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夢忘れ編
試練は…デレさせろ
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【隠れ家】
取り敢えず、魔族の元王妃であるキウの息子である事を伝え、一定の信用を得たヨシュアだが…サーシャをテウの宝石から解放できるのか?に関してはここからが本番と言える。凄まじく賢いマーマル相手に、どんな話術で交渉するべきか?ヨシュアは悩んでいた
「ふむ、キミが魔族の偉いさんの息子だという事は理解したよ。それでキミが来た目的の話になるわけだけど…キミはあの凄い回復師の少女を助けたいんだよね?」
どうやってその話を切り出していくか?悩んでいたヨシュアに対し、マーマルの方からその件に踏み込んできた
「理解か…やっぱり信用には至ってねーんだな。じゃあ、もう1つトビキリな隠し事を明かすぜ」
「ほう!?それは興味深いね…何だい?」
ヨシュアはサーシャ解放の成功率を上げる為に、更なる秘密を打ち上げることを決めた
「宝石に封じられたサーシャは…天使族だ。言っちまうと【惑星神エリスア様】の娘にあたる訳だぜ」
「えっ!?ソレは本当なのかい?」
「えー!そうなのー?」
「オイオイオイ!流石にソレはねーだろ!」
サーシャが天使族!突然打ち明けられた話に驚くマーマル、テウ、リュウキ。それほど【天使族】の話は伝わってはいるが、目撃情報がほぼ無いので【まことしやかな噂】レベルの話なのだ
「本当だ!それもエリスア様に誓って嘘じゃねーよ。エリスア様はこの星に生きる全ての者の母親だ。その唯一の娘を封じ込めているのは、お前らにとって災いを招く事になるんじゃねーか?」
「オイオイ、マーマル。コイツの話が本当だったらマジでヤバくねーのか?エリスア様のご息女を拉致ってる。って訳だよな?」
「ひえー!事故とは言え…凄い子を封じ込めてしまいましたねー、ソレが本当なら私達すっごくマズイのではー?」
【惑星神エリスア様】のご息女を拉致している。その行為は、この星全体の神であるエリスア様に喧嘩を売っていると思われても、良い訳のしようもないだろう。だが、マーマルの考えは少し違った
「お前たち慌てるなよ…確かに【エリスア様の娘さん】を拘束しているのは、あまり良い事ではないね……けどさ、惑星神エリスア様はこの星に生きる者全ての親のハズだ」
「何が言いたいんだ?」
サーシャがエリスア様の娘だと明かせば
「とんでもない娘を拉致ってしまった!やべー!早く解放しないと!!」
という流れになるハズだと思っていたヨシュア。だが、頭脳明晰なマーマルは少し違う角度から答えを出した
「サーシャって子を解放しちゃえば…彼女は人族側の仲間に戻り、また僕ら魔族と敵対するよね?ソレって、全ての者に対して中立であるハズのエリスア様の娘として、どうなんだい?不公平だと言わざるをえないのではないかな?」
この惑星に住む全ての者に対して中立である惑星神の娘が、自分たちの敵になるのはフェアじゃないだろ?と言い出したマーマル
「あれ?そう言われたら…そうなのか?」
「なるほどー。1理あるかもー、私たちにも優しくして欲しいですよねー」
リュウキとテウは、マーマルの言葉に同意しそうだ
「(;゜∀゜)イヤイヤイヤイヤ...それはまた別の話だろう?サーシャは天使族ではあるがよ、惑星神の地位ではないんだ。地上に居る間は、彼女の意思で行動する自由があるんじゃねーか?」
「………なるほどね。ふむふむ、確かにそう言われたら…そんな気もしないでもないね…」
捕獲した少女が惑星神の娘さん。そんな大事だった為、流石のマーマルも明確な答えを出し切れずにいたのだが…
「ふむ。事が事だけに明確な答えが出しにくいね。だから、こうしないか?今から僕が言う試練をキミがクリア出来たら、サーシャって子を無条件で解放しようじゃないか!」
「なるほどな。自分で答えを出しきれないから俺の行動次第で答えを決めよう。って考えか…で、試練に失敗した場合はどうなるんだ?」
当然ながら重要な交渉をしている時は、悪い方に事態が転んだ時のことも考えておくべきだ。父親からその辺の心構えをシッカリ叩き込まれているヨシュアは、すかさずマーマルに質問をした
「キミが失敗してもサーシャって子は解放しよう。その代わりキミには僕の頼みを1つ必ず聞いてもらう…どうかな、やってみるかい?」
「なるほど?…ドッチの場合でもサーシャは解放するのか…俺が自由になるか?どうか?って部分が変化するだけなんだな…だったらヤルしかねーよなぁ!!」
マーマルの試練に挑みさえすれば、取り敢えずサーシャが開放されることは確約される
「サーシャは俺が必ず助け出す!」
そう言って出発してきたヨシュアには、どんな試練とペナルティがあろうとも、ヤル以外に選択肢は無かった
「ふむふむ。思い切りが良いようだね。じゃあ、まずはキミへの試練を言おう。今の時間は昼を少し廻った。てところだね。今から2回目の朝日が昇るまでにリュウキをキミにデレさせてみなよ。ソレが試練だよ」
「(; ꒪ㅿ꒪)えっ!?マーマル何言ってんだよ?俺がこんな10歳のお子様に惚れさせられるか?ソレが試練だってか?」
「まー!ソレは面白そうですー」
「オイオイ!ソレが試練なのかよ!」
予想外過ぎるマーマルの提案に度肝を抜かれたリュウキとヨシュア。テウは面白がっているようだ
「んー心外だなぁ。僕は僕なりに一生懸命になって考えた結果なんだよ?…リュウキはね19歳なんだけどね…」
「ほとんど倍の年齢差じゃねーかよ」
「何を言ってるんですかー?私やマーマルからすれば、2人に年齢差なんて感じられませんよー」
(何っ!?テウとかいうホワホワした宝石使いの女とマーマルも、リュウキも同じくらいの歳かと思ったが…9年差が無いにも等しいと感じるマーマルとテウは…3桁は生きているって事か!?)
19歳らしいリュウキが、マーマルとテウにタメ口で話しているから同じくらいの年齢かと思われたが…マーマルとテウの2人は、かなり年上のようだ
「リュウキは戦争の為の生体兵器(キメラ)として生み出されてしまったからね、年相応の恋愛感情というモノが欠落しちゃっててね、僕はソレを不憫に思っていたんだ。だから、キミが彼女を惚れさせられるのか?を試練とさせてもらうよ」
「こんな大事な事に、そんな事を試練としてくるなんてな…全く頭の良いヤツの考える事はまるで理解できねーなw」
「で、どうするんだい?ヤルのか?やらないのか?」
「ヤルは、ヤルけどよ。で、ソイツをデレさせる事が出来なかったら…俺にどんな条件を出すつもりなんだよ?」
何で成否を決めるのか?は理解したヨシュアだが、失敗したらどんなペナルティが課せられるのか?当然気になるところだ
「んー…まだ考えてないよ」
「ヽ(`Д´#)ノ 考えてねーのかよ!」
「ま、期限切れまでには考えておくよ。キミにとって絶対受け入れられない事ではなくて、受け入れてもらえたら僕たちにとって大きなプラスになる様な条件を考えておくよ」
「(˶ᐢᗜᐢ˶)あはー。面白い事になってきましたねー♪それじゃ私は2日後にー、宝石から彼女を解放する為の準備に取り掛かりますねー」
つまりヨシュアは、2日後の朝が来るまでにリュウキを口説き落とせ!と言われた訳だ。戦うことしか知らない合成魔獣(キメラ)であるリュウキを惚れさせる。まだ10歳のヨシュアに、それが可能なのだろうか?
続く
取り敢えず、魔族の元王妃であるキウの息子である事を伝え、一定の信用を得たヨシュアだが…サーシャをテウの宝石から解放できるのか?に関してはここからが本番と言える。凄まじく賢いマーマル相手に、どんな話術で交渉するべきか?ヨシュアは悩んでいた
「ふむ、キミが魔族の偉いさんの息子だという事は理解したよ。それでキミが来た目的の話になるわけだけど…キミはあの凄い回復師の少女を助けたいんだよね?」
どうやってその話を切り出していくか?悩んでいたヨシュアに対し、マーマルの方からその件に踏み込んできた
「理解か…やっぱり信用には至ってねーんだな。じゃあ、もう1つトビキリな隠し事を明かすぜ」
「ほう!?それは興味深いね…何だい?」
ヨシュアはサーシャ解放の成功率を上げる為に、更なる秘密を打ち上げることを決めた
「宝石に封じられたサーシャは…天使族だ。言っちまうと【惑星神エリスア様】の娘にあたる訳だぜ」
「えっ!?ソレは本当なのかい?」
「えー!そうなのー?」
「オイオイオイ!流石にソレはねーだろ!」
サーシャが天使族!突然打ち明けられた話に驚くマーマル、テウ、リュウキ。それほど【天使族】の話は伝わってはいるが、目撃情報がほぼ無いので【まことしやかな噂】レベルの話なのだ
「本当だ!それもエリスア様に誓って嘘じゃねーよ。エリスア様はこの星に生きる全ての者の母親だ。その唯一の娘を封じ込めているのは、お前らにとって災いを招く事になるんじゃねーか?」
「オイオイ、マーマル。コイツの話が本当だったらマジでヤバくねーのか?エリスア様のご息女を拉致ってる。って訳だよな?」
「ひえー!事故とは言え…凄い子を封じ込めてしまいましたねー、ソレが本当なら私達すっごくマズイのではー?」
【惑星神エリスア様】のご息女を拉致している。その行為は、この星全体の神であるエリスア様に喧嘩を売っていると思われても、良い訳のしようもないだろう。だが、マーマルの考えは少し違った
「お前たち慌てるなよ…確かに【エリスア様の娘さん】を拘束しているのは、あまり良い事ではないね……けどさ、惑星神エリスア様はこの星に生きる者全ての親のハズだ」
「何が言いたいんだ?」
サーシャがエリスア様の娘だと明かせば
「とんでもない娘を拉致ってしまった!やべー!早く解放しないと!!」
という流れになるハズだと思っていたヨシュア。だが、頭脳明晰なマーマルは少し違う角度から答えを出した
「サーシャって子を解放しちゃえば…彼女は人族側の仲間に戻り、また僕ら魔族と敵対するよね?ソレって、全ての者に対して中立であるハズのエリスア様の娘として、どうなんだい?不公平だと言わざるをえないのではないかな?」
この惑星に住む全ての者に対して中立である惑星神の娘が、自分たちの敵になるのはフェアじゃないだろ?と言い出したマーマル
「あれ?そう言われたら…そうなのか?」
「なるほどー。1理あるかもー、私たちにも優しくして欲しいですよねー」
リュウキとテウは、マーマルの言葉に同意しそうだ
「(;゜∀゜)イヤイヤイヤイヤ...それはまた別の話だろう?サーシャは天使族ではあるがよ、惑星神の地位ではないんだ。地上に居る間は、彼女の意思で行動する自由があるんじゃねーか?」
「………なるほどね。ふむふむ、確かにそう言われたら…そんな気もしないでもないね…」
捕獲した少女が惑星神の娘さん。そんな大事だった為、流石のマーマルも明確な答えを出し切れずにいたのだが…
「ふむ。事が事だけに明確な答えが出しにくいね。だから、こうしないか?今から僕が言う試練をキミがクリア出来たら、サーシャって子を無条件で解放しようじゃないか!」
「なるほどな。自分で答えを出しきれないから俺の行動次第で答えを決めよう。って考えか…で、試練に失敗した場合はどうなるんだ?」
当然ながら重要な交渉をしている時は、悪い方に事態が転んだ時のことも考えておくべきだ。父親からその辺の心構えをシッカリ叩き込まれているヨシュアは、すかさずマーマルに質問をした
「キミが失敗してもサーシャって子は解放しよう。その代わりキミには僕の頼みを1つ必ず聞いてもらう…どうかな、やってみるかい?」
「なるほど?…ドッチの場合でもサーシャは解放するのか…俺が自由になるか?どうか?って部分が変化するだけなんだな…だったらヤルしかねーよなぁ!!」
マーマルの試練に挑みさえすれば、取り敢えずサーシャが開放されることは確約される
「サーシャは俺が必ず助け出す!」
そう言って出発してきたヨシュアには、どんな試練とペナルティがあろうとも、ヤル以外に選択肢は無かった
「ふむふむ。思い切りが良いようだね。じゃあ、まずはキミへの試練を言おう。今の時間は昼を少し廻った。てところだね。今から2回目の朝日が昇るまでにリュウキをキミにデレさせてみなよ。ソレが試練だよ」
「(; ꒪ㅿ꒪)えっ!?マーマル何言ってんだよ?俺がこんな10歳のお子様に惚れさせられるか?ソレが試練だってか?」
「まー!ソレは面白そうですー」
「オイオイ!ソレが試練なのかよ!」
予想外過ぎるマーマルの提案に度肝を抜かれたリュウキとヨシュア。テウは面白がっているようだ
「んー心外だなぁ。僕は僕なりに一生懸命になって考えた結果なんだよ?…リュウキはね19歳なんだけどね…」
「ほとんど倍の年齢差じゃねーかよ」
「何を言ってるんですかー?私やマーマルからすれば、2人に年齢差なんて感じられませんよー」
(何っ!?テウとかいうホワホワした宝石使いの女とマーマルも、リュウキも同じくらいの歳かと思ったが…9年差が無いにも等しいと感じるマーマルとテウは…3桁は生きているって事か!?)
19歳らしいリュウキが、マーマルとテウにタメ口で話しているから同じくらいの年齢かと思われたが…マーマルとテウの2人は、かなり年上のようだ
「リュウキは戦争の為の生体兵器(キメラ)として生み出されてしまったからね、年相応の恋愛感情というモノが欠落しちゃっててね、僕はソレを不憫に思っていたんだ。だから、キミが彼女を惚れさせられるのか?を試練とさせてもらうよ」
「こんな大事な事に、そんな事を試練としてくるなんてな…全く頭の良いヤツの考える事はまるで理解できねーなw」
「で、どうするんだい?ヤルのか?やらないのか?」
「ヤルは、ヤルけどよ。で、ソイツをデレさせる事が出来なかったら…俺にどんな条件を出すつもりなんだよ?」
何で成否を決めるのか?は理解したヨシュアだが、失敗したらどんなペナルティが課せられるのか?当然気になるところだ
「んー…まだ考えてないよ」
「ヽ(`Д´#)ノ 考えてねーのかよ!」
「ま、期限切れまでには考えておくよ。キミにとって絶対受け入れられない事ではなくて、受け入れてもらえたら僕たちにとって大きなプラスになる様な条件を考えておくよ」
「(˶ᐢᗜᐢ˶)あはー。面白い事になってきましたねー♪それじゃ私は2日後にー、宝石から彼女を解放する為の準備に取り掛かりますねー」
つまりヨシュアは、2日後の朝が来るまでにリュウキを口説き落とせ!と言われた訳だ。戦うことしか知らない合成魔獣(キメラ)であるリュウキを惚れさせる。まだ10歳のヨシュアに、それが可能なのだろうか?
続く
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