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外伝 とある新人生産プレイヤーは…… 気付いたら、神の子供(双子)の専属メカニックになってました!?

素材集めのつもりでしたが…… 温泉旅行に?

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「「「ふぁ~……」」」かぽーん……

日ノ本の〝ぼうけん屋〟の露天風呂に……

「なんで…… 温泉に?」

「今はそんなの…… いいんじゃない?」

「うん…… かんがえたくない……」

惚けた顔の【モナ】【ツグミ】【カンナ】の姿があった。

「「「はふぅ~……」」」

「みんな…… だらけてるなぁ……」

従業員用の隠し通路の休憩室の炬燵で、浴衣に半纏姿の【カノン】が蜜柑を食べながら直感していた。

「わかるのですか?」

「神様からの称号を獲てから、なんとなくの直感的にですけど……」

「あらあら…… スゴいですね」

一緒の炬燵に入っていた【あおい】が聞いていると、追加の蜜柑とお茶を持った【シュリ】が現れた。

「あの…… なんで…… 僕は、此処に?」

「ごめんなさいね…… 私達の我儘なの」

「わが…… まま?」

「そう、私達のね♪」

困惑するカノンに…… 妖怪座敷童子故に姿が幼児のままのあおいと、鬼人族故に12歳ながらに…… 小柄ながらも出るとこ出てる女性らしい身体付きのシュリが微笑むのだった。

何故に…… 日ノ本のぼうけん屋にカノン達がいるのか? と言うと……

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「マジか……」

「まさかの〝神魂石〟を持ち帰るとは…… さすがですね」

カノンとカンナが【光と闇の双子神】から頂いた〝神魂石〟を見て、エミリーとエナが頭を抱える。

「えっ…… ダメですか?」

「ダメと言えば…… ダメですね」

「そうなんですか……」

「勘違いするなよ。この石じゃなくて…… 今、作ってるヤツがダメなんだよ」

「えっ、どういう事ですか?」

「この石…… 神魂石は、神々の力が結晶化した物でして……」

「これを動力源にするには、普通の素材で作っても無駄なんだよ」

「内包された複数の神々の力に耐えきれず…… 自己崩壊してしまうのです」

「それじゃあ……」

「今のヤツに搭載出来んな……」

「つまりは……」

「一から作り直しですね」

「しかも、素材集めからな……」

「マジですか?」

「ええ……」

「大マジだ……」

「ひぃ!?」

エミリーとエナに、ダメ出しの素材集めからやり直しを聞いたモナはバイタルが乱れて、ブラックアウト状態でログアウトになりました。

「此処は…… 何処?」

モナが再びログインしたら……

其処は、日ノ本の温泉旅館ぼうけん屋でした。

「で、神獣様達に会いに日ノ本に来たんだけど……」

「到着して直ぐに、ぼうけん屋に連れて来られたの。あっ、ちなみに気絶状態のモナちゃんは…… ミニマザーが背負って来たよ」

エミリーとエナは、カナエの親友【ターニャ】の愛機【ジャンヌ・ワイズマン】が〝邪神星生誕戦〟後にガタが来てオーバーホールした経験から……

神獣の素材が必要だと、カノン達に告げて日ノ本に送り出したのだが……

「カノン様とカンナ様がお友達を連れて、日ノ本に来ます!」

「是非とも、最高のお・も・て・な・しをしなくては!」

あおいとシュリに巴をはじめとしたぼうけん屋の従業員が…… 歓喜して、全力のお出迎えを用意して出迎えたのだった。

「あのお小さかったお二人が…… よくぞ、ここまで……」

巴が遠目から、カノンとカンナの姿を見て男泣きするのは……

未熟児だった頃のカノンとカンナを見ているからだった。

VR機能付きの保育器の中にいた頃に、カナエとジノに抱かれた二人を見ていたぼうけん屋の従業員達は…… 二人の元気な姿に背中を向けて咽び泣くのだった。

そして……

「なんと!? あの二方のお子が来ておると? こうしてはおれん! 誰か! 誰かおらんか?」

妖怪従業員達経由で…… 日ノ本の神獣達にカノンとカンナの噂が走る!

「神獣様達からの素材集め…… 何処から行くの?」

「先ずは、此処から近い猿神様からかな……」

「神社にいるんだよね? 簡単に会えるの?」

「どうかな? 日ノ本は初めてだし…… ゆっくり神社を回る?」

「そうだね。焦らずに何回も行けばいいんじゃない?」

モナとカノン達は相談した結果、ぼうけん屋に近い猿神神社から順に回る事にしたが……

「あなた方は…… カノン様とカンナ様ですかな?」

「…… そうですけど…… どなたですか?」

「失礼、私は海龍神様の使いの者です」

「私は、熊神様の使いの者です」

「私も、獅子神様の使いの者です」

「私は、梟神様の使いです」

「私は…… すみません。狐神様の使いの者です……」

「私…… 狸神の使いで来ました」

「私も、鹿神様の使いです」

「私は、猿神様のお使いです」

「あの…… 何のご用ですか?」

「カノン様達をご案内せよとの通達がありまして……」

「通達ですか?」

「用意がよろしければ、私達が神獣様の元にお送りいたします」

「「「「良いんですか!?」」」」

「はい、用意はよろしいでしょうか?」

「「「「お願いします!」」」」

海龍神の使いと名乗った女性が目を瞑り印篭の様な物を掲げると……

「わぁ!?」「きゃ!?」

「水が!?」

「のまれる!?」

カノン達の足元から水柱が上がり、カノン達は水の中に消えると……

『ようこそこられたの…… 日ノ本を救いし者の縁者達よ……』

気付いた時には……

カノン達は、巨大な龍の前にいた。

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