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三章:ライアンからの依頼
35 消えたアイリス
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森の中、アイリスを探す。
マルチナとミファには待っててもらう事にした。
時間を考えるとそんなに奥まで行ってはいないと思うのだが。
ライアンと森へ分け入る。
所によっては腰まである草、肩の下まで低く伸びた枝が行く手を遮る。
「ジン君。人が通った形跡の無い所は行くだけ無駄だよ」
「そうですね」
時折出てくるモンスターを倒しながらゆっくり歩を進める。
「毒イモムシ程度で良かった」
俺は倒した毒イモムシを見下ろして言う。
「毒状態になったら大変だぞ。毒消しは持っているのかい?」
「あ」
持っていない。
薬草はあるけど毒消しなんて必要ないと思って持たないようにしてた。ミファの能力が軽い状態は治せるから。解毒してもらった事もあって油断していた。
「しかし困ったな。私も毒消し持ってないんだ。一旦、戻って合流しようか」
仕方なく来た道を戻る。
アイリスはどこに行ってしまったんだろうか。
「お帰りなさい」
ミファが手を振る。
「見つかった?」
「いや。毒イモムシがいたから引き返してきた」
マルチナに俺は答える。
「そっか」
「どこに行ったんだろうね」
「ミファも見なかった?」
「うん。見てない」
マルチナとミファはすっかり仲良くなっていた。ミファも気を使わずに普通に会話できるようになったんだ。
「どうしましょうか?」
マルチナが俺に尋ねる。
「うーん。このまま四人で調査するのもなぁ」
「私が一人で探してこようか?」
ライアンが話し掛けてくる。
「しかし……」
「元々、君たちのチームじゃないんだから。それに、私の実力は先程の戦闘で分かっただろ?」
「ですが、毒消し持ってないじゃないですか」
「ジン君も同じだろ?」
「いや、うちのチームには毒消し能力があるミファがいるので……」
「そうなのか!?」
「あ、あの、ライアンさん。私、自分用に毒消しいくつか持ってるので。よ、良かったら持って行ってください」
ミファがライアンに毒消しの入った袋を渡す。
「ありがとう。じゃあ、私は一人で少し探してこよう」
俺たちはライアンと別れて魔法石の捜索と調査を再開する事にした。
ライアンは一人、アイリスを探すために人が通った跡を頼りに森の奥へと消えていった。
アイリスは一体どこに行ってしまったんだろうか。そして、その目的は何なのだろうか。
マルチナとミファには待っててもらう事にした。
時間を考えるとそんなに奥まで行ってはいないと思うのだが。
ライアンと森へ分け入る。
所によっては腰まである草、肩の下まで低く伸びた枝が行く手を遮る。
「ジン君。人が通った形跡の無い所は行くだけ無駄だよ」
「そうですね」
時折出てくるモンスターを倒しながらゆっくり歩を進める。
「毒イモムシ程度で良かった」
俺は倒した毒イモムシを見下ろして言う。
「毒状態になったら大変だぞ。毒消しは持っているのかい?」
「あ」
持っていない。
薬草はあるけど毒消しなんて必要ないと思って持たないようにしてた。ミファの能力が軽い状態は治せるから。解毒してもらった事もあって油断していた。
「しかし困ったな。私も毒消し持ってないんだ。一旦、戻って合流しようか」
仕方なく来た道を戻る。
アイリスはどこに行ってしまったんだろうか。
「お帰りなさい」
ミファが手を振る。
「見つかった?」
「いや。毒イモムシがいたから引き返してきた」
マルチナに俺は答える。
「そっか」
「どこに行ったんだろうね」
「ミファも見なかった?」
「うん。見てない」
マルチナとミファはすっかり仲良くなっていた。ミファも気を使わずに普通に会話できるようになったんだ。
「どうしましょうか?」
マルチナが俺に尋ねる。
「うーん。このまま四人で調査するのもなぁ」
「私が一人で探してこようか?」
ライアンが話し掛けてくる。
「しかし……」
「元々、君たちのチームじゃないんだから。それに、私の実力は先程の戦闘で分かっただろ?」
「ですが、毒消し持ってないじゃないですか」
「ジン君も同じだろ?」
「いや、うちのチームには毒消し能力があるミファがいるので……」
「そうなのか!?」
「あ、あの、ライアンさん。私、自分用に毒消しいくつか持ってるので。よ、良かったら持って行ってください」
ミファがライアンに毒消しの入った袋を渡す。
「ありがとう。じゃあ、私は一人で少し探してこよう」
俺たちはライアンと別れて魔法石の捜索と調査を再開する事にした。
ライアンは一人、アイリスを探すために人が通った跡を頼りに森の奥へと消えていった。
アイリスは一体どこに行ってしまったんだろうか。そして、その目的は何なのだろうか。
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