引き籠もりVTuber 学生編

龍之介21時

文字の大きさ
69 / 173

突然の2人きり

しおりを挟む
【立華家の夕食】
「太一君が梨香をもらってくれたら楽しみが増えるんだがなぁ(笑)」

「梨香ちゃんほど素敵な女性は滅多に居ませんから、太一にはもったいないくらい素敵なお相手よね」

「∑(O_O;)父さん、母さん!何言ってんだよ」
「パパったら!太一君を困らせないで!」

立華家ではお互いの子供がまだ高校1年生だと言うのに…親公認で将来、自分たちが夫婦になるのを期待されながら飛騨牛を楽しんでいた。いっぽう竹取家では…



【お風呂場】
「ふースッキリしたぁ♪( *¯  ¯*)ムフフ。明日は午後から太一とお買い物デートの日だから、身体を洗うの気合い入れちゃったぁ♪…太一、私とのデート楽しんでくれるかな?」
 

夕食にレンジでチン!の鶏肉入りチャーハンを食べて満足した亜沙美は風呂に入った
明日のデートに備えて丹念に身体を洗って嬉しそうにしていたが、自分が引き籠もり気味でコミニュケーション能力も低いことは自覚している。そんな自分とのデートを喜んでもらえるのか?不安でもあった…

もちろん立華家でのやり取りなど知るハズも無い…ただ明日のデートを楽しみに配信準備を進めていた



【立華家】
「しかし娘はどうも奥手でして…太一君を押し倒すくらいはしても良いかと思うのですけどねぇ(笑)」

「Σ(。・д・ノ)ノ もぉ!パパったら何言ってるのか分かってますの?」

父親からのとんでもない発言に驚きを隠せない梨香と太一。だが太一の両親も…

「そうですね。太一も男のクセにそういう所で根性が無いみたいですからな」
「好き合ってるんだからサッサと手を出しちゃえばよろしいですのにね(笑)」

「おいおいおい!父さんも母さんも何言ってくれちゃってんの!!梨香も困っているだろう?良い加減にしてくれよ」

梨香のパパも大概ぶっ飛んでいるのだが…太一の両親も結ばれる相手が梨香ちゃんならば!とノリノリの様子なので太一は、そんな自分たちの親の態度に恐怖さえ感じていた
梨香もこれ以上この話題をされては堪(たま)らない!と何か別の話題を模索していた


「Σ(゜□゜)そうですわ!太一君の叔父様、最近は好きなプロ野球の観戦は行ってられないのですか?」

梨香は何とか話題を変えようと、太一の父親が大好きなプロ野球の話題を出した!

「うーん…観に行きたいのは山々なんだけどね。なかなかチケットが入手出来ないんだよ。ほら、今は交流戦の時期でもあるしチケットも高騰していてね」

何とか話題を逸らすことに成功した!と思った梨香だったが…ここでまた梨香のパパさんが予想外のアクションを起こしてしまう

「そうなのですか!?確か…ちょうど昨日、私の会社の協力会社に挨拶回りをしていた時に…観戦チケットを頂きましてな。どうですか?」

「オォ(*˙꒫˙* )頂いて宜しいのですか?…今夜はナイター試合でしたから…」
「あなた。今からでも間に合うんじゃないですか?」
「そうだな…一緒に見に行きませんか?今から!」

「私もですか?」
「ええ!野球観戦は楽しいですよ」
「……そうですか…良いですね。良し梨香。父さんたちは今からナイター観戦に行くぞ!22時くらいには戻るから、それまで太一君と留守番してなさい」

「( ゜∀゜):∵ブハッ!!ちょっとパパ!?突然ナニを言い出すんですの!?」
 

あまりの急展開に、思わず飲んでいたコーヒーを吹き出してしまった梨香

「すまないね梨香ちゃん。少しお父さんを借りていくよ」
「太一。しっかり梨香ちゃんをエスコートするのよ」

「( ゜∀゜):∵グホッ!!母さんまで何言ってんの!?」

「パパっ!本当に今から名古屋ドームまで行くの?急過ぎない?太一君と2人で留守番してろ!って事なの!?」

太一の両親も何とか息子と梨香ちゃんを引っ付けようと、強引な方法に打って出ていた。自分たちが家を留守にすれば、家まで帰る手段がない太一は、車で出掛けた両親たちが戻るまで待つしかない

若い男女がひとつ屋根の下に3時間前後も2人きりで居れば…間違いか?そのキッカケになるような出来事があってもおかしくない!と考えたようだw

「ご、ごめんなさいね太一君。破天荒な父親で貴方にまで迷惑をかけてしまって…」
 

「(;゜∀゜)イヤイヤイヤイヤ...俺の両親もあんなでさ…本当に参るよな…あはは…」

梨香のパパと太一の両親の3人は「時間が無いから」と言い、慌てて車に乗り込み梨香と太一を残して名古屋ドームへと走っていった

「┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈」
「┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈」

弱めの雨が降る音だけが立華家で音を立てていた。突然2人きりで留守番をさせられる事になった梨香と太一はしばらく無言になってしまった

果たして、取り残された梨香と太一の間で何か間違いは起きてしまうのだろうか?


続く
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

野球部の女の子

S.H.L
青春
中学に入り野球部に入ることを決意した美咲、それと同時に坊主になった。

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?

九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。 で、パンツを持っていくのを忘れる。 というのはよくある笑い話。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

義姉妹百合恋愛

沢谷 暖日
青春
姫川瑞樹はある日、母親を交通事故でなくした。 「再婚するから」 そう言った父親が1ヶ月後連れてきたのは、新しい母親と、美人で可愛らしい義理の妹、楓だった。 次の日から、唐突に楓が急に積極的になる。 それもそのはず、楓にとっての瑞樹は幼稚園の頃の初恋相手だったのだ。 ※他サイトにも掲載しております

小学生をもう一度

廣瀬純七
青春
大学生の松岡翔太が小学生の女の子の松岡翔子になって二度目の人生を始める話

処理中です...