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梨香と太一は親公認
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【亜沙美たちの教室】
6月に入り、やや雨の日が増えてきた今日この頃。本日もシトシトと雨が降っている。教室では昼休みの時間になっていた
「へー。梨香ってば亜沙美ちゃんと旅行に行くほど仲良くなってたんだ~?楽しかった?」
「太一君も行ったんだ~へ~ほ~」
クラス委員長であり人気者の梨香を中心に数人の女子が集まり、他愛もない雑談からゴールデンウィークに亜沙美や太一と旅行に行っていた話になっていた
「そうなのですよ。お父様が手配してくれた岐阜の温泉旅館に止まったり、高山の工芸品を見てきたり飛騨牛を堪能してきましたわ」
「飛騨牛!?梨香ってばお嬢様っ!」
「竹取さんって友達と旅行に行ったりするんだ~。そっかぁ私も誘ってみようかな?」
「ん~、なんか断られそうなんだよねぇ…」
「分かる分かる!近寄り難い空気あるよね」
「そう!警戒心の強い小動物みたいだよね」
「マジそれな( ᐛ )σ」
亜沙美のことが話題にあがると、周りの女子たちが亜沙美に対しての印象を思い思いに語り始めていた
「みなさん。憶測で人をアレコレ言うのは良くないですよ。確かに警戒心は強いかも知れませんが…ソフトに接すれば付き合ってもらえると思いますわよ」
「そうなの?」
「ウサギみたい」
「竹取さん可愛いもんね」
「でもさ、どっかで聞いた事あるような声してるんだよね?誰だったかな?」
「テレビのCMとか?」
亜沙美のことを言っている者の中には【VTuber浅宮アミ】を知っている者も居るようだ
(亜沙美ちゃんって割とウッカリさんみたいだし、身バレしないように少し言っといた方が良いかしら?高山で街頭インタビューされた時も危うかったし…)
地方テレビのインタビュアーに目を付けられた3人(主に亜沙美と梨香)は、まず亜沙美がマイクを向けられたのだが…緊張していたのか?上手く話せていなかった
「わ、私っ!いつもはあまり出掛けないんですけどっ!今日は3人で…」
うわずった声は配信の時の【浅宮アミ】チューニングされた声で答えていたのを、横で聞いていた梨香が慌てて…
「わ、私(わたくし)がお誘いしたんですのよ。えぇ彼女はあまり外出しませんので、たまには旅行も良いものだと教えてあげたくなりまして…」
と遮(さえぎ)り小声で「配信用の声になってますわよ」と教えてあげたのだ
梨香がクラスメイトの質問に答えている間、亜沙美は自分の事をどれだけ話されるのか?気になったらしく何度もチラチラと、梨香の方を眺めていた
【立華家】
「こんばんわ。お邪魔します」
「旦那様!浅宮さん達がお見えになりました」
「良く来てくださいました」
「叔父さん、太一君いらっしゃい♪」
「梨香。こさせてもらったよ」
「おー!梨香ちゃん、かなり成長したね。むかし身体が弱かったのが嘘のようだね」
「おかげさまで人並みになれました」
今日は立華パパ主催のバーベキューパーティーが立華家で開かれた。梨香と太一の親同士が同級生の友人なのである。太一も父親と母親を連れてお邪魔していた
「それにしても…梨香ちゃん。エラいべっぴんさんになったねぇ…太一もメロメロなんじゃないの?(笑)」
「(/// ^///)やだ、叔母さまったら…」
太一の母親は、久しぶりに会った梨香があまりにも素敵な女子高生に成長していたので驚いていた。べた褒めされて赤くなる梨香
「母ちゃん何言ってんだよ、やめろよな…」
「いやいやいや、梨香が太一君と結ばれて孫が出来たら叔父さんは嬉しいんだよ♪」
「ε٩(๑>ω<)۶зまたパパったら、その話なの?」
奥さんを亡くして寂しい立華パパは、早く新しい家族が欲しいようで…梨香が太一と早く結ばれることを望んでいるようだ
「美味しいですわ!またこんなに早く、飛騨牛をいただけるなんて思わなかったわ。ね、太一君?」
「お、おう。そうだな…美味しいよな」
温泉旅行以来の飛騨牛に喜んでいる梨香と太一だが、両親から「結ばれるのは何時だね?」と期待されているような目で見られている気がしていたので、イマイチ肉の味が分からなかった。特に梨香の方は耳まで赤くしていた
最近、少しずつ太一に気持ちがなびきつつある亜沙美なのだが…よもや親公認でこんな交流が行われているとは夢にも思っていなかった
続く
6月に入り、やや雨の日が増えてきた今日この頃。本日もシトシトと雨が降っている。教室では昼休みの時間になっていた
「へー。梨香ってば亜沙美ちゃんと旅行に行くほど仲良くなってたんだ~?楽しかった?」
「太一君も行ったんだ~へ~ほ~」
クラス委員長であり人気者の梨香を中心に数人の女子が集まり、他愛もない雑談からゴールデンウィークに亜沙美や太一と旅行に行っていた話になっていた
「そうなのですよ。お父様が手配してくれた岐阜の温泉旅館に止まったり、高山の工芸品を見てきたり飛騨牛を堪能してきましたわ」
「飛騨牛!?梨香ってばお嬢様っ!」
「竹取さんって友達と旅行に行ったりするんだ~。そっかぁ私も誘ってみようかな?」
「ん~、なんか断られそうなんだよねぇ…」
「分かる分かる!近寄り難い空気あるよね」
「そう!警戒心の強い小動物みたいだよね」
「マジそれな( ᐛ )σ」
亜沙美のことが話題にあがると、周りの女子たちが亜沙美に対しての印象を思い思いに語り始めていた
「みなさん。憶測で人をアレコレ言うのは良くないですよ。確かに警戒心は強いかも知れませんが…ソフトに接すれば付き合ってもらえると思いますわよ」
「そうなの?」
「ウサギみたい」
「竹取さん可愛いもんね」
「でもさ、どっかで聞いた事あるような声してるんだよね?誰だったかな?」
「テレビのCMとか?」
亜沙美のことを言っている者の中には【VTuber浅宮アミ】を知っている者も居るようだ
(亜沙美ちゃんって割とウッカリさんみたいだし、身バレしないように少し言っといた方が良いかしら?高山で街頭インタビューされた時も危うかったし…)
地方テレビのインタビュアーに目を付けられた3人(主に亜沙美と梨香)は、まず亜沙美がマイクを向けられたのだが…緊張していたのか?上手く話せていなかった
「わ、私っ!いつもはあまり出掛けないんですけどっ!今日は3人で…」
うわずった声は配信の時の【浅宮アミ】チューニングされた声で答えていたのを、横で聞いていた梨香が慌てて…
「わ、私(わたくし)がお誘いしたんですのよ。えぇ彼女はあまり外出しませんので、たまには旅行も良いものだと教えてあげたくなりまして…」
と遮(さえぎ)り小声で「配信用の声になってますわよ」と教えてあげたのだ
梨香がクラスメイトの質問に答えている間、亜沙美は自分の事をどれだけ話されるのか?気になったらしく何度もチラチラと、梨香の方を眺めていた
【立華家】
「こんばんわ。お邪魔します」
「旦那様!浅宮さん達がお見えになりました」
「良く来てくださいました」
「叔父さん、太一君いらっしゃい♪」
「梨香。こさせてもらったよ」
「おー!梨香ちゃん、かなり成長したね。むかし身体が弱かったのが嘘のようだね」
「おかげさまで人並みになれました」
今日は立華パパ主催のバーベキューパーティーが立華家で開かれた。梨香と太一の親同士が同級生の友人なのである。太一も父親と母親を連れてお邪魔していた
「それにしても…梨香ちゃん。エラいべっぴんさんになったねぇ…太一もメロメロなんじゃないの?(笑)」
「(/// ^///)やだ、叔母さまったら…」
太一の母親は、久しぶりに会った梨香があまりにも素敵な女子高生に成長していたので驚いていた。べた褒めされて赤くなる梨香
「母ちゃん何言ってんだよ、やめろよな…」
「いやいやいや、梨香が太一君と結ばれて孫が出来たら叔父さんは嬉しいんだよ♪」
「ε٩(๑>ω<)۶зまたパパったら、その話なの?」
奥さんを亡くして寂しい立華パパは、早く新しい家族が欲しいようで…梨香が太一と早く結ばれることを望んでいるようだ
「美味しいですわ!またこんなに早く、飛騨牛をいただけるなんて思わなかったわ。ね、太一君?」
「お、おう。そうだな…美味しいよな」
温泉旅行以来の飛騨牛に喜んでいる梨香と太一だが、両親から「結ばれるのは何時だね?」と期待されているような目で見られている気がしていたので、イマイチ肉の味が分からなかった。特に梨香の方は耳まで赤くしていた
最近、少しずつ太一に気持ちがなびきつつある亜沙美なのだが…よもや親公認でこんな交流が行われているとは夢にも思っていなかった
続く
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