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第10章 種を超えた妖精は夢と舞踊る編

あの時のトッププレイヤー達も来ていた

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 ~ 物産展会場 ~

「おっ! 教官じゃねか?」

「うむ、狂剣か…… 貴殿が機神を見に来るとは…… どう言う風の吹き回しだ?」

「最近は、先の襲撃とかデケェ敵が殖えてな。うちのクランも機神乗りが増えたのさぁ…… まあ、俺は機神コイツ等をぶった切る為の下見と【成長する武器】捜しだがな」

「成長する武器だと? 噂になったユニーク武器の事か…… 実在するのか?」

「実在するぜ! 俺は実物を見た事がある。最初は初心者用と代わらない短剣だったんだがな…… 今じゃ、ミスリル製より切れる短剣になってるぜ」

「なるほど…… 自分用にその大剣版を捜しているのか?」

「まあな。で、てめぇ等は?」

「我等の整備班も参加していてな。様子見次いでに…… 私の機神あいぼうの武器を見ていた」

「傭兵のてめぇから見て…… 機神コイツ等はどうよ?」

「個人的な意見だが、全体的には…… プレイ開始時に選べる物より劣るか同等が大半なのだが…… 気になる出店が5つ在る」

「気になる? どんな感じなんだ?」

「軽装型のスピード重視のオーダーメイドの店【スピードヘブン】と高火力武装と重装甲のみオーダーメイドの店【大鑑巨砲】。客の要望に合わせて機神をカスタムメイドする店【改造美】に…… 武装のオーダーメイド店【武装屋ドワーフちゃん】なら貴殿の望みにそう大剣が在るかもな? 最後に…… あのカナエちゃんの【フェアリー工房】だ」

「マジか!? あのカナエが出店してるのか?」

「正確には…… 出店していた。だがな… 試乗会場や模擬戦でレオン王とデンライがやらかしたらしくてな。問い合わせの多さに、運営から正式量産機神に正式に採用されて…… 今は出店していない」

「何だそりゃ!?」

「正式量産型に試乗出来たが…… アレは良い機神だな。ポーンよりも基本的な防御力が落ちるが、追加武装装甲ユニットが有るし動力と内部フレームをカスタムすれば…… 今の私の機神あいぼうで殺り合うには辛い戦いになるな……」

「チッ…… カナエの店を見たかったぜ!」

「フフ…… 出遅れたな。おっ! スピードヘブンの機神が試乗してるぞ」

「随分と華奢な機神だな…… 大丈夫なのか?」

「スピード重視だからな…… 装甲をフレームと一体化させて重量を下げてるのだろうな。当り処が悪いと一撃だが、レースプレイヤーには人気らしいぞ?」

「機神界の有名スポーツカーかよ」

「そう言えば…… 戦う商業団の噂を聞いたか?」

「戦う商業団? あっ! 例の遺跡船の話か?」

「ああ、5キロメートル級の古代文明の戦艦を手に入れたらしいな」

「確か…… 空は飛ばないホバー型の陸上戦艦だって話だよな?」

「そうだ。動力と艦体は問題ないが…… 武装面は全滅だったらしい」

「そいつは、せっかくの移動手段も自衛手段が無いんじゃな…… 宝の持ち腐れだな」

「だが、あの機神が配置されたら…… 君は攻めるか?」

「アレが…… てめぇの言ってた大鑑巨砲の機神か? 機神って言うか…… 移動砲台だなありゃ…… 正面からは無理だ。あんなのがいたら厄介過ぎるだろうが?」

「あの見るからに超長距離砲に分厚い装甲…… まさに拠点防衛に適している。その上に、その拠点がアレを乗せて移動するのだからな…… 戦う商業団が手強くなるな」

「問題は、古代戦艦の移動能力と積載量だな…… 後、燃料か?」

「気になるかい? うちのクランハウスが?」

「闘商と金庫番が揃って買い付けか?」

「クランハウスと言ったな…… 古代戦艦を拠点にしたのか?」

「ああ、なにせちょっとした町ぐらいのサイズだからな。移動するショッピングモールに改装したのさ」

「改装に時間と諸経費がかかりましたが…… 後は、あの機神を配備するだけです」

「てめぇ等のクランに入れば…… 移動要塞に店が持てるって訳か?」

「なるほど…… 生産職の囲い込みか。うちの整備と補給が心配になって来たな」

「提携するなら、割安で整備と補給してやるぞ?」

「そう言う話は、私よりクランリーダーとしてくれ。私の役割は新人教育だ」

「貴女の処のクランリーダーを捕まえる方が、大変なんですよ」

「相も変わらずに…… 傭兵プレイで転戦中か?」

「クラン運営は、私と副リーダーに押し付けてな……」

「そいつは御苦労さん。処で闘商、てめぇの処で成長する大剣は売ってるか?」

「狂剣も相も変わらずの様だな。うちには無いが…… 心当りが1つある」

「何処だ! 教えろ!」

「初級ダンジョンの島ダンジョンですね。最近うちに買い物に来たドワーフの女の子が…… 成長するバトルアックスを背負ってました。うちのメンバーの鑑定によると隠しボスのドロップアイテム見たいですよ」

「最近追加の初級ダンジョンか…… 盲点だったぜ」

「ドワーフの女の子…… その子なら知っているな。確か…… 特殊なスキル持ちだった様な」

「今何処か、解るか?」

「噂の妖精を掴んだ後、魔族と移動したらしい」

「噂の妖精?」

「知らんのか? あの炎の機神乗りが復帰して直ぐに、連れ歩いてる二人目の妖精の事だ」

「二体目のサポートユニットか妖精NPCを仲間に出来るのかで、話題になってますよ」

「ちょっと待って、確か…… 画像が…… これか?」

「「「「・・・・・・」」」」

「なあ……」

「ああ……」

「だよな……」

「ですね……」

「「「「何で、あの嬢(カナエ)ちゃんが妖精(小人)になってるんだ?」」」」

小妖精化して、ターニャと一緒にフェアリエ頭の上に座って売り子をしているカナエの画像を見て、4人は困惑するのだった。

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