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踏み込む勇気
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【亜沙美の部屋】
亜沙美は旅行中にすり減ってしまったメンタルを回復させる為、VTuberを始めるキッカケを与えてくれた、とある企業勢のVTuberの配信を見ていた
(反射神経そんなに無い人だと思ってたけど…凄い!あんなに上手くキャラクリして、操作も完璧じゃないけど出来てて、それなりに戦えてる…そうだった。諦めない努力の人だった…そんな背中が眩しいくらいの人だった。今も変わらないんだなぁ…私も踏み込めるかな?)
憧れの先輩VTuberの配信は、今夜も陰(かげ)ることなく眩しく輝いていた。その姿に…亜沙美は亡くなった父親の仕事を受け継いで、ほとんど家に帰れない中でも働き続ける母親を思い出した
亜沙美の母親は自由奔放でユルユルな日常生活をしているが、1度やると決めたら絶対に折れる事なく必ずやり遂げる、強い意志を持つ女性だ
「そうだ!私だってやらなきゃね!!」
ゴールデンウィークの2日目。初めての友人達との旅行や、久しぶりの登校で疲れた身体と心を自ら引き上げる程の気力を振り絞り、亜沙美は前へと踏み込む覚悟を決めた!
【21:00】
「こんアミーゴ!AA(ダブルエー)VTuberの浅宮アミだよー!こんアミーゴぉ!!…昨日は休み取っちゃってごめんねぇ…」
✱「待ってたぞ!」
✱「旅行は楽しかった?」
✱「おひさ~♪」
✱「どこに行ったん?」
1日とは言え旅行の為に初めて休みを挟んだ亜沙美は、いつもの様に視聴者(アミーゴ)が出迎えてくれるのか?少し不安ではあったが…800人が配信開始を待ってくれていた
「みんなー!(*´∇`)ノ おひさ~♪待っててくれてありがとう♪…嬉しいから今夜は2時間配信しちゃうねっ!」
✱「マジか!?」
✱「嬉しい!」
✱「旅行中 良い事あった?」
✱「無理すなよー」
旅行に出掛ける前日の配信では、開始時に1000人ちょいの視聴者(アミーゴ)が居たが…気になる程ではない誤差と言えた
「お土産話も沢山あるしー、撮ってきた写真も魅せてお話しよう思うの。それにゴールデンウィーク中だがら、学校のこと気にせずに時間取れるからね!
…それと最後に明日の配信についてのプチ発表もあるから、最後まで見てくれると嬉しいなぁ!」
✱「お!」
✱「気合い入ってんね」
✱「楽しめたようで何より」
✱「アミー水販売か?」
「( ̄▽ ̄;)アミー水ファンまだ居たのねw…旅行先が岐阜県って事は言ってたよね?まずはね下呂市の自然公園に行ったんだよ!」
亜沙美は実際に撮った写真に浅宮アミの静止画のCGを貼り付けて、あたかもアミがそこに居るかのような絵を張って楽しく友人と過ごした話をして、視聴者(アミーゴ)たちとの会話を盛り上げた
✱「下呂の自然公園ってたしか…」
✱「知ってんのか?」
✱「凄い景色が綺麗な場所だよな…」
✱「知らん…」
✱「俺、たまたまソコ行ってた!アミちゃんも居たのかー!気付かんかったぁ!」
「ꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)アハハ 危うく身バレしちゃう危険があったんだねぇ。危ない、危ない!」
(いや…実際は梨香さんにバレてるんだけどねw)
「それからね!ホテルの温泉に入って~…あ!もちろんどのホテルかは言えないよ!でもさー、引き籠もりしてたから温泉地の露天風呂とかがさ、あんなに気持ちの良いモノだとは知らなかったよ!」
✱「良かったね」
✱「俺も一緒に入りたい!」
✱「なんやて!?俺もや!」
✱「俺なら布団で気持ち良くさせたるのに」
✱「百合百合した?」
「ちょいちょいΣ\(゜Д゜;)んな訳ないってーの!最初はね、家族以外に裸を見られるのって…凄く抵抗あったよ」
✱「せやろな」
✱「俺が慣れさせたる」
✱「じゃあ俺は添い寝をしてやろう」
✱「友達はどんな子?」
✱「飯美味かった?」
などなど視聴者(アミーゴ)のひとりひとりのコメントに、キッチリと反応して会話する亜沙美
「最後にね。飛騨高山に行ってね工芸品とか、ガラス細工館とか見てね。お昼ご飯に飛騨牛を食べたよ。うんまー♪だったよ!」
✱「アミが楽しそうでなにより」
✱「飛騨牛ってリッチやな」
✱「高山だと【さるぼぼ】買った?」
✱「嘘!?もしかして俺の店に来てたのか?」
✱「有名な観光地の1つよな」
「えー!?お店の人なんですか?うっそー!?身バレしちゃってたらどうしよう(笑)」
「グイッ」と前に踏み込んだ亜沙美は、実に気持ちの良い配信が出来ていた。視聴者(アミーゴ)たちとの会話は大いに盛り上がった!
【22:53】
「あ~楽しかった♪今日はみんな最後まで付き合ってくれて、本当にありがとうね♪」
✱「ん?…最初なんか言ってなかった?」
✱「そう、発表は?」
✱「せやなぁ( ˘ω˘ )」
✱「忘れてんな」
「Σ(゜□゜)あっ!!そうだった、忘れてた!」
✱「忘れんなや」
✱「(^_^;)おいおいw」
✱「やれやれだぜ」
✱「アミらしいな」
「明日の配信は、今流行りの格闘ゲーム【Soul Buster】で視聴者(アミーゴ)と対戦しようと思うの!もちろん明日も2時間配信するからね!アミの相手してくれる人 待ってるね。それじゃみんな、乙アミーゴ!」
✱「俺と対戦しよー」
✱「キャラクリすっか」
✱「また明日な」
✱「待ってるよ」
配信中、同時接続人数は1300人を超えていた。それを確認した亜沙美は、泊まりの旅行の疲労もあったし、明日も2時間する配信に向けて今夜はスグに寝ることにした
続く
亜沙美は旅行中にすり減ってしまったメンタルを回復させる為、VTuberを始めるキッカケを与えてくれた、とある企業勢のVTuberの配信を見ていた
(反射神経そんなに無い人だと思ってたけど…凄い!あんなに上手くキャラクリして、操作も完璧じゃないけど出来てて、それなりに戦えてる…そうだった。諦めない努力の人だった…そんな背中が眩しいくらいの人だった。今も変わらないんだなぁ…私も踏み込めるかな?)
憧れの先輩VTuberの配信は、今夜も陰(かげ)ることなく眩しく輝いていた。その姿に…亜沙美は亡くなった父親の仕事を受け継いで、ほとんど家に帰れない中でも働き続ける母親を思い出した
亜沙美の母親は自由奔放でユルユルな日常生活をしているが、1度やると決めたら絶対に折れる事なく必ずやり遂げる、強い意志を持つ女性だ
「そうだ!私だってやらなきゃね!!」
ゴールデンウィークの2日目。初めての友人達との旅行や、久しぶりの登校で疲れた身体と心を自ら引き上げる程の気力を振り絞り、亜沙美は前へと踏み込む覚悟を決めた!
【21:00】
「こんアミーゴ!AA(ダブルエー)VTuberの浅宮アミだよー!こんアミーゴぉ!!…昨日は休み取っちゃってごめんねぇ…」
✱「待ってたぞ!」
✱「旅行は楽しかった?」
✱「おひさ~♪」
✱「どこに行ったん?」
1日とは言え旅行の為に初めて休みを挟んだ亜沙美は、いつもの様に視聴者(アミーゴ)が出迎えてくれるのか?少し不安ではあったが…800人が配信開始を待ってくれていた
「みんなー!(*´∇`)ノ おひさ~♪待っててくれてありがとう♪…嬉しいから今夜は2時間配信しちゃうねっ!」
✱「マジか!?」
✱「嬉しい!」
✱「旅行中 良い事あった?」
✱「無理すなよー」
旅行に出掛ける前日の配信では、開始時に1000人ちょいの視聴者(アミーゴ)が居たが…気になる程ではない誤差と言えた
「お土産話も沢山あるしー、撮ってきた写真も魅せてお話しよう思うの。それにゴールデンウィーク中だがら、学校のこと気にせずに時間取れるからね!
…それと最後に明日の配信についてのプチ発表もあるから、最後まで見てくれると嬉しいなぁ!」
✱「お!」
✱「気合い入ってんね」
✱「楽しめたようで何より」
✱「アミー水販売か?」
「( ̄▽ ̄;)アミー水ファンまだ居たのねw…旅行先が岐阜県って事は言ってたよね?まずはね下呂市の自然公園に行ったんだよ!」
亜沙美は実際に撮った写真に浅宮アミの静止画のCGを貼り付けて、あたかもアミがそこに居るかのような絵を張って楽しく友人と過ごした話をして、視聴者(アミーゴ)たちとの会話を盛り上げた
✱「下呂の自然公園ってたしか…」
✱「知ってんのか?」
✱「凄い景色が綺麗な場所だよな…」
✱「知らん…」
✱「俺、たまたまソコ行ってた!アミちゃんも居たのかー!気付かんかったぁ!」
「ꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)アハハ 危うく身バレしちゃう危険があったんだねぇ。危ない、危ない!」
(いや…実際は梨香さんにバレてるんだけどねw)
「それからね!ホテルの温泉に入って~…あ!もちろんどのホテルかは言えないよ!でもさー、引き籠もりしてたから温泉地の露天風呂とかがさ、あんなに気持ちの良いモノだとは知らなかったよ!」
✱「良かったね」
✱「俺も一緒に入りたい!」
✱「なんやて!?俺もや!」
✱「俺なら布団で気持ち良くさせたるのに」
✱「百合百合した?」
「ちょいちょいΣ\(゜Д゜;)んな訳ないってーの!最初はね、家族以外に裸を見られるのって…凄く抵抗あったよ」
✱「せやろな」
✱「俺が慣れさせたる」
✱「じゃあ俺は添い寝をしてやろう」
✱「友達はどんな子?」
✱「飯美味かった?」
などなど視聴者(アミーゴ)のひとりひとりのコメントに、キッチリと反応して会話する亜沙美
「最後にね。飛騨高山に行ってね工芸品とか、ガラス細工館とか見てね。お昼ご飯に飛騨牛を食べたよ。うんまー♪だったよ!」
✱「アミが楽しそうでなにより」
✱「飛騨牛ってリッチやな」
✱「高山だと【さるぼぼ】買った?」
✱「嘘!?もしかして俺の店に来てたのか?」
✱「有名な観光地の1つよな」
「えー!?お店の人なんですか?うっそー!?身バレしちゃってたらどうしよう(笑)」
「グイッ」と前に踏み込んだ亜沙美は、実に気持ちの良い配信が出来ていた。視聴者(アミーゴ)たちとの会話は大いに盛り上がった!
【22:53】
「あ~楽しかった♪今日はみんな最後まで付き合ってくれて、本当にありがとうね♪」
✱「ん?…最初なんか言ってなかった?」
✱「そう、発表は?」
✱「せやなぁ( ˘ω˘ )」
✱「忘れてんな」
「Σ(゜□゜)あっ!!そうだった、忘れてた!」
✱「忘れんなや」
✱「(^_^;)おいおいw」
✱「やれやれだぜ」
✱「アミらしいな」
「明日の配信は、今流行りの格闘ゲーム【Soul Buster】で視聴者(アミーゴ)と対戦しようと思うの!もちろん明日も2時間配信するからね!アミの相手してくれる人 待ってるね。それじゃみんな、乙アミーゴ!」
✱「俺と対戦しよー」
✱「キャラクリすっか」
✱「また明日な」
✱「待ってるよ」
配信中、同時接続人数は1300人を超えていた。それを確認した亜沙美は、泊まりの旅行の疲労もあったし、明日も2時間する配信に向けて今夜はスグに寝ることにした
続く
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