生贄メリーの愛欲

ひづき

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 メリーは18歳になった。

「お誕生日おめでとう、メリー」

「神様」

 神域に籠るばかりではいけないと、メリーは街の平民が通う学校に通い、自身の置かれている環境がおかしいことを知った。知ったところで所詮生贄なので、未だに神様の膝上に座らされて餌付けされているし、入浴も何から何まで神様の手で行われる。後孔は神様の指を丸々3本は容易に呑み込むようになった。しかしそれだけだ。それ以上の何かが差し入れられることはない。

「神様、俺は18歳になりました」

「そうですね」

 眩しそうに目を細める神様は出会った頃から何一つ変わらない。歳を重ねることなく、止まったまま。対するメリーは子供のままではいられない。無知のままではいられない。

「外界では18歳で大人とみなされ、異性と婚姻を結びます。だから、だからどうか、いい加減俺をお食べください」

「メリーの生が終わってしまうとしてもですか?」

 神様の言う食べるというのが、頭からバリバリ食べるという意味なのか、生気を吸い尽くして枯らすという意味なのか、性的に交わるという意味なのか。メリーにはわからない。どのみち、神と人間なのだから、タダでは済まないのだろう。

「食べてください」

「どうしてそんなに急ぐのです?」

「─────」

 どうして。

 耐えられないからだ。

 頭のてっぺんから足の爪先まで愛でられ、まるで愛されているのだと、溺愛されているのだと自惚れそうで。窒息しそうになる。胸の奥底がドロドロと熱く溶けて苦しい。マグマなど心に飼うものではない。

「身を清めてきなさい」

 1人で出来ますか?───神様は意地悪く笑って囁いた。



 入浴後は毎回寝台まで運ばれていたが、今夜は初めてその道のりを自分の足で歩く。広い神殿内とはいえ、そんなに遠い距離では無いのに、やたらと遠く思える。

「おいで、私のメリー」

「はい、神様」

 呼ばれるまま寝台に上り、寝そべる神の前に座る。神は既に全裸で。見慣れているはずの同性の裸を前に、どんな表情をしたら良いのかわからず、メリーは視線を逸らして唾を呑み込んだ。

「ここから先、私のことはリーベルと呼びなさい」

「リーベル、様?」

 口にした途端、今まで養父のように思っていた神様が別人のようで。知らない男性のようで。突如襲ってきた緊張感にメリーは唇を引き結んだ。

「自分で脱ぎます?それとも脱がされたい?」

「……………………」

 脱ぐといってもバスローブ1枚だ。下着すらつけていない。腰紐を解くだけでいい。そう思うのに指が震えて上手く解けない。自分で結んだはずなのに。神様の前で全裸を曝すのも今更なのに。気持ちばかりが焦る。

「………じゃあ、脱ぐのは後にして、綺麗に洗えているか確認しようか。私にお尻を向けて四つん這いになってくれますか?」

「ごめ…ん、なさい」

 結局バスローブを纏ったまま、手を止め、四つん這いになる。神様は向けられた尻を隠すバスローブの裾を摘み、静かに捲り上げる。作業的な手つきで掴んだ臀部を左右に割り開くようにして、その奥にある後孔を覗き込まれる。リーベルの吐息が粘膜に触れて、びくびくと震えた。

「ふふ、かわいそうに。毎日愛でていたせいで見事な縦割れになってしまいましたね」

「たて…?いけないことなのですか?」

 何か異常が起きているのかと不安に顔を曇らせるが、そんなメリーの表情など、メリーの後孔を眺めているリーベルには伝わらない。まるでもぎたての桃に齧り付くかのように、リーベルはメリーの後孔に口をつけた。

「ひッ!」

 逃げようとするが双丘を鷲掴みにしている捕食者の手がそれを許すはずもなく。構わず差し入れられた物体が舌だと悟るなり、メリーはイヤイヤと身体をくねらせた。四つん這いになった身体を支える腕を震わせながら、必死にリーベルが何をしているのか見たいとメリーは自身の腹の下を覗き込んだが、見えたのは硬度を持ち始めた自身の雄だ。

 ぴちゃぺちゃと。ねちゃぬちゃと。

 時折ズズっと吸い込むような下品な音を立てながら後孔を嬲られる。覚えた羞恥心にも慣れて来ると、今度はいつも指で与えられていた刺激が恋しくて尻が揺れてしまう。舌では届かない弱点に触れて欲しくて、恋しさから強請ってしまいそうで。メリーの手は、欲深い願いを発してしまいそうな口を塞いだ。その為に最早四つん這いを維持出来ず、尻だけを高く突き出してうつ伏せになっているが、そんなことに頭を回す余裕はない。

「んん、んーっ」

 メリーの乳首もまた、毎日浴室で愛でられた結果、ぷっくりと膨らみ、自己主張をしている。うつ伏せになり身体をくねらせることで、乱れたバスローブに乳首が擦れて気持ちがいい。気持ちはいいが、これもまたもどかしい。後孔ではなく乳首を舐め回されたいという浅ましい願望が頭をいっぱいにする。

「…これくらい濡れていれば平気でしょう」

 にゅぽんっと舌が抜かれた。外気さえ気持ちいい。そろそろ決定的な刺激が貰えるだろうという期待にメリーの心が揺れた。相変わらず臀部は左右に開くように掴まれたまま離して貰えない。


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