追憶令嬢のやり直し

夕鈴

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ビアード公爵令嬢の婚約者2 

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レティシアは晴れた日の朝はいつも木に登って過ごしている。本を読んだりディーネと遊んだり楽しそうに俺の訓練が終わるのを待っている。
木の上にレティシアがいつもいるのを知っているのは俺と同じロベルト先生の訓練を受ける生徒だけ。
レティシアに見惚れる男は空から落とす。
時々俺を見て手を振る姿に頬が緩んでしまうのは仕方ない。訓練に集中して、早く終わらせることに全力を注ぐ。おかげで集中力が上がってロベルト先生に褒められた。レティシアがいるおかげか調子がいい。着替えてレティシアのもとまで飛ぶと笑みを浮かべて迎えてくれる。この顔を見ると早起きもきつい訓練も苦ではない。

「お疲れ様です」
「ただいま」

隣に座りレティシアを抱き上げ、髪が短くなり無防備な首に口づけると、くすぐったそうに笑う。レティシアの髪を指で弄び耳に口づけると真っ赤になるのに口元が緩む。振り返り潤んだ瞳で睨まれあまりの可愛いさに触れるだけの口づけをする。甘さを堪能したいけどハメを外すとディーネが邪魔するので、欲望をぐっとこらえて銀の美しい髪に櫛を通す。髪を編み込んで俺の魔石で作った髪飾りを飾る。魔石は所有印でありで俺の色で作った髪飾りは牽制。魔石を身につける令嬢に手を出すのは贈り主への挑戦、挑発と捉えられることもある。口元にサンドイッチを差し出され口に入れる。時間がないときはレティシアが食べさせてくれる。あえてゆっくり髪を結ってこの時間を楽しんでいることにレティシアは気付いていない。最後の一切れのサンドイッチはレティシアの手から受け取り、レティシアに食べさせる。首を振ってもじっと見つめると諦めて口を開ける。食事を抜きがちなレティシアに食事をさせるのも忘れない。今までビアードと朝食を食べていたレティシアの時間を譲ってもらうために取引をしてノアとサイラスに協力してもらった。ビアードは今頃ノアやサイラスとの訓練に夢中だろう。

「サボりたい」
「殿下に怒られます。そろそろ行かないといけませんわ」
「昼休み」
「放課後にリオの部屋で待ってます」

レティシアは人気があり昼休みや放課後は争奪戦である。ただ最近は俺にも時間を作ってくれる。
不意打ちに触れるだけの口づけを落として、きょとんとするレティシアを抱いて木の上から飛び降りる。
落ちる時の風魔法に包まれる感覚が好きなレティシアがニコニコしている。次の休みは空の散歩でも連れて行こうかな。レティシアのために安定した飛行も身につけた。
手を繋いで登校すると視線を集めるのでレティシアとの仲を見せつける。俺とレティシアの不仲の噂の払拭とビアード公爵令嬢の婚約者の椅子を狙う男達の牽制に。ビアードを始め多くの男達が忌々しそうに見ているので笑顔でレティシアの髪に口づけを落とす。レティシアを教室に送り額に口づけを落とし別れを告げると手を振る仕草に顔が緩む。

「幸せそうだね」
「幸せだよ。シアがようやく」
「遊ばれてんな。本気にするなよ」
「シアにとって遊びでもいい。愛しいシアのためなら利用される憐れな男でも。シアの下僕になら」
「レティシアの前でそれ口にすると避けられるから気を付けろよ。俺はリオの執念に賭けてやるよ。次はないけど」

サイラス達は俺の味方をしてくれる。他の武門貴族の男は敵に回った。自業自得だからこれから挽回しないといけない。ビアード公爵家も表面的には味方だが、実際は見極めの最中。ビアード公爵はレティシアの言葉で執行猶予をくれただけである。卒業後はビアード公爵家で生活するのを許してもらえたのは監視のためだろう。マールはビアードに恩があるから俺になにかあっても責任を追求しない。アリア様の命で冤罪によるレオ様とサラ様の処刑がされればマールは終わりだった。二人の処刑を止めるために動いたのも罪を隠したのもレティシアだから。

「殿方の出番はありませんわ。私の大事な二人の心を煩わせるなら」
「感謝している。これを。手配は終わっているよ」
「レティシアが笑っているので許してさしあげます」

クラスメイトを赤面させる笑みを浮かべたリール嬢にはレオ様とのお忍びの予定表を渡す。レオ様とのお忍びの手配をすることで味方にした。

「ロマンスには波乱がつきものです。失ってから気づいた真実の愛」

俺が毒に犯されたことは極秘。リール嬢の中で出来上がった妄想が令嬢達を俺の味方にしてくれる。素っ気ないレティシアの気を引きたくて他の令嬢に目を向けた。過ちに気づいて必死に謝り優しいレティシアが許した。そして今まで通り口説き落とす日々の再開という策に溺れ恋に狂った憐れな男と噂されている。策士の義姉上のアドバイスで眼鏡はやめた。令嬢を味方にするなら容姿を利用しろと。俺がレティシアと婚姻するためには武門貴族に認められるのは必要なことだから利用できるものはなんでも利用する。愛らしい容姿に品の良い仕草と柔らかな雰囲気、楽器を手にすれば変幻自在の花の妖精は令嬢達にもファンが多く、影響力を持つリール嬢は絶対に敵に回してはいけない存在である。芸術を愛するリール公爵家は政治に関与しない。影では芸術を通して世論を操作する力を持つ恐ろしい一族である。フラン王国でルーン公爵家の次に敵に回したらいけない一族である。




放課後は教室までレティシアを迎えに行き、手を繋いで見回りに付き合う。レティシアと違って俺は恐怖を贈るのは得意なので警告すれば生徒達は従う。取り締まらずに事が収まるので一つの厄介事を除けばデートのような時間だ。

「手を繋ぐのは」
「殿下に許可はいただいた。取り締まりさえきちんとすれば構わないと」
「殿下が?かしこまりました」

笑顔で咎めていたレティシアの顔がきょとんとした。見回り中に不謹慎と怒られたから、クロード殿下と取引した。小さく笑い頷いた無防備さと素直さは心配になるほど可愛いらしい。この可愛いさなら誘拐したくなるのも監禁したくなるのもわかる。最初の人生でレオ殿下に監禁された理由を聞いたけど、絶対にレティシアを手に入れたかっただけだろう。この可愛らしいレティシアが兄上の婚約者として俺の側にいたら攫うかもしれない。嘘を教えて閉じ込めて…。

「マール様、お時間を」

令嬢の声は聞こえないフリをして足を進める。

「お待ちください」

毒物の件を反省して令嬢とは絶対に二人にならないと決めた。
何を言われてもレティシア以外の令嬢からの食べ物は口にしない。しつこく付き纏う令嬢にお菓子を食べたら諦めると言われて口に入れたことを後悔している。令嬢は全てシオン嬢と思って対応することを決めた。ビアード公爵家とレティシアに関係のある令嬢達以外、俺にとって利用価値のない令嬢は冷たくあしらう。

「リオ」

レティシアが足を止めて俺を視線で咎めている。無視するのは諦めて手を強く引いて胸にレティシアの顔を埋めさせ耳を塞ぐ。冷たくするのを見られるとさらに咎められるから気付かれないように。怒らせると避けられ共に過ごす時間を作ってくれなくなるから。頬を染めて俺を見ながら贈り物を渡す令嬢が口を開く前に殺気を浴びせる。

「興味がない。不愉快だから消えろ」

殺気と冷たい声に怯えて令嬢が固まり静かになった。突然抱き締められ混乱してきょとんとしているレティシアの顎を手で持ち上げ唇を重ねる。目を大きく開けて驚く無防備なレティシアに拒まれる前に深く口づけると、レティシアの力が抜けていく。レティシアの瞳がうっとりとぼんやりしたので、唇を放して腰を抱く。固まっている令嬢は放置して、人目のない木陰に連れ込んだ。邪魔なやつがいないからようやく堪能できる。
ぼんやりしているレティシアに触れるだけの口づけを。うっとり微笑むレティシアにもう一度口づける。柔らかい唇を堪能して力が抜けている腰をしっかり抱いてさらに甘さを求める。レティシアの甘さにどんどん体が熱くなる。
嗜みのある貴族は人前で口づけをしないが学園だし、まだ子供だからいいよな。濃厚な口づけを堪能していると胸を強く押され唇が離れた。ふぅっと吐息をこぼしたレティシアが顔を上げ真っ赤な顔で眉を吊り上げ潤んだ瞳で睨んでいるが物凄く可愛らしい。もう一度口づけたら怒るだろうか。

「や、やめてください」
「だめ?」
「駄目です。外です。ご令嬢はどちらに」
「終わったよ。令嬢と二人にはなりたくないからあの場で断った」

吊り上がっていた眉が下がって心配そうな顔で見られている。
最近は表情豊かで可愛くてたまらない。ビアード公爵がデレデレした顔で溺愛する理由がよくわかる。とことん甘やかしたくなる。

「シアさえ傍にいてくれれば大丈夫だ」
「治癒魔法を使いますか?」

令嬢が怖いわけではない。邪魔なだけ。依存性の高い強い媚薬を飲まされても抱きたいとは思えなかった。媚薬欲しさに言われるままになっても常に意識はぼんやりして銀色を探していた。俺の目の前には立っているだけで虜にして心を満たす存在がいる。治癒魔法なんて必要ない。

「いらない。シアという存在だけで癒やされる。笑顔ならさらに。卒業したら毎日会えなくなるのか」
「リオは忙しくなりますね」
「どうだろうな。ビアード公爵に勝ったら卒業してくれる?」
「お勉強が難しいので無理ですわ。それにビアードの勧誘をしないといけません。両殿下も心配ですし」
「社交は終わらせるから残りは俺との時間」
「リオ次第です」
「放課後毎日会いに来るかな」
「お戯れを」

楽しそうに笑うレティシアを抱きしめると、そっと背中に回る手に顔が緩む。
もうすぐ卒業か。
ロベルト先生から授業を手伝う研究員の席をもらった。レティシアの授業の手伝いなら毎回でも顔を出したい。


***

俺とレティシアの仲を見守る会がある。そこでは俺達の話が物語として発行されている。味方にしたい令嬢達にはレティシアとのことはよく話している。俺が話すから恥ずかしがりやで恋の話が苦手なレティシアには聞かないでほしいとお願いをして。
アイアン商会の絵が得意なマルクにレティシアの絵を定期的に描いてもらっている。レティシアの学園での物語をビアード公爵夫人に、絵をビアード公爵に贈っている。
ビアード公爵夫妻好みのドレスや服を着せ、二人で出かけるときにお土産をレティシアと選ぶ。デートの後のビアード公爵夫妻との晩餐では蜂蜜を食べて上機嫌なレティシアが楽しそうに話す。ビアード公爵は緩んだ顔でレティシアを見て、ビアード公爵夫人は楽しそうに眺めている。
何度か繰り返すことでビアード公爵夫妻の機嫌をとることに成功した。エイベル・ビアードとはうまくやれないが…。
ビアード家門の騎士達は大事なお嬢様に相応しくなるように厳しく鍛えてくれるので感謝している。


レティシアのビアード領の視察に同行するとビアード領民は笑顔で迎えてくれる。レティシアの隣で笑顔を振りまくがこの視察がマールの視察とは全然違うことをすでに知っている。

「お嬢様!!来て!!大変!!」

子供に呼ばれてレティシアが駆けていくのを追いかける。家が燃えているのでレティシアが水魔法で火を消した。半壊した家の中に入り魔法陣と魔石を置くと魔力が巡り光り輝き家が修繕されている。

「これ以上の修繕はできません。あとは好きなものを買い揃えてください。これを使ってください。次からは大人と一緒に火を使ってください。約束できますか?」
「ごめんなさい。約束する」
「えらいですわ。なにかあれば公爵邸に」
「またね!!お嬢様!!」

レティシアから銀貨を渡され明るく笑う少年。レティシアはニコリと笑い手を振って足を進める。火事を起こしたらレティシアではなく近くの大人に声を掛けろという言葉は飲み込む。今はレティシアの婚約者として受け入れてもらうのが大事だから。


「お嬢様!!」

夫人に呼ばれてレティシアが行くと大きな水桶があった。レティシアが魔法で水で満たした。

「お嬢様は早いね。ついでに畑にもいいかい?」
「中に入っていてください。リオも一緒に」
「リオ様どうぞ」

夫人に手を引かれて家の中に入る。窓から見てろと言われて覗くとレティシアが笑みを浮かべて手を組んだ。冷たい魔力が空気を支配し、晴れていた空に雲がかかる。空が暗くなりポタポタと雨が降り出した。

「お嬢様、もう充分だよ!!」

レティシアが頷くと雨が止み、雲が晴れ太陽が顔を出した。雨乞い!?

「またいつでも。失礼します」

ニコリと手を振り歩いて行く。畑の水を撒くために高度な雨乞いをするのか!?魔導士に頼めば金貨が支払われる案件である。

「魔力は、」
「ビアード領内に少量の雨なので魔力はほとんど使いませんよ。王国中に雨を降らせるのなら回復薬がいりますが」

ありえない。天気を支配するのは高度な魔法で大量の魔力を使う。マール公爵領内の港の風はマールの誇る優秀な風の魔導士達が支配している。船の旅路を邪魔させないように嵐や強風を抑えるために非常時にはルーンの魔導士を借りて管理している。その際は金貨を支払っている。
ビアード領民は魔法の価値がわからないのか?

その後は孤児院に挨拶をして、診療所を回り手伝いをして気づくと一日が終わっている。


レティシアが在学中にビアード領民を躾け、レティシアへの過剰な期待も便利屋扱いもやめさせてやる。お嬢様に任せれば全て大丈夫ってその考えはなんだよ!?自慢のお嬢様の前に便利という言葉が隠れている気がする。
領主一族が動く前に騎士達を派遣させる仕組みを絶対に作る。自分でできることは自分でやれ。あの程度の火事ならすぐに消火できる。
ビアード領に足を運ぶたびに課題が見つかりやることが多すぎる。全てを物理で解決するビアード公爵家は効率的という言葉を知らない。
エイベル・ビアードには何も期待していない。
強くなり、王家を守り騎士達を指揮してくれればいい。俺はレティシアが傷つかず、笑顔でいられる環境を作るために尽力するから。
ビアード領の蛇祭りを狩猟祭に変えた時のレティシアの俺への感謝は凄かった。
それからは兄よりも俺を頼りにするようになったレティシアのおかげで優越感があるから、将来の義兄のバカなところも笑って流してやることにした。


「卒業したら旅行に行かないか?」
「短期休みはすでに予定が埋まっています。生徒会の卒業旅行と殿下の付添いで」
「卒業旅行?」
「頑張って計画しているので楽しみにしていてください。私は担当ではないので詳しく知りませんが」
「二人になりたい」
「拗ねないでください。生徒会に行きますわ。リオをビアードに迎える日はあけておきますわ」

レティシアはパチンとウインクをして頬に口づけをして離れて行った。レティシアから口づけられると赤面して顔が緩む。色んな顔を見せてくれるようになったレティシアは可愛いくてたまらない。惚れ薬を飲んでないのに彼女に溺れている自覚はある。離れていく背中を追いかけ手を繋ぐ。生徒会のつまらない会議もレティシアの隣にいられるなら至福の時間だ。シスコンに見つかれば手を振り払われるが。

「リオはいつも楽しそうですね」
「俺はシアさえいれば、二人だけなら尚更」
「違うのに時々わからなくなりますわ」
「大歓迎。リオを愛するシアが向けてくれる感情さえも愛しい。シアが傍で笑ってくれるならそれだけでいい。本当のシアの心を見せてくれるなら幸せでたまらない」
「時々、狂っていないか心配になりますわ」
「シアという存在に出会った時から狂っているよ。君がいない世界なんて想像したくない」
「ご冗談を。私は誰かの代わりなんて耐えられませんわ」
「価値観も幸せの形もそれぞれだ。あらがうよりも思うままに甘えてよ。俺は絶対に傷つかないし嬉しいから。君のリオへの想いを俺のものだと勘違いするかもしれないけど」
「おかしい人。リオはよくわかりませんわ」

楽しそうに笑うレティシアは冗談と思っている。俺達の関係はまだ始まったばかりだから。何気なく繋いだ手を握り返してくれるようになったことも隣を歩いてくれることも嬉しくてたまらない。記憶が奪われるなら消えたいと泣いていたレティシアに俺はそれでも生きてほしいと願う。リオの代わりになれなくても温もりなら与えられる。いずれレティシアにとって消したくない記憶や存在に俺も含まれたい。そんなことよりも今は残り少ない学園生活を満喫しよう。そして害虫駆除だけはしっかりしてから卒業しないと。俺とレティシアが一緒にいると邪魔をするシスコンも。
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