煙の向こうに揺れる言葉

らぽしな

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エピソード6ー2

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飲み会は、記念にと写真撮影したあたりで解散となったと思う。
思うというのも、飲みすぎたのかそのあたりから記憶があいまいでよく覚えていない。

なんか、色々と話が盛り上がった気がしているが、楽しい思い出の余韻があったからきっと大学時代にあったことで盛り上がったのかもしれない。

楽しさだけは、受け取った写真からも判断できる。
馬鹿話ができる相手がいるというのは、本当に良いものである。

写真のシーンの次に記憶にあるのは車を降りる瞬間だ。
「ついたぞ。」
といって、起こしてくれたのは御幸だった。ちょっと足元がおぼつかない感じによろけてしまったので、エントランスまで送ってくれた。

(あ、そうだ、タクシー代…)
と、今頃思い出す。

あとで連絡してなんとかしよう。

そういえば、なんか耳元で言われながら肩をトントントンと叩かれた気がした。
いろんなことをお酒のせいで忘れてしまったけれど、握っていたカウンセラーの友人からもらったパンフレットを握りしめていたから、落とすなよとか言われたのかもしれない。

そうだ、これを妻に見せなければ。そう思って置いておいたのに、先に妹に見つかった。
まあ、おかげで結果的に妻の手にわたったけれど。

さて、それはそれとして懸念けねんしていたBBQは汐音が思った以上によろこんでくれて良かった。
もう、てるてる坊主をうまく作れるようになったというだけで嬉しくてたまらない。
つい、そんな些細ささいなことにも親バカを発揮はっきしてしまう。

最近妻とは必要最低限の会話しかしてない気がするのだが、昨日はちょっと話せたと思う。でも今日はそうそう話題になるような案件がない。遅く帰るだけでも、気を使わせるようで肩身がせまいのだ。

汐音の食事時間は少し早い。寝る時間から逆算して6時くらいには食べ始めることが多いらしい。
定時で、尚且つどこにも寄り道しなければ少し食べる時間が重なり、片付けが一回で済むから楽なのだが、少しでも残業してしまうと、片付けたあとで再度僕の分を用意しその後片付けなければならない。

嫌な顔はしない。だからこそ今日みたいに遅くなると気が重い。
口には出さないが、おそらく(千草は嫌だと思っている…)と、匡尋は感じている。

それになんだか最近は疲れて見えるからだ。

家事は大変だと思う。
愚痴にもならないため息を漏らしていることはなんとなく感じているのに、愚かな僕はというとタバコを吸いにあのベランダに逃げてしまうのだった。

仕方がないのだ。最初からきちんと向き合えた「育メン」という連中じゃないような仕事が全ての様は男なら、そういうもんだろ・・・と、自虐してみる。

(よし。汐音が起きていたら、天気のことを話題にして気を紛らわそう。)

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