29 / 64
エピソード7-1
しおりを挟む
急に、子どもが成長したんだと実感すると、本当にさみしくなる。
最初はどんなきっかけだったか思い出せないくらいだが、ひとつずつ自分で何かできるようになると、その分少しずつ成長したということなのだ。
保育士の先生に、
「他の子よりも眠るのが早かったですよ。」
とお泊り保育明けに褒められた。
家で添い寝が当たり前の子が多く、一人ずつ寝かしていたらしいのだが手がかからなかったということらしい。
(そういえば、このこと夫には話してなかったな)
会話に困ったときに、どうしても汐音の話でごまかしてしまう。
親と一緒に暮らしてこなかったから、家族で過ごす方法がどこまで正しいのか測れないのがもどかしい。
汐音がいなかったら、夫はもう私のことなんて相手にもしたくないと思っていたかもしれない。
相談する友人もいない。元施設の仲間は、まだ結婚してない人のほうが多い。
自分は割と恵まれているのだ。
テントでの出来事は、私にも夫にも予想外だったけど、それ以上に久しぶりに夫と二人っきりのほうに戸惑ってしまっている。
情けないことに、汐音以外の話題を持ち合わせていないのだ。
見合いではないけれど、知り合って長い時間恋愛したというのでもないので線引がわからない。
好きだとは思う。
不快ではないから。
徐々に知っていけば良い。そうも言っていたけど、気づいたら汐音がいて深く知る前に親に鳴ってしまった気がする。
珍しく汐音から楽しんで遊んでいるし、子犬とお菓子の山の魔力でここにいてもいいのかと訴えてくる。
一緒にその場にいる子どもたちに挨拶をして仲間に入れてもらうと喜んで同化していった。
幼稚園に行っていなかったら、あんなふうに溶け込めてなかったかもしれない。
そんな場面をみてて、一瞬夫と視線があった。夫も微笑ましそうに見ている。
(あの人も、ああいう顔をするのね…。)
と千草はふと思った。最近汐音に対しては優しい笑顔をみせているきがしている。
「他人に子供を預けるのは心配かもしれないけれど、ほんの少しでもいいから夫婦居ずいらずで楽しんでらっしゃい。」
と追い出された。なんとなく、夫婦生活を長く営んでいる人には、今の私達の関係が薄っすらと見えたのかもしれない。
そういうことを察したのか、夫が珍しくリードしてくれた。
よく見ると、色んな人が色んなことをしているように見える。夫は手伝わなくてもいいのだろうかと心配していたのが顔に出ていたのか、
「僕は、片付けのときの係だからまだ出番がないんだ。」
そういうのであとを付いて歩く。
人が多いところを通り抜け、少し閑散としたあたりまで来た。日陰になっていてだれかがセッテイングしたのか、アウトドア用のイスも少し並べてあるし、ちょうどいいサイズの石もいくつかある。
自分たち以外にも数組座って歓談していた。
二人で並んで座る。
お互い結婚前から話題をポンポンと出せるタイプじゃないから、何を言い出そうかとついつい探ってしまう。
こういうところを少しでも直していかなければとおもうのだが、千草には趣味を作る時間も余裕もあまりなかったし、夫も仕事が忙しい時期が趣味がいくつかあったと思うが、遠のいているようだ。
最初はどんなきっかけだったか思い出せないくらいだが、ひとつずつ自分で何かできるようになると、その分少しずつ成長したということなのだ。
保育士の先生に、
「他の子よりも眠るのが早かったですよ。」
とお泊り保育明けに褒められた。
家で添い寝が当たり前の子が多く、一人ずつ寝かしていたらしいのだが手がかからなかったということらしい。
(そういえば、このこと夫には話してなかったな)
会話に困ったときに、どうしても汐音の話でごまかしてしまう。
親と一緒に暮らしてこなかったから、家族で過ごす方法がどこまで正しいのか測れないのがもどかしい。
汐音がいなかったら、夫はもう私のことなんて相手にもしたくないと思っていたかもしれない。
相談する友人もいない。元施設の仲間は、まだ結婚してない人のほうが多い。
自分は割と恵まれているのだ。
テントでの出来事は、私にも夫にも予想外だったけど、それ以上に久しぶりに夫と二人っきりのほうに戸惑ってしまっている。
情けないことに、汐音以外の話題を持ち合わせていないのだ。
見合いではないけれど、知り合って長い時間恋愛したというのでもないので線引がわからない。
好きだとは思う。
不快ではないから。
徐々に知っていけば良い。そうも言っていたけど、気づいたら汐音がいて深く知る前に親に鳴ってしまった気がする。
珍しく汐音から楽しんで遊んでいるし、子犬とお菓子の山の魔力でここにいてもいいのかと訴えてくる。
一緒にその場にいる子どもたちに挨拶をして仲間に入れてもらうと喜んで同化していった。
幼稚園に行っていなかったら、あんなふうに溶け込めてなかったかもしれない。
そんな場面をみてて、一瞬夫と視線があった。夫も微笑ましそうに見ている。
(あの人も、ああいう顔をするのね…。)
と千草はふと思った。最近汐音に対しては優しい笑顔をみせているきがしている。
「他人に子供を預けるのは心配かもしれないけれど、ほんの少しでもいいから夫婦居ずいらずで楽しんでらっしゃい。」
と追い出された。なんとなく、夫婦生活を長く営んでいる人には、今の私達の関係が薄っすらと見えたのかもしれない。
そういうことを察したのか、夫が珍しくリードしてくれた。
よく見ると、色んな人が色んなことをしているように見える。夫は手伝わなくてもいいのだろうかと心配していたのが顔に出ていたのか、
「僕は、片付けのときの係だからまだ出番がないんだ。」
そういうのであとを付いて歩く。
人が多いところを通り抜け、少し閑散としたあたりまで来た。日陰になっていてだれかがセッテイングしたのか、アウトドア用のイスも少し並べてあるし、ちょうどいいサイズの石もいくつかある。
自分たち以外にも数組座って歓談していた。
二人で並んで座る。
お互い結婚前から話題をポンポンと出せるタイプじゃないから、何を言い出そうかとついつい探ってしまう。
こういうところを少しでも直していかなければとおもうのだが、千草には趣味を作る時間も余裕もあまりなかったし、夫も仕事が忙しい時期が趣味がいくつかあったと思うが、遠のいているようだ。
0
あなたにおすすめの小説
別れし夫婦の御定書(おさだめがき)
佐倉 蘭
歴史・時代
★第11回歴史・時代小説大賞 奨励賞受賞★
嫡男を産めぬがゆえに、姑の策略で南町奉行所の例繰方与力・進藤 又十蔵と離縁させられた与岐(よき)。
離縁後、生家の父の猛反対を押し切って生まれ育った八丁堀の組屋敷を出ると、小伝馬町の仕舞屋に居を定めて一人暮らしを始めた。
月日は流れ、姑の思惑どおり後妻が嫡男を産み、婚家に置いてきた娘は二人とも無事与力の御家に嫁いだ。
おのれに起こったことは綺麗さっぱり水に流した与岐は、今では女だてらに離縁を望む町家の女房たちの代わりに亭主どもから去り状(三行半)をもぎ取るなどをする「公事師(くじし)」の生業(なりわい)をして生計を立てていた。
されどもある日突然、与岐の仕舞屋にとっくの昔に離縁したはずの元夫・又十蔵が転がり込んできて——
※「今宵は遣らずの雨」「大江戸ロミオ&ジュリエット」「大江戸シンデレラ」「大江戸の番人 〜吉原髪切り捕物帖〜」にうっすらと関連したお話ですが単独でお読みいただけます。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
愛のかたち
凛子
恋愛
プライドが邪魔をして素直になれない夫(白藤翔)。しかし夫の気持ちはちゃんと妻(彩華)に伝わっていた。そんな夫婦に訪れた突然の別れ。
ある人物の粋な計らいによって再会を果たした二人は……
情けない男の不器用な愛。
Husband's secret (夫の秘密)
設楽理沙
ライト文芸
果たして・・
秘密などあったのだろうか!
むちゃくちゃ、1回投稿文が短いです。(^^ゞ💦アセアセ
10秒~30秒?
何気ない隠し事が、とんでもないことに繋がっていくこともあるんですね。
❦ イラストはAI生成画像 自作
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる