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少女たちとの出会い

ショバ代は身体で

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【アルバート家の朝】
ゴブリン達の大侵攻とサーシャの熱い誘惑を凌いだ昨日が終わり、商業都市【ヘルメス】に新しい朝が来た

「おはよう、お兄ちゃん!昨日は大変だったよねぇ。アタシもクタクタだよぉ…」

アリスは疲れてはいるが、爽やかな笑顔をしている

「おはよう、兄さん!起きてから気が付いたけど、昨夜はサーシャと2人だっただろ、大丈夫だったかい?…まさか…やっちゃったとか?」

カルーアはヒイロを心配して苦笑いしている

「もう、お兄さまったら最後まで抵抗して、往生際が悪いですの!こんな可愛い妹が積極的に誘ってますのに!」

サーシャは残念そうな顔をしていた

「みんな、おはよう…サーシャはもう少し年相応に可愛いくしてくれw」

ヒイロは疲れた顔をしていた
4人揃って朝食を取る。今朝は肉と野菜がメインの料理だ…栄養と健康を同時に取れる配慮かな?

「サーシャの料理は本当に美味しいよねぇ!アタシ沢山、食べれちゃうわぁ!」

相変わらずアリスはガツガツ食べている

「そうだ!冒険者ギルドのマスターが、討伐した魔族の懸賞金を払うから来てくれ、って言っていたな」

「それなら私が!お兄さまに付き添いますの」

サーシャはまた何か企んでいる様な目付きで、積極的に手を挙げてきた

「サーシャ、キミは駄目だよ!兄さんと2人きりで行かせたら、路地裏に兄さんを引き込んで、いやらしい事をするに決まっているよ」

サーシャの立候補をカルーアはあっさり切り捨てた…しかし、ヒイロの意見は違った

「んー…商業ギルドにも顔を出すからな。サーシャには是非とも来て欲しい」

「流石お兄さま!分かってますの!」

「じゃあ、アリスも行くぅ~」

「カルーア、プレゼントがあるんだ」

ヒイロはカルーアに紙袋を渡した。「何だろう?」と首を傾げながらも、カルーアは受け取り袋の中に手を入れた

「これはパーカーだね、ありがとう!」

「アリスがカルーアに似合うだろう、って言ってな。出掛けた時に買ったんだよ」

「そうなんだ、ありがとうね。姉さん」
 


カルーアは嬉しそうな笑顔を魅せた
疲労の抜け切らないカルーアに留守番を頼み、食事の終わった3人は家を出た


【貧民街の露店】
「キャルト、ミルメーク、お店の準備は大丈夫かニャー?」

「はい、お姉さん。大丈夫です」

「グレイスさん、今日もよろしくお願いします」

メイン通りとは違い、裏通りの貧民街で露店を営む3人の娘

このリーダー格の少女は昨日、アリスと2度接触し【ア・イヤン・メイデン】を奪っていった【グレイキャッツ】だった



【冒険者ギルド】
「父親達の仇の上位魔族の1人を討伐するなんてな…鍛冶屋よりも冒険者になった方が良いかもな!」

「駄目ですよ、ギルマス!
この街のもう1つの鍛冶屋【ヘパイトス】は腕も凄いけど、料金も凄いからCランク迄の冒険者たちは、ヒイロさんの工房が無くなったら路頭に迷われてしまいますよ」

冒険者ギルドの受付嬢は、ギルマスの意見を制止した

「わぁーってるよ、冗談だ!懸賞金を渡してやってくれ」

「本当に分かってくれてたら良いですけどね…はい、ヒイロさん。これが懸賞金の300万ゼニーです」

「さ、300万ゼニーですの!?」

「えっと、えっとぉ…お菓子が1年くらい食べ放題なのかなぁ?」

流石の高額にサーシャもアリスも驚いていた。それはヒイロもだったまず、お菓子の量で換算する辺りが、アリスの子供っぽさを物語っていた

「商業ギルドの一般装備の修理が1個で一律3万ゼニーだから、その100倍か…流石に凄い額だな!」

「でもでも、クリスニッジさんの依頼額や上位魔族討伐金なんて滅多に無いから、無駄遣いは注意ですの!」

夜には軽く一線を越えようと迫ってくるサーシャだが、それ以外では実に家庭的だ
サーシャの言うように無駄遣いは控えよう



【商業ギルド】
「さっそく来てくださいましたね、ヒイロさん。実は昨日の戦闘で街の冒険者から、大量の修理依頼が来ていまして…」

ギルマスのジュリアンの奥さんで、商業ギルドの受付嬢【ネネカ】は奥の部屋を指差した
20歳過ぎくらいで小柄なネネカさんが指差した先には、100点近い武器防具が置かれている

「まさか…アレ全部ですか?」

「あっ…はい…」

ネネカさんは申し訳なさそうに苦笑いを浮かべていた
昨日、ゴブリン達を撃退に戦闘した冒険者達が、いかに激しく戦ったのかを物語る量だった



【帰り道】
「凄いねぇ、お兄ちゃん!修理の武器防具で荷物いっぱいだねぇ!」

3人で50くらいの装備を持ち帰っているが、それでもギルドにはまだ、半分近く残して来た

「もしかして、お兄さま…今回、私をどうしても連れて来た理由って荷物持ちですの?」

「あ、あぁ…すまんな(汗)」

「んもぅ、そんな事だと思いましたの!」

サーシャは悪戯っぽく笑った

「ところで、お兄ちゃん。いつもと帰り道が違うけど、寄り道なの?」

「昨日の戦闘でメイン通りは封鎖されているらしい。仕方ないから裏通りで帰ろう」



【裏通り】
ここは商業都市【ヘルメス】でも貧民街と言える場所。身寄りのない者や、他国から流れて来て経済的に厳しい者たちが住んでいる



【サメ焼き グレイス】
「美味しい、サメ焼きはいかがですか?」

「熱々の生地の中にサメ肉が美味しいよぉ」

裏通りから帰っていると、露店の前に通りかかった。幼い2人の子供が働いていた

「お兄さま、サメ焼きとはなんですの?私、初めて見ますの」

(端的に言うと…たこ焼きのタコの代わりにサメ肉が入っているのだ)

「これが安くて美味しいんだ!すいません、4パック買います」

「ありがとうございます!今すぐ焼きますのでお待ちください」

2人はヒイロ達の前で、プレートの上でサメ焼きを作り始めた…ジュージューと調理する音にサーシャは興味津々って感じだ

「ん~美味しそうな匂い!…んっ!?何か声が聞こえるぅ」

そう言うとアリスは剣を握りしめて、貧民街の奥の方に歩いて行った

「アリス、あんまり遠くに行くなよ!」

「はぁ~い!」



【貧民街奥の通り】
「おい!今月の支払いはどうなってんだ?」

「昨日、払ったニャー。昨日手に入れた魔道具を売った大金をそのまま渡したニャー!」

イカつい男2人がネコ耳少女を囲んでいた


「アレでようやく先月までの分だ!
今月分の支払いはまだだろぅ?」

「今はアレ以上無いニャー(汗)」

「無いのならサメ焼きの店を売るか?」

「店を手放したら、3人が食って行けなくなるニャー!」

地上げ屋気取りのチンピラ2人が、場所代と称してネコ耳少女を脅している

「そうかい、なら身体で払ってもらうしかないなぁ!」

男の1人が彼女の服をお腹から首下まで捲りあげた!

「な、何するニャー」

「大人しく30分くらい俺たちの相手をしてろ!
そしたら支払いはひと月待ってやる…それとも店を潰されたいのか?」

そう言われるとネコ耳少女は抵抗を辞めた。男たちの手が少女の服を無造作に掴んだ



続く
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