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アミー水の使い方
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【亜沙美の部屋】
「はい。紅茶入れてきたよ、一緒に飲もぅ」
「うん、ありがとう亜沙美。ね、ねぇ…亜沙美はアミー水をどうするの?」
「えっ!?」
(キタ━━(*゜Д゜*)━━!!…って事は…やっぱりロミータちゃんは配信の為に演技してたんじゃなくて…本当にアミー水が欲しかったんだぁ!!)
自分の部屋に戻った亜沙美は、用意した紅茶をロミータにあげようとしたのだが…間髪入れずに【アミー水】のことを聞いてきた事から、ロミータは配信の為に仕方なくした演技などではなく個人的に欲しかったのだ。その事を理解した亜沙美に緊張が走った!!
「……もう…ロミータちゃんも、配信を盛り上げるためだからって【アミー水】【アミー水】言い過ぎだよぉ(笑)本気で欲しがってるのかも?…って少し心配しちゃったよぉ…あはは♪」
亜沙美はロミータの考えを理解したのだが、敢えて理解していないフリをして【アミー水】が入っている水筒を手に取った
「あ、あはは…ビックリさせちゃったよね…」
(違うの…本当は違うのよ、亜沙美!)
「う、うん。焦っちゃったよ。もしかしてロミータちゃんがソッチの趣味とか持ってたら、どうしようかなぁ?…なんてね…コレは…そうだ!」
何かを思いついた亜沙美は水筒を持ち窓際に移動した。ソコには小さなスペースがあり【シクラメン】の植木鉢が置かれている
「ジョロジョロジョロ…」
(こんな物を残しておいて本当にロミータちゃんがおかしくなったら困るから、ココに流しちゃうのが良いよね?うん!)
まだロミータのことが半信半疑な亜沙美は、危険なことにもなり兼ねない【アミー水】を植木鉢の中に流して処分した。亜沙美は思った。コレでロミータが落ち着いてくれるだろうと……だが!
「Σ(゜□゜)あっ!!あぁぁぁ、勿体無い…」
「∑( ̄□ ̄;)えぇー!?」
(嘘っ!?ロミータちゃんのあの発言は、嘘じゃなくて本当の事だったの?…まさか!ロミータちゃん…私のことが好きだったり…するの?)
言うて、ロミータと知り合ってからはまだ2ヶ月も経ってはいない。しかし、梨香や太一のこともあったし、なによりも同じ配信者という立場もあるので…親友とはまだ呼べないが…友達と呼ぶには支障がない程には仲良くなれていると思っていた亜沙美。だが!
亜沙美を想うロミータの気持ちは、亜沙美が考えていたよりも遥かに高く深く近寄っていたようだ!
(だとしたら…今夜この家で2人きりで1夜を過ごすのは凄く危険なんじゃ?アミー水を逃したロミータちゃんが私にナニをしてくるか?分からないかも……)
ようやく自分が危険な立場に置かれていることに気が付いた亜沙美。ロミータに対する恐怖心が、少し顔に現れてしまう
「……なーんてね!!冗談よ亜沙美!ビックリしちゃった!?…ぷくく♪聞いてはいたけど…亜沙美って本当に純粋無垢なのねっ!もう心配し過ぎだってば!」
「( °◽︎° ;)えっ!そうなの?」
「当たり前じゃないっ!…だいたいコラボ配信の段取りしたのも初めてだし、亜沙美の家にお呼ばれしたのも初めてなのよっ!」
(やっばーい!完全に亜沙美に警戒されちゃってるわねっ!亜沙美の家でお泊まりまで来れちゃったから、テンションが上がり過ぎて距離感を縮めるのを急ぎすぎちゃったわ!でも、どうしよう?今夜はこれ以上親しくなるのは諦める?)
同性とは言え、本気で好きになった亜沙美の家にお泊まり出来ることに興奮した自分(ロミータ)が、亜沙美が着いて来れない程に急ぎ過ぎてしまっている事を理解したロミータ
「お、おほん!さっそく水着配信の段取りを話し合いましょうよ♪何かに打ち込みだしたら時間なんて、あっという間に過ぎ去っちゃうからね!…分からない事があったら何でも聞いてね」
「う、うん!そうだね、打ち合わせしよっか!と言っても、まだまだ私は配信初心者だから私が聞くばっかりになりそうだけどね…あはは」
ぎこちなく笑い合う2人
ともあれ2人は配信者だ
しかも、たった今初めてのオフコラボをこなしたばかりである。次のオフコラボに向けて、3Dアバターを使用したプール施設での録画も済ませている。スタッフさんによる動画編集が終われば、すぐにでも配信する方が良いだろう
「ふーん。敢えてマイクは2本用意するより、1本のマイクを中心に向かい合って配信する方が良いんだ!」
「これは必ず正解とは言えないんだけどね…でもさ、視聴者の中には疑う人も居るのよね!本当に直接会って配信してるの?とかさ…敢えて1本のマイクで配信する事でさ…例えば亜沙美が喋ってる最中に、ロミーの吐息が混じったりしたらさ本当に同じ室内で配信してる!っていうのが伝わるでしょ?視聴者の中にはソコまでチェックしてくる人も居るのよ!」
いったん【アミー水】の話題から離れて、次のオフコラボ(水着回)に向けて打ち合わせを始めたロミータ。1度、思考から外すことで普段の会話を取り戻すのだ!加えて、疑い警戒している亜沙美にも安心感を与えることが出来る!
(確か、日本のコトワザにもあったわよね【急がば回れ】って…焦っちゃ駄目よロミー!焦って亜沙美に嫌われたりしたら全てが水の泡になっちゃうわ!)
……………………………………………
「どう?亜沙美。他にも何か聞きたい事はある?」
打ち合わせを初めてから1時間以上が経過し、亜沙美に対してかなり実のあるアドバイスが出来たと実感できたロミータは、最後の確認程度の意味合いで亜沙美に質問したのだが…
「ね、ねぇ…疑い深くてごめんね。その…もしもだよ?【アミー水】が視聴者にあげることになっちゃってたら…どうするつもりだったの?」
「( ⊙Д⊙)えっ!?」
ロミータは今夜はこれ以上、亜沙美にアプローチするのは止めておこう!次回も機会は来るのだから、急がずに終わらせようと自分に言い聞かせて、はやる気持ちを抑えていたのだが…
亜沙美の口から突然【アミー水】の話を出され、抑えていた亜沙美への感情が再び顔を出してきてしまった…
続く
「はい。紅茶入れてきたよ、一緒に飲もぅ」
「うん、ありがとう亜沙美。ね、ねぇ…亜沙美はアミー水をどうするの?」
「えっ!?」
(キタ━━(*゜Д゜*)━━!!…って事は…やっぱりロミータちゃんは配信の為に演技してたんじゃなくて…本当にアミー水が欲しかったんだぁ!!)
自分の部屋に戻った亜沙美は、用意した紅茶をロミータにあげようとしたのだが…間髪入れずに【アミー水】のことを聞いてきた事から、ロミータは配信の為に仕方なくした演技などではなく個人的に欲しかったのだ。その事を理解した亜沙美に緊張が走った!!
「……もう…ロミータちゃんも、配信を盛り上げるためだからって【アミー水】【アミー水】言い過ぎだよぉ(笑)本気で欲しがってるのかも?…って少し心配しちゃったよぉ…あはは♪」
亜沙美はロミータの考えを理解したのだが、敢えて理解していないフリをして【アミー水】が入っている水筒を手に取った
「あ、あはは…ビックリさせちゃったよね…」
(違うの…本当は違うのよ、亜沙美!)
「う、うん。焦っちゃったよ。もしかしてロミータちゃんがソッチの趣味とか持ってたら、どうしようかなぁ?…なんてね…コレは…そうだ!」
何かを思いついた亜沙美は水筒を持ち窓際に移動した。ソコには小さなスペースがあり【シクラメン】の植木鉢が置かれている
「ジョロジョロジョロ…」
(こんな物を残しておいて本当にロミータちゃんがおかしくなったら困るから、ココに流しちゃうのが良いよね?うん!)
まだロミータのことが半信半疑な亜沙美は、危険なことにもなり兼ねない【アミー水】を植木鉢の中に流して処分した。亜沙美は思った。コレでロミータが落ち着いてくれるだろうと……だが!
「Σ(゜□゜)あっ!!あぁぁぁ、勿体無い…」
「∑( ̄□ ̄;)えぇー!?」
(嘘っ!?ロミータちゃんのあの発言は、嘘じゃなくて本当の事だったの?…まさか!ロミータちゃん…私のことが好きだったり…するの?)
言うて、ロミータと知り合ってからはまだ2ヶ月も経ってはいない。しかし、梨香や太一のこともあったし、なによりも同じ配信者という立場もあるので…親友とはまだ呼べないが…友達と呼ぶには支障がない程には仲良くなれていると思っていた亜沙美。だが!
亜沙美を想うロミータの気持ちは、亜沙美が考えていたよりも遥かに高く深く近寄っていたようだ!
(だとしたら…今夜この家で2人きりで1夜を過ごすのは凄く危険なんじゃ?アミー水を逃したロミータちゃんが私にナニをしてくるか?分からないかも……)
ようやく自分が危険な立場に置かれていることに気が付いた亜沙美。ロミータに対する恐怖心が、少し顔に現れてしまう
「……なーんてね!!冗談よ亜沙美!ビックリしちゃった!?…ぷくく♪聞いてはいたけど…亜沙美って本当に純粋無垢なのねっ!もう心配し過ぎだってば!」
「( °◽︎° ;)えっ!そうなの?」
「当たり前じゃないっ!…だいたいコラボ配信の段取りしたのも初めてだし、亜沙美の家にお呼ばれしたのも初めてなのよっ!」
(やっばーい!完全に亜沙美に警戒されちゃってるわねっ!亜沙美の家でお泊まりまで来れちゃったから、テンションが上がり過ぎて距離感を縮めるのを急ぎすぎちゃったわ!でも、どうしよう?今夜はこれ以上親しくなるのは諦める?)
同性とは言え、本気で好きになった亜沙美の家にお泊まり出来ることに興奮した自分(ロミータ)が、亜沙美が着いて来れない程に急ぎ過ぎてしまっている事を理解したロミータ
「お、おほん!さっそく水着配信の段取りを話し合いましょうよ♪何かに打ち込みだしたら時間なんて、あっという間に過ぎ去っちゃうからね!…分からない事があったら何でも聞いてね」
「う、うん!そうだね、打ち合わせしよっか!と言っても、まだまだ私は配信初心者だから私が聞くばっかりになりそうだけどね…あはは」
ぎこちなく笑い合う2人
ともあれ2人は配信者だ
しかも、たった今初めてのオフコラボをこなしたばかりである。次のオフコラボに向けて、3Dアバターを使用したプール施設での録画も済ませている。スタッフさんによる動画編集が終われば、すぐにでも配信する方が良いだろう
「ふーん。敢えてマイクは2本用意するより、1本のマイクを中心に向かい合って配信する方が良いんだ!」
「これは必ず正解とは言えないんだけどね…でもさ、視聴者の中には疑う人も居るのよね!本当に直接会って配信してるの?とかさ…敢えて1本のマイクで配信する事でさ…例えば亜沙美が喋ってる最中に、ロミーの吐息が混じったりしたらさ本当に同じ室内で配信してる!っていうのが伝わるでしょ?視聴者の中にはソコまでチェックしてくる人も居るのよ!」
いったん【アミー水】の話題から離れて、次のオフコラボ(水着回)に向けて打ち合わせを始めたロミータ。1度、思考から外すことで普段の会話を取り戻すのだ!加えて、疑い警戒している亜沙美にも安心感を与えることが出来る!
(確か、日本のコトワザにもあったわよね【急がば回れ】って…焦っちゃ駄目よロミー!焦って亜沙美に嫌われたりしたら全てが水の泡になっちゃうわ!)
……………………………………………
「どう?亜沙美。他にも何か聞きたい事はある?」
打ち合わせを初めてから1時間以上が経過し、亜沙美に対してかなり実のあるアドバイスが出来たと実感できたロミータは、最後の確認程度の意味合いで亜沙美に質問したのだが…
「ね、ねぇ…疑い深くてごめんね。その…もしもだよ?【アミー水】が視聴者にあげることになっちゃってたら…どうするつもりだったの?」
「( ⊙Д⊙)えっ!?」
ロミータは今夜はこれ以上、亜沙美にアプローチするのは止めておこう!次回も機会は来るのだから、急がずに終わらせようと自分に言い聞かせて、はやる気持ちを抑えていたのだが…
亜沙美の口から突然【アミー水】の話を出され、抑えていた亜沙美への感情が再び顔を出してきてしまった…
続く
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