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第百七話 作戦
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ブレア様のアドバイスに従いリオと一緒にいることにしました。
朝はリオの訓練が終わるのを待って登校し、昼も食事を共にしています。
ただ親しく見えているのかわかりません。
生前、味方を増やすためにリオと仲良く見せるように振舞った時は全部リオに任せてました。そしてその作戦は成功していたかはわかりませんが不仲を疑われることは一度もありませんでした。
「ブレア様、親しく見せるってどうすればいいんでしょうか?」
「マール様に甘えてみるのはいかがでしょう?」
「甘える?」
「エイベル様とのときのように」
そこまでエイベルに甘えてませんよ。
情緒不安定になった時に抱きつくくらいですが・・・・。人前ではしておりません。
「エイベルに甘えることはあまりないんですが・・・」
「マール様に何かされても常に笑顔でいてください。あとはそうですね・・・」
ブレア様が紙に何か書いてます。
紙を渡されました。
「明日は別のものをお持ちします。これらのことをすれば親しそうに見えますよ」
綺麗に笑うブレア様の優しさはありがたいんですが、紙に書いてあることを読むと恥ずかしいことばかりです。
平穏な生活のためなら仕方ありません。
出来る限り人目につく場所でやらないといけません。
視線を集めるのは慣れてますけど、敢えて注目されるようなことはしたくありませんのに・・・。
平穏生活のために犠牲は仕方ありません。
できることから試しましょう。
リオに気付いたら笑顔で手を振るって不敬ではありませんか。
移動教室でリオの教室の前を通ったので試しに手を振ると席から立ち上がり近づいてきました。
用はないんで、来ないで欲しかったです。一応セリフも用意されています。
「どうした?」
「いえ、気付いてもらえるかなと」
抱きしめられました。人前でやめてほしいですが拒否してはいけません。視線を集めていることに羞恥で顔が赤くなります。
「レティシア、授業に遅れる。急ごう」
「またな」
頭を撫でて嬉しそうに手を振るリオに礼をして立ち去りました。
視線が集まっていて恥ずかしいです。
「フィル、ありがとう。本当に上手くいくんでしょうか。羞恥で心が折れそうです」
「マール様は上機嫌だよな。あの人は羞恥心なさそうだよな・・・」
「強靭な心が羨ましいです」
「レティシア様・・・」
心配そうな顔をするステラに笑いかけます。ブレア様には上出来ですと褒められましたが嬉しくありませんでした。
リオのファンの令嬢達の視線が痛いですが、それ以上に他の生徒の生暖かい視線が辛いです。
次にできそうなものは・・・。
離れていくリオの服を掴む・・。それは嫌がられると思います。
恐る恐る試したら嬉しそうに抱きしめられ離れてくれませんでした。授業が始まるので、フィルが追い返してくれました。
ブレア様の作戦は非常識ですがリオは上機嫌です。助けてくれるフィルに感謝してます。フィルがいなければ私の心は折れてましたわ。
ブレア様のメモと睨み合ってます。
ハンカチを贈るとありましたがすでに贈ってます。
魔石の贈り合い。魔石はすでに渡してますし、私ももらってます。魔法が付加してあるものを。
デートに誘うとありますが最近は忙しいので時間は作れません。
我儘を言って困らせるってなんですか?
我儘って、リオに言える我儘なんてありません。
令嬢達と関わりたくないから近づかないでほしいでしょうか・・・。それだと本末転倒ですよね・・・。
作戦会議を開いています。
参加者はステラとリアナです。
私の知り合いの中で一番演技が得意なのはリアナなので。なぜか極秘の私とリオの作戦を知っていましたが気にするのはやめました。
この作戦を知っているのはブレア様とステラとフィルとリアナだけです。
「リアナ、現実的にできそうなものはなんですか?」
「親しそうに見えるようにって・・・。意味がわからない」
「私もよくわかりません。ブレア様は成功しているとおっしゃっています。平穏のために必要なんです。羞恥で心が折れそうです」
「マール様はレティシア様のお願いに困ることはありませんものね・・」
「エイベルと仲良くなってほしいとお願いするのは我儘でしょうか」
「レティシア様、それは違うと思いますよ」
一生懸命考えてくれるステラに荒んだ心が癒されます。可愛くて優しいステラをお嫁さんにできるフィルは幸せものです。
「好きな人だと思い込むとか?」
「無理です。アロマに台本書いてもらおうかな。どんどん難易度が上がっていきます」
「そこまで難しくはないと思いますが、こちらはいかがでしょう」
「訓練を見守り応援するのはできません。訓練の邪魔になります」
「マール様に会いにいけば、仲良く見えるわよ。あっちが手を出すから」
頼りにしていたリアナが投げやりです。
「お二人の噂を流しましょうか?」
ステラの言葉に目を丸くしました。
リオと仲良しの噂を流せばいいんです。
そうすれば勘違いして見てくれるはずです。令嬢達の曇ったフィルターは凄いのです。あのクロード殿下が優しく見えるくらいですから。
私はリオと親しいと噂を流すことにしました。
おかげで、私はリオと仲が良いことになりました。お茶会でからかわれますが、否定せずに肯定しました。平穏生活のために、羞恥を隠して微笑み続けました。
しばらくするとリオのファンの令嬢に追われることはなくなりました。
ですがリオの側にいると生暖かい視線を受けています。応援していますと手を握られることもありました。
親しく見せよう作戦は終わりにしました。物足りなそうに見るリオは気にしません。
心が折れる前に解決して良かったです。
ブレア様に不仲に見えると、またリオのファンに追いかけられると教わったので、リオが人前で触れようとする手を振り払うのはやめました。笑顔で苦言を伝えますが上機嫌のリオには通じません。
私の言葉を全く聞いてくれないリオは上機嫌で抱きしめてくる今世のリオだけです。
この世界はおかしいです。
疲れたので当分はエイベルの所に逃げようと思います。
エイベルの所ならある意味安全です。
生暖かい視線もありません。
不満なのはエイベルが食事にうるさいことだけです。
エイベル、人の口に無理矢理お肉を入れないでください。
ソート様も楽しそうに見てないで止めてください。
愛らしく笑うステラが可愛いです。
エイベルの教室での食事は新鮮です。
エイベルの教室に躊躇いなく入ってくるリアナは心配になりますが、ロキと喧嘩しないならいいでしょう。隣に座っているロキを抱きしめて癒されます。
どうか平穏生活が送れますように。
朝はリオの訓練が終わるのを待って登校し、昼も食事を共にしています。
ただ親しく見えているのかわかりません。
生前、味方を増やすためにリオと仲良く見せるように振舞った時は全部リオに任せてました。そしてその作戦は成功していたかはわかりませんが不仲を疑われることは一度もありませんでした。
「ブレア様、親しく見せるってどうすればいいんでしょうか?」
「マール様に甘えてみるのはいかがでしょう?」
「甘える?」
「エイベル様とのときのように」
そこまでエイベルに甘えてませんよ。
情緒不安定になった時に抱きつくくらいですが・・・・。人前ではしておりません。
「エイベルに甘えることはあまりないんですが・・・」
「マール様に何かされても常に笑顔でいてください。あとはそうですね・・・」
ブレア様が紙に何か書いてます。
紙を渡されました。
「明日は別のものをお持ちします。これらのことをすれば親しそうに見えますよ」
綺麗に笑うブレア様の優しさはありがたいんですが、紙に書いてあることを読むと恥ずかしいことばかりです。
平穏な生活のためなら仕方ありません。
出来る限り人目につく場所でやらないといけません。
視線を集めるのは慣れてますけど、敢えて注目されるようなことはしたくありませんのに・・・。
平穏生活のために犠牲は仕方ありません。
できることから試しましょう。
リオに気付いたら笑顔で手を振るって不敬ではありませんか。
移動教室でリオの教室の前を通ったので試しに手を振ると席から立ち上がり近づいてきました。
用はないんで、来ないで欲しかったです。一応セリフも用意されています。
「どうした?」
「いえ、気付いてもらえるかなと」
抱きしめられました。人前でやめてほしいですが拒否してはいけません。視線を集めていることに羞恥で顔が赤くなります。
「レティシア、授業に遅れる。急ごう」
「またな」
頭を撫でて嬉しそうに手を振るリオに礼をして立ち去りました。
視線が集まっていて恥ずかしいです。
「フィル、ありがとう。本当に上手くいくんでしょうか。羞恥で心が折れそうです」
「マール様は上機嫌だよな。あの人は羞恥心なさそうだよな・・・」
「強靭な心が羨ましいです」
「レティシア様・・・」
心配そうな顔をするステラに笑いかけます。ブレア様には上出来ですと褒められましたが嬉しくありませんでした。
リオのファンの令嬢達の視線が痛いですが、それ以上に他の生徒の生暖かい視線が辛いです。
次にできそうなものは・・・。
離れていくリオの服を掴む・・。それは嫌がられると思います。
恐る恐る試したら嬉しそうに抱きしめられ離れてくれませんでした。授業が始まるので、フィルが追い返してくれました。
ブレア様の作戦は非常識ですがリオは上機嫌です。助けてくれるフィルに感謝してます。フィルがいなければ私の心は折れてましたわ。
ブレア様のメモと睨み合ってます。
ハンカチを贈るとありましたがすでに贈ってます。
魔石の贈り合い。魔石はすでに渡してますし、私ももらってます。魔法が付加してあるものを。
デートに誘うとありますが最近は忙しいので時間は作れません。
我儘を言って困らせるってなんですか?
我儘って、リオに言える我儘なんてありません。
令嬢達と関わりたくないから近づかないでほしいでしょうか・・・。それだと本末転倒ですよね・・・。
作戦会議を開いています。
参加者はステラとリアナです。
私の知り合いの中で一番演技が得意なのはリアナなので。なぜか極秘の私とリオの作戦を知っていましたが気にするのはやめました。
この作戦を知っているのはブレア様とステラとフィルとリアナだけです。
「リアナ、現実的にできそうなものはなんですか?」
「親しそうに見えるようにって・・・。意味がわからない」
「私もよくわかりません。ブレア様は成功しているとおっしゃっています。平穏のために必要なんです。羞恥で心が折れそうです」
「マール様はレティシア様のお願いに困ることはありませんものね・・」
「エイベルと仲良くなってほしいとお願いするのは我儘でしょうか」
「レティシア様、それは違うと思いますよ」
一生懸命考えてくれるステラに荒んだ心が癒されます。可愛くて優しいステラをお嫁さんにできるフィルは幸せものです。
「好きな人だと思い込むとか?」
「無理です。アロマに台本書いてもらおうかな。どんどん難易度が上がっていきます」
「そこまで難しくはないと思いますが、こちらはいかがでしょう」
「訓練を見守り応援するのはできません。訓練の邪魔になります」
「マール様に会いにいけば、仲良く見えるわよ。あっちが手を出すから」
頼りにしていたリアナが投げやりです。
「お二人の噂を流しましょうか?」
ステラの言葉に目を丸くしました。
リオと仲良しの噂を流せばいいんです。
そうすれば勘違いして見てくれるはずです。令嬢達の曇ったフィルターは凄いのです。あのクロード殿下が優しく見えるくらいですから。
私はリオと親しいと噂を流すことにしました。
おかげで、私はリオと仲が良いことになりました。お茶会でからかわれますが、否定せずに肯定しました。平穏生活のために、羞恥を隠して微笑み続けました。
しばらくするとリオのファンの令嬢に追われることはなくなりました。
ですがリオの側にいると生暖かい視線を受けています。応援していますと手を握られることもありました。
親しく見せよう作戦は終わりにしました。物足りなそうに見るリオは気にしません。
心が折れる前に解決して良かったです。
ブレア様に不仲に見えると、またリオのファンに追いかけられると教わったので、リオが人前で触れようとする手を振り払うのはやめました。笑顔で苦言を伝えますが上機嫌のリオには通じません。
私の言葉を全く聞いてくれないリオは上機嫌で抱きしめてくる今世のリオだけです。
この世界はおかしいです。
疲れたので当分はエイベルの所に逃げようと思います。
エイベルの所ならある意味安全です。
生暖かい視線もありません。
不満なのはエイベルが食事にうるさいことだけです。
エイベル、人の口に無理矢理お肉を入れないでください。
ソート様も楽しそうに見てないで止めてください。
愛らしく笑うステラが可愛いです。
エイベルの教室での食事は新鮮です。
エイベルの教室に躊躇いなく入ってくるリアナは心配になりますが、ロキと喧嘩しないならいいでしょう。隣に座っているロキを抱きしめて癒されます。
どうか平穏生活が送れますように。
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