引き籠もりVTuber 学生編

龍之介21時

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バレた!!

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【竹取家 亜沙美の部屋】
「ご、ごめんなさい!……帰りが遅くなると、その…怖いから、今日は帰るね…」

「えっ?…ちょっと亜沙美?おい!」

亜沙美はナイトパレードを見ていきたい!という気持ちも強くあったのだが…やり始めたばかりの配信活動に穴を開けたくない!という気持ちから…適当な言い訳をして帰ることにした

「そうか、さっきあんな事があったばかりだもんな。うん、遅くならないうちに帰ろうか。送るよ」

と、縄島スパーランドでの終わりの会話を思い出していた

(あぁ…太一に何か勘違いさせちゃったよなぁ…ごめんね。太一…今度会ったら謝ろう。出来たら、次のお出かけを約束出来ないかな?今日楽しかったもんねぇ…)

亜沙美はそんな事を考えていたが…
「前みたいに戸締り忘れるなんてするなよ。危ねーからな!」
と玄関まで送ってもらった時に言われていたのに、また戸締りを忘れている事に全く気がついていなかった



【太一の自宅前】
(亜沙美……可愛いかったな。アイツ…あんな可愛い顔してたんだ…中学の時には全然分からなかったけど、見た目好みかもしれないな…)

「あっ!?しまった!」

太一は学校の先生から
「亜沙美が登校する気になる様に、それとなく促(うなが)してくれないか?」
と頼まれていたのだが…むしろソレが今日の最初の目的だったのに、亜沙美の可愛さに気づいてしまってからずっとドキドキしていて、その事をすっかり忘れていた

(…まだ20時過ぎだし…邪魔しても良いよな?)

太一は頭の中で自問自答していた
20時と言えば高校生なら決して遅い時間ではないだろう。しかし、深く親しい訳ではない異性の関係だと遅いか?と悩みながらも、とりあえず亜沙美の家に向かった

(チャイムを鳴らして出てきたら柔らかく言おう。出てこないなら今日のところは諦めよう)

亜沙美が出てくるか?否か?で対応を決める事にして竹取家に向かう太一



【亜沙美の部屋】
「今日の配信は何しようかなぁ?…何も考えてないから、前回の続きで【学校の怪談】をしようかな?7つの話の内の1つクリアしただけだもんね…」

前回の続きをする事に決め、配信する為の段取りに入った亜沙美。配信画面とゲームの起動。アバターとカメラの連動具合の確認をした

「そう言えば!ベテランYouTuberの裏話で
「配信前に内容に合わせたトークデッキとか、事前に用意しとくと盛り上がりやすい」
って言ってたっけ…何か考えとくかな…」
 

亜沙美はノート帳を用意しペンを握り締め、何か良いトークデッキは無いか?と見本にしているベテランYouTuberの配信を聴きながら模索していた


「ピンポーン!」

……………………………………………………………………………………
【玄関前】
「出ないな…まさか、もう寝たとか?うーん、風呂かな?女の風呂は長い。って言うからそうかもな…」

太一は今日の亜沙美の可愛さに捕らわれていたので、無意識に亜沙美が風呂に入ってる姿を妄想した
もちろん全裸で身体を洗っている亜沙美。風呂なのだから当たり前なのだが…その妄想だけで太一は顔を赤くしていた

「ガラッ!」
突然開かれた風呂の扉

「きゃっ!誰!?」

「俺だよ…俺、亜沙美と一緒に入りたいんだ…」


と、妄想していて我に帰った太一
(って!何を考えてるんだ、俺はHENTAIかよ!いや、俺ならまだしも亜沙美が一人暮らししてる事を調べたストーカーとかだったら…不味いよな!……まさか…亜沙美、戸締りちゃんとしてるよな…一応、確認しておくか)

「ガチャ…」

「ぬあー!?開いてやがる!亜沙美の奴…戸締りはちゃんとしろ!って今日言ったばかりだろうがっ!いくら田舎の三重県っても流石に駄目だろうがよっ!!」



【亜沙美の部屋】
「うーん、なかなか良いトークデッキ出来ないな…うーん…それとも魅せ場を意図的に用意する…そんな器用なこと私には無理かな?」

「ドタドタ…」
廊下から足音が聞こえてきた

「あれ?お母さんかな?帰ってきたんだ…」

亜沙美の母親なら連絡無しに突然帰ってきてサプライズする事は有り得るようで、亜沙美は不審者の侵入とかの心配をまるでしていないw

「亜沙美ー!戸締りはちゃんとしろって言ったろうがっ!何で空いてんだよっ!」

「た、太一!?」

「お前なぁ…玄関の鍵、また開けっ放しだぞ!俺だからいい様なものの、不審者だったらどうするんだ………ん!?」

またも戸締りを忘れている亜沙美に文句を言いに、部屋に入った太一は亜沙美の前にあるモニターに映る物に目を惹かれた

「何?……あっ!太一…こ、これは……」
 

VTuber【浅宮アミ】が亜沙美の動きに連動して動いてる画面を、太一にバッチリ見られてしまった
驚きを隠せない太一と、見られてはイケナイ物を見られて固まった亜沙美が向かい合っていた



続く
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