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憎奪戦争編
出会いと別れ
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【宿屋ミソノ】
翌朝、予定通り2泊3日を過ごしたヒイロとカルーアは帰宅することにした
「また、クエストで一緒する事があったら宜しくお願いしますね!」
「今度は合体してるとこ見せてくださいよー」
「マリリンは最後まで変なこと言わないの!すみませんピョン(汗)」
この宿屋を拠点とするカナタン、マリリン、ペコラン達に別れを告げ寄り道せずに帰宅した2人
【アルバート家】
ヒイロ達が帰宅するとアリス達が出迎えてくれた。カルーアからは言い難(にく)いだろうと考えたヒイロが、襲ってきたリキュールをカルーアが撃退したの事を説明した
「そっかぁ…リキュールちゃんが居なくなっちゃったのかぁ……寂しいねぇ…」
「そうは言っても仕方ねーよ。いくら1番に愛されたいからって、カルーアの生命を狙ったりサーシャの生命も奪う!なんて言っちまったら、もう一緒には居られねーだろ?」
「……うん。そうだねぇ、リキュールの責任だもんねぇ…いつか再会できたら良いなぁ…」
今までなら甘いアリスは、リキュールのした事を考えてみても、それ以上の寂しさに囚われていただろうが…今回はこの別れを受け入れていた
「ヨシヨシ~、アリスさんも~少し大人になりましたね~」
エルデスもアリスの精神的な成長を感じられて嬉しいようだ。少し寂しそうにしているアリスの頭を撫でている(とは言え、アリスは14歳でエルデスは11歳らしいのだがw)
「それでは、予定より長居してしまいましたので私(ワタクシ)は家に帰りますわ。私(ワタクシ)への依頼もたっぷり溜まっていると思いますので…」
「エリエスちゃん!今回はありがとうねぇ!アタシたっぷりお世話になっちゃったぁ!」
いよい本格的に帰宅する事にしたエリエス。彼女は冒険者としてだけでなく、鍛冶師としてもヒイロと同じくらいの腕前を持つ一流の鍛冶師である為、ヒイロに負けず劣らず彼女の腕を宛にする冒険者は沢山いる
「それではまた近い日に」
自分のもうひとつの仕事をこなす為、エリエスは帰って行った
「リキュールちゃんが巣立って、エリエスさんが帰られたので……ヒイロお兄さまとアリスお姉様、カルーアお姉さま、サーシャとコハラコ、ミルちゃんにヨシュア君とエルデスさんの8人になりましたね」
「そうだね。8人なら寝室が3部屋あるんだから、ヨシュア君たちも宿屋を利用しなくても良いね」
「良いんですか~?ソレは助かります~」
ヒイロとカルーア
アリスとヨシュアとエルデス
サーシャとコハラコとミル
この組み合わせで無事8人による生活が行える
「それではサーシャは、お昼ご飯の準備を始めますの!」
「それなら~私も~お手伝いします~」
「コハラコも手伝うの!」
「ボクも…お手伝い…させてください!」
「じゃあ俺は採掘してきてくれたハイミスリルで、ミャンジャムさんの鎧の修理に取り掛かるかな…」
「手伝うよヒイロ」
「じゃあアリス。庭で稽古しようか?」
「うん!よろしくねぇヨシュア!」
8人はそれぞれのやるべき事に取り掛かる
【ハチマン砦の南方】
「ふぅ…丸一日掛かりましたけど、ようやくカルーアお姉さまに焼かれた身体の火傷も、修復が終わりましたわ……さて、コレからどうしましょうか?……えーと、お姉さんの記憶にどこか良い地方のデータはないかしら?」
ヒイロとカルーアと別れてから、森の中に身を潜め回復魔法で治療していたリキュールは身体の傷も癒えたので、自分の生活拠点を求めてカルーアの記憶を探っていた
「……若い王女が統べる国イシス王国か…騎士の割合が高くて魔法使いが少なめな国ですか……ここでなら私を雇ってもらえそうだわ
……でも、今の姿だとカルーアお姉さんと間違われてしまう……そうだ!身体を成長させましょう。そうすれば、かなり印象も変わるハズです」
リキュールはカルーアの身体のデータで固体化してから日が浅いので、まだ肉体を改造する余地が残っていた
「これくらいで良いかな?」
リキュールはカルーアの見た目を20前くらいまで成長させ、髪色も銀色から少し蒼色を加え、服は砦内の倉庫から魔女っぽい感じの物を調達した。ここまでやれば、少しカルーアに似ている程度で済むだろう
ヒイロたちが家でアリスたちと再会していた頃、徒歩でイシス王国を目指すリキュールは目的地の地まで、まだ後10日は掛かりそうな場所だった
「ふぃー…しまった、やっちゃったなぁ。固体化してからアルバート家でお世話になっていたから気付けなかったけど…水と食料が無いっていうのは凄くマズイわ…」
カルーアからコピーした情報として、毎日の食事をする習慣というのは一応頭の中にあったのだが…自分の身で感じないと中々理解するのは難しいもので、手持ちの飲食無しに旅をしている自分の浅はかさを恨む事になってしまった。途方に暮れてトボトボ歩いていた彼女の前に…
「うわああぁ!!」
「お嬢様だけでもお逃げください!」
「嫌です!ワタシ1人では生きてなどいけません!一緒に逃げま……」
「ズバッ!」
馬車が盗賊団らしき者たちに襲われ、1人の女性を残しお付きの2人の男は殺されてしまった
「へっへっへっ、お嬢さん良い身体してるじゃねーか!」
「コイツは高く売れそうだぜ!」
「おっと!おかしな考えはするなよ。俺らも商品に傷は付けたくねーからな」
「もっとも!売る前に俺たちの相手をしてもらうから、傷は付いちまうんだがなぁ(笑)ゲラゲラゲラゲラ!」
「ふっ、ふざけないで!誇り高きナイン家の女性として…お、お前たちなどにこの身を汚されるくらいなら…ワタシは…」
「はーはっは!いきがるなよ、震えてるぜ」
「そうだぜ、優しーく汚してやるからよ」
「大人しくしやがれ!こんな辺境じゃ、助けてくれる奴なんか居や……」
【雷光暴龍(ジャムルテスラ)】
「ぎゃあああぁ!」
「うわああっ!!」
「あべしっ!!!」
リキュールは雷系の中級呪文を撃ち、数人の盗賊団らしき者を一撃で木っ端微塵に撃退した
「お嬢さん、立てますか?」
(まったく…お姉さんの生命を狙った翌日に人助けなんて、させるのですか?神様とやらも意地悪ですね…)
「あ、有難うございます!ワタシはケチュア・ナインと申します。貴女のお名前をお聞きかせいただいても宜しいですか?」
「私はリキュールよ…それにしても…アナタ珍しい名前なのね。【ケツ穴】だなんて…生まれの不幸はお互い様のようね。同情するわ」
「け、ケぇ!?ケツ穴なんかじゃありません!ケチュアですっ!」
リキュールは襲われていた20歳前くらいの女性【ケチュア】を助けていた。別れの翌日の出会い。ケチュアとの出会いは、リキュールにどのような変化をもたらすのか?
続く
翌朝、予定通り2泊3日を過ごしたヒイロとカルーアは帰宅することにした
「また、クエストで一緒する事があったら宜しくお願いしますね!」
「今度は合体してるとこ見せてくださいよー」
「マリリンは最後まで変なこと言わないの!すみませんピョン(汗)」
この宿屋を拠点とするカナタン、マリリン、ペコラン達に別れを告げ寄り道せずに帰宅した2人
【アルバート家】
ヒイロ達が帰宅するとアリス達が出迎えてくれた。カルーアからは言い難(にく)いだろうと考えたヒイロが、襲ってきたリキュールをカルーアが撃退したの事を説明した
「そっかぁ…リキュールちゃんが居なくなっちゃったのかぁ……寂しいねぇ…」
「そうは言っても仕方ねーよ。いくら1番に愛されたいからって、カルーアの生命を狙ったりサーシャの生命も奪う!なんて言っちまったら、もう一緒には居られねーだろ?」
「……うん。そうだねぇ、リキュールの責任だもんねぇ…いつか再会できたら良いなぁ…」
今までなら甘いアリスは、リキュールのした事を考えてみても、それ以上の寂しさに囚われていただろうが…今回はこの別れを受け入れていた
「ヨシヨシ~、アリスさんも~少し大人になりましたね~」
エルデスもアリスの精神的な成長を感じられて嬉しいようだ。少し寂しそうにしているアリスの頭を撫でている(とは言え、アリスは14歳でエルデスは11歳らしいのだがw)
「それでは、予定より長居してしまいましたので私(ワタクシ)は家に帰りますわ。私(ワタクシ)への依頼もたっぷり溜まっていると思いますので…」
「エリエスちゃん!今回はありがとうねぇ!アタシたっぷりお世話になっちゃったぁ!」
いよい本格的に帰宅する事にしたエリエス。彼女は冒険者としてだけでなく、鍛冶師としてもヒイロと同じくらいの腕前を持つ一流の鍛冶師である為、ヒイロに負けず劣らず彼女の腕を宛にする冒険者は沢山いる
「それではまた近い日に」
自分のもうひとつの仕事をこなす為、エリエスは帰って行った
「リキュールちゃんが巣立って、エリエスさんが帰られたので……ヒイロお兄さまとアリスお姉様、カルーアお姉さま、サーシャとコハラコ、ミルちゃんにヨシュア君とエルデスさんの8人になりましたね」
「そうだね。8人なら寝室が3部屋あるんだから、ヨシュア君たちも宿屋を利用しなくても良いね」
「良いんですか~?ソレは助かります~」
ヒイロとカルーア
アリスとヨシュアとエルデス
サーシャとコハラコとミル
この組み合わせで無事8人による生活が行える
「それではサーシャは、お昼ご飯の準備を始めますの!」
「それなら~私も~お手伝いします~」
「コハラコも手伝うの!」
「ボクも…お手伝い…させてください!」
「じゃあ俺は採掘してきてくれたハイミスリルで、ミャンジャムさんの鎧の修理に取り掛かるかな…」
「手伝うよヒイロ」
「じゃあアリス。庭で稽古しようか?」
「うん!よろしくねぇヨシュア!」
8人はそれぞれのやるべき事に取り掛かる
【ハチマン砦の南方】
「ふぅ…丸一日掛かりましたけど、ようやくカルーアお姉さまに焼かれた身体の火傷も、修復が終わりましたわ……さて、コレからどうしましょうか?……えーと、お姉さんの記憶にどこか良い地方のデータはないかしら?」
ヒイロとカルーアと別れてから、森の中に身を潜め回復魔法で治療していたリキュールは身体の傷も癒えたので、自分の生活拠点を求めてカルーアの記憶を探っていた
「……若い王女が統べる国イシス王国か…騎士の割合が高くて魔法使いが少なめな国ですか……ここでなら私を雇ってもらえそうだわ
……でも、今の姿だとカルーアお姉さんと間違われてしまう……そうだ!身体を成長させましょう。そうすれば、かなり印象も変わるハズです」
リキュールはカルーアの身体のデータで固体化してから日が浅いので、まだ肉体を改造する余地が残っていた
「これくらいで良いかな?」
リキュールはカルーアの見た目を20前くらいまで成長させ、髪色も銀色から少し蒼色を加え、服は砦内の倉庫から魔女っぽい感じの物を調達した。ここまでやれば、少しカルーアに似ている程度で済むだろう
ヒイロたちが家でアリスたちと再会していた頃、徒歩でイシス王国を目指すリキュールは目的地の地まで、まだ後10日は掛かりそうな場所だった
「ふぃー…しまった、やっちゃったなぁ。固体化してからアルバート家でお世話になっていたから気付けなかったけど…水と食料が無いっていうのは凄くマズイわ…」
カルーアからコピーした情報として、毎日の食事をする習慣というのは一応頭の中にあったのだが…自分の身で感じないと中々理解するのは難しいもので、手持ちの飲食無しに旅をしている自分の浅はかさを恨む事になってしまった。途方に暮れてトボトボ歩いていた彼女の前に…
「うわああぁ!!」
「お嬢様だけでもお逃げください!」
「嫌です!ワタシ1人では生きてなどいけません!一緒に逃げま……」
「ズバッ!」
馬車が盗賊団らしき者たちに襲われ、1人の女性を残しお付きの2人の男は殺されてしまった
「へっへっへっ、お嬢さん良い身体してるじゃねーか!」
「コイツは高く売れそうだぜ!」
「おっと!おかしな考えはするなよ。俺らも商品に傷は付けたくねーからな」
「もっとも!売る前に俺たちの相手をしてもらうから、傷は付いちまうんだがなぁ(笑)ゲラゲラゲラゲラ!」
「ふっ、ふざけないで!誇り高きナイン家の女性として…お、お前たちなどにこの身を汚されるくらいなら…ワタシは…」
「はーはっは!いきがるなよ、震えてるぜ」
「そうだぜ、優しーく汚してやるからよ」
「大人しくしやがれ!こんな辺境じゃ、助けてくれる奴なんか居や……」
【雷光暴龍(ジャムルテスラ)】
「ぎゃあああぁ!」
「うわああっ!!」
「あべしっ!!!」
リキュールは雷系の中級呪文を撃ち、数人の盗賊団らしき者を一撃で木っ端微塵に撃退した
「お嬢さん、立てますか?」
(まったく…お姉さんの生命を狙った翌日に人助けなんて、させるのですか?神様とやらも意地悪ですね…)
「あ、有難うございます!ワタシはケチュア・ナインと申します。貴女のお名前をお聞きかせいただいても宜しいですか?」
「私はリキュールよ…それにしても…アナタ珍しい名前なのね。【ケツ穴】だなんて…生まれの不幸はお互い様のようね。同情するわ」
「け、ケぇ!?ケツ穴なんかじゃありません!ケチュアですっ!」
リキュールは襲われていた20歳前くらいの女性【ケチュア】を助けていた。別れの翌日の出会い。ケチュアとの出会いは、リキュールにどのような変化をもたらすのか?
続く
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