【ひっそり】たたずむ効果屋さん

龍尾

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シロ(4)

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「ーーそれで、解体場から出て合図を出した後は冒険者達が制圧して終わり。奴隷だった人達も全員無事で、わたしもクロを助けて満足」

「それはそれは。無事目標を果たせたようで何よりです」

 解体場潜入作戦から四日後。解放した奴隷の人達が自分の居場所へ帰るのを見届け、里に一度戻ったりと忙しい日々を過ごしたシロはようやく街に戻って空いた時間に効果屋へと訪れていた。

 話していたのは、潜入作戦の概要について。フェクトとの約束に従い、目標達成までの過程を語っていたのだ。

「ん。あの魔道具がなければ無理だった。感謝する」

「いえいえ。こうしてシロさんの物語を聞かせていただけるだけで、十分にこちらも利を得ていますからお気遣いなく」

 楽しそうにニコニコとした笑顔でシロの話を聞いていたフェクトは手帳に筆を走らせる。その姿は薄寒い笑顔を浮かべて接客している時とは違って、心から楽しんでいるように見えた。

「ところで、フェクトは何を書いてる?」

「覚え書きですよ。シロさんから聞かせていただいた話を元に物語を書こうと思っていまして」

「物語……。フェクトは小説家?」

「えぇ、兼業で英雄譚の執筆も行っております。一番有名な物語ですと、これですね」

 フェクトが立ち上がり、本棚から一冊の本を取り出す。それはシロでも知っている物語だった。『サンジェ女王と魔の化身』。魔の化身と呼ばれる化け物とサンジェという少女の血を巡り展開する冒険譚から始まり、サンジェ王国の建国譚へと繋がる有名な物語だ。クロが里で子どもの頃に行商人からその物語を聞いて目を輝かせていたのをシロは覚えていた。

「建国譚は確かに有名。フェクトが作った?」

「いえ、まさか。有名な話も書けと言われて本に書いただけで、建国譚自体は昔から国で語り継がれている物ですよ」

 フェクトは苦笑いを浮かべて首を横に振ると本をシロに渡す。パラパラと本をめくりその内容に目を通したシロは、共通語が上手く読めずに首を傾げながらも感嘆の声を漏らした。

「にゃあ。冒頭だけでも面白そう」

「そう言っていただけると幸いです。」

「わたしの話も、こうなる?」

 キラキラした目でシロはフェクトを見つめる。本を読むという経験が少ないことも含めて、目新しさにシロは興味が湧いたのだ。

「同じようになるかはわかりませんが、全力で書かせていただきますよ」

「にゃ! 完成したら、わたしも欲しい。里のみんなに見せる」

 尻尾をゆらゆらと楽しそうに揺らしてシロは微笑んだ。共通語の読み書きの勉強にもなるだろうと、シロは本の完成が楽しみになった。

「里と言えば、一度帰郷したんですよね? どうでしたか?」

「どう……? んー。みんな心配してた。けどクロもわたしも無事って伝えたら安心してた。それから里長と話し合って、チアーレ商会と交易することに決めた。そのくらい?」

 クロを助け出した後、シロはチアーレに里の行商人についてを相談していた。里が搾取されていることを知ったチアーレは里から売れる物と里が買いたい物をシロから聞き、十分な利が見こめると交易を提案したのだ。

「それは素晴らしい! シロさんの目標も達成されましたし、言うことなしですね。ところで、今後シロさんはどうするご予定なのですか?」

「ん。わたしは、これからもチアーレ商会で雇ってもらう。奴隷商は他にもいるみたい。だから、まだまだ助けないと。それにーー」

 シロはそこで言葉を止めて、遠くでクロが待ち合わせの場所に着いた足音を聞きつけ耳を向けた。待ち合わせの時間まではまだしばらくの余裕があるにも関わらず、クロがそわそわと歩く音を響かせているのを聞いて小さくシロは微笑む。

「友達が教えてくれた。わたしはもっとたくさん街で学ばないといけない。だから、この街に残る」

「そうですか。でしたら、また何か困りましたらぜひ効果屋にいらしてください」

「ん、そうする」

 シロが小さく頷いたところで、効果屋の扉が開けられる。外の音に一度意識を向けていたシロは、ここ数日で聞き慣れた靴音からそれがチアーレだとわかっていた。

「失礼するよ、フェクト殿。事情聴取で近くに来たものでね。シロ殿を紹介してもらった礼を持って来たんだ」

 店の中へと入ったチアーレは小脇に抱えた袋をフェクトに差し出して、ニヤリと微笑む。その表情はシロの知る厳格な商会長の顔とは違う、悪童にも似た笑みだった。

「おや、呪具ですか」

「金ならフェクト殿は十分だろうからな。奴隷商から回収した物の一部だよ」

「それ、グリエロの呪具……。危なくない?」

 フェクトが袋から取り出した呪具を見て、ついシロが言葉を漏らす。それはクロを操るためにグリエロが使っていた指輪型の呪具だった。

「おや、いたのかシロ殿。気がつかず申し訳ない。クロ殿と出かけると聞いていたものだから、いるとは思わなかったよ」

「いい。それより、呪具」

 少し驚いた様子で頭を下げるチアーレにシロは小さく首を横に振り、フェクトの持つ呪具を鋭く睨みつける。人の意志や誇りすら歪める呪具など今すぐにでも壊してしまいたかった。

「ご安心を。呪具や魔道具などの特殊な物品は特殊な効果を持っていることが多い物でして。例えばこれは【ドロドロ】とした澱みですね、これを取ってしまえば」

 パチンとフェクトが指を弾く。その瞬間、呪具から感じる背筋を震わせるような魔力が消え去った。

「このように呪具を浄化できるわけです」

 ただの装飾品となった指輪をフェクトはチアーレに渡す。

「フェクト殿は効果を得て、私は装飾品の価値を落とすことなく危険物を処理できる。お互いに得なわけだよ」

「それなら、良かった」

「うむ。どうやらこの指輪は人の決意に働きかけて、対象の決意から大きくずれない限り自分の命令に従わせることができる指輪らしい。同時に操れるのは一つにつき一人。捧げるのは、幸せな思い出だとか」

 悲しげに目を伏せてから、チアーレは遠くを見つめる。その視線の向かう先にあるのは監獄だ。捕まったグリエロもそこに囚われていた。

「可哀想な男だ。奴隷だった彼は呪具を主人のために使わせられていた。そこから呪具の力で奴隷から商人まで成り上がった彼は、呪具で成り上がったという記憶しか幸せな思い出がないのだよ。だから、彼は純然たる善意で自分と同じ幸せに人を導こうとしていた。呪具に狂わされた哀れな男だ」

 グリエロが呪具のために捧げたのは幸せな記憶だけではない。味覚を捧げ、怒りの感情までも捧げたグリエロの精神は完全に壊れていた。その姿を思い出したチアーレは静かに目を閉じて深く呼吸をすると、意識を切り替える。

「ふむ、余計な話だったね。今日の本題は、フェクト殿との商談なんだ」

「本の買取ですね?」

「うむ。後日、支店の者に取りにこさせるつもりだ。っと、すまない。シロ殿とフェクト殿の話を待つべきだな」

 商人の顔へと切り替わったチアーレはそのままフェクトと商談を始めようとして、シロが先に効果屋にいたことを思い出して言葉を止めた。

「大丈夫、話は終わってる。……にゃぅ、むしろわたしは早くクロに会いに行かないと」

 シロはチアーレに言葉を返しながらふと外を見て、待ち合わせの時間が迫っていることに気がつき慌てて立ち上がる。

「うむ、外に精鋭組織のために新しく雇った者がいるから挨拶だけでもするといい。ではまた、シロ殿」

「ん。商会長も、フェクトも、またね」

「はい、ご武運を」

 フェクトの送る言葉を後ろにシロは効果屋を飛びだす。しかしその勢いも扉を抜けるまで。

 シロは外に立っていた巨躯の男に驚き立ち止まった。

「ウォーリ!」

「ん? おぉ、白毛のお嬢ちゃん。相変わらずわかりにくいなお前」

「お嬢ちゃんじゃなくて、シロニャヴェア・ガッタ。雇われたの?」

 グリエロを倒してすぐ後、目が眩んだ状態のままクロと戦っていたウォーリは即座に武装を解いて降伏していた。その後の話でシロは知ったのだが、ウォーリもまたグリエロに操られていたのだ。

「あぁ、そーゆーこった。これからは仲間ってことだな、シロ嬢」

「そう。ウォーリが仲間なら心強い。けど、本当にグリエロに操られてたのかわからないから不安」

「そこはまぁ商会長が証明してくれるが、そうだなぁ。俺様は約束は絶対に破らん男だ。それが俺の誇りだからな。まぁ、それをグリエロの野郎には利用されたわけだが。ってわけで、俺様はお前の仲間だと約束してやる。これでどうだ?」

 自信満々に胸を張るウォーリを見つめ、シロは小さく笑う。疑うだけ無駄だと思うほどにウォーリの瞳は真っ直ぐだった。そして『誇り』という言葉もシロの心を震わせる。

「誇りというなら信じる。でも、どうして約束をそんなに大事にしてる?」

「裏切っても、幸せにはなれねぇって知ってるからだ。それよりいいのか、シロ嬢。急いでたんだろ?」

「あっ、そうだ。それじゃ、またね!」

 シロはそれだけ言って手を振ると跳ねるように地を蹴り路地裏を駆け抜けた。向かう待ち合わせ場所は、冒険者組合の入り口前だ。

「ごめん、少し遅れた」

「本当、アンタ何してたのよ! ずっと……。いや、今来たばかりだけど待ちくたびれたわ」

 そわそわと辺りを見回していたクロに声をかける。返ってきたのは少し怒った声音。けれどそれがクロの照れ隠しなのだと、ようやくシロはわかり始めていた。

「待ってたの音で知ってる。だから、ごめん」

「なっ……。アンタの足音だけ聞こえにくいの本当ずるいわ! その【ひっそり】とかいうの、本当厄介ね」

 頬を紅に染めてクロは地団駄を踏む。こうやって言葉を交わせることがシロは嬉しかった。

「何ニヤニヤしてんのよ、アンタ。はぁ、本当調子狂うわ。少し前までアンタはアタシのこと嫌いだと思ってたんだからね」

「そんなことない。でも、わたしが口うるさかったのもよくなかった」

 誇りや慣習をあまり大事にしないクロにシロが注意することは多かった。ただ、それはシロがクロと話すためのきっかけを探していたのもあるのだ。シロとて好奇心旺盛な猫人族である。外の世界に詳しいクロをシロは昔から気になっていたのだ。

「そうね。ってか、アンタの雰囲気が悪かったのよ。ずいぶんと話しやすくなったわよ、アンタ」

「効果屋のおかげ。クロも行けばいいのに」

「嫌よ。アタシは今の自分に不満はないもの。それに力なら、まずはこれを使いこなすことからよ」

 クロは手にはめた指輪を掲げる。グリエロから得た呪具、『影刃』の指輪だ。聴力を一時的に捧げることで影を刃として操る呪具をクロは未だに持っていた。

「いいなら、いい。けど、無理はしないで」

「はいはい。それより、早く冒険者組合入るわよ! 今日からアタシの冒険者生活が始まるんだから!」

 心配そうなシロを気にした様子もなく、クロは瞳を輝かせて冒険者組合を見つめた。

 二人の待ち合わせの理由。それは、帰郷を済ませた二人が冒険者となるための登録をするためだった。

「ん。クロが楽しそうでよかった」

「えぇ! でもこれからはもっと楽しいんだから!」

 楽しそうに声を張り上げるクロを見つめて、仲間を助けられて本当に良かったとシロは笑う。

「あっ、アンタの笑った顔初めて見た気がするわ!」

「そう? よかったね」

「なにそれ」

 シロの言葉にクロも笑う。そうして二人は笑いながら冒険者組合へと入った。これからの生活にわくわくとした期待をこめて。
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