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憎奪戦争編
進化する者の在り方
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【超人類激突!】
「何故なんだい?キミは十分にみんなから優しくされているだろ?どうしてヒイロの1番になる必要があるのさ?」
誰も居なくなった砦の中で、同じ進化型超人類であるカルーアとリキュールが戦っている。と言うよりも、リキュールが一方的に攻撃しカルーアは回避しつつ問い掛け続けていた
「どうして…ですか?私たち進化型は頂点を極める目的で創られたのですよ?ならば!興味を抱いた事で1番になれなくて、何の意味がありますか!【雷光龍(ジャムルフィン)】!」
「意味はあるさ!それでも、トップを目指す必要なんて無いのさ!幸せを護れるチカラがあれば、それで十分じゃないか!」
近い距離で撃たれた追尾型(ホーミング)の雷撃を回避するのは難しい。カルーアは手に雷撃のエネルギーをタメてソレを壁とし、撃たれた魔法を弾き飛ばした
【砦の外】
「はぁはぁ…どうやら狼たちも全部逃げていったみたいだな…」
「そうだね…ふぃー…これで街の平和は守られたかな?」
「ようやく静かになったピョン」
「ヴォィドルフだって、もう1対1なら負けないよ!」
ランドルフが率いた狼部隊を掃討したヒイロとホロワーズ。砦の裏手から脱出してくる子供と老人たちを発見したリーリア姉妹たちは、彼らの救助に向かった。その時!
「ギュワァァァン!!」
砦の中から【雷光龍(ジャムルフィン)】の魔法が外に向けて飛んで行った
「あれは…カルーアの魔法じゃないか…」
「まさか、砦の中に何匹か侵入してる?」
「カルーアさんが戦っているの?」
ヒイロだけでなく、マリリンとカナタンも気が付いたようだ。しかも…
「かなり強めの威力で撃ったな…中にそれ程の強敵がまだ居るというのか?カルーア!」
戦闘は終わったかと思ったヒイロ達だったが、砦の中で本気で戦い続けるカルーアを心配し駆け出す一同
【砦内部】
「はぁはぁ…やはりと言うか、当然でしょうか…1週間前に能力をコピーしたのですから…はぁ…実力が互角過ぎて勝負が着きませんね…」
「もう、やめようリキュール!キミはまだ若過ぎるんだよ。答えはそんなに急ぐもんじゃないんだ。生きる目的はゆっくり探せば良いんだ」
何とか説得しようとするカルーアだが、浅い月日の人生経験とソレに比例しない強力過ぎるチカラを持っているためか?リキュールはカルーアの説得を聞こうとはしない
「どうして攻撃しないのですか?…優しさですか?…なら、私の幸せの為に死んでください。お姉さん!」
「ふざけないでよ!わたしとヒイロの幸せは、譲ってあげられるほど安いモンじゃないんだよ!」
考えが浅いリキュールは、何としてもカルーアを倒す事だけしか考えられていなかった。そんな彼女の攻撃を【浮遊進行(レベテート)】で回避し続けるカルーアだったが…
「追い込みましたよ、お姉さん…」
カルーアは部屋の隅(すみ)に追い込まれた。頑丈な造りの砦は、それなり以上の攻撃でなければ簡単には壊せない。逃げ続けるのには無理があった
「はぁはぁ…例え、わたしを殺してリキュールが1人で帰ったってヒイロを独占できる訳が無いさっ!」
「ふふふ…そんな事は承知してますわ。私がお姉さんを殺して…「暴走したリキュールを仕方なく殺してカルーアが無事に帰還した」と報告しますよ…つまり、今日から私がカルーアとして生きれば良いのです!」
「無理なことを言うね…わたしとキミでは言葉使いも、何気ないしぐさも結構違うだろ?その違いに気が付かないほど、みんなの目は節穴じゃないんだよ?」
「あぁ、ソコですか?ソレは問題ないですよ。私は普段みなさんに理解しやすいように敢えてお姉さんと違う話し方を心掛けて、ワザとそうしているだけですから!お姉さんのデータはコピーしてありますから、真似するのは難しくはありません。それで、お姉さんの幸せは私のモノになるんです!」
「はは…考えが浅はかだって言うのさ…アリス姉さんやサーシ………特にわたしを弄る事が大好きなサーシャが、わたしとキミの違いを見抜けないハズは無いさ!サーシャの変態っぷりはブッチギリなんだからね!」
今まで散々サーシャからのエッチぃ魔の手に晒されてきたカルーアは、リキュールがどれだけ自分の真似を正確にしようとも、ミリ単位以下の誤差であっても…それをサーシャが見逃すハズはないと確信している!
「………なるほど。姿を鏡に写したほど似せてもサーシャさんの目は誤魔化せませんか……
仕方ないですね。サーシャさんも後で殺しましょう。私の幸せの為です。仕方ありませんね。ヒイロさんは…馴染むまでは幻覚魔法で騙してお付き合いすれば問題ありませんね(笑)」
「ふざけるなぁ!!!そんな紛(まが)い物の幸せを与える為に、わたし達が犠牲になってたまるもんかぁ!!!」
自分の幸せの為なら、カルーアだけでなくサーシャを殺す事さえも【仕方ない】で済まそうとするリキュールの態度に、カルーアの優しさも我慢の限界を超えた
「世界を彩る七精霊よ……」
カルーアは本気でリキュールを倒す覚悟をし、彼女の最大攻撃魔法の詠唱に入った
「やっと、その気になりましたか…良いですよ…世界を彩る七精霊よ……」
リキュールもカルーアと同じ魔法の詠唱に入った。まったく同じステイタスの2人が、まったく同じ魔法を使って決着がつくハズは無い。そんな事はリキュールも、当然カルーアも分かっている
だが!リキュールはカルーアの優しさもデータとして知っていた。この場面でも自分(リキュール)を殺す為に全力を出しきれないであろうカルーアの優しさを
【七精守護霊(ハーロウィーン)】!
【七精守護霊(ハーロウィーン)】!!
仮に5分の大ダメージを受けたとしても良心の呵責を捨て、本気でカルーアにトドメを刺せばそれで目的は達成される。リキュールは一切の手加減などなく、超極大呪文を放った
古代人たちが産み残した進化型の子供達の未来に、何が待っているのだろうか?
続く
「何故なんだい?キミは十分にみんなから優しくされているだろ?どうしてヒイロの1番になる必要があるのさ?」
誰も居なくなった砦の中で、同じ進化型超人類であるカルーアとリキュールが戦っている。と言うよりも、リキュールが一方的に攻撃しカルーアは回避しつつ問い掛け続けていた
「どうして…ですか?私たち進化型は頂点を極める目的で創られたのですよ?ならば!興味を抱いた事で1番になれなくて、何の意味がありますか!【雷光龍(ジャムルフィン)】!」
「意味はあるさ!それでも、トップを目指す必要なんて無いのさ!幸せを護れるチカラがあれば、それで十分じゃないか!」
近い距離で撃たれた追尾型(ホーミング)の雷撃を回避するのは難しい。カルーアは手に雷撃のエネルギーをタメてソレを壁とし、撃たれた魔法を弾き飛ばした
【砦の外】
「はぁはぁ…どうやら狼たちも全部逃げていったみたいだな…」
「そうだね…ふぃー…これで街の平和は守られたかな?」
「ようやく静かになったピョン」
「ヴォィドルフだって、もう1対1なら負けないよ!」
ランドルフが率いた狼部隊を掃討したヒイロとホロワーズ。砦の裏手から脱出してくる子供と老人たちを発見したリーリア姉妹たちは、彼らの救助に向かった。その時!
「ギュワァァァン!!」
砦の中から【雷光龍(ジャムルフィン)】の魔法が外に向けて飛んで行った
「あれは…カルーアの魔法じゃないか…」
「まさか、砦の中に何匹か侵入してる?」
「カルーアさんが戦っているの?」
ヒイロだけでなく、マリリンとカナタンも気が付いたようだ。しかも…
「かなり強めの威力で撃ったな…中にそれ程の強敵がまだ居るというのか?カルーア!」
戦闘は終わったかと思ったヒイロ達だったが、砦の中で本気で戦い続けるカルーアを心配し駆け出す一同
【砦内部】
「はぁはぁ…やはりと言うか、当然でしょうか…1週間前に能力をコピーしたのですから…はぁ…実力が互角過ぎて勝負が着きませんね…」
「もう、やめようリキュール!キミはまだ若過ぎるんだよ。答えはそんなに急ぐもんじゃないんだ。生きる目的はゆっくり探せば良いんだ」
何とか説得しようとするカルーアだが、浅い月日の人生経験とソレに比例しない強力過ぎるチカラを持っているためか?リキュールはカルーアの説得を聞こうとはしない
「どうして攻撃しないのですか?…優しさですか?…なら、私の幸せの為に死んでください。お姉さん!」
「ふざけないでよ!わたしとヒイロの幸せは、譲ってあげられるほど安いモンじゃないんだよ!」
考えが浅いリキュールは、何としてもカルーアを倒す事だけしか考えられていなかった。そんな彼女の攻撃を【浮遊進行(レベテート)】で回避し続けるカルーアだったが…
「追い込みましたよ、お姉さん…」
カルーアは部屋の隅(すみ)に追い込まれた。頑丈な造りの砦は、それなり以上の攻撃でなければ簡単には壊せない。逃げ続けるのには無理があった
「はぁはぁ…例え、わたしを殺してリキュールが1人で帰ったってヒイロを独占できる訳が無いさっ!」
「ふふふ…そんな事は承知してますわ。私がお姉さんを殺して…「暴走したリキュールを仕方なく殺してカルーアが無事に帰還した」と報告しますよ…つまり、今日から私がカルーアとして生きれば良いのです!」
「無理なことを言うね…わたしとキミでは言葉使いも、何気ないしぐさも結構違うだろ?その違いに気が付かないほど、みんなの目は節穴じゃないんだよ?」
「あぁ、ソコですか?ソレは問題ないですよ。私は普段みなさんに理解しやすいように敢えてお姉さんと違う話し方を心掛けて、ワザとそうしているだけですから!お姉さんのデータはコピーしてありますから、真似するのは難しくはありません。それで、お姉さんの幸せは私のモノになるんです!」
「はは…考えが浅はかだって言うのさ…アリス姉さんやサーシ………特にわたしを弄る事が大好きなサーシャが、わたしとキミの違いを見抜けないハズは無いさ!サーシャの変態っぷりはブッチギリなんだからね!」
今まで散々サーシャからのエッチぃ魔の手に晒されてきたカルーアは、リキュールがどれだけ自分の真似を正確にしようとも、ミリ単位以下の誤差であっても…それをサーシャが見逃すハズはないと確信している!
「………なるほど。姿を鏡に写したほど似せてもサーシャさんの目は誤魔化せませんか……
仕方ないですね。サーシャさんも後で殺しましょう。私の幸せの為です。仕方ありませんね。ヒイロさんは…馴染むまでは幻覚魔法で騙してお付き合いすれば問題ありませんね(笑)」
「ふざけるなぁ!!!そんな紛(まが)い物の幸せを与える為に、わたし達が犠牲になってたまるもんかぁ!!!」
自分の幸せの為なら、カルーアだけでなくサーシャを殺す事さえも【仕方ない】で済まそうとするリキュールの態度に、カルーアの優しさも我慢の限界を超えた
「世界を彩る七精霊よ……」
カルーアは本気でリキュールを倒す覚悟をし、彼女の最大攻撃魔法の詠唱に入った
「やっと、その気になりましたか…良いですよ…世界を彩る七精霊よ……」
リキュールもカルーアと同じ魔法の詠唱に入った。まったく同じステイタスの2人が、まったく同じ魔法を使って決着がつくハズは無い。そんな事はリキュールも、当然カルーアも分かっている
だが!リキュールはカルーアの優しさもデータとして知っていた。この場面でも自分(リキュール)を殺す為に全力を出しきれないであろうカルーアの優しさを
【七精守護霊(ハーロウィーン)】!
【七精守護霊(ハーロウィーン)】!!
仮に5分の大ダメージを受けたとしても良心の呵責を捨て、本気でカルーアにトドメを刺せばそれで目的は達成される。リキュールは一切の手加減などなく、超極大呪文を放った
古代人たちが産み残した進化型の子供達の未来に、何が待っているのだろうか?
続く
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