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第25話 一人前
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野外訓練を終えたイリアナは家に帰った。
「ようやく体が綺麗に洗える」
アマルに出迎えられ、念願の湯浴みを終えたイリアナは目の前の光景に凝視した。
イリアナの前には目の据わったセインがいた。
セインが怒る理由にイリアナには心当たりは何もなかった。
「セイン兄様、アマルをありがとうございました」
「それはいいんだ。それより、これはなに?」
セインに見せられた本を見てイリアナは固まった。
イリアナは第二王子の部屋から持ち帰った魔導書を誰にも見られたくなかったが、隠してはいなかった。
「殿下の部屋にあったので、出来心で持ってきてしまいました。お返ししたほうがいいですか?」
セインの怒る理由がわかったイリアナは、全力でごまかすことにした。
イリアナが反省した表情を作ったが、セインの据わった目は変わらず、一切通用しなかった。
「イリアナ、わかってるよな?」
「魔導書を見つけたら、全て読み尽くしたい衝動はセイン兄様にもわかりますよね?」
「使ったのはアルにだけか?」
セインはすでに魔導書を読み、イリアナが隠したかった代償を使った禁呪の治癒魔法のことを知られたと察したイリアナには黙る以外の方法は思いつかなかった。
『レオ様にも使ったのは見つかっていない…。アルのために生命力を代償にしたことに後悔はない。やっぱりアルが気づいたか…。アルには嘘をついてもすぐにバレるのよね。でも怒られる前に逃げられたのは良かったかも。アルは怖いから………』
反省した表情は崩さず、反省の欠片もないイリアナは無言を貫く。
「イリアナ、わかってるのか!?自分の命を犠牲にしてまで、治癒魔法を使うな。わかったか?」
セインに肩を掴まれ詰め寄られたイリアナは見つめ返すだけで、頷かない。
イリアナは長生きなんて望んでいなかったので、便利な禁呪を使わない理由がなかった。
セインは頷かないイリアナを睨んだ。
「命令だ。この魔導書の魔法を使うのは許さない。魔導書は俺が預かる。お前の忠誠は?」
忠誠を誓ったセインに対し、イリアナに許された言葉は一つだけだった。
「セイン様のものです。セイン様に従います」
静かに頷きながらもイリアナは後悔に襲われていた。
『セイン兄様に忠誠を捧げなければよかった。
あの時はこんなことになるなんて、思ってなかった。
忠誠は心から捧げるもので、手段として使うべきではないってお父様の教えを無視した罰かなぁ。
とはいえ、騎士として忠誠を誓った主の命令には逆らえない。
セイン兄様が私の忠誠を利用するなんて予想外よ…。殿下に会いたい』
「食事にするか」
渋々頷いたイリアナの肩からセインの手が離れる。
アマルの用意した食事を3人で終えたあと、イリアナへのさらに長いお説教が待っていた。
アマルはイリアナが説教される様子を見られたくないと気づいているので、二人を気にせず先に眠った。
****
「イリア、起きて!!遅刻するよ!!」
翌日、イリアナはアマルに起こされた。
イリアナはセインのお説教の後はいつも寝坊するので、アマルは手際よく荷物を渡して送り出した。
アマルのおかげで、遅刻することなく出勤したイリアナは第二騎士団長に呼ばれていたので第二騎士団室に向かった。
中には両騎士団長と第二騎士団小隊長、指導係のヒューゴが待っていた。
「挨拶はいい。手短にすませよう。ラーナが入団して、半年経った。今日から一人の騎士として認めよう」
「はい。恥じないように励みます」
イリアナは騎士の礼をした。
「ヒューゴ、指導係ご苦労だった」
「いえ」
「ラーナ、お前の能力を見込んで、小隊長補佐をやってみないか?」
「うちの小隊長に補佐など不要と思います」
「補佐を任せたいのは」
第一騎士団長の言葉にイリアナは嫌な予感がし、不敬を承知で言葉を遮った。
「命令ですか?」
「いや、無理矢理役職につけたりしないよ」
ザビ王国に来てから、選択権を一切与えられなかったイリアナは初めて選択を与えられた。
部下を導き、守る義務を持つ上官に与えられる権利等のメリットにイリアナにとって魅力的なものは一つもない。
なにより、イリアナにとってバカが多い第一騎士団に行ったら血を流す事態になる自信があった。
バカの相手をしたくないとは言えないイリアナは、第一騎士団に行きたくない理由を必死に探す。
心配そうにイリアナを見ているヒューゴや第二騎士団長の顔を見て、なんとか絞り出した。
「慣れない私を温かく迎えてくれたのは第二騎士団の皆様です。邪魔でなければ、このまま置いていただければと思います」
第一騎士団長がいやらしい笑みを浮かべてイリアナを見つめた。
「給金上がるよ?」
「上がるもなにも、頂いておりませんので」
イリアナの言葉に周りの空気が凍った。
「は?」
「ラーナ、今までの生活は?」
「個人資産がありますので、とくに支障はありません」
「ヒューゴ!!」
「すみません。後でラーナには説明します」
室内の雰囲気が変わったので、イリアナは命令でないならお願いすることにした。
「お金も権力も求めておりません。隊長、もっとがんばるので、このまま置いてもらえませんか?できるだけ問題も起こさないようにします」
「ラーナが希望しないなら、このままで構わない。この話は終わりだ」
「そんな!?」
「ラーナはやらん。去れ」
イリアナは自分の取り合いが行われていることに気づいていなかった。
第二騎士団小隊長から退室許可が出たので、第一騎士団に移動しなくていいことに安心したイリアナは礼をしてヒューゴと一緒に退室した。
イリアナはヒューゴに給金について説明を受けた。
「給金は国から資産カードに振り込まれる。資産カードは経理部に行けば用意してあるはずだ。換金方法は…」
ヒューゴの説明を聞きながら、イリアナは経理部に案内され資産カードを取りに行った。
イリアナはレオナルドが給金を払ってくれる気があったことに驚いたが口には出さなかった。
資産カードは貴重品にあたるので身分証明カードと一緒に入れて持ち歩くことにした。
今日はイリアナにとってありがたい書類仕事の担当だった。
昔のイリアナは体を動かす仕事を好んだが、ザビ王国に来てからは静寂な執務室で仕事を片付けることの方が好きになっていた。
書類の処理に集中している間は演技はいらない。
イリアナはイリアナ・ラーナを演じることに時々無性に疲れることがあったから。
イリアナが書類仕事をやり過ぎても第二騎士団は気にしないことにした。
仕事は完璧なので、イリアナがやりたがっているので任せることにしていた。
イリアナは気づいていないが、第二騎士団はイリアナには甘かった。
イリアナは仕事を終えて帰路に就くと、ジオラルドと会った。
「待って」
王宮ではないので挨拶せずに無言で通り過ぎるつもりだったがイリアナは呼び止められた声に振り向くとジオラルドに真剣な顔で見られていた。
『幼い頃は可愛かったけど、今は全然可愛くない。
端正な顔立ちだから女性には困らなそうだけど…』
「ジオラルド・マナです。よろしくお願いします」
突然のジオラルドの自己紹介は人目を集めた。侯爵家のジオラルドへの不敬は許されない。
イリアナはジオラルドの意図がわからなかったが礼を返した。
「イリアナ・ラーナと申します。失礼しますね」
自己紹介をして立ち去った。イリアナは侯爵家のジオラルドが立ち去るのを待つべきだとわかっていたけどこれ以上は関わりたくなかった。
イリアナはジオラルドの謎の行動を気にしないことにして家に帰った。
「アマル、出かけるから先に寝てて」
「わかった。気を付けてね」
食事を終えるとイリアナはやりたいことがあった。
アマルはイリアナが一人になりたいときは察してくれた。
イリアナはセインに魔導書を見つかったので、持ち歩けない殿下の遺灰の場所を変えようと考えていた。
イリアナは喪服を着て、カツラを被りイリアナ・ラーナの姿になった。
イリアナの家から少し進むと森がある。イリアナはどんどん森の奥に進んでいった。
「ラン、殿下はどのあたりが好きかな?」
「どこでもいいって言うわよ。」
「そうね。」
イリアナは白い花が咲いている花畑を見つけた。花畑の真ん中に木があるのでそこに決めた。
イリアナは木の下に穴を掘った。
イリアナは、家に置いてあった第二王子の遺灰を入れた瓶を防水の魔法をかけてある布に厳重に包んだ。イリアナは包んだ瓶を抱きしめた。
「殿下、リアの姿では時々しか来れない。でもまたランと来るから。本当は一緒にいたいけど壊れるのも奪われるのも耐えられないから許して。怒ってもいいからリアだけの殿下でいて。お願いだから」
イリアナの目から涙が溢れた。
殿下、会いたい。殿下がいればきっと心配そうに見つめて「仕方ないな」って笑って抱きしめてくれる。
「リアはやっぱり殿下がいないと幸せなんてわからない。ごめんなさい。でもちゃんと殿下のかわりにお務めは果たすから。待ってて」
イリアナは肩まで伸びた髪を短剣で切って、愛しい第二王子の遺灰と一緒に埋めた。
イリアナは指を切って殿下を埋めた場所に血で魔法陣を書いて封印をした。
これで殿下が私以外には見つからない。
封印を解こうとした相手には命の保証はしない。殿下に手を出すなら当然の報い。
即死しないだけ感謝してほしい。
殿下と二人の世界に生まれかわれればいいのにな。
イリアナは第二王子の傍で夜空を見つめて、そのまま眠りについた。朝の光で目覚めて慌てて家に帰った。
それからイリアナはアマルが寝たのを確認してから第二王子のもとを訪ねることにした。
イリアナは第二王子の傍にいると時間が経つのを忘れてしまうから。
イリアナなりにアマルに心配かけないための行動だった。でもアマルはイリアナの不在に気づいていることに、やっぱりイリアナは気づかなかった。
「ようやく体が綺麗に洗える」
アマルに出迎えられ、念願の湯浴みを終えたイリアナは目の前の光景に凝視した。
イリアナの前には目の据わったセインがいた。
セインが怒る理由にイリアナには心当たりは何もなかった。
「セイン兄様、アマルをありがとうございました」
「それはいいんだ。それより、これはなに?」
セインに見せられた本を見てイリアナは固まった。
イリアナは第二王子の部屋から持ち帰った魔導書を誰にも見られたくなかったが、隠してはいなかった。
「殿下の部屋にあったので、出来心で持ってきてしまいました。お返ししたほうがいいですか?」
セインの怒る理由がわかったイリアナは、全力でごまかすことにした。
イリアナが反省した表情を作ったが、セインの据わった目は変わらず、一切通用しなかった。
「イリアナ、わかってるよな?」
「魔導書を見つけたら、全て読み尽くしたい衝動はセイン兄様にもわかりますよね?」
「使ったのはアルにだけか?」
セインはすでに魔導書を読み、イリアナが隠したかった代償を使った禁呪の治癒魔法のことを知られたと察したイリアナには黙る以外の方法は思いつかなかった。
『レオ様にも使ったのは見つかっていない…。アルのために生命力を代償にしたことに後悔はない。やっぱりアルが気づいたか…。アルには嘘をついてもすぐにバレるのよね。でも怒られる前に逃げられたのは良かったかも。アルは怖いから………』
反省した表情は崩さず、反省の欠片もないイリアナは無言を貫く。
「イリアナ、わかってるのか!?自分の命を犠牲にしてまで、治癒魔法を使うな。わかったか?」
セインに肩を掴まれ詰め寄られたイリアナは見つめ返すだけで、頷かない。
イリアナは長生きなんて望んでいなかったので、便利な禁呪を使わない理由がなかった。
セインは頷かないイリアナを睨んだ。
「命令だ。この魔導書の魔法を使うのは許さない。魔導書は俺が預かる。お前の忠誠は?」
忠誠を誓ったセインに対し、イリアナに許された言葉は一つだけだった。
「セイン様のものです。セイン様に従います」
静かに頷きながらもイリアナは後悔に襲われていた。
『セイン兄様に忠誠を捧げなければよかった。
あの時はこんなことになるなんて、思ってなかった。
忠誠は心から捧げるもので、手段として使うべきではないってお父様の教えを無視した罰かなぁ。
とはいえ、騎士として忠誠を誓った主の命令には逆らえない。
セイン兄様が私の忠誠を利用するなんて予想外よ…。殿下に会いたい』
「食事にするか」
渋々頷いたイリアナの肩からセインの手が離れる。
アマルの用意した食事を3人で終えたあと、イリアナへのさらに長いお説教が待っていた。
アマルはイリアナが説教される様子を見られたくないと気づいているので、二人を気にせず先に眠った。
****
「イリア、起きて!!遅刻するよ!!」
翌日、イリアナはアマルに起こされた。
イリアナはセインのお説教の後はいつも寝坊するので、アマルは手際よく荷物を渡して送り出した。
アマルのおかげで、遅刻することなく出勤したイリアナは第二騎士団長に呼ばれていたので第二騎士団室に向かった。
中には両騎士団長と第二騎士団小隊長、指導係のヒューゴが待っていた。
「挨拶はいい。手短にすませよう。ラーナが入団して、半年経った。今日から一人の騎士として認めよう」
「はい。恥じないように励みます」
イリアナは騎士の礼をした。
「ヒューゴ、指導係ご苦労だった」
「いえ」
「ラーナ、お前の能力を見込んで、小隊長補佐をやってみないか?」
「うちの小隊長に補佐など不要と思います」
「補佐を任せたいのは」
第一騎士団長の言葉にイリアナは嫌な予感がし、不敬を承知で言葉を遮った。
「命令ですか?」
「いや、無理矢理役職につけたりしないよ」
ザビ王国に来てから、選択権を一切与えられなかったイリアナは初めて選択を与えられた。
部下を導き、守る義務を持つ上官に与えられる権利等のメリットにイリアナにとって魅力的なものは一つもない。
なにより、イリアナにとってバカが多い第一騎士団に行ったら血を流す事態になる自信があった。
バカの相手をしたくないとは言えないイリアナは、第一騎士団に行きたくない理由を必死に探す。
心配そうにイリアナを見ているヒューゴや第二騎士団長の顔を見て、なんとか絞り出した。
「慣れない私を温かく迎えてくれたのは第二騎士団の皆様です。邪魔でなければ、このまま置いていただければと思います」
第一騎士団長がいやらしい笑みを浮かべてイリアナを見つめた。
「給金上がるよ?」
「上がるもなにも、頂いておりませんので」
イリアナの言葉に周りの空気が凍った。
「は?」
「ラーナ、今までの生活は?」
「個人資産がありますので、とくに支障はありません」
「ヒューゴ!!」
「すみません。後でラーナには説明します」
室内の雰囲気が変わったので、イリアナは命令でないならお願いすることにした。
「お金も権力も求めておりません。隊長、もっとがんばるので、このまま置いてもらえませんか?できるだけ問題も起こさないようにします」
「ラーナが希望しないなら、このままで構わない。この話は終わりだ」
「そんな!?」
「ラーナはやらん。去れ」
イリアナは自分の取り合いが行われていることに気づいていなかった。
第二騎士団小隊長から退室許可が出たので、第一騎士団に移動しなくていいことに安心したイリアナは礼をしてヒューゴと一緒に退室した。
イリアナはヒューゴに給金について説明を受けた。
「給金は国から資産カードに振り込まれる。資産カードは経理部に行けば用意してあるはずだ。換金方法は…」
ヒューゴの説明を聞きながら、イリアナは経理部に案内され資産カードを取りに行った。
イリアナはレオナルドが給金を払ってくれる気があったことに驚いたが口には出さなかった。
資産カードは貴重品にあたるので身分証明カードと一緒に入れて持ち歩くことにした。
今日はイリアナにとってありがたい書類仕事の担当だった。
昔のイリアナは体を動かす仕事を好んだが、ザビ王国に来てからは静寂な執務室で仕事を片付けることの方が好きになっていた。
書類の処理に集中している間は演技はいらない。
イリアナはイリアナ・ラーナを演じることに時々無性に疲れることがあったから。
イリアナが書類仕事をやり過ぎても第二騎士団は気にしないことにした。
仕事は完璧なので、イリアナがやりたがっているので任せることにしていた。
イリアナは気づいていないが、第二騎士団はイリアナには甘かった。
イリアナは仕事を終えて帰路に就くと、ジオラルドと会った。
「待って」
王宮ではないので挨拶せずに無言で通り過ぎるつもりだったがイリアナは呼び止められた声に振り向くとジオラルドに真剣な顔で見られていた。
『幼い頃は可愛かったけど、今は全然可愛くない。
端正な顔立ちだから女性には困らなそうだけど…』
「ジオラルド・マナです。よろしくお願いします」
突然のジオラルドの自己紹介は人目を集めた。侯爵家のジオラルドへの不敬は許されない。
イリアナはジオラルドの意図がわからなかったが礼を返した。
「イリアナ・ラーナと申します。失礼しますね」
自己紹介をして立ち去った。イリアナは侯爵家のジオラルドが立ち去るのを待つべきだとわかっていたけどこれ以上は関わりたくなかった。
イリアナはジオラルドの謎の行動を気にしないことにして家に帰った。
「アマル、出かけるから先に寝てて」
「わかった。気を付けてね」
食事を終えるとイリアナはやりたいことがあった。
アマルはイリアナが一人になりたいときは察してくれた。
イリアナはセインに魔導書を見つかったので、持ち歩けない殿下の遺灰の場所を変えようと考えていた。
イリアナは喪服を着て、カツラを被りイリアナ・ラーナの姿になった。
イリアナの家から少し進むと森がある。イリアナはどんどん森の奥に進んでいった。
「ラン、殿下はどのあたりが好きかな?」
「どこでもいいって言うわよ。」
「そうね。」
イリアナは白い花が咲いている花畑を見つけた。花畑の真ん中に木があるのでそこに決めた。
イリアナは木の下に穴を掘った。
イリアナは、家に置いてあった第二王子の遺灰を入れた瓶を防水の魔法をかけてある布に厳重に包んだ。イリアナは包んだ瓶を抱きしめた。
「殿下、リアの姿では時々しか来れない。でもまたランと来るから。本当は一緒にいたいけど壊れるのも奪われるのも耐えられないから許して。怒ってもいいからリアだけの殿下でいて。お願いだから」
イリアナの目から涙が溢れた。
殿下、会いたい。殿下がいればきっと心配そうに見つめて「仕方ないな」って笑って抱きしめてくれる。
「リアはやっぱり殿下がいないと幸せなんてわからない。ごめんなさい。でもちゃんと殿下のかわりにお務めは果たすから。待ってて」
イリアナは肩まで伸びた髪を短剣で切って、愛しい第二王子の遺灰と一緒に埋めた。
イリアナは指を切って殿下を埋めた場所に血で魔法陣を書いて封印をした。
これで殿下が私以外には見つからない。
封印を解こうとした相手には命の保証はしない。殿下に手を出すなら当然の報い。
即死しないだけ感謝してほしい。
殿下と二人の世界に生まれかわれればいいのにな。
イリアナは第二王子の傍で夜空を見つめて、そのまま眠りについた。朝の光で目覚めて慌てて家に帰った。
それからイリアナはアマルが寝たのを確認してから第二王子のもとを訪ねることにした。
イリアナは第二王子の傍にいると時間が経つのを忘れてしまうから。
イリアナなりにアマルに心配かけないための行動だった。でもアマルはイリアナの不在に気づいていることに、やっぱりイリアナは気づかなかった。
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