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第102話「秘密の記憶」より②
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(第102話「秘密の記憶」より)
お返しのビンタを受けるために身を屈め、目を閉じ覚悟して「その時」を待つ篤樹。2人きりの空間……死闘を終えた篤樹を前に、遥は何を思うのか……
ほんの少し高い位置にある篤樹の顔を遥はジッと見つめ、小さく笑みを浮かべると、静かに自分の顔を近付けて行く。遥の両足のかかとが、そっと上がった……
「カガワアツキ……何をしているんだ?」どことなく恥ずかしそうに視線を外し語り掛けるモンマの声で、篤樹はボンヤリと意識を覚醒。あれ?俺……ここで何をしてたんだっけ?
遥と妖精王の子ども達とはしばしの別れ。篤樹の唇に血が付いていることに気付いたレイラとエシャー。「いつ・どこで・誰の血が・どうして付いたのか」は、モンマの法術で「秘密の扉」の奥へ隠されています。
「……さっきの……カガワアツキの記憶……消さなくても良かったんじゃ……」モンマからの伏し目勝ちな意見に、赤面する遥。「ウチの記憶は消さんといて。大事な……修学旅行の思い出や!」
「賀川は2番、兄さまが1番や! さ、みんなぁ! 王様の誕生シーンを見つけにいくでー!」「オー!!」遥と20人の妖精達は、元気一杯に飛び上がって掛け声を上げると、ミシュバット遺跡に背を向け、王が生まれる森を目指し駆け出して行った……
(「3年2組ボクらのクエスト~想像✖創造の異世界修学旅行~」作品イメージイラスト集② 完)
お返しのビンタを受けるために身を屈め、目を閉じ覚悟して「その時」を待つ篤樹。2人きりの空間……死闘を終えた篤樹を前に、遥は何を思うのか……
ほんの少し高い位置にある篤樹の顔を遥はジッと見つめ、小さく笑みを浮かべると、静かに自分の顔を近付けて行く。遥の両足のかかとが、そっと上がった……
「カガワアツキ……何をしているんだ?」どことなく恥ずかしそうに視線を外し語り掛けるモンマの声で、篤樹はボンヤリと意識を覚醒。あれ?俺……ここで何をしてたんだっけ?
遥と妖精王の子ども達とはしばしの別れ。篤樹の唇に血が付いていることに気付いたレイラとエシャー。「いつ・どこで・誰の血が・どうして付いたのか」は、モンマの法術で「秘密の扉」の奥へ隠されています。
「……さっきの……カガワアツキの記憶……消さなくても良かったんじゃ……」モンマからの伏し目勝ちな意見に、赤面する遥。「ウチの記憶は消さんといて。大事な……修学旅行の思い出や!」
「賀川は2番、兄さまが1番や! さ、みんなぁ! 王様の誕生シーンを見つけにいくでー!」「オー!!」遥と20人の妖精達は、元気一杯に飛び上がって掛け声を上げると、ミシュバット遺跡に背を向け、王が生まれる森を目指し駆け出して行った……
(「3年2組ボクらのクエスト~想像✖創造の異世界修学旅行~」作品イメージイラスト集② 完)
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