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第一章 ―出会い―
チャーム
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「見せてみろ、切り札とやら……」
ヤニーはトレトーに向かって叫ぶ。トレトーは、魔導書を広げて、高らかに叫んだ。
「"カリューナの魂よ、我に力を貸したまえ!!"」
セレェナは、ピクリ、と動きをとめた。
トレトーの体が、白く光りだした。
「ほう?」
ヤニーは、片手の肩を片手でささえ、腕をのばし、背中をひねり、ストレッチをすると、自らの腕に力をためた。すると、腕全体が黒い光に覆われた。構えて呼びかける。
「いくぞ!!」
「おう!!」
トレトーもまた低くかまえ、光るマナをあつめ、対峙する。そして両者、同じタイミングで地面をけりあげて、グラウンドの中央で、衝突した。
《バチバチバチバチィッ》
落雷のような火花が散る。お互いの腹部をめがけて、魔力そのものを打ち込んだ。これが"兄弟げんかの流儀"だった。
「うおおおお」
「あああああ!!!」
ヤニーの雄たけびに呼応するように、まけじとトレトーも叫んだ。だがあるとき、ヤニーは相手の体をよこなぐりにおしこむようになぐりつけた。違和感を感じてトレトーが下を見たときにはおそかった。
"インパクト"の痕跡。大穴である。足を取られて、ヤニーは強い一撃をうけ、体制を立て直すまでもなく、魔力で保護されてない脇腹をなぐられ吹き飛ばされた。
《シュゥウウッ》
吹き飛ばされる自分を追いかける陰がいた。ヤニーである。ヤニーはまたトレトーの腹部に手を当てると、叫んだ。
「インパクト!!!!!」
終わった……そう意識したころには、すでに遅く、トレトーは斜めにふきとばされ、地面にめり込んでいた。
《ズサ、ズサ、ズサ……》
朦朧とする意識の中、足音だけが響いた、見下ろしたのは、ヤニーだ。
「やはり……お前はいつまでたっても……最弱の悪魔だ」
周囲を見渡し、ヤニーは、首をひねり、顎に手をのせる。
「ふむ……おかしい」
「なに……が、だ」
「お前はなぜ人間たちのキレイな魔力と、自分の魔力を混ぜなかったのか、その爆発力は、魔界でもよく知られている、どんな人間でもな……だが、違和感はそれだけではない」
悪魔ヤニーは、傍らにおちている”ベンQ”の帽子をとる。それが偽物だとわかると
「やはり……あの”使い魔”どこにいやがる?」
「ふん……」
ヤニーは、指パッチンをする、それと同時に、先ほど水道の上におかれた砂時計が反転した。ヤニーはセレェナに命じた。
「チャーム※命令、”トレトーを始末しろ”」
「!!」
呼びかけられたセレェナの周囲に赤色の光がまとわりつく。そして、瞳が輝きだすと、セレェナは応じた。
「セレェナは、ヤニーの傍いく、ヤニーは傍らから小さなナイフをさしだすと、いった」
「これは“魔族のナイフ”だ、こいつをさせば、致命傷を負わせる事ができる、できるな?」
「はい、ヤニー様」
セレェナは、従順になった。完全に支配されているようだった。
ヤニーはトレトーに向かって叫ぶ。トレトーは、魔導書を広げて、高らかに叫んだ。
「"カリューナの魂よ、我に力を貸したまえ!!"」
セレェナは、ピクリ、と動きをとめた。
トレトーの体が、白く光りだした。
「ほう?」
ヤニーは、片手の肩を片手でささえ、腕をのばし、背中をひねり、ストレッチをすると、自らの腕に力をためた。すると、腕全体が黒い光に覆われた。構えて呼びかける。
「いくぞ!!」
「おう!!」
トレトーもまた低くかまえ、光るマナをあつめ、対峙する。そして両者、同じタイミングで地面をけりあげて、グラウンドの中央で、衝突した。
《バチバチバチバチィッ》
落雷のような火花が散る。お互いの腹部をめがけて、魔力そのものを打ち込んだ。これが"兄弟げんかの流儀"だった。
「うおおおお」
「あああああ!!!」
ヤニーの雄たけびに呼応するように、まけじとトレトーも叫んだ。だがあるとき、ヤニーは相手の体をよこなぐりにおしこむようになぐりつけた。違和感を感じてトレトーが下を見たときにはおそかった。
"インパクト"の痕跡。大穴である。足を取られて、ヤニーは強い一撃をうけ、体制を立て直すまでもなく、魔力で保護されてない脇腹をなぐられ吹き飛ばされた。
《シュゥウウッ》
吹き飛ばされる自分を追いかける陰がいた。ヤニーである。ヤニーはまたトレトーの腹部に手を当てると、叫んだ。
「インパクト!!!!!」
終わった……そう意識したころには、すでに遅く、トレトーは斜めにふきとばされ、地面にめり込んでいた。
《ズサ、ズサ、ズサ……》
朦朧とする意識の中、足音だけが響いた、見下ろしたのは、ヤニーだ。
「やはり……お前はいつまでたっても……最弱の悪魔だ」
周囲を見渡し、ヤニーは、首をひねり、顎に手をのせる。
「ふむ……おかしい」
「なに……が、だ」
「お前はなぜ人間たちのキレイな魔力と、自分の魔力を混ぜなかったのか、その爆発力は、魔界でもよく知られている、どんな人間でもな……だが、違和感はそれだけではない」
悪魔ヤニーは、傍らにおちている”ベンQ”の帽子をとる。それが偽物だとわかると
「やはり……あの”使い魔”どこにいやがる?」
「ふん……」
ヤニーは、指パッチンをする、それと同時に、先ほど水道の上におかれた砂時計が反転した。ヤニーはセレェナに命じた。
「チャーム※命令、”トレトーを始末しろ”」
「!!」
呼びかけられたセレェナの周囲に赤色の光がまとわりつく。そして、瞳が輝きだすと、セレェナは応じた。
「セレェナは、ヤニーの傍いく、ヤニーは傍らから小さなナイフをさしだすと、いった」
「これは“魔族のナイフ”だ、こいつをさせば、致命傷を負わせる事ができる、できるな?」
「はい、ヤニー様」
セレェナは、従順になった。完全に支配されているようだった。
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