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茜とイーグル
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【土曜日の朝】
亜沙美とロミータは鈴鹿市の駅前に来ていた
「それでロミータちゃん。この前私がコラボしたデザート・イーグルさんも、今回の旅行に付いて来るんだね?」
「ごめんね亜沙美。せっかくの旅行だから2人でノンビリしたかったんだけど…事務所に「旅行に行くから1日配信を休みます」って連絡入れたらさ、ソレを聞いたイーグルが自分も一緒に行きたい!って聞かなくってさ…」
「良いんじゃないかなぁ?どの道、服部さんの妹さんが来るんだから、もう1人増えた方が楽しい温泉旅行になるんじゃない?」
ロミータは茜という子を適当に相手して、なるべく亜沙美とイチャイチャする旅行にしようと考えていたようだが…同じ配信者がもう1人増えてはプライベート旅行では済まなくなってしまったのだ
ロミータとは違い、温泉旅行を手配してくれた服部の妹の面倒をシッカリ見なければ!と考えていた亜沙美とは、大きく考えが違っていた。そんな話をしていた時…
「もしもし、こんにちわ。貴女たちが亜沙美さんとロミータさんでしょうか?」
「はい!そうですけど…あ!可愛い♪」
後ろから声を掛けられた亜沙美とロミータが振り向くと、おとなしそうな中学生くらいの女の子が立っていた
「ワタシ、鈴鹿中学に通う2年生の服部 茜と言います。今回は旅行の案内をするようにと兄に頼まれて来ました。どうぞ宜しくお願いします」
「あらあら、凄く丁寧な子ね。ヤンチャな子だったらどうしようか?と思ってたけど安心したわ。ロミーは亜沙美の家に居候させてもらっているロミータよ、よろしくね茜ちゃん♪」
もの凄く丁寧でシッカリしてそうな感じの女の子が現れたので、別の意味で安心した亜沙美とロミータだが…
「あのぅ…ごめんね茜ちゃん。今回は急にもう1人行かせてもらう事になっちゃったんだけどぉ…」
「はい大丈夫ですよ。亜沙美さんやロミータさんと同じ会社のVTuberさんの方が、もう1人お見えになるんですよね?」
「へぇ、本当にシッカリしてる子ね…なんだか中学生時代の梨香を見ているようだわ♪」
自分たちより年下とは思えないほど、予想以上に丁寧で落ち着いた態度で話す茜を見て、中学生時代の梨香の事を思い出したロミータ
「そう言えばロミータちゃん。イーグルさんは、もう着きそうなの?」
「イーグルは愛知県出身だから三重県にも何回か来てたって言ってたわ。もう駅に着いたって、さっきメール来てたんだけど…」
今回の亜沙美とロミータの旅行休暇の話を聞きつけて、急遽同行したいと名乗り出たイーグルを待つ3人に正面から近づいてくる少女。彼女が3人の前まで来ると声を掛けてきた
「お、おはようございます…あの、私【ミネア・イーグルス】と言います。今回は突然無理を言ってすみません。よ、よろしくお願いします」
「……え?……えぇ!?イーグルさんなんですかぁ?あの時話したイーグルさん?」
挨拶をされて亜沙美は凄まじく驚いた。なぜなら前回のコラボの時、一人称は「俺」でエルフ軍人だ!と言っていた彼女とは、見た目も話し方も全くの別人にしか見えなかったからだ!
「やっぱりね。イーグルはリアルで会ったら、こんな感じなのよ。ロミーも会うのは2度目なんだけど、配信時の彼女とは全然別人だからビックリしちゃったでしょ?」
どうやらロミータはイーグルと1度リアルで会っているらしく、亜沙美ほど驚いてはいないのだが…配信の【デザート・イーグル】とは何処から見ても全くの別人だった
「ちょっとロミータ。外で会う時は、その名前で呼ばないでって言ったじゃない…」
「そうだったわね。亜沙美、改めて紹介するわ。彼女は【ミネア・イーグルス】よ」
「初めまして亜沙美ちゃんと茜ちゃん。【ミネア】って呼んでくださいね」
「は、はい…ミネアさん…」
「宜しくお願いします。ミネアさん」
まだ動揺している亜沙美と、初対面なのでまるで違和感無く接している茜が、面白いほど対照的に見えていた
「こんな小さな子が私達のエスコートをしてくれるの?」
「はい!任せてくださいミネアさん。兄が段取りをつけた温泉旅館は、私の両親が経営している宿ですので何も問題はありませんよ」
どうやら亜沙美ら3人が泊めさせてもらう温泉旅館は、服部の両親が経営しているようだ。とは言っても、裏稼業をしている一族が世間的にカモフラージュを兼ねて経営しているのだろう
3人は茜の誘導に従い電車に乗り、温泉旅館がある伊賀市へと向かった
続く
亜沙美とロミータは鈴鹿市の駅前に来ていた
「それでロミータちゃん。この前私がコラボしたデザート・イーグルさんも、今回の旅行に付いて来るんだね?」
「ごめんね亜沙美。せっかくの旅行だから2人でノンビリしたかったんだけど…事務所に「旅行に行くから1日配信を休みます」って連絡入れたらさ、ソレを聞いたイーグルが自分も一緒に行きたい!って聞かなくってさ…」
「良いんじゃないかなぁ?どの道、服部さんの妹さんが来るんだから、もう1人増えた方が楽しい温泉旅行になるんじゃない?」
ロミータは茜という子を適当に相手して、なるべく亜沙美とイチャイチャする旅行にしようと考えていたようだが…同じ配信者がもう1人増えてはプライベート旅行では済まなくなってしまったのだ
ロミータとは違い、温泉旅行を手配してくれた服部の妹の面倒をシッカリ見なければ!と考えていた亜沙美とは、大きく考えが違っていた。そんな話をしていた時…
「もしもし、こんにちわ。貴女たちが亜沙美さんとロミータさんでしょうか?」
「はい!そうですけど…あ!可愛い♪」
後ろから声を掛けられた亜沙美とロミータが振り向くと、おとなしそうな中学生くらいの女の子が立っていた
「ワタシ、鈴鹿中学に通う2年生の服部 茜と言います。今回は旅行の案内をするようにと兄に頼まれて来ました。どうぞ宜しくお願いします」
「あらあら、凄く丁寧な子ね。ヤンチャな子だったらどうしようか?と思ってたけど安心したわ。ロミーは亜沙美の家に居候させてもらっているロミータよ、よろしくね茜ちゃん♪」
もの凄く丁寧でシッカリしてそうな感じの女の子が現れたので、別の意味で安心した亜沙美とロミータだが…
「あのぅ…ごめんね茜ちゃん。今回は急にもう1人行かせてもらう事になっちゃったんだけどぉ…」
「はい大丈夫ですよ。亜沙美さんやロミータさんと同じ会社のVTuberさんの方が、もう1人お見えになるんですよね?」
「へぇ、本当にシッカリしてる子ね…なんだか中学生時代の梨香を見ているようだわ♪」
自分たちより年下とは思えないほど、予想以上に丁寧で落ち着いた態度で話す茜を見て、中学生時代の梨香の事を思い出したロミータ
「そう言えばロミータちゃん。イーグルさんは、もう着きそうなの?」
「イーグルは愛知県出身だから三重県にも何回か来てたって言ってたわ。もう駅に着いたって、さっきメール来てたんだけど…」
今回の亜沙美とロミータの旅行休暇の話を聞きつけて、急遽同行したいと名乗り出たイーグルを待つ3人に正面から近づいてくる少女。彼女が3人の前まで来ると声を掛けてきた
「お、おはようございます…あの、私【ミネア・イーグルス】と言います。今回は突然無理を言ってすみません。よ、よろしくお願いします」
「……え?……えぇ!?イーグルさんなんですかぁ?あの時話したイーグルさん?」
挨拶をされて亜沙美は凄まじく驚いた。なぜなら前回のコラボの時、一人称は「俺」でエルフ軍人だ!と言っていた彼女とは、見た目も話し方も全くの別人にしか見えなかったからだ!
「やっぱりね。イーグルはリアルで会ったら、こんな感じなのよ。ロミーも会うのは2度目なんだけど、配信時の彼女とは全然別人だからビックリしちゃったでしょ?」
どうやらロミータはイーグルと1度リアルで会っているらしく、亜沙美ほど驚いてはいないのだが…配信の【デザート・イーグル】とは何処から見ても全くの別人だった
「ちょっとロミータ。外で会う時は、その名前で呼ばないでって言ったじゃない…」
「そうだったわね。亜沙美、改めて紹介するわ。彼女は【ミネア・イーグルス】よ」
「初めまして亜沙美ちゃんと茜ちゃん。【ミネア】って呼んでくださいね」
「は、はい…ミネアさん…」
「宜しくお願いします。ミネアさん」
まだ動揺している亜沙美と、初対面なのでまるで違和感無く接している茜が、面白いほど対照的に見えていた
「こんな小さな子が私達のエスコートをしてくれるの?」
「はい!任せてくださいミネアさん。兄が段取りをつけた温泉旅館は、私の両親が経営している宿ですので何も問題はありませんよ」
どうやら亜沙美ら3人が泊めさせてもらう温泉旅館は、服部の両親が経営しているようだ。とは言っても、裏稼業をしている一族が世間的にカモフラージュを兼ねて経営しているのだろう
3人は茜の誘導に従い電車に乗り、温泉旅館がある伊賀市へと向かった
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