【R18】Actually

うはっきゅう

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本編

野獣の取引、地獄への誘い

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 指定された場所は、都心の夜景を一望できる高級ホテルの、最上階にあるスイートルームだった。
 エレベーターが上昇するにつれ、気圧の変化で耳がツンと詰まる。
 チカは、コートのポケットの中で、冷え切った指先を強く握りしめていた。

 深夜一時。
 本来なら、泥のように眠っているはずの時間だ。
 だが、今のチカの神経は、張り詰めすぎて焼き切れそうだった。
『来ないなら、明日のリハで全部ばら撒く。マスコミも呼んでな』
 ​電話越しの、ソラの嘲笑うような声が耳にこびりついている。

 トキの過去。
 あの優しくて、不器用で、誰よりもメンバー想いのリーダーが、かつて裏社会に関わっていた?
 信じられない。
 けれど、ソラの口ぶりには、ハッタリではない確信めいた響きがあった。
(……確かめるしか、ない)
 もしそれが事実で、世に出るようなことがあれば。
 イグナイトは終わる。
 積み上げてきた努力も、ファンの笑顔も、そしてトキ自身の未来も、すべてが灰になる。
 それだけは、絶対に阻止しなければならない。

 ​チン、と乾いた音がして、エレベーターの扉が開いた。
 毛足の長い絨毯が敷かれた廊下は、不気味なほど静まり返っている。
 足音が吸い込まれる。
 自分の心臓の音だけが、うるさいほどに響いていた。

 一番奥の部屋。
 重厚なドアの前に立ち、チカは一度だけ深く息を吸い込み、インターホンを押した。
 ​ 間を置かず、カチャリとロックが外れる音がした。
「入れよ。鍵は開いてる」
 中から聞こえた声に、チカは意を決してドアノブを回した。
 ​部屋の中は、むせ返るような甘い香りに満ちていた。
 高級なコロンと、アルコール、そして独特の湿度を含んだ男の匂い。
 広すぎるリビングの照明は落とされ、間接照明だけが怪しく揺らめいている。
 その中央。
 革張りのソファに、その男――ソラは、深々と身を沈めていた。
 身に纏っているのは、豪奢なバスローブ一枚。
 濡れた銀髪から滴る水滴が、開け放たれた胸元を伝い、引き締まった腹筋へと吸い込まれていく。
 片手には、赤ワインが揺れるグラス。
 その姿は、絵画のように美しく、そして吐き気がするほど傲慢だった。
「待ってたぜ、お姫サマ」
 ソラが、グラスを傾けてチカをねめつける。
 獲物を見る目だ。
 チカは、入り口で立ち尽くしたまま、冷ややかに言い放った。
「……靴も脱ぎたくない気分だ。手短に頼む」
「ハッ、相変わらず愛想がねえな」
 ソラは面白そうに笑うと、テーブルの上にある封筒を顎でしゃくった。
「まずは、それを見ろよ。……現実ってやつをな」

 チカは、警戒しながらテーブルに近づき、封筒を手に取った。
 中から滑り落ちたのは、数枚の写真。
 それを目にした瞬間、チカの呼吸が止まった。
「……っ」
 写っているのは、トキだった。
 今より少し若く、髪も短いが、間違いなくトキだ。
 場所は、どこかの薄汚い路地裏。
 そのトキが、見るからにガラの悪い、刺青の入った男たちと向き合っている。
 そして、手には分厚い封筒――おそらく、現金が渡されている瞬間が、鮮明に切り取られていた。
「……運び屋だよ」
 ソラが、ワインをあおりながら、楽しそうに解説を始める。
「違法カジノの売上回収、詐欺の受け子、ヤクの運搬……。あの頃の俺たちの周りには、そんな仕事が腐るほど転がってた。……あいつは、その中でも特に『重宝』されてたみたいだぜ?」
「嘘だ」
 チカの声が震える。
「トキが、そんなこと……」
「嘘だと思うなら、その写真のメタデータでも解析してみりゃいい。加工じゃねえよ」
 ソラは立ち上がり、ゆっくりとチカに近づいてきた。
「なあ、チカ。……『清純派』で売ってるイグナイトのリーダーが、実は反社の走狗(いぬ)だった。……このネタ、週刊誌ならいくらで買うと思う?」
「……」
「金の問題じゃねえな。世間は、こういう『裏切り』が大好物だ。一夜にして、お前らは犯罪者集団の仲間入り。……ツアーも、テレビも、全部中止だな」
 ソラが、チカの目の前で立ち止まる。
 その身長差が、威圧感となってのしかかる。
「トキだけじゃねえ。……お前も、可愛い弟たちも。……全員、道連れだ」

 ​チカの手から、写真が滑り落ちた。
 パラパラと床に散らばる、トキの過去。
 否定したい。トキを信じたい。
 けれど、証拠はあまりにも残酷で、リアルだった。

 あの夜、トキが言った言葉が蘇る。
『俺は、お前が思ってるような、立派なリーダーじゃない』
 あれは、「不純な動機」のことだけではなかったのか。
 もっと深く、暗い闇を、彼は抱えていたのか。

「……いくらだ」
 チカは、乾いた唇を開いた。
「いくら払えば、この写真を消す」
 ソラが、くっ、と喉の奥で笑った。
「金? ……俺がそんなモンに困ってるように見えるか?」
 ソラの手が伸び、チカの頬に触れた。
 冷たい指先。
 ゾワリ、と背筋に虫が這うような嫌悪感が走る。
「俺が欲しいのは、金じゃない。……お前だ」
「……ッ」
 チカが顔を背けようとするが、ソラの指が顎を強く掴み、固定する。
「条件は一つ。……今夜、ここで、俺のものになれ」
 甘く、毒を含んだ囁き。
「抱かせろよ、チカ。俺に乱されて、俺の色に染まれ」
「……ふざけるな」
「ふざけてねえよ。リハの時から、ずっとウズウズしてたんだ。あんな生意気な目をした『姫』が、俺の下でどんな声を出して泣くのか」

 ソラの顔が近づく。
 欲望に濁った瞳が、至近距離でチカを射抜く。
「トキなんかより、ずっといい気分にさせてやる。アンタ、実は押しに弱いだろう? 俺にはわかるんだよ。自分に従う『雌』の匂いってやつがさ……」
「……さわるな……っ!」
 チカは、ソラの胸を突き飛ばそうとした。
 だが、ソラはびくともしない。
 逆に、その手首を無造作に掴み上げ、強引に引き寄せた。
 バランスを崩したチカの体が、ソファに押し倒される。
「……っ、離せ……!」
「暴れるなよ。……みっともねえ」

 ソラが、覆いかぶさってくる。
 重い。
 バスローブ越しに伝わる、男の体温と、硬い筋肉の感触。
 潔癖症のチカにとって、それは拷問に近い不快感だった。

「……やめろ、汚い……っ!」
「汚い? ……ハッ、トキの手は綺麗だとでも?」
 ソラの手が、チカのシャツの裾から侵入する。
 素肌に、他人の手が触れる。
 その感触に、チカは悲鳴を上げそうになった。
「あいつの手はな、犯罪で稼いだ金で汚れてるんだよ。……それに比べりゃ、俺の方がよっぽどマシだろ?」
「……んっ、や……!」
 ソラの指が、脇腹を這い上がり、胸元をまさぐる。
 愛撫ではない。
 それは、所有物を確認するような、無遠慮で屈辱的な手つきだった。

「条件を飲めば、写真は燃やしてやる。トキの秘密は、墓場まで持っていってやるよ」
 ソラが、チカの耳元に噛み付く。
「お前が、あいつを守るんだろ? 優しい『共犯者』さん」

 ​逃げ場は、ない。
 ここで拒めば、明日の朝には、トキの人生が終わる。
 イグナイトが、終わる。
(……俺が、我慢すれば)
 たった一晩。
 心を殺して、人形になれば。
 トキを守れる。
 チカの目から、抵抗の力が失われていくのを、ソラは見逃さなかった。

「……いい子だ」
 ソラは、愉悦に歪んだ笑みを浮かべ、チカのシャツのボタンを弾き飛ばした。
 ブチッ、と乾いた音がして、白い肌が露わになる。
「……綺麗だ」
 ソラの舌が、チカの鎖骨を舐め上げる。
 ぬるりとした感触。
 チカは、天井のシャンデリアを見つめたまま、歯を食いしばって絶叫を殺した。
 吐き気がする。
 全身が粟立つ。
 トキ以外の男に触れられることが、これほどまでに苦痛だとは。

「ほら、もっと力抜けよ」
 ソラの手が、ベルトに掛かる。
 金属のバックルが外れる音が、部屋に響く。
「……や……」
「嫌がってるフリして、体は正直なんじゃないのか? ……ここ、反応してるぜ」
 ソラの指が、ズボンの上から、際どい場所を弄る。
「……ひぅ……っ!」
 屈辱で、涙が滲む。
 こんな男に触れられて、体が反応してしまう自分自身が、何よりも許せない。
「……やめて、くれ……」
 チカは、懇願した。プライドも何もかも捨てて。
「写真なら、言い値で買う。……土下座でもなんでもする……だから……っ」
「ダメだ」
 ソラは、冷酷に切り捨てた。
「俺が欲しいのは、お前の『絶望』なんだよ。……高潔なチカ様が、俺みたいなクズに犯されて、汚される顔が見たいんだ」
 ソラは、チカの両手首を片手で頭上に固定し、もう片方の手で、スマホを取り出した。
「……記念にな、動画も撮っといてやるよ」
「……ッ!?」
「安心しろ、公開はしねえよ。……俺だけのオカズだ」
 カメラのレンズが、乱れたチカの姿を捉える。

 最悪だ。
 これ以上ない地獄だ。

「さあ、言えよ」
 ソラが、チカの唇に自分の唇を押し当てようとしながら、命令した。
「トキを守りたいなら、お前の口から言え」
「……なに、を……」
「『トキのこと、誰にも言わないでください』。……『代わりに、俺を好きにしてください』ってな」
 チカは、絶望に目を閉じた。
 それを言えば、自分は本当に、この男の共犯者になる。
 一生、消えない傷を負うことになる。
 でも。
 トキのためなら。
「……だれ、にも……」
 掠れた声が、漏れる。
「……いわないで……」
「よく聞こえねえな。続きは?」
「……代わりに……」
 涙が、こめかみを伝って落ちた。
「……おれを、すきに……して、ください……っ」
 ​ その言葉を聞いた瞬間。
 ソラの表情が、最高潮の加虐心で歪んだ。
「……合格だ。……たっぷり可愛がってやるよ」

 ソラが、チカの唇を塞ぐ。
 それはトキがチカにしたものとは全く別の、猛々しい捕食さながらのキス。
 舌が無遠慮に侵入しようとするのを、精一杯の抵抗で拒絶する。しばらく攻防が続いた後、焦れたソラが一度唇を離し、チカの顎を強く掴んだ。

「おいおい、話が違うだろ? ……俺は『お願い』されてしてやってるんだけどなぁ!?」
「……ッ」
「どうなってもいいのかよ? ホラ。このスマホにだって、あの写真データは入ってるんだぜ?」
「……っ!?」
 サッと、チカの顔から血の気が引く。
 まさか。
「指先ひとつでお前らはお終いなんだ。……もっと、殊勝な態度ってモンがあるように思うがな」
「や、やめてくれ……、頼む……っ」
「足りねェよ、チカ。……そうだなぁ。さっきの口上の焼き直しじゃ、盛り上がりに欠ける」
 ソラの自虐的な笑みは、一層の残酷さを持ってチカに降り注ぐ。
「ほら、自分の頭で考えな。俺に媚びて、服従しろ。お前の判断ひとつで、お仲間の運命が決まるんだ」
「……っ」

 この男が、何を求めているか。
 チカには嫌になるほど分かったが、それだけは言いたくなかった。トキにさえせがんだことはない。好きでもない——むしろ、嫌いな、ソラなんかに、こんなことを頼む日が来るなんて。
 姫と呼ばれるほどに誇り高く、気高く、理不尽はすべて圧倒的な努力と正しさでねじ伏せてきたチカだった。
 この場でそれを口にして、ソラに屈すること。
 それは、今までの自分を裏切ることと同じだった。

 しかし。
 チカの脳裏には、今朝も見たばかりの、トキの無邪気な笑顔が過ぎる。
 本気で笑った時の、片目だけすぼめるようにして笑う、――今では、心から愛しく思う顔。
 その背景には、メンバーたちのふざけたじゃれあいの風景がチラついた。

 全てが、無に帰す。
 ソラの行動ひとつで。
 例えこの写真が嘘でも、捏造でも、誤解でも、結局は同じ。
 悪意のある取り上げられ方ひとつで、「イグナイト」は、トキは、容易く終わるだろう。

 ……そんなことには、耐えられない。
 あの温かな居場所を、笑顔を、幸福を、失うことなど出来はしない。
 彼らが心無い中傷を受け、傷つき、苦しむところなんて絶対に——見たくない。

 チカの葛藤はやがて、無力感へと転換した。

「……していい、何してもいいから……っ」

 仲間には。
「イグナイト」には。
 トキには、手を出さないでくれ。

 その願いは声にならず、締め付けられた喉を、空気だけが通り過ぎる。

「……なんだ、色気ねぇな。まあ、今はそれでヨシとしてやるよ」

 ソラは傲岸な表情で悪魔のような笑みを浮かべ、チカの震える肌に唇を落とした。

「俺は容赦ねぇぞ。天国と……地獄を見せてやるよ」
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