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外伝 とある新人生産プレイヤーは…… 気付いたら、神の子供(双子)の専属メカニックになってました!?

日ノ本創生神話…… 大神龍と大狼神

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「この地は…… 我等が御先祖…… 大神龍がその身で持ち上げた地なのだ」

「「「「持ち上げた?」」」」

「ふむ、我等…… 将軍家の本家と分家に伝わる口伝を伝えよ……」

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神々の争いより昔は…… 日ノ本が在りし場所には、巨大な大陸が在った……

しかし、アドラギースが邪神になり、元眷族神の魔神達と反旗を翻した事で……

神々の争いの戦火が大陸を焼き、穢れに包まれた時に……

天のさらに上から、巨大な鋼の神が現れた。

鋼の神の力が穢れた魔物達を打ち倒す…… しかし、その力はあまりに強かった……

穢れた魔物達を打ち倒すと同時に…… 大陸の大地を砕き……

神々の争いが終決しようとした時…… 大陸の大地の崩壊が始まる……

その時、巨大な神獣…… 大神龍と大狼神が現れ……

大陸に住む者達を救った。

その方法は……

崩壊を始めた大陸の山々を地殻変動を操作し集め……

大神龍が地中に潜ると…… その身で山々を持ち上げた。

こうして…… 大陸が沈む代わりに……

巨大な翼を持つ龍の姿をした島国…… 日ノ本が生まれた。

その時、大神龍の心臓に当たる中央…… 今の京江戸に当たる場所に、1つの卵が現れる。

その卵から、大狼神に守られて生まれたのは…… 今の将軍家の祖先である。

長い月日…… 新たな神獣達が現れるまで、将軍家が人を、大狼神が獣達をまとめて、日ノ本と言う国を作り上げたのだった。

今の神獣神社の神獣達が集まると…… 長い間、日ノ本を穢れから守り傷付いた大狼神が力尽きる。

神獣達と人々は、その亡骸を魔神達に悪用されぬ様にと……

大神龍の頭に当たる…… この北蝦夷の地に祀った。

やがて…… 大神龍の様にその子孫が現れる事を願って……

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「つまり…… 大神龍の子供の将軍様達は、大神龍の友達の大狼神の子供達が生まれるのを…… 待っているって、事ですか?」

「まあ、そう言う事じゃ。ともかく歓迎するぞ、小さな客人達よ」

分家である北の将軍家の城塞都市【五竜郭】の本丸で、北の将軍家当主【北直ほくなお】から、モナ達は…… 将軍家口伝の日ノ本創生神話を聞かされていた。

「それにしても…… すごい城塞ですね。建てるのが大変そう……」

「この五竜郭は、神獣達と我が北の将軍家の力が特殊な結界を張っているのだ。それ故に、中と外の気候は別物…… この地の自然は弱きもの達には、過酷過ぎるのでなぁ」

「北直様、裏の京江戸より御神体が届きました!」

「なんと!? ついに届いたか! 直ぐに持って参れ、この本丸の中央に祀ろうぞ」

「はぁ!」

「小さな客人達よ、そなた等は運が良い! 今日、この五竜郭の結界がさらに強固なものとなる…… めでたき日じゃ! 付いて参れ」

「「「「は、はい」」」」

豪快に笑う北直に逆らえずに…… モナ達は、その背に付いて行くと……

「これは……」

「裏の京江戸より届いた……〝混沌神様と破壊神様の御神体〟だ」

(これは…… 奥方様とお世継ぎ様…… を、抱き締める母神様? その横のは…… あの怪人に必殺キックをする仁王様…… な仮面のヒーロー?)

最高神と妖精神に精霊神の御神体とされる御神像達が並ぶ中……

きれいな着物姿の女性と、その女性が抱く赤子を優しく包む様に抱く…… 幼い顔した混沌神像。

京江戸城に現れた怪人の様な邪気、その邪気に必殺キックで蹴り付ける仁王の様な特撮ヒーローの…… 破壊神像が並んでいた。

「破壊神様の御神体は、穢れを破壊し…… 混沌神様の御神体は、赤子や魔物の力を優しく馴染ませて安定させるのだ。それにより、この五竜郭の結界の揺らぎも安定し、より強固なものとなるのだ」

「これはこれは…… なつかしい匂いがするの?」

北直とモナ達が御神体の神像を見ていると…… 小さな子犬達を抱いた女性が現れた。

「歌牙美殿…… 大丈夫なのか?」

「大丈夫…… その子等からは、あの方々の匂いがする…… それに旦那様の主人の匂いもなぁ」

「旦那様? 主人?」

「ふむ…… その二人は、兄妹かの? あの方々様の匂いが強い……」

「あの……」

「方々様?」

「そして、お主!」

「わたし!?」

モナに女性が鼻を近付けて…… クンクンと匂いを嗅ぎ始める。

「やはりな…… お主から旦那様と主人の匂いを強くする」

「えっ!?」

「「「「「ひゃん♪」」」」」

「ひゃ!? ちょっ、ちょっと! あ、あぶない!?」

女性が抱いていた子犬達が、嬉しそうに尻尾を振りながらモナに飛び付く!

「ふむ…… 子等も〝父〟の匂いに喜んでおるわ♪」

「「「「へっ!?」」」」

「ち、父って……?」

「そう言えば…… 名乗ってなかったの。私の名は【歌牙美】…… 今生の大狼神で、魔王狼【ウー】の妻」

「「「「う、うー???」」」」

「ふむ、旦那様に直接は会ってはいないのか? ならば、主人…… マコ様を知っているか?」

「マコって……」

「あの……」

「マコさんの……」

「こ…… と?」

「「「「え~!?」」」」

「大狼神様に……」

「そのお子さん……」

「旦那さんの主人が……」

「「「「マコさん!?」」」」

「ふむ♪」

「「「「「ひゃん♪」」」」」

復活していた大狼神は、人妻…… いや、狼妻で5匹の子持ちの美女でした。

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