5 / 7
第5話:魔王城(食堂)と、祝福のスイートポテト
しおりを挟む
芋(ポテトサラダ)で四天王を撃退するという、謎の武功をあげた俺たち。
道中、遭遇する魔物たちも、ソアラが戦闘態勢(塩ブースト)に入る前に、俺が『ふかし芋(塩味)』や『ポテトサラダ(試作)』を差し出すと、「うめえ!」と感動し、道を開けてくれるようになった。
……魔王軍、どれだけ飢えてんだ。
そして、俺たちは、ついに魔王城にたどり着いた。
不気味な暗雲、切り立った崖、禍々しい城門……。
「……のはず、なんだが」
「……静かですわね」
想像していた「魔物たちの咆哮」も「地獄の釜の煮える音」も聞こえない。
むしろ、シーン、と静まり返っている。
城門も、半開きだ。
「……お邪魔します」
俺たちは、恐る恐る城内に潜入した。
中は、暗く、ジメジメしていて、何より……寒い。
暖房もつけてないのか?
すれ違う魔物(ゴブリンとかスケルトンとか)も、みんな痩せこけて、覇気がない。
俺たち(人間と聖女)を見ても、「あー……人間だー……食うのもめんどくせー……」みたいな、虚ろな目で見送るだけだ。
「……先生。これ、本当に魔王城ですの?」
「俺が知るか。……だが、この空気、知ってるぞ」
「え?」
「職員室の、年度末進行だ。全員が、疲労と空腹で死にかけてる時の空気だ」
俺たちは、玉座の間とおぼしき、一番デカい扉の前に立った。
中から、か細い声が聞こえる。
「うう……お腹すいた……。アグニの持って帰ってきた、あの黄色いの……美味しかった……ぽてと……さらだ……食べたい……」
俺とソアラは、顔を見合わせた。
「……入るぞ」
ギイイイ……と重い扉を開けると、そこには、だだっ広い玉座の間。
そして、巨大な玉座の上で、体育座りをして、イジイジと丸まっている、一人の少女がいた。
黒いドレス、小さなツノ、コウモリのような羽。
間違いなく、魔族だ。
「…………」
「…………」
少女(魔王?)も、俺たちに気づいた。
「! だ、誰だ! 人間!? しかも、聖女の魔力……!」
少女は、バッと立ち上がり、玉座から俺たちを睨みつけた。
……が、迫力ゼロ。
お腹が「ぐううううううう~」と鳴っている。
「く、くく……よく来たな、人間ども! わらわが、魔王『ルル・デモニス・エクリプス』じゃ! わらわの、晩餐にしてやるぞ!」
「……なあ」
俺は、ソアラの陰から一歩前に出た。
「晩餐って……もしかして、俺たちのこと、食う気か?」
魔王ルルは、ビクッ、と肩を震わせた。
「そ、そうじゃ! お前たちを食って、わらわは力を……!」
「嘘つけ」
俺は、バッサリと切り捨てた。
「お前、腹減ってるだけだろ」
「!!!!」
魔王ルル、図星を突かれて、顔を真っ赤にした。
「ち、違うわ! わらわは魔王じゃ! 人間など……!」
「アグニから聞いたぞ。食糧難なんだろ? 固いパンと干し肉しかないって」
「う……うう……」
魔王ルルの瞳に、ぶわっ、と涙が浮かんだ。
「だっでえええええ! 先代(父上)が、美食家すぎて、食糧庫、全部使い果たしちゃったんじゃもん! わらわが即位したら、もう、カチカチのパンしか残ってなかったんじゃもん!」
魔王、号泣。
玉座の間に、子供の泣き声が響き渡る。
「魔物のみんなも、お腹すいてて、元気ないし……! わらわ、魔王失格じゃ……! うわああああん!」
「…………」
ソアラが、俺の服の裾を、きゅっと掴んだ。
その目は、かつて聖都のクレーターで泣いていた、自分自身を重ねているようだった。
「……先生」
「……わかってるよ」
俺は、クソデカいため息をついた。
(またかよ! 異世界、ハラペコのガキが多すぎだろ!)
俺は、麻袋から『聖なるじゃがいも』を取り出し、ソアラに目配せした。
「ソアラ、湯(魔力)を沸かせ」
「はいですの!」(←もう慣れた)
俺は、ふかした芋を、また器で潰す。
泣きじゃくる魔王ルルが、不思議そうにこちらを見ている。
「な、何をしておる……?」
「今度は、こっちだ」
俺は、懐から『祝福の砂糖』の小袋を取り出した。
聖都でソアラを寝かしつけた、禁断の(?)調味料。
「先生!? 砂糖を!? 魔王様が寝てしまいますわ!」
「いいんだよ。こいつに必要なのは、ブースト(塩)じゃねえ。癒し(砂糖)だ」
俺は、潰した芋に、キラキラと輝く『祝福の砂糖』を、惜しげもなくぶちまけた。
甘く、香ばしく、脳がとろけるような『幸福の香り』が、玉座の間に充満する。
「な……なんじゃ!? この、嗅いだことのない、甘美な香りは……!?」
魔王ルルのヨダレが、滝のように流れている。
「食え。元・家庭科教師が送る、『祝福のスイートポテト(砂糖味)』だ」
俺が差し出すと、魔王ルルは、恐る恐る、しかし、本能には逆らえず、それを一口、パクリと食べた。
「!!!!!!」
魔王ルルは、カッと目を見開いたまま、固まった。
そして、
「んんんん~~~~~~~~~!!」
恍惚の表情。頬はバラ色。
小さなツノが、ぴくぴく、と幸せそうに震えている。
「あま……あまーーーーい……! しあわせ……! これが……『幸福』……!」
『祝福の砂糖』の精神安定効果が、ダイレクトに魔王を襲う!
「……もう、どうでもいい……」
魔王ルルが、玉座の上で、へにゃり、と崩れ落ちた。
「戦いとか……侵略とか……もう、やめる……」
「お、おい!?」
「わらわ……これ、毎日食べたい……。これ食べられるなら……世界、半分じゃなくて……全部やる……」
「「ええええええええええ!?」」
俺とソアラの絶叫が響き渡った。
まさかの、魔王(の戦意)、討伐完了。
芋と砂糖で。
こうして、俺たちは、魔王城(の食堂)を任されることになった。
……あれ? 魔王討伐って、こんなんでいいのか?
道中、遭遇する魔物たちも、ソアラが戦闘態勢(塩ブースト)に入る前に、俺が『ふかし芋(塩味)』や『ポテトサラダ(試作)』を差し出すと、「うめえ!」と感動し、道を開けてくれるようになった。
……魔王軍、どれだけ飢えてんだ。
そして、俺たちは、ついに魔王城にたどり着いた。
不気味な暗雲、切り立った崖、禍々しい城門……。
「……のはず、なんだが」
「……静かですわね」
想像していた「魔物たちの咆哮」も「地獄の釜の煮える音」も聞こえない。
むしろ、シーン、と静まり返っている。
城門も、半開きだ。
「……お邪魔します」
俺たちは、恐る恐る城内に潜入した。
中は、暗く、ジメジメしていて、何より……寒い。
暖房もつけてないのか?
すれ違う魔物(ゴブリンとかスケルトンとか)も、みんな痩せこけて、覇気がない。
俺たち(人間と聖女)を見ても、「あー……人間だー……食うのもめんどくせー……」みたいな、虚ろな目で見送るだけだ。
「……先生。これ、本当に魔王城ですの?」
「俺が知るか。……だが、この空気、知ってるぞ」
「え?」
「職員室の、年度末進行だ。全員が、疲労と空腹で死にかけてる時の空気だ」
俺たちは、玉座の間とおぼしき、一番デカい扉の前に立った。
中から、か細い声が聞こえる。
「うう……お腹すいた……。アグニの持って帰ってきた、あの黄色いの……美味しかった……ぽてと……さらだ……食べたい……」
俺とソアラは、顔を見合わせた。
「……入るぞ」
ギイイイ……と重い扉を開けると、そこには、だだっ広い玉座の間。
そして、巨大な玉座の上で、体育座りをして、イジイジと丸まっている、一人の少女がいた。
黒いドレス、小さなツノ、コウモリのような羽。
間違いなく、魔族だ。
「…………」
「…………」
少女(魔王?)も、俺たちに気づいた。
「! だ、誰だ! 人間!? しかも、聖女の魔力……!」
少女は、バッと立ち上がり、玉座から俺たちを睨みつけた。
……が、迫力ゼロ。
お腹が「ぐううううううう~」と鳴っている。
「く、くく……よく来たな、人間ども! わらわが、魔王『ルル・デモニス・エクリプス』じゃ! わらわの、晩餐にしてやるぞ!」
「……なあ」
俺は、ソアラの陰から一歩前に出た。
「晩餐って……もしかして、俺たちのこと、食う気か?」
魔王ルルは、ビクッ、と肩を震わせた。
「そ、そうじゃ! お前たちを食って、わらわは力を……!」
「嘘つけ」
俺は、バッサリと切り捨てた。
「お前、腹減ってるだけだろ」
「!!!!」
魔王ルル、図星を突かれて、顔を真っ赤にした。
「ち、違うわ! わらわは魔王じゃ! 人間など……!」
「アグニから聞いたぞ。食糧難なんだろ? 固いパンと干し肉しかないって」
「う……うう……」
魔王ルルの瞳に、ぶわっ、と涙が浮かんだ。
「だっでえええええ! 先代(父上)が、美食家すぎて、食糧庫、全部使い果たしちゃったんじゃもん! わらわが即位したら、もう、カチカチのパンしか残ってなかったんじゃもん!」
魔王、号泣。
玉座の間に、子供の泣き声が響き渡る。
「魔物のみんなも、お腹すいてて、元気ないし……! わらわ、魔王失格じゃ……! うわああああん!」
「…………」
ソアラが、俺の服の裾を、きゅっと掴んだ。
その目は、かつて聖都のクレーターで泣いていた、自分自身を重ねているようだった。
「……先生」
「……わかってるよ」
俺は、クソデカいため息をついた。
(またかよ! 異世界、ハラペコのガキが多すぎだろ!)
俺は、麻袋から『聖なるじゃがいも』を取り出し、ソアラに目配せした。
「ソアラ、湯(魔力)を沸かせ」
「はいですの!」(←もう慣れた)
俺は、ふかした芋を、また器で潰す。
泣きじゃくる魔王ルルが、不思議そうにこちらを見ている。
「な、何をしておる……?」
「今度は、こっちだ」
俺は、懐から『祝福の砂糖』の小袋を取り出した。
聖都でソアラを寝かしつけた、禁断の(?)調味料。
「先生!? 砂糖を!? 魔王様が寝てしまいますわ!」
「いいんだよ。こいつに必要なのは、ブースト(塩)じゃねえ。癒し(砂糖)だ」
俺は、潰した芋に、キラキラと輝く『祝福の砂糖』を、惜しげもなくぶちまけた。
甘く、香ばしく、脳がとろけるような『幸福の香り』が、玉座の間に充満する。
「な……なんじゃ!? この、嗅いだことのない、甘美な香りは……!?」
魔王ルルのヨダレが、滝のように流れている。
「食え。元・家庭科教師が送る、『祝福のスイートポテト(砂糖味)』だ」
俺が差し出すと、魔王ルルは、恐る恐る、しかし、本能には逆らえず、それを一口、パクリと食べた。
「!!!!!!」
魔王ルルは、カッと目を見開いたまま、固まった。
そして、
「んんんん~~~~~~~~~!!」
恍惚の表情。頬はバラ色。
小さなツノが、ぴくぴく、と幸せそうに震えている。
「あま……あまーーーーい……! しあわせ……! これが……『幸福』……!」
『祝福の砂糖』の精神安定効果が、ダイレクトに魔王を襲う!
「……もう、どうでもいい……」
魔王ルルが、玉座の上で、へにゃり、と崩れ落ちた。
「戦いとか……侵略とか……もう、やめる……」
「お、おい!?」
「わらわ……これ、毎日食べたい……。これ食べられるなら……世界、半分じゃなくて……全部やる……」
「「ええええええええええ!?」」
俺とソアラの絶叫が響き渡った。
まさかの、魔王(の戦意)、討伐完了。
芋と砂糖で。
こうして、俺たちは、魔王城(の食堂)を任されることになった。
……あれ? 魔王討伐って、こんなんでいいのか?
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
無能と追放された鑑定士、実は物の情報を書き換える神スキル【神の万年筆】の持ち主だったので、辺境で楽園国家を創ります!
黒崎隼人
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――勇者パーティーの【鑑定士】リアムは、戦闘能力の低さを理由に、仲間と婚約者から無一文で追放された。全てを失い、流れ着いたのは寂れた辺境の村。そこで彼は自らのスキルの真価に気づく。物の情報を見るだけの【鑑定】は、実は万物の情報を書き換える神のスキル【神の万年筆】だったのだ!
「ただの石」を「最高品質のパン」に、「痩せた土地」を「豊穣な大地」に。奇跡の力で村を豊かにし、心優しい少女リーシャとの絆を育むリアム。やがて彼の村は一つの国家として世界に名を轟かせる。一方、リアムを失った勇者パーティーは転落の一途をたどっていた。今さら戻ってこいと泣きついても、もう遅い! 無能と蔑まれた青年が、世界を創り変える伝説の王となる、痛快成り上がりファンタジー、ここに開幕!
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
荷物持ちチート(倉庫、翻訳、環境適用)から始める異世界物流革命
ニャルC
ファンタジー
事務屋の僕が授かったのは、勇者の「荷物持ち用」と揶揄される地味なスキルセット(倉庫・翻訳・適応)だった。神には「魔王は倒せない」と笑われ、商業ギルドには「実績不足」と門前払い。算盤一つで砂漠に水道橋を架け、「砂漠の水道王」になる。神のシナリオを越えた、持たざる者の「逆襲」。痛快な異世界インフラ革命!
サイレント・サブマリン ―虚構の海―
来栖とむ
SF
彼女が追った真実は、国家が仕組んだ最大の嘘だった。
科学技術雑誌の記者・前田香里奈は、謎の科学者失踪事件を追っていた。
電磁推進システムの研究者・水嶋総。彼の技術は、完全無音で航行できる革命的な潜水艦を可能にする。
小与島の秘密施設、広島の地下工事、呉の巨大な格納庫—— 断片的な情報を繋ぎ合わせ、前田は確信する。
「日本政府は、秘密裏に新型潜水艦を開発している」
しかし、その真実を暴こうとする前田に、次々と圧力がかかる。
謎の男・安藤。突然現れた協力者・森川。 彼らは敵か、味方か——
そして8月の夜、前田は目撃する。 海に下ろされる巨大な「何か」を。
記者が追った真実は、国家が仕組んだ壮大な虚構だった。 疑念こそが武器となり、嘘が現実を変える——
これは、情報戦の時代に問う、現代SF政治サスペンス。
【全17話完結】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる