敏感に反応して、腹の下辺りがむず痒く、熱くなっていくのを感じた。
「指、入れて……もっ、やだ……」
口から唾液で湿った指を離す。先生は片手で俺の片脚を持ち、後ろの孔が見えるように開かせた。一応俺とセックスするために、調べたりしてくれたんだろうか。濡れた指でそこに触れるのを見て、思う。
「んっ……」
指がゆっくりと中に挿入ってくる。ある程度準備してきたとはいえ、長く使っていないそこは、自分が思っているよりも拡がらないようで窮屈だった。
「……ぅ、ん……ぁ……」
異常だった。こんなこと今まで無かった。指を挿入されただけで感じたことなんて無かったし、寧ろ竿を突っ込まれても痛いだけで、前は完全に萎えてしまっていた。それなのに、指で中を弄られる度に身体が敏感に反応して、喘ぎ声が口から勝手に漏れ出すのだ。
「っ、あ……芳慈、さ……や、だ……」
先生が中を掻き混ぜる指を増やし、更に胸に顔を寄せ、突起を舌で撫ぜ始めると、身体は何度も小刻みに震えた。本来排泄する場所で快感を覚え嬌声を上げる様は、先生にどれほど醜く映っているのだろう。
「は、ぁ……熱、い……もぉ……助け、て……っ」
今、何本入っているのだろう。指が中を押し拡げるように蠢く。
身体中の血が沸騰しているような熱さに耐えかねて、先生の後ろ頭に力なく腕を伸ばした。自分の身体をこんな風にしているのは、助けを求めている人間なのに、混乱して訳が分からなくなっている。
先生が上体を起こし、唐突に指を引き抜いた。あれほどやめて欲しいと思っていたのに名残り惜しくさえあって、身体の奥に燻ったままの火は消えないで、もっと刺激を欲しがっている。一度も刺激を与えられてはいないのに、硬くなっている俺の中心は、期待するように尖端から涎を垂らしていた。
ベルトを外す時の金属音と、チャックを下ろす音がして、先生の下半身に視線を向けた。これで萎えていたらどうしようと不安が一瞬過る。が、そこは下着の上からでも分かる状態で、それが杞憂だったと直ぐに分かった。
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