煙の向こうに揺れる言葉

らぽしな

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エピソード4ー3

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週末、久しぶりに誰も来なかった家では、土曜の朝から疲れているだろうからと起こされることもなく放置され気づけば昼だった。

『出かけてきます。』
と、スマホにメッセージが届いている。
どこか、公園にでも行っているらしい。ひらけた所で汐音と猫が戯れている写真が添付されていた。

自分で汐音の写真を撮ったのはいつだろう。
と、いうことにも気づいていないけれど。

起こされなかったのは、前期の打ち上げで遅く帰宅したからだ。汐音がちょうど寝入ったらしく、妻が汐音の部屋から出てくる所だった。
眠る前だったのに、着替えとお茶を用意してくれたのに、僕はというとねぎらいの言葉を言う前にいつものへと向かってしまい、一服して戻るともう妻は寝室へと行ってしまっていた。

こういうところがなってないと妹に怒られるのだが、どうも僕はすこしこういうところがある。

週末のお出かけも誘われない要因だ。
妻は本当に気遣いができる。

本当に結婚してよかったと思うのだが、その思いとは反比例するように最近会話してない気もする。
話さなくても伝わるのは、気の所為だ。

パジャマのままキッチンに向かう。
普段見せられないような、締まりの無い格好だろうとおもう。
ジャーの中にあった1人分のごはんと冷蔵庫のなかの作りおきのおかずを見つけ、ブランチタイムにニュースを見ながらのんびりと食べる。

食べ終わった皿を、流し台に置きちょっと持ち帰った資料を部屋で進めているうちに夕方になっていた。
気づけばいつの間にか、二人は帰ってきていた。

夕飯の準備をし洗濯物も取り込んでいる。
流石に気づき、たたむのを手伝う。
本当ならその前に、取り込むべきだっただろうにそこまで思い至らない。

「あ、お忙しいのに悪いんですけど…。」
と久しぶりに話す妻から言われたのは買っておいてほしいものだった。
頼られているのが嬉しい。

そんな土曜に対して、日曜。
朝から結局、二人よりも遅く起きた。

土曜と違うのは朝ご飯を妻が用意してくれたこと。
そして、家事に勤しむ妻を傍目に汐音の様子を見ておくという大義。
お父さんをしているようで少し嬉しい。

忙しいことにかまけて、大きくなってきた過程はあまり記憶にない。
父親なんてそんなものだろうと思いたくないが、四半期ごとに繁忙期がある職場なので、妻にこういう面は頼りっきりになっている。

だから大人しく遊べている汐音を見ると、妻の子育てに満足できる。
今日は、自分の部屋からおもちゃを持ってきて広げている。

両親が、孫のためにと買ったモノが多い。
兄弟が増えたらこの家だけじゃ足りなくなりそうな勢いで増えている気もする。

妹がまだ結婚していないから、初孫ということもあり手のかけ方が半端ないのだ。
時折ときおり様子を眺めていても、ずっと大人しく一人遊びをしている。
そんなしがない週末だったわけだ。


そしてまた始まる、一週間。
いつもと違うのは、中途入社の人が来ることだ。最初は総務のある部屋に向かうのが通例なので、時間になったら迎えに行かなければならない。

そう思い、ほんの少し早く家を出た。
いつも通りの朝だ。




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